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1953-12-10 第19回国会 参議院 通商産業委員会 第1号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十八年十二月十日(木曜日)    午前十時五十三分開会   —————————————  委員氏名    委員長     中川 以良君    理事      松平 勇雄君    理事      加藤 正人君    理事      海野 三朗君    理事      小松 正雄君            石原幹市郎君            北村 一男君            黒川 武雄君            小林 英三君            西川平治君            酒井 利雄君            松本  昇君            岸  良一君            豊田 雅孝君            西田 隆男君            藤田  進君            三輪 貞治君            山口 重彦君            武藤 常介君            白川 一雄君   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     中川 以良君    理事            加藤 正人君            藤田  進君            小松 正雄君    委員            石原幹市郎君            黒川 武雄君            西川平治君            酒井 利雄君            豊田 雅孝君            西田 隆男君            海野 三朗君            三輪 貞治君            武藤 常介君   事務局側    常任委員会専門    員       林  誠一君    常任委員会専門    員       山本友太郎君    常任委員会専門    員       小田橋貞寿君   説明員    公正取引委員会    委員長     横田 正俊君    公正取引委員会    事務局長    小川清四郎君    公正取引委員会   経済部調整課長  丸山 泰男君    中小企業庁振興    部長      石井由太郎君   —————————————  本日の会議に付した事件審査報告書に関する件 ○調査承認要求の件 ○通商及び産業一般に関する調査の件  (下請代金支払遅延に関する件) ○理事の辞任及び補欠の件   —————————————
  2. 中川以良

    委員長中川以良君) それでは只今より通商産業委員会を開きます。  最初にお諮りを申上げます。硫安工業合理化及び硫安輸出調整臨時措置法案に関しましては、当委員会継続審査中でありまして、これが審査は閉会中終つておりませんから本院規則第五十五条によつてこの旨の報告書提出しなければなりません。これが提出すること、並びにその内容、手続等委員長に御一任を願いたいと存じまするが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 中川以良

    委員長中川以良君) 御異議ないものと認めます。なお多数意見者署名を附することになつておりますので順次御署名お願い申上げます。   多数意見者署名    加藤 正人  小松 正雄    海野 三朗  石原幹市郎    黒川 武雄  西川平治    酒井 利雄  豊田 雅孝    西田 隆男  藤田  進    三輪 貞治  武藤 常介   —————————————
  4. 中川以良

    委員長中川以良君) それから調査事件について、この際お諮りいたします。通商及び産業一般に関する調査承認要求書を本院規則第三十四条によりまして議長に提出いたしたいと存じまするが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 中川以良

    委員長中川以良君) 御異議ないものと認めます。さように決定をいたします。要求書案文等委員長に御一任願いたいと存じまするが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 中川以良

    委員長中川以良君) 御異議ないと認めます。委員長において然るべく取計らいをいたします。   —————————————
  7. 中川以良

    委員長中川以良君) 本日審議をいたしまする案件といたしましては、先般御協議を申上げました通り下請代金支払遅延に関する件を取上げたいと存じます。下請代金支払が御承知のごとく親企業側から故意に遅延をされておる様子が多分にございまするのでこのため下請中小企業が非常に苦境にありますることは誠に以て遺憾なことでございます。当委員会におきましてもしばしばこの問題は取上げまして、先般第十七国会におきましては十一月四日に岡田中小企業庁長官並びに横田公取委員長の御出席を煩わしまして本問題に関しまして検討を加えたのでありまするが、その後これらの事情がどうなつておるかという点につきまして再度調査をいたし、本日は十分その後の経過筆を聴取をいたしたいと存ずるのであります。  先日の調査から一カ月余を只今まで経過をいたしておりまするが、本件に関しましてはその後に生じた著しい変化といたしましては、先ず政府は先月次官会議決定によりまして昨年の暮と同様に政府支払を特に促進をいたしますること、又下請業者親企業から受領委任状を持つて来たならば、親企業支払われる代りに、下請業者へ直接政府支払うことも可能のように申合せが行われております。これが実施に移つておるんでございますが、事実上はどうであるかという点でございます。  それから第二には昨日の新聞にもあつたのでございますが、公正取引委員会支払促進の警告を各企業に発しますと同時に、支払の特に遅延をいたしておりまするところの親企業者を個別的に招致をいたしまして、支払遅延の理由を質し、支払改善計画提出を求めることにいたしておるのであります。こういたしまして漸次改善への努力がなされておりますることは誠に本委員会といたしましても欣快に堪えないところでございます。  国会といたしましては、又国会の立場からいたしまして、調査を進めまして、若し現在の法制のみでは不十分なろ場合には、これが不当なる支払遅延を防止いたしまするために、特別の立法措置を要することが必要かどうかという点も検討しなければならんかと思うのでございます。  こういうような状態でございまして、本日は先ず委員長から御質疑を申上げたいのでありまするが、岡田長官に先ず……今日は石井振興部長がおいででございまするが、中小企業庁お尋ねをいたしたいのでございまするが、その第一は先日当委員会においていろいろお尋ねをいたしまして以来一カ月を経過いたしておりまするが、この間支払が果して促進されておるかどうか、それから次官会議決定が如何なる効果を生じておるか、これに関しまして資料提出等先般お願いを申上げておるので、ここに資料がございまするので、この資料についての御説明お願いをいたしたい。又受領委任状を出すようなそういう親切なる観工場が果してあるかどうか、次官会議で折角下請工場が直接親工場受領委任状で官から支払を受けられるということを行政措置といたしましておきめになつたのでありますが、そういうようなきめ方だけで、果してこれが実施されているかどうかという点を伺いたいのであります。  それから我々も支払促進されているようなことを耳にはいたしているのでありますが、併し他面、金融引締めの影響を受けまして、依然としていろいろな悪い例が最近頻々として起つていることを聞いておるのでございます。その実情の二、三を取上げて見まするならば、親企業はいずれも三分の一とか、四分の一ぐらいしか支払の際に払つていない。従つて支払の残額、未払金は漸次殖えて行くような実情にあるところがあります。だから親企業重役又は経理担当者に、特別にこの支払のために饗応をする、或いは何か特にお願い行つて、特別な物を持つて行くというような場合は、その下請工場のみに部分的に払われる、そういうものがどんどん先に払われるというような誠に忌わしい実情が、現にあることを私ども承知しておるのであります。こういう点は一体どうであるか。それからひどいのは長期の手形を振出しまして、これは到底金融対象にならないで、金融機関割引対象にならないその手形を、会社関係者が特に高い金利を以て割引をしてやつておるというような、誠に不公正なる事案があるように承知しておるのでありますが、こういう点は一体どうか。併しその半面、非常に優秀な私は親工場があると思いますので、そういう優秀なる工場例等をも一つこの際ございましたならば、ここで以てお話を頂きたいと思うのであります。従つて、かような事例に対しましては、むしろ事実を公表いたしまして、社会的な批判によつてこれを是正する必要が大いにあると思われますので、又親会社経理は定期的に公表されておるのでありますから、未払の部分の多いことは決算書類を見てもわかるはずでございます。これを定期的に、例えば決算期ごと報告をさせて、個別にこれが対策を講ずることもできそうなものだと存じますが、これに関して、中小企業庁は如何なるお考え、如何なる今後の方途を持つておられるかという点を御説明願いたいと存じます。  なおこれに関連をいたしまして、公正取引委員会では、独禁法の、不公正取引方法の指定を制度だけで十分に効果を挙げ得ると思われるかどうか。今のような状態で一体よろしいかどうか。又取締り得るといたしましても、今回の調査のようなことを今後毎年継続をいたしますることは非常に困難ではなかろうかと存じます。むしろ大きな親会社から定期的に報告を求めまして、自動的に監視ができるような制度を新たに考えられる必要がないかどうかという点であります。  それから下請組合動きが今日、下請業者組合を組織するような動きがあるというようなことを耳にしておりますが、現在の下請協同組合の多くは、親会社御用組合であつて、又金融組合であつて支払促進や或いは下請条件改善のための組合ではないと思うのでございまするが、若しかような組合作つて本件の解決に役立つようなことができるといたしまするならば、そういう点の例があるかどうかというような点等をお話頂きたいと思うのであります。  以上の点につきまして、先ず政府側の御所見を承わります。
  8. 石井由太郎

    説明員石井由太郎君) 下請関係支払遅延防止につきましては、只今委員長からいろいろ御指摘がございましたように、非常に複雑な問題を含んでおりますので、昨年暮以来、種々苦労を重ねておるのであります。  先ずいろいろな打たるべき手を考えて見ますと、政府関係、これは何と申しましても特別会計一般会計並びに公社企業等を通じまして、国の総物量所要相当大きな部分を消費いたしているわけでございますから、政府関係支払をスムーズにすることによりまして、それが間接的に下請なり中小企業なりへの資金疏通の道になるようにということを、先ず考えなければならんと思うのでございます。御承知のごとく政府支払につきましては、その遅延防止に関する法律が、昭和二十三年以来出ているのでございまして、故なく民間企業への支払遅延いたしました契約担当機関は、それぞれ会計法規従つての処罰を受けるということに相成つているわけでございます。この趣旨を敷衍いたしまして、政府支払そのものは迅速且つ的確に行なつておりましても、その支払相手方でございますいわゆる親企業といつたようなものが、更に下請に迅速的確に払うかどうか、これを政府のあらゆる機構を通じまして、監視する必要があるわけでございます。そのような趣旨から、昨年十二月に次官会議を以ちまして、各省各庁各公社、そういつた政府関係機関が大いに支払促進する、同時に政府契約相手方下請に的確に払うかどうかを監視する、又勧告等を行うという決定をいたしたのでございまするが、と同時に、会計法規の許す範囲内におきまして、例えば受領委任状を持つて参れば、直接支払をいたすというような制度を積極的に認めるということにいたしたのでございます。各省各庁、これは強制的なことをなし得ないのでございまして、若し非常にこの効果を的確ならしめようといたしますれば、現在の政府支払遅延防止に関します法律に更に改正を加えまして、政府契約相手方が、政府から的確なる支払を受けているにもかかわらず、それを更に下請に対して迅速に払わないというような不埓な事例がありましたものは、政府契約相手方から排除するといつたような強いことが、法律等で規定されますれば更に促進できるとは思うのでございまするが、それらの措置のございません現在におきましては、結局只今申上げましたような勧告であるとか、或いは事実上の受領委任状による直接支払といつたような程度を出でられないのでございます。本年は十一月十九日に次官会議決定を以ちまして、昨年十二月の次有会議決定を更に再確認し、その線に沿いまして、各省各庁は特に下請関係支払促進を強化するようにということを申合せまして、同日官房長官から各大臣に訓令が出ているのでございます。又地方自治庁長官名を以ちまして、各府県知事に対しまして、各府県支払につきましても、政府と同様な趣旨を以て取扱うようにという指示をいたしております。指示の名称は三十八年十一月一十一日、自、自と申しますのは自治庁の自でございます。自乙発第八百二十六号という通牒を以ちまして、政府支払促進に順応するように、政府機関地方公共団体支払迅速化するようにということを念を押したのでございます。これらの措置によりまして、政府支払がどの程度的確に迅速化がされているかという点につきましては、未だ計数を以てこれを明らかにする段階に達しておらないのでございます。と申しますのは、以下全体的に見ますれば政府支払は最近相当迅速化して、好転いたしております。本年は予算の成立が遅れました等の関係もありまして、第三四半期における政府支払超過が非常に多額に上るだろうというのが懸念される段階になつているのは御承知通りでございますが、私どものほうで調べましたところによりますと昨年来一年引続きました政府支払促進という政策によりまして政府関係契約企業下請相当支払促進しておるように思われるのでございます。お手許に配付いたしました資料政府関係支払に関連するところ最も多かるべしと思われる十数社の企業についての調査でございまするが、これらがいずれも特殊なものを除きましては政府支払佳良であるというように見受けるのでございます。  先ず第一番冒頭にございまする建設省関係、これは公共事業費でございますとか、災害復旧費でございまするとか、或いは農業開発関係鉄道工事関係政府支払の一番大きな部分として集中をしているところでございますが、それらにおける下請への未払状況は各期間中における工事量に対しまして一カ月分を下廻つておるという状況でございます。即ちむしろ前金を払つている程度段階になつておるのでございまして、一部には建設ブームだという言葉もあるくらいでございまするが、支払関係は先ず以て佳良と認めてよくはないかと思うのであります。  次の段階にございまする車両関係、これは主として鉄道公社等支払に繋がつているものと思うのでございまするが、現在のところ六つの企業を比較しております。やや悪いのもあるようでございまするが、内偵いたして見ますると朝鮮特需等を見込生産いたしましたために、その不如意なものが支払に影響しておるという実情のようでございます。ただそれにいたしましても昨年の今頃と比べますと、遥かに支払がよくなつておるのでございまして、一番上にございまする五・三八とございますのは、これは大体五・三八月の支払遅延をいたしておるという数字でございます。即ちその期間における営業諸経費の支出高に対する未払額の月割分でございまするが、それは昨年はどのくらいであつたかと申しますと、一企業が七・四二カ月即ち七カ月以上支払が滞つておりましたのが、最近の決算を見てみますと五・三八カ月となつておるのでございます。次にございますのはこれも或る車両会社でございますが、一・七一カ月足らず未払になつているという状況でございます。昨年はどうであつたかと申しますとこれが二・八四カ月、即ち三カ月近い未払になつておりましたのが一・七一カ月に短縮になつておるのでございます。その下の二・三五カ月と出ておりまする企業は、昨年においては三・二九カ月と相成つてつたのであります。更にその下にございまする四・四二カ月とございますのは、昨年これは五・六八カ月と、これらの未払状況でありましたものが、政府支払促進に関する私ども措置がよかつたからだけではございませんで、社会経済界の景況を反映していることとは存じまするけれども、やややや改善されつつあることなどが裏打ちできるのではないかと思うのであります。  次に電気通信関係、これにおきましては一番上はこれは有名な世界的な名の通つている電気会社でございまするが、これは二・三四カ月と相成つております。それが昨年は四・一四カ月であつたのであります。次の一・二五カ月とございます電気通信製造会社は、昨年はこれは常に支払が良好だという定評のある会社でございまするが、一・四七カ月ということに相成つておりました。第三番目にございまする、只今これは電線関係企業でございまするが、現在は一・九三カ月、即ち二カ月足らずの未払に相成つておりまするが、昨年におきましては二・五二カ月ということに相成つております。その次に一・九九とございまするのは、これ又電気におきまして政府関係支払に繋がつている最も有力な会社一つでございまするが、昨年におきましては四・四五カ月と相成つてつたのでございます。  最後の兵器関係、これは保安庁の発注等に繋がるものよりも、駐留軍特需というようなものに繋がつている関係が多いと見えまして、特需の変動と相呼応して大分手許が苦しいということが肯けるのでございますが、昨年は実は調べてございませんでしたが、一番下にございます二・八二カ月と申しまする通信兵器関係企業につきましては、昨年におきましては三・九カ月ということに相成つてつたのでございます。  以上は極めて局部的な事例調査でございまするけれども、外見いたしますれば、建設省関係工事につきまして前払、或いは出来高払概算払といつたような会計法上のいろいろな特例も適用し得るように相成つておるからでもございまするが、現在のところ一般に思われている以上に支払関係は良好である。それから事業の、主要なる政府事業に繋がつております部門も、昨年に比べますれば半減程度された佳良のものもあり、又一般的に期間において三割乃至五割程度短縮いたしておるように思われるのであります。  以上が政府支払関係についての状況でございまするが、次官会議その他の決定におきましては油断なき政府支払関係促進ということ、並びに下請の適正な、的確な支払ということを追究いたしておるのでございまするが、将来は今回の行政措置事例を当庁の責任におきまして各庁各省に照会いたしまして、事例等を収集いたしまして、適当な機会に御報告申上げるようにしたいと思つておるのでございます。現在のところまだそれらの実例の報告を聴取する段階にまで至つておらないのでございまして、御質問の趣旨に副わないところがございまするけれども、もう少しく時間をお貸し願いたく存ずる次第でございます。  民間企業支払促進につきましては、第一段には金融措置を以て下請についての金融疏通を図るということが一つと、それから公正取引委員会を煩わせまして、不公正取引という見地を加味してこれを促進して参るという二つの措置が考えられると思うのでございます。  下請企業についての金融措置につきましては、今回十一月十九日の次官会議決定の直後に、大蔵省銀行局長から各金融機関に対しまして、十二月三日蔵銀第四千九百十六号というものを以ちまして   下請中小主業に対して支払促進することについては、特に年末にかけて必要なものと認め、別紙の通り十一月十九日の次官会議において、政府支払に関連する下請中小企業支払促進について特に努力する旨の決定をみたので、貴会貴会と申しますのは各銀行協会でございますが)傘下銀行に対し、その趣旨を周知させられるとともに、昨年十二月二十五日付蔵銀へ第五四六四号の通知の趣旨を更に徹底し、銀行融資業務を通じて下請中小企業への支払疏通せしめるよう格段の配慮を払われたい。   右通知する。 という通牒を発し、同時に全銀連即ち金国銀行協会連合会におきましては、融資自主規制委員会決定を以て政府における下請中小企業に対する支払促進措置に呼応し、各銀行融資先に対し下請への支払促進を勧奨し、下請業者受取手形割引についてできるだけ便宜を供与するという趣旨を決議いたしまして、これの実施を約しておるのでございます。  又日本銀行融資斡旋部は、従来の融資斡旋部業務方式を大分切替えまして、主として一般的な下請支払のための融資斡旋というようなものを中心として、今後その業務を強化するという体制を整えておるのでございまして、大企業並びにその親銀行と申しますか、取引銀行を時宜によりまして出頭を求めて、支払促進の具体的な方途並びにその融資斡旋といつたようなことをいたしているのでございます。以上の下請についての金融促進措置と並びまして、昨年暮以来、これを、下請への支払の不当なる遅延は、不公正競争、乃至は不公正取引ではないかという見地から、公正取引委員会側は絶えず要請して参つてつたのでございます。先頃の独占禁止法改正機会に、従来不公正取引という概念で、いわゆる不当なる取引が禁圧されておつたのでございますが、今回は不公正取引禁止、制限ということに改正を見たような事情もございまして、その条章の精神に則りまして、本年の夏、当庁と委員会との共同による下請支払実態調査をいたしたのでございまするが、その結果、特に下請に対する支払の悪いというものにつきましては、両三日前のような措置公取において行われたと伺つているのでございます。大企業は現在のところ殊更に下請を圧迫しようというような意識的な強い意図で行なつているものは先ず稀でございまして、やはり事実懐工合が苦しい、金融の枠が詰つているとか、或いは滞貨を抱えているというような、止むにやまれぬ事情から下請支払を延ばしているというのがより多いようでございます。相当の給与を払い、賞与を払い、或いは配当も行う、そのような事態の下において、なお下請には五カ月、六カ月引張つているというのは稀でございます。併し中には私ども経理調査を通じて見ましたところでも、給料ベース下請企業の倍にも行つている。配当も通常の観念よりも余計行つている。重役賞与もたんまりとつているような事態の下において、なお下請のために五カ月、六カ月も支払をしておらんというような事例も、稀ではございますが、これは発見し得るのでございまして、かくのごとき悲しむべき事例に対しましては、不公正取引としてこれを厳重に取締つて頂かなければならんことと考えているのでございます。そのためには、私どもの考えといたしましては、現在社会的に重要な地位にあります大企業、例えて申上げますれば、その株式が上場されている、而もそうして社会の信用を受けて流通転々するといつたような程度にまで高い地位にある大企業社会的責任というものは、やはりこれは相当強く見なければならんのでありまして、こういうような大企業が若し下請について迅速なる支払をするという一つのモラルを常時頭に置いているということにすることができれば、下請支払はおのずからにして促進されることに相成るものと思うのであります。そのような見地から、私ども証券取引所に上場されております会社についての一定の監督をいたしております大蔵省に向いまして、現在の証券取引所法によつて上場株式会社大蔵大臣に非常に細かいことまで報告しているのであります。例えて申上げますれば、年額二十万円以上の給与を払つている重役の氏名といつたような程度まで……、これはまあ物価情勢が違うときに行われた法律でございますけれども、非常に細かいところまで報告するようになつているのであります。これらの報告をするのは、投資者の保護というような見地から行われているもののごとくでございますが、同時に私はこのような大きな社会的存在となつております大企業というものは、公正な取引を通じて中小企業に接している、或いは取引先に接しているということを天下に明らかにする必要があるわけでございますので、上場株式報告書における決算報告に基いて、部品購入代、或いは加工賃、修理費、運搬費、保管費といつたような、隷属企業への支払と目される費目についての未払期間別、件数別程度に、大蔵大臣なり、或いは証券取引所なりに報告する義務を課して、これを公開したらどうか、そうすることによつて、大企業の自粛と申しますか、自制によつて部分解決するのではなかろうかということで、大蔵省方面とも折衝をいたしたのでございますが、証券取引所法趣旨は投資者の保護ということにあるのでございまして、一般的な公正取引の維持であるとかいつたようなことには無関係であるという見地から、なかなかこれを容れてもらえないのであります。そこで今回の改正独占禁止法によりまして不公正取引一般的に禁圧するという大方針がきまりました以上は、不公正取引を行う懸念多しと認められる部面に向いまして、只今申しましたような経理報告を通じて予防措置を講ずるというところは、是非これをやつてやる必要があることと考えておるのでございまするが、主としてこれらの措置公正取引委員会の活動を待つて行われねばならんことかと思うのでありますが、事務的には、公正取引委員会の事務の担当のかたがたに対しましては、研究をお願いいたしておるのであります。即ち現行法の下におきまして、公正取引委員会の規則といつたようなもので、一般的に予防措置として報告義務を課することはできないものであろうか、それが若しまあできなければ、或いは将来の問題としては、先ほど申上げました政府支払促進に関する法律を更に強化する意味においての立法措置が必要であるのと同じように、将来これを立法問題として考える必要があるかないかというような点を目下検討いたしておるわけでございます。  なお下請関係の業者が、協同組合を組織いたしまして、大企業との折衝に当り、或いは金融疏通を図り、或いは取引要件の切下げに成功するといつたような例は、各種の大企業隷属の下請企業において見られておるところでございます。政府におきましてもこれらの下請企業の共同施設等に対しましては、相当程度の補助等も行なつておる事例も多いのでございます。  又支払関係措置について申上げますれば、親企業取引銀行に、下請協同組合の口座を持ちまして、その同一銀行の中での振替措置によつて支払が早く参るようにするという措置を、日本銀行方面におきましても融資斡旋部で大いに奨励いたしておるのであります。但し事例といたしましては非常に少い事例でございまして、支払促進につきまして、まだ親企業と同一銀行に口座を持つて振替で解決するといつたほどの迅速な措置を講じておる下請組合事例は、今のところ少いように思うのでございまするが、将来下請企業企業診断等を頻繁に行いまして、只今申上げましたような金融経理措置等に応じた勧告等も逐次出して参りたいと考えておる次第でございます。  以上、やや委員長の御質問にそれたところもございまするが、下請支払促進について考えておりますところをお答え申上げました次第であります。
  9. 中川以良

  10. 横田正俊

    説明員横田正俊君) 只今お尋ねのございました二つの点につきまして、一応お答えいたします。大企業から報告を定時にとつて下請に対する支払状態調査するような制度を設けてはどうかというお話でございます。この点につきましては、独占禁止法の中に、第四十条という規定がございまして、職務を行うため必要ある場合には、事業者に対して報告をとる権限が公正取引委員会に与えられておりまして、罰則もございますので、この規定を活用しますることによりまして、今おつしやいましたような報告をとることはできるわけでございます。勿論政府といたしまして、定期的に特別に公正取引委員会から提出を命じないでも、丁度林式の保有に関しまして、毎決算期に自動的に報告しなきやならんような法制もございますが、或いはそういう一般的なものを使わないでも、この四十条の活用によりまして大体その目的を達成することができるのではないかと考えております。ただ今中小企業庁から申されましたように、その内容を公表するというようなことは、これはやはり公正取引安貞会の独占禁止法の中に必要がある場合には一般に公表すると、必要の事項を公表するという規定がございますが、併し事業者の祕密に関する問題は除くということになつておりますので、その点との関連上、事柄によりましては公表を憚るというようなことも出て来ると思います。それらの点はなお十分に検討して見なければならんと思つております。また私自身今日初めてそういうことを承わりましたのですが、委員会の事務局と中小企業庁との間で、なおこの問題はよく検討して善処いたしたいと考えております。  それから次に協同組合のことにつきましては、成るほどお説のような御用組合相当あるそうでございますが、併し只今担当の者に聞きましたところによりますと、相当組合員のために親企業に向つていろいろ主張すべきものを主張するという立場において活動しておる協同組合相当あるそうでございます。そういう性質の組合を大いに助長するということは、これは或いは公正取引委員会の仕事ではないかも知れませんが、大いに好ましいことであると考えます。
  11. 中川以良

    委員長中川以良君) それではこれから、質疑に入ります。
  12. 豊田雅孝

    豊田雅孝君 先はど中小企業庁石井振興部長からいろいろ御報告があつたわけですが、特に政府支払関係について努力せられておるところは一応多とはいたすのでありますか、未払状況好転というような点について、私は非常に楽観せられ過ぎていると思うのでありまして、現に今日配られた政府契約に関連する支払状況を見ましても、車両関係でも五カ月以上も遅延をしている。これで好転しておると言えるかどうか。四カ月以上のものも勿論ありますし、兵器関係などについては六カ月以上遅延している。六カ月以上支払いが遅延になつてつて、それで果して下請というような企業形態のものが成立つかどうかということを、これはもう真剣に考えて行かなければいかんと思うのでありまして、そういう点において従来の御努力は多としますけれども、私は断乎としてこの際適切なる措置をどんどん講じてもらわなければいかんと思うのであります。で、この際主として公取のほうへお尋ねしたいと思うのでありますが、公正取引委員会では曽つて下請側の調査を詳細中小企業庁と連携してやられておつたようでありますが、その資料に基いて親企業側の支払状況調査せられたようでありますが、その調査の結果どういう数量をつかまれたか、それを配付してもらいたいと思うのであります。差当り本日は最も問題になるような諸点について説明を受けますると同時に、どういう措置をとつておられるか、それを具体的に伺いたいと思います。
  13. 中川以良

    委員長中川以良君) ちよつと今の質問に関連してでございますが、今のは全く適切な御質問でございまして、昨日来いろいろ呼んでいらつしやるようですが、その実情等もこの際一つ差支えない範囲において御報告を願いたいと存じます。
  14. 横田正俊

    説明員横田正俊君) 前回中小企業庁と共同いたしまして調べました下請側の事情につきまして一応御報告申上げまして、その際も、只今親企業のほうの調査を進めておるということを申上げました。その後親企業方面の調査を進めまして非常に急いだのでございますが、いろいろ手不足等の関係もございまして甚だ遅れまして、その点は私自身非常に遺憾に存じておるわけでございますが、大体親企業約四十工場、前回の下請工場六百のその親工場に当りますもの約四十工場につきまして、自動車関係工場、自転車関係工場、ミシン三工場車両関係工場、造船関係工場電気材料機械関係工場、計器関係工場、産業機械関係工場兵器関係工場、時計二工場というような約四十工場につきましてかなり広汎な調べをいたしました。調査の大体の項目は、外注額、それに対する支払金額、買掛金残高いとうようなもの、生産金額、販売金額、在庫残高、人金額、売掛金残高、設備の更新、その資金、下請単価の決定方法、配当賞与、賃金、借入金というような点に亙りまして調べをいたしました。本日この調査しましたものを書面に認めまして差出す予定でございましたが、遂に間に合いませんでございまして、いずれ近いうちにそれを書面にいたしまして差出すつもりでございます。この調査の内容につきましては、詳しいことは担当の者が来ておりますから、そちらから申させるということにいたしまして、結局この調査の結果甚だ支払遅延しておりまして、而もその遅延するについて余り正当な理由がないように思われますものが大体十社近く認められますので、先般新聞紙でも御覧になりましたように、一般に対しまして支払遅延をしないようにという警告を発しますると同時に、この不当と思われます約十社のものにつきまして、昨日から一々担当の責任者を呼出しまして取調をいたしております。主として経済部でやつておりまするが、同時にこれは場合によりましては審判開始というような、いわゆる本式の事件に繋がることでございますので、審査部の審判官を二人同時に立会わせまして調べておりますが、昨日第一回がありましたばかりでありまして、なおまだその結果を、どういうことになりますか、はつきり申上げられませんが、昨日の会社につきましては、これは非常に良心的な態度で自分のほうの事情もよく述べまして、なお今後の処理につきまして近日中に対策を講じて、こちらに申出て来るということになつておりまして、昨日の会社は非常に誠意のある態度を示したそうでございます。尤もこれはこの十社中では割合に、比較的いいほうだつたそうでございまするから、この例を以てほかのもつと悪質と思われますものを推し測ることはできないと思いまするが、昨日の状態はそういうことでございました。  なおこの調べを進めました結果、反省の色のない会社に対しましては先般新聞紙にも出ましたように、公正取引委員会の正式の権限に基きまして、事件として取上げて参りたいと、こういうふうに考えておる次第でございます。詳細の点につきましては事務局長が来ておりますので、そちらから御説明いたしたいと思います。
  15. 小川清四郎

    説明員小川清四郎君) 只今どものほうの委員長から概略を御説明いたしました。その詳しい内容につきましては只今委員長の申しましたように目下、不審査段階に入つておりまして公正取引委員会の建前といたしましては審査に入る、乃至は予備審査に入りました場合には、その内容等につきましては公表をしないという建前になつておりますので、名前等につきまして申上げたいのでございますが、それを差控えることにつきまして御了承をお願いしたいと思います。これは同時に先ほど申上げました親企業調査の内容を文書にいたしまして、差出す場合にも事業者の名前につきましてはこれを公表しないことにいたしたいと存じまするので、或いはできるだけ早くお手許に差上げます調査の結果につきましても、抽象的な、名前を省いた資料となることと存じまするので、これ又あらかじめ御了承を得たいと存じます。  次に調査の項目につきまして只今概略項目だけ委員長から申しましてありまするが、大体今申上げました外注額、支払全額、買掛けの残その他等につきまして詳しい表につきまして後ほど更に申上げたいと存じまするが、大体の標準といたしましては、支払能力のある親企業が特に下請企業に対しまして支払遅延させておるというものも中にはございまするので、大体親企業支払能力ということを中心にいたしまして調査をいたした次第でございます。中には親企業そのものが非常な特需産業等の場合におきましては窮境にあるものもございまするが、これは別途金融措置その他を講ずることによりまして成る程度まで下請に対する支払促進するという方法もとらなければならないかと思いまするが、然らざる場合におきまして、なお且つ支払遅延しておる、特に原材料の購入先と申しますか、資料、副資材のメーカに対しては支払をよくし、一方において下請中小企業に対しては支払をできるだけ延ばそうとしておるという面がないかどうかというような点につきましても、一応親企業のほうから報告を取りつけますと同時に、公取自体も出向きまして実態の調査に当つております。その後も引続き実態調査を続けておりまして、中には国会における論議乃至は新聞の公表などと相待ちまして、だんだんとよくなつておる向も多少ございます。例えば私どものほうで大体十社を目標として目をつけておりますのですが、現在昨日からやつておりまする親企業の中には、特にその後の支払状況が非常に促進されておるというものもございまして、実際には二社ばかり落ちております。関東が四社、中京地区が二社、関西地区が同じく二社、計八社について直接会社の担当者を招致いたしまして目下やつておる次第でございます。かくのごとく、或いは部分的であるか知りませんが、或る程度まで支払改善しておるという面も多少出て参つております。今後ともなお引続き監査の必要もございますし、怠りなく調査を続けて参りたいというふうに考えております。  そこで最初に戻りまして、調査の内容について概略申上げたいと存じますが、親企業下請企業との関係におきましては、全部親企業持ち、一部親企業持ちというようないろいろの態様がございまするので、その間におきましてはなかなかむずかしい問題も出て参つておりますので、慎重にやつてはおるのでございます。一番ひどい場合には、すでに新聞紙等で公表されておりまするけれども、受注から納入までの日数、それから納入から検収までの日数等につきましていろいろ調べて見ておるのでございますが、検収から第一回目の支払までの日数につきましては特にひどいのは百二十日から九十日くらいまでのところは、標準からいたしますと少し長いように思われます。それから又検収から支払完了までの日数につきましては、大体一カ月以内のものが一五%、一カ月から二カ月のものが三四%、途中を飛ばしまして、四カ月以上のものが一〇%というふうな工合に出ております。支払完了までの日数は、最長の場合には三百六十日というのがございます。それから又三百日、二百日、百八十日、六カ月以上のものも相当ございます。勿論この各会社につきまして最長の場合を見たわけでございますが、最短の場合には勿論十日とか三十日というようなものもございます。それから納入の金額と売掛けの残を比較して見まして、先ほど中小企業庁のほうの表にも載つておりますが、こちらで調べたところによりますと、最もひどいのは六・五という倍率が出ております。こういうのはよほどの事情のない限り厳格に調査をして、その反省を求めたいというふうに考えております。十社のうちで比較的いいものもございますが、その場合におきましても倍率が二以上のものが相当あるようであります。  次に、手形期間の長期化の問題でございまするが、非常に長いのは二百七十日というのが最も長いようでございます。我々のほうで調査対象にしたいと思つておりまするもののうちで、一番長いのが二百七十日でございます。一番短いのでやはり百二十日ぐらいのようでございます。  次に、実際の支払遅延の実例につきまして申上げたいと存じますが、或る下請工場報告によりますと、納入から検収までが十五日、検収から支払完了までが百八十日、合計百九十五日というような数字が出ております。そういたしまして、月六体平均三十五万円の納入額に対しまして、本年の六月末の売掛けの残が三百二十五万円ございます。これを倍率にいたしまして約九倍でございます。なお且つそれに加えまして、単価が四〇%余り値引を要求されておるというような事情もあるようでございます。この下請工場事例などは最も著しい例ではなかろうかと思います。支払遅延は一方から申しまして、結局又単価の買叩きというふうな面に繋がつて参るわけでございまして、その点の調べを十分にいたしたいと存じておるわけでございます。  以上のような、大変概略的な報告でございますが、いずれ文書にいたしまして目下やつておりまする調査等も差加えまして、名前だけは省かして頂いた上に資料を作りまして、できるだけ早くお手許に差上げたいというふうに考えております。
  16. 豊田雅孝

    豊田雅孝君 親企業側調査した場合のすべての会社名を公表するということは、或いは差控えるということは御尤もだと思うのでありますが、今回すでに京浜地区で五社、関西地区で三社、中京地区で二社、合計十社は違反の疑いがあるというので出頭を命ぜられておるということを我々は承知しておるのでありますが、そういう甚だしい事例会社名を私は公表すべきだと思うのであります。というのは、これは単なる投書などによつて呼出しておるというのなら私は公表しちや悪いと思うのでありますが、下請側を長時目に亙つて調べ上げられて、その的確なる資料によつて親企業会社側を克明に調べ上げられて、その結果的確なる資料をつかんでこそ出頭を煩わされていると思うのでありますが、その会社名が公表できんというのはちよつと納得できない。先ほど中小企業庁石井振興部長もむしろ社会的批判に待つことが親会社支払遅延の問題を解決するのに最もいい方法だというような示唆をせられておつたようでありますが、我々もそれに賛成である。そういう面からも私は出頭をさせられるようになつ会社名が公表できんというのはどういうものかと思うのであります。そういう生ぬるいことでやつておりたのでは私は支払遅延の問題は解決しない、又同時に公取の存在意義はないのじやないか、強いて公表を差控えるのだつたら祕密会にしてでもここで発表して頂きたい。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
  17. 横田正俊

    説明員横田正俊君) 只今、小川局長から名前の点は御勘弁願いたいというふうに申上げました。これは、実は私ども、その点勿論よく考えたわけでございますが、御承知のように、この不公正取引方法は、先般の国会において独占禁止法改正ということで新たに設けられたものでございまして、従いまして相当悪質なものもございまするが、中にはまだよく法律の精神を理解しないで、或いは言い方によりますと、少し戸惑つているというような面もなきにしもあらずでありまして、実はこの会社を呼出しまして折衝いたします場合も、成るべくその反省を求めまして、自発的に支払をさせる。そういう方向に持つて行くことを今実はやつているわけでございまして、そういうような観点からいたしますと、この際、名前を発表しまして、いろいろその会社の信用方面に非常な影響を及ぼし、延いてはそれが下請のほうの支払等にも悪い影響が及ぶというようなことになりましては、折角の折衝もどうかというふうに考えましたので、そういう観点からいたしまして、実は名前を申上げないというふうにいたしたわけでございますが、併しこの折衝の結果、或いは会社によりまして、いろんな態度が出て参ると思うのでありまして、その或る時期におきましては、又この名前を大いに発表して国会方面の御活動、或いは世間一般の批判というものの対象にいたしたい、又いたすべきであるというふうに私は考えております。只今段階におきましては、一応この数社に当りますまでこの名前の発表を御勘弁願いたいというふうに私は考えております。
  18. 豊田雅孝

    豊田雅孝君 只今横田委員長から、強いてこの際公表をしたくないというたつてのお話であるのでありますから、今日は私は止むを得ないと一応考えます。併し来年一月二十日頃にでもなれば、又国会も再開になるのでありますから、その際には、今回の十社調査の結果を明らかにせられまして、その中において事態の容易ならんものについては、今度は少くとも秘密会においてでも発表してもらいたいということを重ねて申上げますから、これを良心的に実行してもらいたいと思います。  次に、政府支払関係におきましては、昭和二十七年の暮に出ました法律一つの準則が設けられているのでありまして、この準則に準ずるような民間支払についての準則を、前国会におきまして私どもからこれが制定について要望したのでありますが、その際に検討をする、通常国会までにはその案でも出されるというふうな御答弁があつたのでありますが、その後お約束の結果がどういうふうになつているのでありましようか。その点一つ
  19. 横田正俊

    説明員横田正俊君) 前国会におきまして、豊田委員より御注意がございまして、その問題につきましてはすでにその前からいろいろ検討もしておりましたし、なおその後現在に至るまで検計いたしておりまするが、今我々の懸念しておりますることを率直に申上げさせて頂きますならば、例えば四十五日、或いは六十日以上のものはいかんというような規則を作りました場合にこれがどういう影響を持つか、成るほど或る意味において基準がはつきりいたしますことによつて、私どもとしても仕事をする上に、一つの基準がございますことになりますので、やりよくなるわけでございますが、併し一方丁度公定価格を決定いたしますると、それが最高価格であるにかかわらずすべてその線まではよろしいということで殆んどすべての物価が最高の公定価格に行つてしまうというような実情でございまして、統制時代にそういうふうに私はまあ見ておりますが、この下請代金につきまして、例えば六十日、或いは四十五日ということになりますると、むしろその影響はそれくらいは支払わなくてもいいというような、むしろ一つの許された期間というような感じを事業者に与えるという面がございますの去れその点私ども一つ十分に考えなければならんというふうに感じまするのと、それからやはり業態等によりましてこの期間というものは余り一律にはつきりきめられないのではないかということも懸念の一つでございます。なおこの点は再々御注意もございますので、十分に検討したいと思つておりまするが、只今我々が懸念しておりまする点は大体この二つの点でございます。
  20. 豊田雅孝

    豊田雅孝君 大体商慣習というのはきまつているわけですね。具体的に言いますというと、手形振出しの場合でも従来なら普通は二カ月、併しだんだん諸般の情勢から遅れているということでも普通は三カ月、その三カ月を超えるような手形割引というようなことはできないというのがこれが商慣習でありますので、いろいろ御懸念のような点もあるようでありますけれども、今回の出頭を命ぜられたりしているような関係会社その他によく事情を聴取せられますると、おのずから私はそこに商慣習としての最大公約数が出て来ると思うのです。これを原則として基準とする、その原則に正当な理由なくして違反した場合にはこれは不公正なる取引になるのだという決定が下されるということにすれば私はいいのじやないかと思うのです。そういう方向に公取で突つ込んで今後お進みになることこそ、独禁法の改正の際に不公正なる取引として未払関係を取入れた意義があるのであります。特種指定と言つてもああいう抽象的なことをやつてつたのでは私は殆んど効果はないと思う。そういう点について重ねて御意見を伺いたいのです。
  21. 横田正俊

    説明員横田正俊君) その点は大体先ほど申しました点に尽きるのでございますが、極めて適切な御注意でございまして、なお事務局におきまして十分に検討いたしましてこの次の国会あたりにはもう少しはつきりした私どもの態度を決定して申上げたいと思います。
  22. 豊田雅孝

    豊田雅孝君 今の特種指定の行き方で私は先ほど横田委員長からもお話のございましたごとく、業界でもまだ法の制定後間もないときでもあるし、右往左往といいますか、そういう傾向があるやに述べられているのでありますが、そういう状態であればあるほどやはり如何なる程度のもの以上になるとこれが未払、支払遅延になるかということを私ははつきりさせる必要があると思うのでして、そういう点について是非ともこの通常国会の次回のときまでに民間未払関係に対する一つの基準設定の草案を少くとも私は提示してもらいたい、その点を重ねて要望しておきます。
  23. 西川彌平治

    西川平治君 支払促進の問題につきまして中小企業庁石井振興部長さんから政府並びに公社、それから更に地方庁に対しましてもその通達を出されたというお話でございましたが、確かにその現われでありまするか、相当地方の県あたりの支払もよくなつて来ておることは私ははつきりと認められるのでありますが、ところがその結果といたしまして一つこういう問題が現われて来ておるわけです。それは地方におきましては、この県の契約がございますると、契約の債権譲渡によりまして銀行が金を貸してそうして仕事をさせて頂くようなことになつているのでありまして、最近それは大変活溌な線が出ております。従つてこの年末の切抜け等に対しましては、銀行その他に対しまして債権譲渡が相当活溌に行われているのであります。ところがこの地方的なまあ問題になるかも知れませんが、この仕事によりまして、例えば土木のような仕事でありますが、土木とか、建築というような問題になりますと、一つのこの天候、いわゆる気候の関係で非常にこの期日に制約をせられて急いで仕事をやらなければならない、或いは河川の工事等においてはこの渇水期を利用しなければならんというようなことで、入札がございますると、決定して直ちに着工をいたしているのが多いのであります。ところが事実問題としてその契約の正式書類がなかなか捗つておらんのであります。甚だしいのは二カ月もその契約がその正式な書類ができ上つておらない、併し事態はどうしても冬の前であるとか、或いは渇水期を前にしてどうしてもやらなければならんということで着工する、半ば仕事はでき上つてしまうけれどもまだ契約書が頂けないために、折角債権譲渡というような立派な金融の途が開かれているのでありますけれども、それが使えないで非常に困つた事態ができておりますので、我々もこれに対しましては関係当局者に対してさようなことのないように厳重に実は警告を発し、そうしてさようなことのないように努力をお願いいたしているのでありますが、国並びに公社関係においてもさような事態があるのではないかと私は考えているのでありますが、そういう点について如何なものでございましようか、お伺いいたします。
  24. 石井由太郎

    説明員石井由太郎君) お答え申上げます。実際問題としましては落札によりまして契約者がきまつた、併しながら工事の細目でございますか、仕様でございますかというようなことの例えば書類の作成にも相当期間が要るというようなことで、落札が決定してからこれは会計法によりまして正確な書類を作成しなければならんのでありますが、その間に相当期間がかかるということは、工事そのことが大きくなればなるほど多い事例ではなかろうかと思うのであります。ただきれいごとを申上げますれば、会計法によりますれば入札後何日以内には必ず工事契約を結ばなければならん、結ばれない場合には入札権は没収というようなむしろこれを強行したことに事実上相成つておるわけでございまして、表通りから参りますると、各省各庁とも会計法規の定むるところに従つて入札決定、落札決定及び法的期間内の契約締結ということが実際上行われたように後日から見ますれば相成つておるわけでございまするが、いずれにいたしましても、入札、落札、それから契約の締結という期間に、法定乃至は工事入札公告等にきめられました期間内に実施するということは、これは適正な契約を進めるゆえんでございますので、主として問題は国庫会計の処理勘定の問題に相成りまするけれども会計法の精神を着実に実行するというのには、なお十分意を用うべきだと考える次第でございます。
  25. 西川彌平治

    西川平治君 私はまあ今、年末の中小企業に対する金融の問題を大きく考えておりまするのであつて法律がどうとかこうとかいうことでなくて、現実の問題として、まあ地方においてはそういう問題がたくさんあるのだから中央にも私はそういう問題があるのではないか、又大きな仕事に対しましては契約ができないために中間金が、そのいわゆる中間の請負金、払う資金源ができないで困つておるのではないかということを非常に私は懸念をいたしておるために申上げた次第でありますが、そういう点について十分今後御研究願つて中小企業金融にその点が支障を来たさないようにお願いを申上げたいと思うのであります。  それと、いま一つ私は、これは私の不明の点を申上げるようで大変恐縮するのでありますが、一つ伺いたいと思いまするのは、今のような債権譲渡とかいうようなことで金を借りまするときに、それに対するまあ銀行或いは銀行に準ずるような大蔵省が認めておりまする機関によつて、これが金を借りるわけでありますが、その際に非常に最近の状態として金利の差があるのであります。まあ二銭六厘とか三銭とか、或いは三銭五厘とか四銭とかいうように非常に金利の差があるのでありますが、この金利というものは、いわゆる政府が公に認めておる金融機関に対しまして何か金利のこういうふうにというような制約があるのではないかと私は考えますが、こういうことに対しましては、公取関係にあるか、或いはどの関係にあるか知りませんが、一つその点を、むしろ私は教えて頂きたいと思つておるわけであります。
  26. 石井由太郎

    説明員石井由太郎君) 金利につきましては、臨時金利調整法と申します法律がございまして、預金金利につきましても貸出金利につきましても、銀行その他政府指定の金融機関の遵守すべき金利率というものが一定されております。例えば三百万円以下の資金でございますれば、一件三百万円までは手形貸付二銭四厘、それを超えるもの二銭五厘、但し信用金庫、相互銀行といつたような、これは政府公認の金融機関ではございますけれども、これは臨時金利調整法の適用外にございまして、別段三銭で貸さなければならんということが義務付けられておらんのが現状でございます。併しおのずから信用金庫には信用金庫の金利水準というものがございまするし、相互銀行には相互銀行の金利水準、地方銀行、十一大銀行にはそれぞれ若干ずつの違いがあるという実情になつておる次第でございます。
  27. 西川彌平治

    西川平治君 大変有難うございましたが、そういう意味合から考えまして、一つこの際私お願いを申上げたいのでありますが、最もお金に困つておる中小企業者の金融に対しまして、そういうふうな金融機関におきましては、できるだけ一つ貸付の金利を良心的にして、貸出をお願い申上げたいと思います。これは一つ強くそういう方面に申込をして頂きまして、徹底させるようにお願い申上げておきます。
  28. 三輪貞治

    ○三輪貞治君 先ほどの公取事務局長の御説明の中で、親企業から下請に出す場合の値引率が四〇%のものもあるという御説明でしたが、大体親企業から下請に出す場合に、事務費、監督の費用、金利その他を勘案して、一体どれくらいが適切な値引率であるのか、そうして又実際に行われている平均の値引率が、若し出ておればその状態はどういうものであるか、一つ説明を願いたいと思います。
  29. 丸山泰男

    説明員(丸山泰男君) それでは今の値引の点について御説明申上げます。普通、下請の場合は、親企業側から発注がございまして、見積りを出させまして、それで価格がそこでそれぞれきまるわけでございます。ところがその支払が漸次遅れて参りますと、下請企業側では早く支払つてもらいたいということで、中には下請企業側から値引を申出て、金利負担分を考えれば値引してもらつても早く払つてもらうほうが有利であるというようなところから、下請側からこういう値引を申出ている。親企業もそれで本来は大きな会社として、そういう一旦売買契約が済み、価格も了解がついているものを値下げをするということは、普通の商道徳からいうと好ましくないわけでありますけれども下請側のそういつた申出を安易に受入れまして、そうして値引をする、その代り早く払つてやる、こういつた事例があります。それから更にそれが進んで参りますと、これが制度化いたして参りまして、親企業のほうから、いわゆるコスト・ダウン・システムと申しまして、一旦納入したものについて値引を受入れるか、受入れたら早く払つてやるとか、こういうふうなやり方すら出て参つております。これなどは明らかに不当なやり方でありまして、只今ども委員長から申上げましたような措置、行政的ないろいろ措置を通じまして、かなり親企業に対してそういう不当なやり方に厳格な警告を発しまして、親企業側もその不当なことを認め、弊害も相当あることを認めまして、そのことは言い換えますと、下請企業側も漸次これに抵抗するようになりまして、結局値引されるならば初めのときに契約価格を水増してやる、そういうような作用、反作用が入りまして、かなりそこが不合理になつて来る。或る親企業のごときは、あそこはもう値引をされる、下請代金支払を遅らす、そうしてそのあげくに値引されるというふうな風評が立ちますと、下請側でも初めから水増をやる、そういうことが銀行あたりにもわかつて銀行側から親企業に対して、お前のところはそういうふうな高いものを買つておるという評判があるぞという注意があつて親企業としても自分の利益の立場からも、そういう馬鹿な、不合理なやり方は好ましくないということを反省するようになりまして、両々相待つて、これらの点についても、今度の我々の措置によつてかなり改善されるんではないか、こういうふうに私ども考えております。
  30. 三輪貞治

    ○三輪貞治君 そうすると、親企業から下請に出す場合にはこの入札方法等がとられているわけですか。
  31. 丸山泰男

    説明員(丸山泰男君) それは入札でやる場合もございますし、いろいろ品種によりまして異なつておりまして、例えば電気機械メーカーのごときは、一定の部品を本社で設計をいたしまして、そうしてこの設計によつて、大体親企業との取引のある、信用調査をした下請企業に入札をさせます。この場合にはいろいろ、型と言いまして、その部品を作るための型を親企業が与えてそれを作らせる。従つて一旦入札で価格がきまりますと、大体その下請企業がその部品をずつと発注を受ける。その価格で発注を受ける。勿論材料費その他の値上りがございますれば、途中でそれを変更することもありますが、やはりこの下請企業に競争させて、そうして最も安いところを買叩いて行くという、そういうやり方がとられているようであります。
  32. 三輪貞治

    ○三輪貞治君 そうすると政府側がこの親企業に対して契約する場合には、勿論入札でありましようが、大体その引札ですね、それは何割ぐらい引いたところで普通平均的に契約をされているのですか。
  33. 丸山泰男

    説明員(丸山泰男君) 何割と申しましても、勿論親企業側で厳密にこの原価計算をいたしまして、いわゆるコースと称しまして、これだけの部品を作るのに何コースあるか、大体のめどをつけることが、これが普通の官庁等の入札の場合と同じでございます。併し勿論営利企業でございますから、できるだけ安く叩くということは当然でございまして、下請側から出す単価について競争入札の結果一番安いところに入れさせる。ただ親企業側としましても、いろいろ材料などを無償配給する場合もございます。余り信用のない、技術の低いところに出すことは避けるという傾向はございまして、成るべくなら長く取引している下請にやらしたい。この入札と申しましても、普通の公に一堂に集まつての競争入札というような形じやございませんが、大体取引のある、或る部品なら部品について取引のある数工場五つとか、十とかいう工場にこの見積りを出せということで一番安いところを見比べて、従来の取引関係のあるものは、そういうやはり取引関係のあるところが実際それよりも高くても、今度は折衝によりまして、お前のところではここまで下げるなら、やらしてやるというような厳密な意味の競争入札じやございませんが、そういつたやり方が電気機械メーカーの面ではとられているようであります。これも一つの例でございまして、一概に全部が競争入札でやつておるわけじやございません。
  34. 三輪貞治

    ○三輪貞治君 先ほどの説明の中の四%というこの特殊な例外の場合は、これは政府契約のものについてですか。
  35. 丸山泰男

    説明員(丸山泰男君) これは政府契約ではございませんので、恐らくこの下請代金支払が非常に遅れており、その間材料等の値下りもあり、又親企業側の製品の価格も値下つたというような関係から、この際一挙に払いたいということで、四割の値引をされたという事例が出ております。併しこれは非常に極端な事例でございまして、こんな例はほかの調査では余りございませんのでありまして、何かこれには特殊のいろいろな背後の事情があつたのではないか。普通は私どもの知つておる範囲では、あとから値引をするといたしましてもせいぜい一割程度が普通でございまして、四割というのは、これは何かよほど極端な特殊事情があるのではないかと私ども見ております。
  36. 小松正雄

    小松正雄君 私は本日のこの委員会が持たれたというそのことに対しまして、委員長の本日ここに開かれることにお取計らいをいたして頂いたことに対して感謝を申上げるわけでありまするが、それにつきまして、さつき豊田先輩より種々本日のこの公取委、或いは金融面に関することについて御質問がありましたのですが、この御質問の中に、特に私どもの考えておつたことを御質問されたのでありまするが、それはすでにもう正月は目前に迫つておるし、親企業中小企業、即ち下請業者に対して金を払わない上に、非常左諸般の問題から圧迫を加えているということを常に聞いており、又それが盛り上つて来て、私ども委員長に本日のこの会合の要求を極力しておつたのでありまして、そういう観点から只今豊田委員より御指摘になりましたそのお答えの中に、そういう悪質な十社の名前が挙げられないということについてでありますが、私は公取委の委員長としては的確にそれを呼出すだけの材料、資料を集められて、そうして呼出されて、その十社のかたがたに対して聴取され、そのことについてはすでに悪質であり、余りにもやり方がひどかつたという考え方が、はつきりおわかりになつたと私は思うのでありまして、そうするならば、この際こういう十社の名前を挙げて、そうして本当にこの人らを犠牲に立てるかも知れませんけれども公取委の委員長としては、これらを犠牲に立てても大いに今後まじめにやつて行く上においても名前を発表するという決意がないのでありましようかを一応お伺いいたします。
  37. 横田正俊

    説明員横田正俊君) この問題につきましての私どもの考え方は先ほど申上げた通りでございまして、要するに自発的に成るべく早く支払をさせたいというのが私どもの念願でございまして、その観点からいたしまして、今鋭意親企業の反省を求めておるわけでございます。いろいろなお考えもおありになると思いまするが、私どものこの方針でこの数社を一応当りますまでは、発表を差控えさして頂きたいと、こう思うわけであります。併しこれは先ほども申します通り、全然発表しないということではないのでございまして親企業の態度如何によりましては、むしろこれは進んで発表いたす時期があると思いまするし、なお正式に事件として取上げることになりますれば、これは勿論天下に公表されることになるわけであります。今暫らくの間発表を差控えさして頂きたいというのが私どもの考え方であります。
  38. 小松正雄

    小松正雄君 公取委の委員長親企業のために暫らく延期を願いたいなどというのか、或いは下請業者のことをお思いにならないことによつて、暫らく親企業の名前発表は待つてくれと、こういうことでありますか。
  39. 横田正俊

    説明員横田正俊君) 私が今申上げたことでは不十分だつたかと思いまするが、むしろ下請企業に成るたけ早く支払を受けさせる一つの方法といたしまして、この際発表しないほうがいいのではないかという考え方でございます。
  40. 小松正雄

    小松正雄君 そういたしますと、このお調べになつたことによつてその十社の間ではいろいろそれは異なつたこと等もあると思いまするが、先ず一番大きい支払をしていないというものが大体金額においてどのくらいかおわかりでしたらお知らせ願いたい。
  41. 小川清四郎

    説明員小川清四郎君) 只今大体目をつけております十社のうちで最も多いと思われまするものを一、二挙げて見ますると、或る会社におきましては、昭和二十八年、本年の六月現在におきまして千八百七十四万円、又他の社の場合におきましては二千四十万円、大体その辺のところが大きいように思われる次第でございます。
  42. 小松正雄

    小松正雄君 それでは一番少いのはどれくらいですか。
  43. 小川清四郎

    説明員小川清四郎君) 比較的状況のよろしいのもございますが、一番少いところを探して見ますと、やはり二十八年六月現在におまきして二百十九万、二百七十六万、二百八十三万、大体二百万から三百万以内のものでございます。
  44. 小松正雄

    小松正雄君 それはお調べになつた十社のうちの最低でございますか。
  45. 小川清四郎

    説明員小川清四郎君) さようでございます。
  46. 小松正雄

    小松正雄君 それではもう一つお尋ねいたしますが、下請業者で一番金がもらえないという人の金額をお知らせ願いたいと思う。
  47. 小川清四郎

    説明員小川清四郎君) 本日誠に申訳ない次第でございますが、細かい調査表を持参しておりませんので、後ほど数字を出しまして御報告を差上げたいと思いますが……。
  48. 小松正雄

    小松正雄君 そんなになりますと私は非常に遺憾に考えるわけでありまして、本日こうして公取委の委員長初め皆様方がおいでになるということでありまするので、先ほど申上げましたように、私どもは、正月を目前に控えて下請業者が非常に圧迫を加えられてこの年が越せないのだと、こういうことを私どもは考えて委員会としては、あなたも幸いにお気付きになつたかどうか知りませんが、先日いろいろお調べになるというようなことも聞いておりましたし、本日はそういう資料もはつきり出されるものと……。それによつてこそ初めて公取委の皆様が真剣に、あえて悪質といいますか十社に対してお調べになつて行くことでなければならない。お調べになつて行くについてはどういうものが一番余計、もらえるべきものがもらえずにおるのか、こういうことも当然調べられておると私は思うのですが、それが調べられていないということであれば、やはり委員長は悪質であるとみなす本社に対して、もう一度お伺いしますが、この年内に大きいとすれば千八百万から三千万もあろうというこれらに対して、正月まで……要するにこの年内にどれだけ下請業者に払うことにさせたか、どういうふうにしてどれだけ払うということに相成つておるためにその会社の名前を出せばいろいろなことの支障があつて下請業者に払うことができないという問題が起つてはいけないから暫らく待てと、こういうふうに豊田先輩の御質問の中にはお答えしておつたと思いますが、それも私は勘案をして考えますときに、そこまで考えられることであれば、この大きい金額を持つその会社に対して、年内にどれだけ下請業者に払わすことにしておるかということもお調べになつたと思いますがどうでございましよう。
  49. 丸山泰男

    説明員(丸山泰男君) 只今下請企業の売掛金残高、つまり親企業に対する債権の金額のお尋ねがございましたのですが、これは先ほど積出委員長から申上げましたように、下請工場としては、六百工場下請調査をいたしました。これは非常に厖大な資料があるわけであります。一々の下請企業に全部私ども学生アルバイトを使いまして、単なるその面接、この書面による調査などでは回答してくれないのであるから、すべてこれは足で歩きまして全部下請工場の親爺さんに会つてむずかしい資料説明しつつ調査した、これを我々のほうに書取つてそうして作つたものでございます。これは今までの調査にはこれだけの大規模な調査はございません。明細を申上げるならば幾らでも申上げられるわけでもございますが、ただ問題は、下請企業の名前等は親企業との間にいろいろ問題がございまして後難を恐れて名前は絶対に言わないでくれという、その約束の下に下請企業のいろいろな調査をしたわけでございます。で、今の金額の問題も、これも一概にただ絶対的な金額だけでは意味がないのでございまして、結局その会社親企業から言えば生産規模、下請企業から言えばやはりどれだけ毎月平均納めているかということとの比率でこの遅延状況がわかるのであります。先ほど最も悪い例としては三百二十五万円の現在売掛金残高があり、月平均の納入が二十五万円、つまり九倍の倍率を持つておる、これなどは非常に極端な例でございます。その他六倍、五倍、四倍というふうにいろいろあるわけでございまして、端極な例を挙げろとおつしやれば今の、先ほど私ども事務局長から申上けた三百二十五万円に対しての三十五万円というのが最も極端な例であると言えると思います。  それから年末に対してのこの支払改善計画でございますが、これは先ほど私ども委員長から申上げましたように、この本社を呼出しまして緊急の年末の支払計画というものを提出させるという措置をとりつつあるわけであります。これは従来もそうでございますが、年末にできるだけ整理するということは一般の商慣習でございまして、各親企業とも従来の月よりもこの十二月が、大体十五日、これは二十五日が支払になつておりますが、これにはかなりの金額を充てるというような政策も立てておりますが、それに加えて新聞等にも公表され、こうやつて国会等でも問題にされ、公取といたしましてもそういうようないろいろな圧力を加えておりますので、従来以上にこの年末には改善されるのではないか、勿論我々改善計画、紙面のしだけの改善計画に満足するわけではございませんので、それらの親企業下請企業とも緊密な連絡をとつておりますので、それが実際に実施されたかどうか、この点まで十分に見届けていたす、こう考えております。
  50. 小松正雄

    小松正雄君 今のお話の中にもありましたように、この下請業者を圧迫をしておるという一つの例といたしましてもあなたがたかどれだけ売掛代金があるかということを調べに行つた場合に先ず自分の支払われていないこの親会社の名前は絶対言わんでくれ、こういうふうに言う、その辛い思いをしておることはどうであるかというと、例えば親企業から下請企業者に一つの注文をした、注文をしたその品物を製品にするためには一つの型を作ると、わかりやすく言えば……。この型を作つたものは数年間使える、数年間使うためにその型を作る、型を作るために大きな金を入れておる、このことを考えますときにその親企業に対して余りにもひどい請求をして、金を払えということを言うというと、その下請企業者にはその親企業者がそういう痛いところをつかんでおるから渡さないと、こういうことを言われるし、或いは又余りにもそういうことをあなたがたに親企業の名前を出したということについては無礼者だというような意味に感じられてそういう企業を破壊されるようなことになのじやないかと、こういう虞れがあるということを私どもはよく聞くわけであります。そういうことからして無理な、下請業者は高利で借受けてでもその元とする企業の一環であるその型をなくせんように守つて行こうということについて非常な苦しみをしているということは、これはもう間違いないのでありまして、そういうことを考えられるときたあなたがたはそういうことに対して先ず親会社に対して代つて要求をしてやるということが本当ではなかろうかと、そういう意味からいたしまして私どもは本日のこの委員会の結果によりましては、即ち明日でもそれらの十社なら十社の代表を呼んで、どういうわけで支払が遅れておるのかという、甚だ越権かも知れませんが公取引委員長の名においてやられるならば、私どもは大体そういうものを呼出してでも真剣に聞いて見たいという考え方を持つておつたわけなんであります。併しながらその機も与えられない委員長の言い分においては何とかして年内にも今まで以上に支払をさせることにする、ためにそれを名前を発表したりするとその会社が金を他から借入れるために支障を来たす点もあるという、こういう暗々なお話のようでありまするので、そこまで突つ込んだことは私は追究しようとも考えませんけれども、少くとも委員長としては今日の段階でその十社というものがあらゆる資料を集められて、この十社というものの代表を集められて質問、詰問をされての結果だと思いますので私は少くともこの大体一千八百万円、或いは二千万円というこの人たちには、どういうあり方で、どういうふうにして、どれだけ払うということにするのかということくらいは本人の、その会社からどういうふうにしますという支払計画を提出させるまでもなく、私は詰問されておると考えるのでその点をお聞きしておるわけであります。どのくらい減るようにいたしますということを言うておるということがあるかないか、ただ帰つてどういうふうにして支払いたしますという内容を報告するから待つてくれと、それでよかろうということで委員長お待ちになつたのかどうかお聞きしたい
  51. 横田正俊

    説明員横田正俊君) 先ほど申しました十社足らずのものに対しまする折衝は、実は先ほど申しましたように昨日から開始をいたしましたのでございまして、昨日の例だけで推し測ることはできませんが、少くとも昨日の会社は非常に誠意のあるところを示したというふうに私は報告を受けております。ここで大体一日に午前一社午後一社という率で呼出しておるそうでございますからこの数日の間に一応の折衝は終ると存じますが、その結果を待ちまして適当な措置をいたしたいと考えております。
  52. 小松正雄

    小松正雄君 最後にお願いしておきたいと思います。幸いにそういうふうになつて悪質的な十社に対して槍玉を突つ込まれたという委員長の勇気に対しまして彼らも反省して、必ずしも、年内に相当な金が支払われるものなりと私は委員長の言葉を信じておりますが、信じますが、併しながら今日のこのお調べになり得るときに、大きいのは二千万円、その次は一千八百万円と、この二社でもが年内に支払われた、実際誠意ある支払がなされたかなされないかということが、次のこの委員会までにその資料報告されるということであれするから、そのときに若し誠意が披瀝されないという、この十社の中であるとするならば、その十社の中のある代表会社の代表をこの委員会に私どもは呼出して、そうして中小企業即も下請業者のために本委員会は強い要求をする覚悟でありまするので、どうかそれをお含みの上でとくと年内に実績の挙るようにさして頂きたいことを御要望申上げて、私の質問を終ります。
  53. 中川以良

    委員長中川以良君) 私からちよつと申上げたいのでございまするが、先ほど会計法の問題がちよつと出たんでありまするが、振興部長よく聞いて下さい。会計法の問題が出たのでありまするが、私は今日親企業下請企業に払わないのは無論その親企業のせいにばかりしないのでございまして、殊に十分な配当をし、而も相当な給与ベースの支給をし、而も重役賞与も出しながら、下請企業支払わない。殊に悪質なのは何か饗応でも受ければこれを払う、それでなければ延ばすだけ得だという考え方を持つておるのは、誠に遺憾でございますが、併し半面考えますと官庁の注文に対する支払促進は、お蔭を以て最近よくなつたんでありますが、入札方法であります、これが或いは土建事業にいたしましても、その他官庁の諸種の入札にいたしましても、最低価格のものに落札するということでありますので、一方親企業金融が十分つかないために、金融をつけるために出血受注をあえてするというがために、下請企業にもこれが影響することは多分にあると私は思うのです。  ここで我々はもう会計法規というものの再検討をしなければならないということでありますので、諸種の例を見ますると必ずしも最低落札者に発注をしておるのではなくて、政府が公正なる検討の下に妥当なる適正価格を作りまして、その価格の線に一番近いものに発注するということが私は最も望ましいと思うのであります。安い値段で発注したからといつて、決して国が得でないので、安物買いの銭失いという例が如実に各方面に現われておる。殊に諸工事関係、いろいろな保安隊の装備の面等におきましても、私は安いもの必ずしも得でないんで、逆に悪くなるということが起きておるんでありまするので、この点一つ中小企業庁においても同感をされておりますので、今日はあえて御答弁は求めませんが、一つ大蔵省との関係もありましようが、十分に一つ明春までこの問題も御検討を頂きたいと思うのであります。  それからもう一つお、願いしたいのは、先般私は御質問しておつた中小企業金融公庫の融資に対する信用保険制度の精神が没却されて、借用保険にもかける、更に全体の担保も要求されるという問題、これは一刻も早く解決しないと、折角できた中小企業金融公庫の信頼を私は失墜すると思いますので、この点早く御検討いたして頂きたいと思います。本日御審議を願いましたこの問題は、我が国の産業の中核をなす中小企業の大きな問題であると同時に、我が国経済の一つの大きな問題であり、又一面これは経済道徳の私は問題だろうと思います。そこで本委員会におきましては、今後中小企業の振興を図りますると共に、我が国の産業道義の確立のためにもこの問題を引続き調査対象として審議をいたして行きたいと存じます。幸いに中小企業庁並びに公取委員会におきましては十分にこの点御努力を賜わつて着々改善をされておりまするが、本委員会といたしましても一つこれに鞭撻を加え、御協力をするという意味において今後もやりたいと思います。そこで来春一月には、一つ企業の人も本委員会に参考人としてお呼びをいたしまして、これは先般下請工場の人は本委員会に呼んで話も聞いておりまするので、大企業の人からも一つ忌憚のない意見を聞き、又我々の質さんとするところも質したいと存じます。従つて一月末頃に呼ぶことにいたしまして、この呼びまする時期、呼びまする人員並びにその企業の種別等につきましては、委員長に御一任を願いたいと存じまするが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  54. 中川以良

    委員長中川以良君) それではさように取計らいます。なおこういう者を呼べという御意見がございましたら私までにお申出を頂きたいと存じます。  それでは一応この下請企業に対する支払遅延の問題は、本日はこの程度にいたしておきたいと存じまするが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  55. 中川以良

    委員長中川以良君) それでは一応これでとどめておきます。   —————————————
  56. 海野三朗

    海野三朗君 私がお伺いいたしたいのは、公取のかたと通産当局にお伺いしたいのでありまするが、この十一月二十七日の工業新聞の報ずるところによりますと、不二ドロマイト工場の問題であります。ドロマイト・クリンカーは製鉄事業に対しましては非常に大切な工場でありまするから、製鉄事業に従事しておる八幡、富士その他の数社が皆投資をいたしまして、又開銀からも融資をいたしまして、約六億近くの資本を投じて不二ドロマイト工場を建設したのであります。然るにその株は、大部分は磐城セメントが約六、七割まで持つておるのであります。ところが最近報ずるところによりますると、来年早々この不二ドロマイト工場をば磐城セメント工場に合併しようというところの機運が動いておるということであります。で製鉄会社、御承知のように八幡では高炉セメントを莫大に造つておるのであります。磐城セメントに投資する気はさらさらないのであつて、ドロマイト工場であるから製鉄事業に必要なるドロマイトを製造するところであるからして、これに投資したのであります。ところが株からの関係上大部分を占めておる磐城セメントが、これを磐城セメントに合併しようという、そういう工作をやつておるということでありますが、これは法律的には如何ともしようがないかも知れませんが、これを道徳の方面、又公正取引の方面、又は通産省重工業局としての意向及びその対策、そういうことについては今直ちに即答をお願いいたしても十分なる資料のお手持がないかと私は存じまするので、今波紋を引起しております問題は将来の日本の鉄鋼国策の問題に重大なる関係がありますので、来るべき委員会の当初において公正取引の立場から、又通産省としての立場から善処方の御説明お願いいたしたい、こういうふうに私は存ずるのでございます。で、このことは鉄鋼の国策上の見地からも非常に大切な問題であると思いますので、このことにつきまして何分の御回答は、詳しいことは来るべき委員会お願いいたしたいと思います。今日御出席になつております横田委員長、石井部長あたりの意向は如何なものでございましようか。私は道徳の上から考えて、甚だ以て不届千万である。こういうことをやるのがよくあるのでありまして、つまりうまくペテンにかけたのであるというふうに私どもは考えられるのでありますが、石井部長如何にお考えでございましようか。
  57. 横田正俊

    説明員横田正俊君) 只今突然のお尋ねでございますので、正確なお答えはできませんが、御承知のように合併はすべて公正取引委員会に届出をすることになつておりまして、独禁法上違法な合併に対しましてはこれを阻止する措置が講じ得るわけでありまして、この阻止します理由としまして、合併の結果一定の取引分野における競争が実質的に制御されるということが一つでございます。この新聞を拝見いたしますと、ドロマイト・クリンカーというのは磐城セメントでも造つておるようでありますので、この不二ドロマイトを合せることによりましてドロマイト・クリンカーの取引分野の競争が実質的に制限されることになりますれば、これは勿論合併も許されませんし、更に遡りましてこの株式の保有自体が問題になるわけでございまして、この点はよく調査をいたしませんとはつきりしたことは申上げられませんが、その辺に一つの問題があるようでございます。それから合併の許されませんもう一つの場合は、御承知のように不公正な取引方法によつて合併が強要されておるという場合には合併がやはり許されないことになりますので、本件の場合がそういうものに該当しますかどうか、この点も諸般の事情調査いたしませんとわかりませんが、いずれにいたしましても合併するためにはあらかじめ公正取引委員会に届出があるはずでございます。その際に慎重に調査をいたしたいと考えております。
  58. 海野三朗

    海野三朗君 鉄綱国策の、つまり見地に立ちましては、通産当局は如何ようにお考えになつておりますか。
  59. 石井由太郎

    説明員石井由太郎君) 所管の局長、これは軽工業局並びに重工業局に関連して来ると存じますので、御趣旨を帰りまして早速所管局長に伝えまして、再開の機会に御答弁申上げたいと存じます。
  60. 海野三朗

    海野三朗君 この次の委員会においてはその御答弁、御説明をお順いいたしたいと思います。これを以て私の質問を終ります。   —————————————
  61. 中川以良

    委員長中川以良君) それではちよつとお諮りいたします。海野三朗君より理事を辞任いたしたい旨の御申出がございましたので、この補欠につきましては委員長より御指名をさして頂きたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  62. 中川以良

    委員長中川以良君) それでは藤田進君にお願いをすることにいたします。   —————————————
  63. 中川以良

    委員長中川以良君) ほかに御質疑はございませんか。
  64. 藤田進

    藤田進君 ちよつと希望があるのですが、自然休会に入ることになりまして、事実上委員会の運営につきましても明年になろうかと思うのであります。併し当面非常に急を要し、且つ一般国民並びに産業に与える影響として各方面の、憂慮心配されている幾多の問題の中に、本国会提出される予定の電気事業法、或いはガス事業法、更に電気料金の値上改訂、こういうことで明春一月早々すでに或る程度電気料金につきましても問題が固まるやに私は聞いております。こういう事情を勘案いたしますときに、極めて本委員会としても所管として重要な問題が非常に急速に進展いたしつつありまするので、委員長におかれましても適切な、やはり休会中における委員会運営をやつて頂きたい。これはいわゆる成規な手続としては、すでに産業一般に関する調査等々の手続は終了しておるようにも思いますしいたしますので、時宜を失しない措置を打つて頂きたい。これに関してはしばしば委員長理事打合会等を以て本委員会に代るべき措置として補填をして頂くように特に要望いたす次第でございます。
  65. 中川以良

    委員長中川以良君) 承知いたしました。御申入の御趣旨に副うように委員長といたしましても十分努力をいたします。  それでは本日はこれにて散会いたします。    午後一時二分散会