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堀末治君 先ほど来
島村さんと
小林さんから大変
地方自治の根本問題について
お話があ
つたんです。私は今ここで
お尋ねしたいのは、実は
赤字々々ということを
若木さんからも二百億だ、三百億だ、乃至五百億だとこう出ておる。それで都道府県並びに市町村で実際に
赤字を出している所がどのくらいあるかというお調べがございますか。若しもそれが調べてあ
つたらそれを我我に
資料として出して頂きたい。どこがどれだけの
赤字にな
つているという
資料を
一つ出して頂きたい。そうしてできることならこの
赤字は何によ
つて大体来ているか。いろいろ制度の欠陥とか、或いは
事務の配分とか、税収の不足とかいろいろございましようけれども、私の一番
心配なのは、それらも根本問題ですけれども、いわゆる
地方自治として
中央政府の余り関与を受けたくないという以上は、どうしてもみずから立つ工夫をしていなければならないと思うのです。だから随分やかましく言われておりますけれども、
地方自治体の中には頗る放漫な所もあるのじやないか。こういうことを思うのであります。実は昨年ですか、私ども四人で千葉県へ行く途中、津田沼の白鳥町長の所へ寄
つて、僅かの間いろいろあそこでお聞きしたのであります、人口二万六千の町だというのに二十六人の
職員で一切をやる。
行つて見るというと、実に静かにして、仕事があるのかないのかわからないというような状況でや
つておる。よく聞いて見るというと、一人の
職員が人口千人を受持
つているというわけなんです。戸籍謄本のごときも簡単な機械を利用してそうして手数料でむしろ収益を挙げている、こういうようなことで、それで非常にそこのいわゆる
職員が待遇でもいいのかというと、その待遇も聞いてみたところが一万三千何ぼの待遇、年齢なんかでい
つても私の会社とほぼ似ているので、案外待遇もよくない。それにもかかわらずそういうふうに静かにや
つているということは私非常にいい例だと感心して帰
つたのであります。帰
つて実は私の市の旭川市を
ちよつと調べて見ますと、どうもこれははつきりした
数字が出ませんけれども、大体人口三百人について一人の
職員がおるように思う。いろいろ聞いて見ますけれども、どうもこれもはつきりしない。
自治庁のほうにも
ちよつと聞いて見ましたけれども、これはいわゆるそこの市町村、或いは都道府県の規模或いは
事業量によ
つて違うから一概には言えない、こういうことであります。それはそうだと思うのですが、でき得ることならばいろいろ経費の節約等についてもそういうふうな費目をずつと調べて見て、そうして
自治庁としては、むやみに今の
自治法から言えば監督などはできませんし、むやみに関与もできにくいでしようけれども、何かそういう標準的なものを調べて、そうして場合によ
つたら国会から勧告してやるということは、これは当然でき得ることだと思うのであります。そういう
資料を出して頂いて、市としては人口何ぼくらいの所は恐らく
職員としてはこれくらいの範囲ならば当然できるのだというような
調査を出して頂くと、要するに国会はこれらの
資料を検討し、場合によればそこの放漫な或いは市町村、都道府県知事を呼んで、そのとき厳しい戒告といいますか、勧告ができ得ると思うのであります。こうして
緊縮財政をとらなければならないし、又今の日本の実情からいえばとらざるを得ない実情なんですが、先ほど御
説明を聞くと、それぞれ大体のああいう
数字を示したけれども、それ以上にや
つておる所もまあございましようけれども、なかなか今言
つたようにや
つておらない所もある。私どもあたりへ陳情に来る極く貧弱な村長さんあたりでもカメラを抱えてそうして東京へや
つて来ておる。何のために一体村長さんはカメラが必要かわからない。そうしてその人は、是非
自治庁に行けと言
つても、
自治庁はもう来てもら
つても受付けないというようなこともある。ただおろおろとカメラを抱えては先生頼みます。先生頼みますと言
つて何日おりましたか、おるという状況、これらは誠に無駄なことだとつくづく思うのでありますが、そういう点についても幸いに
自治庁はなかなか手不足でそこまで行きませんか知れませんけれども、できるならばそういう
資料を出して頂きますと、今の
政府の要するに職権の上からできないことでも、国会の立場からは私は十分監督もし勧告もできるのじやないか、こういうように思うのでありますから、幸いにそういう
資料がございましたらお出しを願いまして、余りひどいのには遠慮なしに国会から叱りつけるというようなやり方を少ししたならば、何ほどか効果が上るのじやないか。まあこんなことも思いますので、幸いにそういう
資料もございましたら
一つお出しを願いまして、我々に材料を提供して頂きたい、かように思うのであります。