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1954-05-08 第19回国会 参議院 通商産業・水産連合委員会 第1号
公式Web版
会議録情報
0
昭和二十九年五月八日(土曜日) 午前十一時二十二分開会
—————————————
委員氏名
通商産業委員
委員長
中川
以良君
理事
松平
勇雄
君
理事
加藤 正人君
理事
海野
三朗
君
理事
小松
正雄
君
石原幹市郎
君
大谷
贇雄君
黒川 武雄君 小林 英三君
酒井
利雄
君
西川
彌
平治
君 山縣 勝見君 岸 良一君
豊田
雅孝
君 西田 隆男君
藤田
進君 三輪
貞治
君 天田 勝正君 武藤 常介君 白川 一雄君
水産委員
委員長
森崎
隆君
理事
秋山俊一郎
君
理事
千田
正君
青山
正一
君 平井
太郎
君
野田
俊作
君 森 八三一君
木下
源吾
君 片岡
文重
君 菊田 七平君
—————————————
出席者
は左の
通り
。
通商産業委員
委員長
中川
以良君
理事
海野
三朗
君
小松
正雄
君
委員
石原幹市郎
君
大谷
贇雄君
酒井
利雄
君
西川
彌
平治
君
豊田
雅孝
君 三輪
貞治
君
藤田
進君
水産委員
委員長
森崎
隆君
理事
秋山俊一郎
君
千田
正君
委員
青山
正一
君
野田
俊作
君 森 八三一君
木下
源吾
君
政府委員
外務政務次官
小滝
彬君
外務省参事官
寺岡
洪平
君
農林政務次官
平野
三郎
君
林野庁長官
柴田 栄君
水産庁長官
清井 正君
通商産業政務
次官
古池 信三君
事務局側
常任委員会専門
員 林 誠一君
常任委員会専門
員
山本友太郎
君
常任委員会専門
員
小田橋貞寿
君
常任委員会専門
員 岡 尊信君
常任委員会専門
員 林 達磨君
説明員
外務省欧米局
第 五課長
新聞
欽哉君
—————————————
本日の
会議
に付した事件 ○
通商
及び
産業一般
に関する
調査
の件 (
日ソ貿易促進
に関する件)
—————————————
〔
通商産業委員長中川以良君委
員長席
に着く〕
中川以良
1
○
委員長
(
中川以良君
)
只今
より
通商産業
・
水産連合委員会
を開き
ます
。
貿易
の振興の
我が国
にとりまして極めて今日重安なることは当
委員会
におきましても常に増えておりまして、これに対し
ます
る
調査
を鋭意いたして参
つて
おる次第でござい
ます
。戦後
世界
の
経済回復
が困難を極めており
ます
ることは種々の
原因
があることと存じ
ます
が、その
原因
の
一つ
としまして而も重要なる問題といたしましては
ソ連
及び
中共
が
世界経済
の舞台におきまして殆んど別個の
世界
を作
つて
おるという
状態
にあることが大きな
原因
であるかと存じ
ます
。殊に
日本
にとりましても
中共
の地域並びに極東、
ソ連
は戦前におき」ましては
東舞
な市場でもございまして、又原材料の
供給源
でもあ
つたの
であり
ます
。それが私
ども
の
貿易
の
相手国
から除かれており
ます
ることは
我が国
の
経済復興
に大きなる支障とな
つて
おり
ます
ることは申すまでもないことでござい
ます
。こういうような意味で先年当院におきましては
日中貿易
に関しての
促進
の
決議
がなされたような次第でござい
ます
が、
ソ連
に関しては
事情
も異なるため未だ何らの
措置
が見られておらない
状態
でござい
ます
。当院の
水産委員会
におかれましては
水産関係
からいたしまして
ソ連
との
貿易
の問題につきまして極めて御熱心に詳しく御
調査
にな
つて
おられ
ます
ることは私
ども
の敬意を表し
ます
る次第でござい
ます
。
日ソ貿易促進
の問題に関しましてもすでに一応の御
結論
に到達されているように承わ
つて
おるのでござい
ます
。従いまして本日はこの問題に関しのかたから御
意見
の御
開陳
を願いましてその上に基きまして
調査
を進めて参りたいと存じ
ます
。
森崎隆
2
○
森崎隆
君 それでは私から
委員会
を代表しまして極く簡単に
趣旨
を申上げたいと思い
ます
。 先ず
水産
を
中心
といたし
ます
る
日ソ貿易促進
に関する件につきまして本日
連合委員会
を持
つて
頂きましたことにつきまして
通産委員会
の
委員各位
に厚く御礼申上げ
ます
。この問題は
水産委員会
におきましてもいろいろ
漁業
問題とからみ合わせまして切実な問題という大体
意見
が強くなりまして特に今
通産委員長
の御
発言
のように現在
日本
と
ソ連邦
との
国交
はまだ
回復
しておりません。併しながら
国境
と言い
ます
か、特に
漁場
を
中心
に非常に近接した
利害関係
の深い
状態
にあり
ます
るし、従来から、戦争以前の
貿易状態
、
交通状態
から
考え
ましても現在このままでは捨ておけない
漁民
その他の
立場
もあるわけでございまして、終戦以来も随分
日本
の
漁船
がいろいろな
原因
がありましようが、
ソ連邦
に相当拿捕されました点もござい
ます
るし、我々としましては
日本漁民
の
漁業操業
に
安全性
を確保いたしたいという
気持
は常々持
つて
おりましてこういう
観点
から
ソ連邦
に対しまして何とか
日本漁船
の
操業
に友好的な
態度
を持
つて
頂きまして十二分に
操業
ができるような
措置
をとりたいという
気持
はもう常々持
つて
いるわけでござい
ます
。実はこれと併行いたしまして今日までにやや明らかにな
つて
おり
ます
ることは
ソ連邦
としても
日本
に対しまして
日本
の非常に欲しておる
木材
、
パルプ等
の
輸出
ということは非常に熱心なようでもござい
ます
ることも承わ
つて
おり
ます
るし、又
日本
海、特に
ウラジオストック
を
中心
にいたしまして
ソ連
の
艦船等
の
修理建造等
につきましても相当
ソ連邦
としましては外国に依存する希望もあるように実は承わ
つて
おるわけでござい
ます
。 一方
日本
の
現状
を見
ます
ると、
日本
の
造船界
も現在
新聞
の報ずる
通り
非常に
船架
が空いているような
状況
でございまして、でき
ます
ならはこういう
方面
の
関係
を緊密にいたしまして、それと同時に
漁業
問題を有利といえばわがままのようでござい
ます
が、
両国
間の友好的な
気持
の上に立
つて
日本漁民
にもう少し有利な
立場
で
操業
ができるような基本的な
条件
を何とか得たいというのが本
委員会
の実は熱望でございました。そういう
観点
に立ちまして実は
日ソ貿易促進
を何とか
決議
して頂きまして、でき得るならば
国会
或いは業界、
民間側等
から若干名のかたがたで
使節団
でも作
つて
頂きまして、強く
ソ連政府
に要望し、折衝いたしまして、こういう問題を
一つ
からでも解決いたしまして、以て最終的な
国交
百
調整
の
基礎条件
とでもいたしたいという熱意が我々盛り上りまして、
水産委員会
としましては非常に各
委員
の同意を得た次第でござい
ます
。何かしらこの問題につきましては
通産委員会
には深い
関係
があり
ます
ので、
通産委員会
の十分なる御理解御
協力
を得ました上で本
会議
の議決に、至り
ます
ならば非常に仕合せじやないかと思いまして無理をお願いしたわけでござい
ます
。なおこの問題につきましては特に
研究調査
を熱心にやられており
ます
水産委員会
の
木下委員
も今日
出席
されており
ます
ので、なお詳しいことは
木下源吾委員
から御
発言
もあろうかと思い
ます
が、一応私のほうからこれまでの
趣旨
を簡単に御
説明
申上げまして御
協力
を頂きたいかように存ずる次第でござい
ます
。
中川以良
3
○
委員長
(
中川以良君
)
木下
君、御
発言
を願い
ます
。
木下源吾
4
○
木下源吾
君
只今水産委員長
からの
発言
がありましたが、これに若干補足をしまして最近の
日ソ貿易
の
状況
を
一つ
申上げまして御参考に供したいと思い
ます
が、その前に先ほど
中川委員長
が言われたように、本院が先に
日中貿易
に対する
促進決議
をいたしました結果として
中国
に議員を
中心
とする
通商使節団
が昨年参りました。そうして
貿易
の仮
協定
をや
つて
参りました。爾来
禁止品目
が
政府
によ
つて
順次
解除
にな
つて
、つい三、四日前に発表せられた御
承知
のような
品目
の
解除
でほぼ
西ヨーロツパ並み
に近く
なつ
たということが正式に言われており
ます
。先般などは
起重機
などを
中心
といたしまして、又最近の
取引
では
差当り大豆
五千トンの
契約
が成立しました。こちらからは
硫安等
をそのバーターの対象として
契約
が成立しました。こういうように本院の
決議
の結果といたしまして
日中貿易
の
実績
が着々と進んで参
つて
おり
ます
。こういうことが当時の非常に杞憂せられてお
つた中国
との
貿易
の
実情
でござい
ます
。 そこで
日ソ関係
であり
ます
が、
日ソ関係
は昨年度において
輸出
入の約束が成立したのが約六百万米ドル、これは前年一九五二年度の約九倍強に当
つて
おり
ます
、昨年の場合は。そして
実績
といたしましては
輸出
が百六億九千万円、
輸入
が百八億円で、その
品目
は
輸出
は
船舶修理
であり、
輸入
は強粘
結炭
、それから
書籍類
、染料、
映画等
であ
つた
わけであり
ます
。で
取引商社
は
輸出
に当
つたの
が、
日立造船
と
大倉商事
がこれを組みました。
大倉商事
は
石炭
を入れる、で
笠戸ドック
の修繕と
進展実業会社
がこれが組んで
バ—タ—
をやりました。で本年も
米炭
の割当を減らして千五百トン、はかり、
樺太炭
が
契約
が最近成立した。又
船舶修理
におきましては今仮
契約
が成立しておるものは
まぐろ船
三百三十トン級が五隻、それから
曳船
百九十トン級が四隻、約八億ドルの
契約
ができており
ます
。これは
日立造船
であり
ます
。更に今
交渉
が進んでおり
ます
るのほ
かに漁船
、それから
曳船
などで、
会社
は
日立造船
、
函館ドック
、
浦賀ドック等
が今
交渉
を盛んに進めておる
状態
でござい
ます
。でこれが
見返り
について、今
見返り
のほうがきまらないので、実は
交渉
が行き悩んでおり
ます
。先にも七千トン級の船が申入がありましたけれ
ども
、今の
見返り
についての何が
はつ
きりしないので、これはよその国に取られてしまいました。でこういうような
実情
で、今国内では
見返り
に
北洋材
を入れるということを、従来
北洋材
を入れた各港湾を
中心
として、組合、そういうものが結成されていろいろ運動されており
ます
。これは
パルプ
の用材、
石炭
の
坑木等
であり
ます
。従来の
北洋材
の用途がそのまま今日も要求されておるわけであり
ます
が、更に昨年は主として先ほど申上げたような品川であり
ます
が、
日本側
で
輸出
を今希望しておるものは
北洋材
、それから石油、
クロ—ム
、マンガン、綿花、米その他の穀物、こういうようなもの、それから
ソヴイエト側
では
船舶修理
、
鉄船
、
木造船
、クレイン、今の
起重機
、
織機機械
、
紡織機械
、人絹、こういうのが見合いで今有望視されておる
品目
であり
ます
。そこで
対ソ貿易
に対する各国の
状態
であり
ます
が、御
承知
の
通り
今春英国は
チャ—チル首相
の
対ソ貿易
に対する強い
意思表示
がなされて、本
年春早々外務省
、商務省の承認の下に
通商使節団
四十名が
ソヴイエト
を訪問し、
英ソ
の
貿易協定
が締結されました。これは勿論
我が国
とは
状態
は違
つて
おり
ます
が、
貿易
の成立したということについては実質的にはです、
我が国
にも至大な
影響
があると
考え
られるのでありまして、又フランスは
通商協定
は昨年七月に効力を発生いたしまして、着々
実現
され、現に
輸出
の品物は
貨物船
、
発電用ボイラー
など、ココムの線が実質的に非常に拡大されており
ます
。そうして
外務省経済局
にを
中心
とする、首班とする
通商使節団
を送りまして
ソヴィエト
との間に
経済交流
が盛んに行われており
ます
る
実情
であり
ます
るし、昨年
イタリ—
その他十三ヵ国、いわゆる
西欧側
の十三ヵ国が
ソヴィエト
と
長期通商協定
を結んで着々とその成果を挙げておるような
実情
でござい
ます
。そこで
我が国
においては、昨年の七月の
国会
の
予算委員会
におきまして
岡崎外務大臣
は
日ソ
間の問題については
個々
の問題を
個々
に解決するためには努力するということを明らかにされまして、爾来
衆議院
の
外務委員会
で、
只今見え
らておる小
瀧次官
は
経済
自酌を持
つて
来日する
ソヴイェト貿易関係者
の
入国
を許可するということ等の
態度
を明らかにされ、それが今実行されておる、こういう
実情
にござい
ます
。越えて本年二月二十日、
衆議院農林委員会
においては、
林野庁長官
は
北洋材輸入
に関しては
農林省
が
外材輸入
の一環に、政策として取入れているということを公式に表明されました。越えて三月三十四日
衆議院
の
水産常任委員会
においては
北洋漁業
の問題、
燃油等
の
輸入
について
漁業界代表
の
訪ソ実現
を
決議
いたしたのは御
承知
の
通り
でござい
ます
。このような
状態
で今日進んで参
つて
おり
ます
るが、
中日貿易
の面と
日ソ貿易
の面とを比較いたし
ます
ると、
日ソ
のほうがよほどやりやすくな
つて
おる
実情
にあるのであり
ます
。それは
ソヴィエト
の元
通商代表部
が六本木の先のほうにございまして、ここで今の
日立造船
とか或いは
函館
というようなものとあらかじめの
契約
、仮
契約
を結び、それが本国との何によ
つて
本
契約
を締結するという
実情
にな
つて
おり
ます
。で、そういう
関係
にあり
ます
るのと、御
承知
の
通り
、
我が国
においては今日
外貨
の窮屈なことはもう皆さん御
承知
のように、そうして
ソヴィエト
との
貿易
は、或いは
中国
との
貿易
は何ら
外貨
は要らないというころに特色があり
ます
し、更に
漁業等
の面においては、
北海道
のほうでは極めて手近なところに
国境
がござい
ます
。そうして殊に千島と境しておる根室の国、或いは
樺太
と境にしておる稚内、
北見地方
、これらの
方面
には従来千島にお
つて引揚げた者
、
樺太
から
引揚げた者
が対岸を、眺めて一日も早く従来の
自分たち
の分業のできるように、戻るようにということを一日千秋の思いで切望しており
ます
。而も
我が国
の
沿岸漁業
は非常に資源が枯渇し、そうして
業者
がたくさんであり
ます
。
国境線
といい
ます
か、従来のマ・ライン、これは撤廃されましたけれ
ども
、やはり
国境線
にな
つて
おるところが、ございまして、ここから一歩
向う
へ入り
ます
と、昨年
あたり
は「ほたて」などはこちらの
領分
では一日かか
つて
七、八十貫も取れない。船一艘でそれだけしか取れないが、
向う
の
領分
へ行き
ます
と千貫目、又それ以上も取る、こういうような
実情
にあり
ます
。本年又
かに漁船
、
かに漁
に
向う
へ出て新春から行
つて
おり
ます
。これは一艘で二千貫も、それ以上も一日に漁をする。こちらでは僅かに五十貫か百貫というような
実情
であり
ます
。であり
ます
からどうしても
向う
のほうに足が向いて行き勝ちであり
ます
。であり
ます
から当初四艘ですか、
向う
に拿捕されましたが、このうち半分は帰されて、でも更に又出掛けて行
つて
い
ます
。八艘の
拿捕船
があるようなわけであり
ます
。でもこれは掠奪するとか、そういう
考え
で行くのではなく、こちらではどうしても業として成立たない。苦しまぎれに元の
自分たち
の
漁場
の
方向
に足が向いて行くような
実情
にな
つて
おり
ます
。こういう点やら、又
北洋
の
さけ
、
ます
の問題も、
日米加漁業協定
によりまして先年来
試験漁獲
をや
つて
おり
ます
が、一昨年は距岸、つまり陸から、カムチャツカから七十カイリを
日本
の
政府
は許可してお
つた
。昨年はこれを四十カイリに狭め、本年は三十カイリまで
政府
はこれを許可しており
ます
。従いまして又四十七度
線以南
の
さけ
、
ます
の
流し網漁
の許可にいたしましても、これは約二千艘近くがあそこで今から漁をするのであり
ます
。
北洋
のほうは四十八度から、以北、これは
新聞
で御覧の
通り
四、五日前に、
函館
から母船で独航船を連れて
向う
へどんどん乗込みました。それからはやはり魚をたくさん取りたい、こういうのでだんだんカカムチヤツカの
沿岸
近く近付いて行
つて
おる。こういうようになり
ます
と、故意でなくても潮流の
関係
、或いは風向の
関係
で
ソヴイエト
の
領海
十二カイリに、或いは近付かない限りではありません。恐らく今年
あたり
は私
ども
の
考え
では、或いはトラブルが起きるのではないか。若しそういうようなことになりまして、
我が国漁業者
の
意図
が誤解されて、何か魚族の保護に障害があるなんとかいうようなことで、
李承晩ライン
のように全面的な
禁止
をされるようなことにな
つて
も、これは非常な国の
経済打撃
だと我々は
考え
るのであり
ます
。御
承知
の
通り李承晩ライン
によりましての損害は七十億と言われて、
新聞
に報道されている。
実情
はそれ以上でありましよう。又
北洋
の
漁場
における
日米加
の
漁業
の問題でも往年の
漁獲高
と今日の
漁獲高
との差は百億以上で、ございましよう。ビキニの問題においても、これも百億の以上であろうと私
ども
は
考え
ておるのでありまして、いずれにいたしましても、
我が国
の
水産業
が非常な危機にござい
ます
。而も
漁業者
は
漁業
の意欲を旺盛に持
つて
おりまして、その活動の結果図らずも
領海侵犯
というようなことで、大陸棚のように、公海の広い部分に出漁できないというようなことにな
つて
おる非常な
我が国
の
経済
に及ぼす
影響
と
業者
の苦痛を我々は想像することができ
ます
。こういう時期でござい
ます
るので、何とかして
日ソ
間の
国交調整
或いは
東支那海
における
日中間
の
国交調整
、よしそれは正式な
国交回復
をいたさないでも、
経済的交流
の面から
国交調整
の
方向
へだんだん進んで行くことを私
ども
は念願しておるわけであり
ます
。私がこのような御
説明
を申上げるのも
北海道出身
であり、そうして
北海道
が本当に
ソヴイエト
の手近の所にあり、これらの
事情
を生きたままで私
ども
は目撃し、みずから摂取しており
ます
ために
誠心誠意
を以て皆様に
お話
するのであり
ます
。であり
ます
から、
政府
は何らかの都合によ
つて
今そういう
方向
に進んで出られないといたしましても、
国交
の
回復
がなくても
経済交流
は可能でござい
ます
るし、
只今
までの御
説明
を申上げるように、
ソヴイエト
との
貿易
は、昨年よりも昨年が、又昨年よりも本年というように
実情
が進んでおるのであり
ます
から、ここに
国会
といたしましてはでき得る限り速かに、もつともつと
隣接区域
との
経済交流
を容易ならしめるために、それを又裏付ける親善的な
意図
をも現わすために
国会
において先の
中日貿易促進
に対する
決議
のようなものをお互いに本院において成立させることが刻下の
緊懸要務
でないかと、かよに
考え
ておるわけでありまして、本日
水産委員会
の決定から進んで
通産委員会
にお願いいたしまして、相共に
日本経済
の発展、そうして緊急であるところの
漁業
問題の
安全操業
が可能なるような
方向
に御
協力
を賜われは幸いだと、かように
考え
る次第でありホいす。
中川以良
5
○
委員長
(
中川以良君
)
只今森崎水産委員長並び
に
木下水産委員
より
水産委員会
における御熱心なる御
調査
に基きました結果につきまして、
縷々
極めて貴重なる御
意見
を御
開陳
賜わりまして、私
ども
誠に教えられるところが多いのであり
ます
。
只今
の
お話
にございましたごとく、この
日ソ貿易
の問題は、
漁業
を
中心
にした
貿易
の
伸展
のみならず、今後全般的に
日ソ
間の
貿易
が
ます
ます
伸展
ををいたして参り
ます
ることを私
ども
は念願しており
ます
次第でござい
ます
。併しながら今の
お話
中に、ございましたごとく、未だ
ソ連
と
日本
は
国交
の
回復
もいたしておりません。又国際的にも始終いろいろな問題が山積をいたしており
ます
ることを私
ども承知
をいたしており
ます
。こういうような際におきまして
政府側
といたしまして如何なる今後の
方途
を持
つて
おられるか。而して現在の
対ソ貿易
の
現状
はどうな
つて
おるか、又
対ソ外交
の
問題等
につきまして現段階はどうな
つて
おるか、又今後どういうふうにこれが進められて参るかというような点に関しまして先ず
政府側
より
一つ
この問題につきまして
意見
を述べて頂きたいと存じ
ます
。
外務省
、
農林省並び
に通産省よりそれぞれ御
開陳
を願いたいと存じ
ます
。本日は
大臣
の
出席
をそれぞれお願いしておきましたが、
大臣
が御
出席
になりませんことは誠に残念でござい
ます
るが、
政務次官
が御
出席
でござい
ます
るので、先ず
外務政務次官
よりお願いをいたし
ます
。
小滝彬
6
○
政府委員
(
小滝彬
君) 御指名がございましたので、
外務省
に関する二、三の点について現在の
状態
を
お話
申上げ
ます
。 もうすでに
木下
さんからも
お話
が、ございましたように、
外務省
といたしましては、
日ソ
間の
貿易
を
促進
するということには勿論異議があるはずではなく、殊に
両国
の
国交
が再開せられるということも我々の念願してやまないところであり
ます
。不幸にして
平和会議
においても
ソ連
は
日本
との
平和条約
に参加いたさなか
つたの
であり
ます
るし、その後におきましても、最近ではいわゆる
平和攻勢
と申し
ます
るか、よほど
態度
が緩和せられており
ます
るけれ
ども
、その真意も
はつ
きりしない。とにかく相当これまでは反目的な
態度
もあ
つた
ということは、これは率直に認めなければならないと存じ
ます
。が併し、その全般的な
国交
の
回復
の問題から離れて、
貿易関係
はでき得る限り
促進
して行こうというので
最善
を尽す、この建前からいたしまして、御
指摘
のように
ソ連
の人が
日本
へ入
つて
来る問題につきましても、それが
日ソ
間の
貿易
を
促進
するのに非常に貢献するということが
はつ
きりして、
関係省
の間でそれをお認めになる場合には、これでよりももつと
ソ連人
の
入国
について緩和した
態度
をとるということを決いたしたのであり
ます
るし、又、
ソ連
への
入国
につきましてもこれまでのいきさつからいたしまして、これを原則として差とめてお
つたの
であり
ます
るけれ
ども
、
水産関係
につきましては
是非日本側
からの
代表者
を派遣するということが必要であ
つて
、それが効果的であるという
関係省
の御
意見
であれば、それに即応するような旅券の取扱もしようというように
外務省
としての
態度
も決定いたしておるのであり
ます
。であり
ます
から、今いろいろ困難はあり
ます
けれ
ども
、
只今
御
指摘
のような点につきしましては、
外務省
としても十分
協力
いたすと申し
ます
るか、
最善
を尽しまして
貿易
の
促進
、又
日本
の現在おいてもいろいろ困難な事態が発生しており
ます
関係
上、非常に重要である
北洋漁業
についても若し可能な点があるならば、これをよりよく保護して行くという
方向
に私
ども措置
をいたしたいと
考え
ておるわけであり
ます
。 なお先ほど
委員長
から
対ソ外交
の今後の見通し如何というふうなこともおつしや
つた
かと思い
ます
けれ
ども
、今後の問題につきましては勿論我々が直ちに即断することはできないのであり
ます
。現にジユネーヴでも東洋に関する重要問題について
平和回復
の問題につきまして、特に朝鮮の問題及びインドシナの後始末の問題について重要な
会議
が行われており
ます
から、この
会議
の
結論如何
によりましては或いは相者の展、開があるかも知れない。こうした
国際情勢
の推移につきましては十二分に注意をいたしまして、その
情勢
に即応した適切なる
外交施策
を用いまして先ほどから
縷々お話
のありましたような諸点についてもできるだけのことをいたしたいというふうに
考え
ておる次第でござい
ます
。
中川以良
7
○
委員長
(
中川以良君
) それでは次に
平野農林政務次官
にお願いし
ます
。
平野三郎
8
○
政府委員
(
平野三郎
君)
只今外務政務次官
から申上げましたように、
政府
といたしましては
日ソ
間の
国交
が正式に
回復
しないことを誠に不幸と
考え
ておるわけでありまして、できるだけ速かにこの
回復
を図り、更に
通商貿易
の
締職
も
実現
したい、こういうことで進んでおるわけであり
ます
。一部に政治的な理由でこれを敬遠するという誤解もあるやに聞いており
ます
るが、毛頭
政府
にはそういう
考え
はないわけでござい
ます
。
従つて
現在まあ種々
政治的制約
のになかなか困難ではあり
ます
るが、併しそうした
制約
の中において、できる限り
最善
の
方途
を講じて
経済交流
の
実現
を期したいということで努力いたしておるわけであり
ます
。特に
農林省
といたしまして、現実にそういう方策を進めておるわけでござい
ます
るが、特に
木材
の点などにつきましても、
北洋材
の
輸入
ということは、
日本
の森林資源の係から申しましても、外材の
輸入
が今日喫緊事でござい
ます
ので、極力、その点を進めておるわけでござい
ます
。これは
外務省
の許可を得まして、可能性が極めて濃厚なところまで今船の建造をバーター等の
関係
から進めておるようなわけでござい
ます
。 又
漁業
につきましては
水産委員
長並びに
木下委員
の御
指摘
の
通り
でございまして、特に
ソ連
との
漁業
関係
というものは重大なるものがある。
北洋
の
さけ
、
ます
等につきましても昨年四船団でありましたのが、本年は七船団に殖えておるわけでありまして、或いは
ソ連
との
関係
においてすでに若干のトラブルもあ
つた
わけであり
ます
が、本年はこのトラブルが一層危険になるという虞れもあるわけであり
ます
。こういう点を是非排除をして円滑にしなければならんということをまあ痛切に
考え
ておるわけでござい
ます
。最近
漁業
界の代表のかたがこれらの折衝のために入ソをいたしたいというような希望もございましたが、これは
農林省
としては積極的に推薦をいたしまして、
外務省
の
協力
を得て旅券を出して行くというふうなことにいたしており
ます
。更に又そのほか
水産委員会
におき
ます
るいろいろ御要望のある点につきましてもしても、こうした、又他に訪ソをいたしたいというような希望もあるわけでござい
ます
、これらも積極的に支持をしておる。こういうようなわけで、可能な限りにおきまして最大限の努力を傾注するという
政府
は
考え
の下に諸般の施策を進めておる次第でござい
ます
。
中川以良
9
○
委員長
(
中川以良君
) それでは最後に古池通産
政務次官
に……。
古池信三
10
○
政府委員
(古池信三君)
只今
外務省
並びに
農林省
の
政務次官
から
お話
がありました
通り
、
通商産業
省といたしましても、
日ソ
の
貿易
の
促進
ということは誠に望ましいことであり、今後でき得る限り努力をいたさねばならんと存じており
ます
。特に先ほど
木下委員
の御
発言
の中にも御引例になりましたように、昨年度におきましては遊船修理を見合いに、
樺太炭
を相当
輸入
いたした
実績
もあるのでありまして、すでにかような途が開かれておるのでござい
ます
から、今後その途を伸ばして行くということを
考え
て当然行くべきであると存じ
ます
。勿論正常なる
国交
が
回復
しておらんということに伴う或る程度の
制約
はあるだろうと存じ
ます
けれ
ども
、実質的に、
経済
的にお互いに利益を分ち合うということは当然可能なことであろう、かように存じており
ます
。
中川以良
11
○
委員長
(
中川以良君
) それでは各
委員
より御質疑をこれからお願いをいたし
ます
。念のために申上げておき
ます
るが、本日
政府側
から
出席
をいたしており
ます
のは、
只今
の三
政務次官
のほかに、
外務省
よりは寺岡参事官、
新聞
欧米局第五課長、針谷渡航課長、
農林省
側より清井
水産庁長官
、柴田
林野庁長官
、通産省よりは森
通商
局農
水産
課長が
出席
をしておられ
ます
。
海野三朗
12
○
海野
三朗
君 今
日本
は
中共
方面
の
貿易
につきましてはいろいろ
制約
が置かれてあるようであり
ます
が、
ソヴイエト
に対しましてはどんなふうにな
つて
おりましようか、お伺いいたしたいと思い
ます
。
小滝彬
13
○
政府委員
(
小滝彬
君) それでは私からお答えいたし
ます
。詳細の
個々
の問題については通産省から一話があるかと思い
ます
が、原則的に申し
ます
るというと、
日本
は国連
協力
の建前からいたしまして、
中共
に対する
貿易
制限というものは相当積極的にこれまで行な
つて
来たのであり
ます
が、併しながら
日本
は何といたしましても
中共
に最も近い国であ
つて
、そうして而も朝鮮の事件も一応戦闘も停止の
状態
にあり
ます
るので、
日本
としてはこうした特殊の
立場
からいたしましてこの制限を緩和するという
措置
をと
つて
参りました。順次
中共
との
貿易
品目
が拡大されて来ておることは
新聞
などでも御
承知
の
通り
でござい
ます
。極めて最近においても十九
品目
が
禁止
を
解除
するように漸次この制限を緩和いたしまして、殆んど欧米の諸国と同じ程度のところへ参
つて
おり
ます
。但しもう私から申上げるまでもなく、アメリカとか、カナダとかいうような国は依然として相当強い制限をいたしており
ます
が、
日本
は西欧諸国並みのほうと同じような歩調で
中共
の
貿易
の制限を緩和して来たというのが
現状
であり
ます
。他方
ソ連
との
関係
におきましては、従来から
日本
のみならず西欧の諸国においても
中共
に対するほど窮屈な制限はいたしておらなか
つたの
であり
ます
。いわゆる自由国家郡の間において随時話合いをいたしまして、特に戦略物資と認められるようなものについて
ソ連
への
輸出
をお互いに差控えるという
措置
をと
つて
来たのであり
ます
が、最近に至りまして先ほ
ども
木下
さんから御
指摘
のように、もう少しこれを緩和したほうがよろしいという
意見
が特にイギリスその他ヨーロッパ諸国に抬頭いたして参りましたため、米国のほうも原則としてこれに賛意を表しまして、現在だんだん東西
貿易
を緩和しようという機運に向いておるのであり
ます
。従いまして
日本
のほうと
ソ連
との
貿易
品目
についても、それに
従つて
だんだん緩和せらるる傾向が見えるということを言
つて
差支えないと
考え
ます
。ただこれにつきましては、同じ品物でも大きさであるとか、或いはその量であるとか、又その反対に
ソ連
側から如何なるものを提供してくれるかというようなことによりまして、
個々
のケースについて話合
つて
制限しておるというような点もござい
ます
が、概略的に申し
ます
れば、その点も緩和されるということにな
つて
おり
ます
。又ただ
ソ連
との
貿易
が緩和せられて、
中共
との
貿易
だけが非常にそれとかけ離れて窮屈であり
ます
ると、
ソ連
との
貿易
はこれまでの歴史的な
関係
もありまして、西ヨーロッパ側が重要な部分を占めておる、そうしてその西ヨーロツパから
ソ連
に向
つた
品物が廻
つて
来て
中共
へ来るというようになれば、結局
日本
のほうが比較的により多く損な
立場
に置かれるというような
関係
もござい
ます
ので、且つ又これは現在のジュネーヴにおける
会議
の結果にもより
ます
けれ
ども
、少くとも朝鮮における戦闘行為は停止せられており
ます
から、この東西
貿易
の緩和、
ソ連
と自由諸国家との
貿易
の緩和が行われ
ます
ならば、それに応じて漸次
中共
との
貿易
も緩和せられなか
つた
ならば、結局
日本
は比較的損な
立場
になるという地理的
関係
もあり
ます
るから、そうした面についても
政府
といたしましては十分留意いたしまして、この友好国家群の話合いも遂げまして、そうした努力をいたして
中共
の
貿易
につきましても、できるだけこれを拡大して行くという
方向
に持
つて
行きたいというように
考え
ておる次第でござい
ます
。
海野三朗
14
○
海野
三朗
君
経済
代表が
ソ連
に行くというような場合につきましては、外務当局はどういうお
考え
を持
つて
いらつしやるのであり
ます
か。
小滝彬
15
○
政府委員
(
小滝彬
君) 御
承知
のようにこれまでは
ソ連
に対する渡航ということにつきましては特に必要止むを得ざる場合のほか、これを認めていないのであり
ます
。この引揚問題などに関連いたしまして渡航を認めた例もあり
ます
るが、これは非常に限られたる場合においてこれを認めるという
措置
をと
つて
来たのであ
つて
、その原則を今直ちに変えるということは
考え
ておりません。併しながら議会の一致した意向であり、又それぞれの問題について所管せられており
ます
る
関係
各省のほうで是非こうした
措置
が必要であ
つて
、それが例えば
日本
の
貿易
なり
水産業
に非常な有利な結果をもたらすと信ずるのに十分なる理由があるというような見地から正式に
外務省
のほうに申入がありましたならば、できるだけ
関係省
の御意向に副うような
措置
をとりたいというように
考え
まして、そうした
趣旨
はすでに
関係省
のほうには申伝えておるような次第でござい
ます
。
小松正雄
16
○
小松
正雄
君 私は本日
水産委員会
より
日ソ貿易促進
決議
に関して
通産委員会
に合同
委員会
を申込まれた、その申込れましたことについて
水産委員
長或いは
木下委員
よりこれらのことについて内容的に御
説明
を拝聴いたし
ます
ときに、私
ども
も少くともこの
日ソ貿易促進
につきましては常に今
国会
におきましても論議をされて来ており
ます
る
関係
からいたしましても、一口も早く速かにそうい
つた
ことのできるようになることを心からお願いをするのでありまして、そういう
観点
から
考え
まして今日のこの合同
委員会
の意義を達成あらしめるためにおきましても、当然この
促進決議
案には賛成ずべきだ、かように
考え
ます
ると共にこのことについて
水産委員
長或いは
木下委員
の御
説明
に対しまして
委員長
から
関係
各三省の
次官
にその
意見
をお聞きになられたところが、三省の
次官
の御
説明
でもいろいろな難関はあるといたしましても、
趣旨
においては賛成の煮を表明されたように私は
考え
るのであり
ます
るが、こういうことに相成り
ます
と、たまたまこの
決議
案が両
委員会
で
通り
、又我が参議院で認められたにいたしましても、これがため代表的にどなたか
水産
或いは
貿易
に関して行くということになり
ます
れば、その場合に一言お尋ねいたしたいことは、そう相成りました場合に
外務省
といたしまして渡航証明等或いは
向う
に行
つて
のそうい
つた
関係
について努力される代表に対し援助方法等をなすということができるかどうか、外務
次官
にお尋ねいたし
ます
。
小滝彬
17
○
政府委員
(
小滝彬
君) 御
発言
の
趣旨
を誤解しておりましたから御訂正を願いたいと思い
ます
。このような
経済
代表を派遣するというような申入がありました際、
外務省
が果してそれに即応してそれらの人が安全に渡航して帰られる、目的を達成せられる上に十分なる保護なり或いは必要の
措置
をとり得るかということが御質問の
趣旨
だ
つた
と私は了解いたし
ます
。若し私の了解が正しいとすれば、
日本
は現在
ソ連
と
国交
関係
がございませんので、旅券を皆様の御熱望の
趣旨
によ
つて
発給いたしましても、あの旅券の第一頁に書いてあるように、
相手国
に対してビザを与えてくれる国に対して、渡航者に対し便宜を供与してもらい、又十分の保護を与えてくれということを書いておきましても、それが果して
ソ連
側に徹底するかどうかということは実は保証し得ないわけであり
ます
。人体、生命の保障というものは、これは期待し得ない。友好国であり、又仮に
国交
は正式に
回復
していなくても、代表部を交換しているような国、例えばフイリピンであるとか、インドネシアというような国であり
ます
れば、何か
向う
によろしくないようなことがあれば、直ちに代表部を通じて厳重なる申入をすることもでき
ます
るけれ
ども
、
ソ連
に関し
ます
る限りは、又その他の
国交
もないし、直接
交渉
するところの手段をも持
つて
いない、俗に言えば共産系の諸国との間においてはそのような保穫的
措置
をとり得ない。これが私
ども
の当面しなければならないところのジレンマであり
ます
。であり
ます
るから、これまでも非常に渡航というものに対して制限的な
措置
をと
つて
来たのであり
ます
が、併しその点の兼合いと申し
ます
るか、そういう危険を冒しても是非渡航を認めたほうがより
日本
のために、国益のために有利であるというような
関係
各省の御判定であれば、又それに応じた
措置
もとらなければならないであろうと私
ども
は
考え
ておるのであり
ます
。
小松正雄
18
○
小松
正雄
君 そういたし
ます
と、一応
次官
の
お話
によ
つて
了承するところもあり
ます
。というのは、まだ
日ソ
間に
国交
が
回復
しておりませんために、当然これは
外務省
として正式にそうい
つた
渡航証明ということについてはどうかと
考え
られることもわかるわけであり
ます
が、併しながらこの
趣旨
に基いて例えば
水産関係
の代表がいずれにいたしましても渡航しなくては、これは問題にならないと思い
ます
し、渡航する上におきまして、自主的に
考え
られて行くことであり、たまたま又これを達成するために、
外務省
からそうい
つた
渡航証明をもら
つて
渡航する場合、或いは
向う
へ行きまして、
向う
の方で間違いがあるといたしましても、これは覚悟の前で行くということに
考え
られるので、そうい
つた
ことにこだわりなく、自主的に行
つて
、どんなことになろうとも、国に対して迷惑をかけないというような
考え
方から、例えば申入でもし
ます
ならば、
外務省
としてはその手続方法はと
つて
頂かれるということに相成り
ます
るかどうか、お尋ねいたし
ます
。
小滝彬
19
○
政府委員
(
小滝彬
君) 旅券を出すことですか。出すようにするかということですか。 (
木下源吾
君「自分の責任で行くからということであればいいのかと、こういう意味ですよ。」と述ぶ)先ほどから申上げており
ます
るように、
外務省
だけの判断でなくして、例えば
貿易
問題については通産省、或いは船舶の問題であれば運輸省の
関係
、がありましようし、又
水産関係
等の問題であれば
農林省
というような
方面
において、是非これが必要であるという御判断であ
つて
、旅券を是非発給ずるほうが、
政府
として必要であり、適切な
措置
であるという申入が正式にあり
ます
れば、
外務省
としてはそれに応じた
措置
をとらなければならないと
考え
ており
ます
。ただ自分が危険負担の上に行くのだからというので、一体
政府
は如何なる危険なことを国民がしようとするのも、それは放任しておいていいかどうかということにつきましては、私は根本的に
一つ
の問題があろうかと
考え
ます
。併しこの今審議せられており
ます
る特定の問題につきましては、先ほどから再三申上げており
ます
るように、
関係
各省の御意向を十分に尊重いたしまして
措置
いたしたいと
考え
るのであり
ます
。
小松正雄
20
○
小松
正雄
君 そういたし
ます
と、甚だ
水産委員
のかたに対しては多言のことを申上げたようなことにな
つて
、恐縮であり
ます
るが、二言お尋ねいたし
ます
が、
水産委員
長にお尋ねいたし
ます
が、今私が
外務省
にお尋ねしており
ます
ことについては、お聞きの
通り
であ
つて
、若しそういうことに対して発給されないということに
なつ
た場合には、どういうふうなことによ
つて
渡航しようということをお
考え
にな
つて
おられるのか、その辺のことについて、
委員長
にお尋ねしたいと思い
ます
。
森崎隆
21
○
森崎隆
君
只今
の
小松
委員
の御質問でござい
ます
るが、さつきから農林、通産並びに
外務政務次官
の三かたからの御
説明
や、御答弁があ
つた
わけでありまして、私たちとしましては、やはりこの問題の重要性は十分
政府
におかれましても、各省とも御認識頂いておるものと確信いたしており
ます
。従いまして、これが本院の
決議
ということになりました場合に、その結果、例えば本院の議運において何者が出る、又民間代表を推偏するとい
つた
ようなことで派遣する
使節団
というものを決定いたした場合には、当然これはやはり旅券は出るものと確信いたしており
ます
。それができないという前提に全然立
つて
いないわけであり
ます
。そのように
一つ
御了承頂きたいと思い
ます
。
石原幹市郎
22
○
石原幹市郎
君 先ず最初に
外務政務次官
に若干聞いておきたいと思うのですが、
ソ連
代表部というのは、前にあ
つて
その後自然消滅したような恰好にな
つて
おり
ます
が、今日それがどういうふうにな
つて
おるか、若干、事実上は人がおるのかどうかということ。 それから第二は、
ソ連人
が
ソ連
から
日本
に入りたい、
ソ連
から
入国
ということがあ
つた
かなか
つた
かわかりませんが、ある場合にはどういう
措置
を
日本
がとるかということ。 それから第三は、
ソ連
の例の引揚問題であり
ます
が、これは簡単なお答えでいいと思うのですが、大体日赤その他が間に入
つて
いろいろや
つた
あれで、一応軌道に乗
つた
というか、或る程度満足すべき
状態
であるか、そういうようなことについて、引揚問題について、
日本
政府
として
ソ連
に対しどういう今日
考え
方を持
つて
おるか。 それからその次は、これは先ほどからいろいろ議論がありましたが、先年モスクワで
経済
会議
があ
つた
ときに、この代表団の旅券を出さなか
つた
わけであり
ます
。あのときと、今日とで相当何か
実情
が違
つて
おるか、あのとき旅券を出さなか
つた
事情
と、今日別な見地から検討するということにいたしましても、
事情
が何かあのときと違うだろうかどうかということと。それからその次は、日赤代表が
向う
に行きましたとき、これは
日本
政府
としても、あの問題について幾らか仲介というか間にに立
つたの
か、全然赤十字系統だけの動きでや
つた
ものであるかどうか、これらの点について一応先ず
外務政務次官
に聞いておきたいと思い
ます
。
小滝彬
23
○
政府委員
(
小滝彬
君)
ソ連
の、いわゆる代表部は、
日本
が
平和条約
の効力を発生いたしました直後において、代表部の地位というものは喪失したものであるということを、もう極東
委員会
もなくなりましたので、そのことを申入れたのであり
ます
。即ち代表部の資格を失
つた
以上当然帰国すべきものであるという
趣旨
の申入をいたしたのであり
ます
が、
ソ連
のほうは別個の見解を持ちまして、事実上現在まで、独立前の代表部員で、
日本
に滞在しておる者があるわけであり
ます
。それの法律的な地位につきましては、非常にあいまいな点もござい
ます
けれ
ども
、或る程度の儀礼的な便宜というものは与えておると
考え
ます
。併し法律的に言えば、普通の外国人と見るべきものだろうと思い
ます
が、その詳細については、若し必要があれは
新聞
課長が来ており
ます
から
説明
いたすことにいたし
ます
。代表部は当然退去すべき時期においては、約八十名ばかりお
つたの
であり
ます
けれ
ども
、その後だんだん帰国する者が出て参りまして極めて最近も修理せられました船で帰
つた
者も相当ござい
ます
。現在の員数は、いわゆる代表部員が十二名と、家族が四角、合計十六名でござい
ます
。 次に
ソ連人
の
入国
については、如何なる
措置
をこれまでと
つて
来たかという点であり
ます
が、
日本
では
ソ連人
の
入国
を認めないという方針でこれまで参
つたの
であり
ます
るけれ
ども
、先刻
木下
さんが御
指摘
になりました笠戸等における船の修理の際につきましては、上陸許可を与えまして、これは行動に制限はござい
ます
けれ
ども
、上陸許可を与えまして、船に関する技師が
日本
に滞在することを認めて来ており
ます
。その後まだ
貿易
に
関係
いたしましての
入国
については、
契約
関係
が成立しないためか、新らしくは申入を受けておりません。併し今後こうした申入があれば、
個々
のケースに応じまして、ケース・バイ・ケースで審査いたしまして、この点は通産省
あたり
からも申入があるはずであり
ます
ので、そのケースに応じて
入国
を許可するという方針で進みたいと
考え
ておるのであり
ます
。 それから引揚問題につきましては、御
承知
のように当院の大山さんが
向う
に行かれました際に、
ソ連
側でH赤の
代表者
が来ればこの問題について検討して、引揚問題を具体化する用意があるという
意思表示
がありましたために、日赤のほうは直接電報で
ソ連
の赤十字とこの問題について通信して、そうして
代表者
が
ソ連
へ入
つて
行くというようにな
つたの
でありまして、特別の仲介者があ
つた
わけではございません。勿論それまで国際赤十字であるとか、或いは国連の浮虜特別
委員会
等からいろいろ呼びかけましたけれ
ども
、それに対しては直接返事がなくして、大山さんが
向う
に行かれたときしに
向う
が意思示、心したということからこの引揚が具体化して来たのでありまして、他に仲介者というものがなか
つたの
であり
ます
。
石原幹市郎
24
○
石原幹市郎
君
政府
はノー・タッチですか。
小滝彬
25
○
政府委員
(
小滝彬
君) 従いましてこの問題については、
政府
は日赤がこの問題を取扱うのについていろいろ、援助し、蔭にいていろいろの便宜を共与して来ており
ます
が、直接そうした
交渉
には
関係
していないのであり
ます
。 それでは一体今後は如何なる
措置
をとろうとしておるかというのも御質問の
一つ
の点であ
つた
と思い
ます
が、これにつきましては最後の船が
日本
へ帰り
ます
際にも、ナホトカに参りました日赤の
代表者
が、後の引揚問題についてもいろいろ申入をいたしており
ます
。又安否
調査
などの点につきましても、申入をいたしており
ます
るし、又国連の俘虜特別
委員会
というものは共産国側からは反対がありまして、これは解消すべきであるという
意見
もございましたけれ
ども
、多数国がこれは依然として存続して俘虜の引揚問題の解決に努力すべきであるという決定に至りましたため、現在も存細しておりまして極あて最近にもジエネバのほうで、これは
関係
国の
代表者
を呼んだわけではありませんが、この俘虜特別
委員会
のほうの
委員
ががいろいろこの問題を審議いたしたのであり
ます
。その際には
日本側
からもいろいろ新らしい資料もこの俘虜特別
委員会
のほうヘ送付いたしまして、そうして
ソ連
からの引揚問題が
促進
せられるように
協力
してもらう申入をいたしており
ます
。この国連の
委員会
のほうは随時引揚の
促進
について
措置
をと
つて
おるようであり
ます
るが、これまでのところ
ソ連
側のほうはこれをイグノアするというような
態度
で来ており
ます
ので、現在残
つて
おる人たちの帰
つて
来られるのがいつになるかということは
はつ
きりいたしませんけれ
ども
、併し戦犯者などについてはそれが釈放されたらあとで帰すというような言明もいたしており
ます
ので、
政府
としては直接
交渉
はでまませんけれ
ども
、いろいろチヤンネルを通じてこの問題が一日も早く全部解決いたすように努力いたしたい所在でござい
ます
。 次にモスクワ
経済
会議
以来
事情
に変化はないかということであり
ます
るが、原則的には変化はないと申上げざるを得ないのであり
ます
。いろいろ学術
会議
であるとか、
ソ連
側から招請が参
つて
おり
ます
けれ
ども
、これまではそれらの人の渡航というものを認めておらないのであり
ます
。が先ほどから申し
ます
ように、今御審議にな
つて
おるような特別のケースについては、別個の取扱、即ち原則に対する例外としての取扱をしなければならないであろうというのが私
ども
の
考え
でござい
ます
。
石原幹市郎
26
○
石原幹市郎
君 答弁は簡単で結構なんですが、今の引揚問題については
日本
政府
としては
ソ連
は相当誠意を示して来ておる、或いは誠意を示しておると認めておられるのかどうか、どういう認識に立
つて
おられるのかということについて。 それから先ほど
ソ連人
が船の修繕や何かで上
つた
ことがあるという
お話
でありましたが、その際に
日本
政府
としてはそれらの
ソ連人
に対して如何なる
措置
をと
つて
いるか、つまり十分の保護を与えておるかどうか、この二点について、簡単で純情です。
小滝彬
27
○
政府委員
(
小滝彬
君) 引揚問題について誠意があるかどうか、これは政治的な考慮もあるのでありましようから、一概に何とも申上げかね
ます
が、その誠意のあるなしにかかわらず
政府
としては今後も努力いたしたいと
考え
ており
ます
。 なお
入国
者に対するどういう
措置
をと
つた
かという点であり
ます
るが、実は東京のほうへ旅行したいというような申出もございましたけれ
ども
、
入国
をいたしました際にすでにそういう約束ではなくして寄港地上陸というので、それに応じた便宜を与えるという約束にもな
つて
おりましたので、その後の通産省
あたり
からの申出によ
つて
正式に
入国
許可を与える場合は別として先ほど参
つて
おりましたこの二人の技師については、ただ寄港地上陸に関する
措置
をと
つた
というだけであり
ます
。
石原幹市郎
28
○
石原幹市郎
君 それから、
新聞
その他で聞いてお
つた
例の平塚さんと福永一臣氏に渡航許可を出すとかどうとかというようなことが出ておりましたが、その後この問題はどうな
つて
おり
ます
か。先ほど質問があ
つたの
なら結構です。あ
つたの
ですか。
中川以良
29
○
委員長
(
中川以良君
) ございません。
平野三郎
30
○
政府委員
(
平野三郎
君) その
お話
はよく
承知
いたしておるのでござい
ます
が、
只今
外務省
と協議いたしまして検討いたしておるわけであり
ます
。
石原幹市郎
31
○
石原幹市郎
君 それから、これはちよつと速記なしに承わりたいのですか……。
中川以良
32
○
委員長
(
中川以良君
) ちよつと速記をとめて。 〔速記中止〕
中川以良
33
○
委員長
(
中川以良君
) 速記を始めて。
三輪貞治
34
○三輪
貞治
君 先ほど
お話
のありましたのは、狸穴にあるいわゆる在日代表部の過去の問題だ
つたの
ですが、そのほかに先ほど
木下
さんから
お話
のありました麻布の元三連隊の横にある在日代表部とは別個に
貿易
在日代表部というのがあるのは御存じだろうと思い
ます
が、如何ですか。それは一体どういう
関係
にあり
ます
か。国内を自由に旅行し、
通商
貿易関係
の折衝も行な
つて
おる、こういうように私は
承知
しており
ます
が、これはパスポートとかいろいろな
関係
、
日本
における地位はどういうことにな
つて
おり
ます
か、
政府
はこれを認めておるのですか。
新関欽哉
35
○
説明員
(
新聞
欽哉君) お答え申上げ
ます
。
只今
御
指摘
のように狸穴にござい
ます
ソ連
元代表部のほかに
通商代表部
と称するものが存在しておることは事実でござい
ます
。ただこの
通商代表部
なるものが如何なるステータスを持
つて
おるものであるかということになり
ます
と、占領下におきまして、講和条約の発効前におきまして、対日
理事
会の
ソ連
代表部といたしましてあそこの旧大使館の中に大きなスタッフを持
つた
代表部があ
つたの
であり
ます
。これが小瀧
政務次官
が先ほど御答弁なさいましたように、講和発効後、その資格を失いまして消滅したわけであり
ます
。
通商代表部
というのはその当時の対日
理事
会の
ソ連
代表部の
経済
顧問、そのかたがドムニツキーというかたでござい
ます
。そのかたが現任では別のところに
通商代表部
という看板を掲げて実際
日本
の各界の業界のかたがたとそこで連絡折衝しておる。こういうような
状態
でござい
ます
から、厳密に解し
ます
ならば
通商代表部
というものは、現在の
ソ連
の官制におきまして
はつ
きりした任務が与えられてございまして、そうして、官制によ
つて
大体の戦後の例により
ます
と各国との間には合意によりまして、そのステータスにつきまして、厳密な規定を置くことにな
つて
おり
ます
。ところが、
我が国
との
関係
におきまして、
ソ連
とは現在何らの直接の接触はいたしておりません。又そういう形の合意は一切行われたことはないのであり
ます
。
通商代表部
につきましても、その法的なステータスにつきまして一切合意が行われたことはない、ただ事実上一種のバイヤー的な存在としてあそこに存在しておる。御
承知
のように
ソ連
の中には外国
貿易
商のほかに一種の何と申し
ます
か、いろいろなトラスト形態をと
つた
企業体がございまして、
輸出
入の機関があるわけでござい
ます
。例えば
木材
の
輸出
に関しましてはエクスポルト・レスというものがござい
ます
し、そういう工業製品の
輸入
につきましてはプロム・イン・ボルトといういろいろな組織がございす、そうい
つた
機関の出先の代表である。大体この程度に解しており
ます
から、厳密な意味における
通商代表部
と称することはできないものと
考え
ており
ます
。
三輪貞治
36
○三輪
貞治
君 これは国内における旅行その他公然と自由にできるわけですね。
新関欽哉
37
○
説明員
(
新聞
欽哉君) 公然と自由にできるわけでござい
ます
。制限はございません。
豊田雅孝
38
○
豊田
雅孝
君 先ほど
政府側
のほうからは、こぞ
つて
経済交流
については勿論であるが、
国交回復
については
趣旨
は賛成だ、できるだけのことはするという御
説明
なり御答弁があ
つた
わけなのですが、これを裏から
考え
ると、非常に表面的な一応のお座なりのように聞えるわけなのですが、むしろそういうできるだけのことをするというのじやなく、この際最大限度までということになると、この限度までは行けるのだという、その点を伺いたいと思うのです。殊にヨーロッパ諸国と
ソ連
との間においては、いろいろとやつ薫るので、
一つ
の実例のようなものができて来ておるのでしようから、そういう点を
考え
合せて、その限度というものは外交的にどの程度か、又
通商
的にはどの程度か。要するにこれは
禁止品目
の問題であり
ます
が、諸外国の実例を基調にせられて、一体限度というものはどこまで行くのかということを率直に
一つ
外務、通産両当局から伺いたいと思い
ます
。殊に先般日英
通商協定
の際行かれた人もあるようでありまして、相当その際に裏面のことも恐らくわか
つて
おるのでありましようが、そういう諸点を
考え
合わされて、この際
日ソ
経済
関係
についての最大限度のところはどの程度まで行き得るかという点を伺いたいと思い
ます
。
小滝彬
39
○
政府委員
(
小滝彬
君) 今
豊田
さんの御質問は二つの問題を含んでおるのじやないかと思うのです。
一つ
は、
只今
審議せられており
ます
経済
使節を派遣する問題、それについて一体どういう具体的
措置
をとるかという点と、もう
一つ
は、
貿易
は事実上制限されているが、その制限の範囲は如何というこの
一つ
じやなかろうかと私は想像いたし
ます
。 第一の点につきましては、結局どういう形式において代表を出そうとせられるか、これを非常に大袈裟にいろいろな
方面
に利用せられるというようなことになれば、友好国とのいろいろな
関係
というような点も
考え
なければなりませんからして、そうすれば却
つて
友好国との
貿易
が非常に縮小するというような結果になれば、
日本
の
経済
のためによくないのであり
ます
るから、この取計らいについて如何なる
措置
を要求せられるかどうかによ
つて
きまるたろうと存じ
ます
。石原
委員
にもお答えいたしましたように、
世界
の輿論に非常に悪い
影響
を与える、
日本
も非常に誤解せられるというような虞れがあるとすれば、それに対しては相当慎重な
態度
をとらなければならないのであり
ます
るから、結局その最大限度の限度如何ということは、その取扱振りなり、規模いろいろな点から解しなければなりませんので、今抽象的に
経済
代表派遣という、こういう言葉を使われましても、それに対して最大限度の限度はこの辺であるということはお答えしにくいのであり
ます
。 次に
貿易
制限につきましては、残念ながらこれについては詳細は友好国で発表せられないということにな
つて
おり
ます
ので、この限度をここで言明するというわけには行かないのであり
ます
が、併し随時この制限の限度については話合いが行われておるのであり
ます
るし、且つ又先ほ
ども
指摘
いたしましたように、
方向
としてはこれを相当緩和しようということにな
つて
おり
ます
るから、
日ソ
間の
貿易
の限度というものは、西欧諸国と
ソ連
との
貿易
の限度を拡大せられると共に、だんだん拡大せられて行くということを概括的には申上げることができるのであり
ます
。又先ほどの答弁でもすでに
指摘
いたしました
通り
、船と申しましてもタイプとか、いろいろその構造とか用途とかいうようなものによりまして違い
ます
るので、一概に船と申しましても非常に詳細なる点を申さなければその限度は判明いたさないのでありまして、この席における私の答弁としてはこのくらいで御勘弁を願いたいと存じ
ます
。
豊田雅孝
40
○
豊田
雅孝
君 そうすると、具体的な問題としてこの
決議
案が成立した際においてこの
決議
案の内容に対してどの程度までは外務当局としてやり得るというふうに
考え
られるでしようか。
小滝彬
41
○
政府委員
(
小滝彬
君)
決議
案は「
経済
代表の渡航を認めるなど」、「など」、と書いてあり
ます
のでどういうことを実際的な具体的な問題として提案せらるるかによるわけでありましてその内容を知らないで今どの限度ということは申上げかねる次第でござい
ます
。
中川以良
42
○
委員長
(
中川以良君
) 速記をとめて。 〔速記中正〕
中川以良
43
○
委員長
(
中川以良君
) 速記を始めて。
海野三朗
44
○
海野
三朗
君 過日
ソヴイエト
に学術
会議
がありました際に
日本
の学界に案内状が来ました。その際に渡航旅券を交付されましたか、如何でしたか。
小滝彬
45
○
政府委員
(
小滝彬
君) あの学術
会議
に対しましては旅券を下付いたしておりません。
海野三朗
46
○
海野
三朗
君 交付して旅券を出さなか
つたの
ですか。
小滝彬
47
○
政府委員
(
小滝彬
君) その
通り
であり
ます
、
中川以良
48
○
委員長
(
中川以良君
) お諮りいたし
ます
が、本日は一応質疑はこの程度にいたしておきまして、次回は火曜日の午前十時より開会をいたしたいと存じ
ます
が、御異議ございませんでしようか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
中川以良
49
○
委員長
(
中川以良君
) それではさように決定をいたし
ます
。 本日はこれにて散会をいたし
ます
。 午後零時五十六分散会