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衆議院議員(春日一幸君) 只今の御質問にお答えを申上げます前に、この案件が第十六
国会におきまして、御
承知の
通り衆議院において
大蔵委員会で全員一致で可決いたしまして、直後本
会議でも可決をいたしまして、本院へ御送付申上げておる事柄でございます。ところが十六
国会においては、参議院におきまして継続審査の御決定があり、越えて十七
国会、十八
国会においても、同様継続審査の御決定を得たまま決を得るに至らず、今日に至
つておるわけでございます。そこで、まあ
衆議院におきましては、いろいろ
政府当局の御批判もあるようでありますが、
議員立法の形としては、これは満場一致で以て議決をいたしておりまする事柄等をも
一つ御参酌を頂きまして、何とかこの
国会においてこれは
一つお通しを頂きたいというのが、
衆議院一致しての、特に切なるお願いであるわけでございます。そこで、この法律については、すでに
提案理由の御説明をすでに申上げておると思うのでありまするが、只今
菊川さんの御質問につきましては、この
提案理由の説明の中に外郭を大体縷を述べておるのでございますが、その要点を極く簡単にかいつまんで読みますと、信用
協同組合のうちには、大別して職域区域と地域組合とがありまして、後者の地域組合たる信用
協同組合は、一般大衆を相手とする、いわゆる旧市街地信用組合の一部に相当するものというべきものでありますので、これに、いわば小型の信用金庫として、員外預金取扱いの途を開きますことは、よ
つても
つて国民大衆の
貯蓄の増強と、
国民大衆のための金融の円滑を固める上におきまして、相当の効果を期待できるものと信ずるのであります。ただこの場合におきまして、一面、金融業務の公共性に鑑みまして、その監督を適正ならしめるためには、これが信用の維持と預金者の保護を一層厚くする必要があると
考えられますので、員外預金の取扱いをする信用
協同組合にありましては、これを大蔵大臣の監督の下に、一般信用
協同組合のごとく、都道府県知事限りに委すということにはならないで、それを認可の条件として、この員外預金の取扱いを
認めると、こういうのであります。積極的に申しますと、結局金融機関として、これが法律で
認められておりまする信用
協同組合が、やはりその員外者の預金の取扱いができないということは、いわゆるそれだけその資金源を収拾獲得する上において、やはり能率を減損されるわけでございまして、やはり信用金庫と同じように、員外者の預金をもやはり預託せしめ得る途を開いて、折角これを法律で、金融機関としての活動を
認めておる以上、貸出をするところの資金源をみずから集めることの能力をも合せて完備せしめたいと、こういうことにほかならんわけでございます。もとよりこのことからい
つて、預金者の利益を守るということについては、やはり金庫と同じように大蔵大臣の監督をも合せて行わしめると、こういうことで、その機関の運営の
内容に確実性をやはり保持せしめて行こうと、こういうことになるわけでございます。のみならず、この問題は、
中小企業金融が誠に梗塞をいたしておりまする現情におきまして、こういう相互扶助の精神から生れて参りました金融機関が、やはり法律の力によ
つて十二分の活動のでき得るように、即ち預金収集のための門戸を広く開いて頂きたいと、こういう要請に応えたいというわけでございますので、何とか
一つ今回御決定を願いまして、彼らの要望を
一つかなえてや
つて頂きたい。本日千葉
委員長が参りまして、親しくお願いを申上げるところでありましたが、所用がございまして、私、代
つて参つたわけであります。実は朝から待機してお待ち申上げているのでございまして、
衆議院の
大蔵委員会はひとしくこの事柄に情熱を傾けて、参議院の御決定をお待ち申上げているようなわけでございます。なお
委員会からこういうことを申上げてくれとございましたが、
公認会計士法について、昨日
委員会で審議をいたしたわけでありますが、もはや審議の期間は殆んどございませんので、いろいろと意見を添えたいこともありましたが、併し参議障院の長い期間に亘
つて慎重御検討を願つたことは、これはお互いに両院の立場を尊重し合うということで、格別の事柄を蛇足に失するかも知れないので、まあ参院の御審議に
なつたところを一〇〇%
一つ尊重して、そのまま
衆議院は呑もうということで、実は審議に及ばず、本案を出すことのために、実は審議権放棄というような、或いはお叱りがあるかも知れませんが、十二分に御審議を頂いたという御信頼の下にあれを出してしま
つておりますが、それとこれとは別な問題でありますけれども、希くば
一つ御掛酌を願
つて、
衆議院のほうでしきりと陳情を受けておる事柄でありましたので、いろいろ検討しましたが、支障あるまいと思われますので、何とかこの
機会に
一つ御議決を頂きたいことを合せてお願い申上げる次第であります。