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説明員(柴田護君) 二十九
年度の
地方財政計画策定後しおきまして生じました変動要因でございますが、まだ
数字はそれぞれ今後動いて参るかと思いますが、一応固ま
つてはつきりいたしておりますのは、揮発油譲与税の創設に伴いまして、新たに
財政計画策定後におきまして、歳出に三十八億の穴があいております。これの補填
財源の三十八億、それ上
昭和二十八
年度に発行いたしました
交付公債の
利子分がこれが大体六億ばかりでありますが、この二つは
金額が確定いたしております。三十八億円と六億円、これだけは補填をしなければならないわけであります。
それから今
年度に発生いたしました
災害の復旧
事業費があるわけであります。この復旧
事業費が幾らになりますかというはつきりした
数字はまだ出ておりません。ただ被害の額は大体八百七十億見当という
ように考えられるのでありますが、これに対して国で査定をいたしまして、そうして初
年度の施行額を出し、それに伴
つた地方負担額をはじいて参るわけであります。それと、現在
地方財政計画の中には国の整備費百億円に見合うものといたしまして、大体公共
事業費並びに
単独事業費の貯瀕といたしまして五十億見当のものを
財政計鋼の中に織込んでおりまして、これ六どれだけオーバーするであろうかということが問題なんでありまして、この額はまだきま
つておりませんが、仮に初
年度施行率を大体従来の慣例によりまして三、五、二という恰好でや
つて行く、従いまして初
年度は三割施行を確保する、それから被害額に対する査定をどれくらいにみるか、この被害の報告額なるものが問題でありますし、査定の
内容も問題でありますが、大ざつぱにまあ従来のやり方等を荒つぽくはじきまして、大体七割五分から七割というところの線で押えて参りますと、大体百二十億くらいの
災害所要額になる、
地方費負担分として百二十億くらいを要することになるのであります。そういたしますと、そこで大体六十億見当の差額が出て参るということに一応な
つて参るわけであります。
財政計画上といたしましては、この六十億見当のものはどうしても補填してやらなければ
災害復旧
事業は円滑にできないということになるのでありまして、なおこの
数字は動きますが、
災害復旧
事業費について若干の
地方費負担分について穴があくという
ように私たちは考えております。
それから社会保障費でありますが、失業
対策費と生活保護費の増加の即題があります。これはどれくらいになるか、これもわかりませんが、大ざつぱな見当で一応二十億くらいの
地方負担分の不足額というものが出て来るのじやないかという
ように考えております。主務省の要求とこの二十億という
数字の間には若干開きがありますが、その後情勢どんどん変わ
つておりますので、なお
数字はふくらんで参るかもわかりません。いずれにいたしましても、大蔵省のはうと労働省並びに厚生省のほうで査定を折衝されまして、きま
つた額に対して見合う
地方費負担分というものは
財政計画上拡充して参らなければならんということになろうかと考えます。
それから警察費の不足額、これもどういうことになりますか、
内容を父に折衝の結果いろいろ検討して参らねばなりませんが、私たちといたしましては、大体
交付団体におきまして五十三億見当の不足額があるという
ように考えております。
それからたばこ消費税でありますが、たばこ消費税につきましてこれも年末のたばこの売り上げによりまして変
つて参りますので、はつきりした計数はつかみがたいのでありますが、これに若干の減収があるのじやないかという心配をいたしております。
それから自転車競技法の改正によりまして、国庫納付金を全部
地方団体が収納することができるという
法律改正があ
つたわけでありますが、その後におきまして国会において
修正なされまして、一定額は自転車振興会のほうに納めなければならんという
ように変
つたわけであります。
財政計画上は国庫納付金が
地方団体に入
つて参りますものを全部
地方財源として計算いたしております。その後
修正によりまして、その間に穴があいて参るわけであります。大体一億五千万見当という
ように、あらい計算をいたしております。
大体そういうことを勘定して参りますと、百四十八億見当のものが足らなくな
つて参るのでありまして、これで一方公共
事業費の
節約とそれから普通
補助金の
節約があります。これは
政府は実行
予算でそれぞれ
節約をいたしております。公共
事業費、普通
補助金共に一割の
節約を大体や
つてお
つたのでありますが、その後次第に解除をされて参
つておる
ような状況でありまして、今のところでは大体公共
事業費について四十億見当、普通
補助金につきまして四、五億というものが
地方負担が減
つて来るという勘定にな
つております。但しこれもなお今後の推移によりましては、公共
事業費等の
節約分も解除にな
つて参る可能性もあるのでありまして、確定した
数字ではございません。さ
ようなものを勘案いたしまして、
財政計画上は公共
事業費並びに普通
補助金につきましては、その裏付け
財源としましては
地方債と
一般財源を考えておるわけであります。従いまして、そういう浮いて参ります掘り替え
財源をばそれぞれの費目に割り当てて参る、警察費の問題だけではこれは
地方交付税の増率によ
つて措置をいたすことにいたしまして、
災害は
災害復旧
関係の
地方債によ
つて措置をする、
あとは大体振り替え
財源で一応
措置ができるのじやないかという
ように現在におきましては考えておる次第であります。