○岡三郎君 もう一点、これは観点が違うところから、私の
意見も入りますけれ
ども、申上げたいと思うのですが、この問題の中心点をなしておる
駐留軍労働、総評との関係から
考えて、何か米軍当局或いは
政府当局が、いずれもこれは
一つの開放的な労務、労働組合であるから、こうい
つたものに対して政策的に
考えて、こういう
退職金その他のものについて、これを
解決して積極的に打開して行こうというふうな
考え方が軽いのじやないかというような気持も、私は持
つてみたこともあるわけてす。要するに現在の政府が、組合に対して政治的偏向とか政治的てあるとかなんとが
言つておるけれ
ども、私の
考え方はその逆で、いずれの国民でも、一般の住民でも食えなくなる、生活の前途が不安になる、それに対する政府の施策の施策というものが、失業対策にしても、すべての労働対策にしても、思いやりというものが滲んで出てないというふうなことになると、どうしても生活の不安から労働運動というものが非常に困難になり、その困難にな
つて行く
段階を指導者というものが何とか経済的にこれを
解決して行こうというふうに
考えて一生懸命にな
つて行く、な
つていればな
つているほど、併し具体的に下部の層というものは、未
解決になればなるほどこういうものに対して過激になると、まあそういうふうな傾向というものが増大されて行
つた場合に、ますます混乱して
解決がむずかしくなるということも
考えられると思うのです。そういう点でやはり具体的に、いわば純粋な経済闘争というふうな面から、これを何とかして
解決するという点について、やはり腰の入れ方によれば、私は直接米軍当局に対して、政府が米軍の只今問題点にな
つているところの
失業保険金自体の
一つの問題にしても、
アメリカの現在の
制度から
考えて云々というふうなことに対しては、徹頭微尾これは政府のほうとしては、その蒙を打開しなければ私はいかんと思う。遠慮をするどころの騒ぎじやないと思う。
アメリカの失業者の
状態なり、
アメリカの
労務者の
給与の
状態なり、こうい
つたものを
日本に持
つて来て、
向うの
制度と
日本の現在のシステムと同一視した毎度の中において要求が云々というほどの認識ては、私は承認できんと思う。そういうふうな馬鹿々々しい。それこそ
考えてみれば、馬鹿々々しいことを俎上に採上げて、その打開が困難であるというておること自体が……。
日本の国情自体が
アメリカの国情自体、
アメリカの
制度自体というものと根本的に違う、この苦しさというものをやはり
解決してやろうというふうな気魂が漲ぎ
つたならば、私はその蒙を打開することに困難でないと思う。つまり恵まれている
立場の人間が、
退職金なんというものは何だというふうな
考えで、平常と
つておる
給与自体で生活が保障され、而も失業という危機というものが殆んどない、而もそれが生活に直接
日本のようにピンと影響して行かないところの
アメリカの
状態と
比較されて、まだこの問題についての認識が徹底していないというふうな
状態ならば、これはやはり事務当局の話合いということよりも、やはり総合的に政府の首脳、
労働大臣なり外務
大臣、
調達庁長官なり、三者合同して緒方副総理なら副総理というものと会談して、そのような基本的な問題だけでも先ず
一つ解決してやろうというふうな手を
一つ打
つてもらわなければ、私は話の進捗
状況というものは非常に遅れて行くのじやないかというふうに
考えるわけです。この点、もう一点
労働政務次官どうでしよう。