○溝口三郎君
給与の組み方で、定員定額の制度についてはいろいろの問題があるという御
説明でございますが、現実の問題で先ほど来も
お話があ
つたのですが、この不合理是正の問題については、昨年の
予算編成時期に
衆議院の郵政
委員会でも大分問題にな
つていたのです。その当時には不合理是正をやれば四億円はどうしても財源が要るのだ。郵政当局としてはそれをとにかく特別立法をして不合理是正をしたいのだが、これはなかなか
予算の
関係もあるからできないのだ、こういう
答弁をしておられる。先ほど
田上さんからその当時にはこういう
特例法を出すつもりはないというような御
答弁だ
つた。私は
予算総則の十四条の中に、
法令の改廃等で
企業職員の配置を変えるような場合もあるようなことを
予算総則には書いてある。その当時は何かこういう
特例法を出す
趣旨も私はあ
つたのじやないか。そして
人事院で認められた級別定数で、引上げた定数でやれば四億くらいの財源は出るのだというようなことで、恐らく私は郵政省のほうは
人事院の指令に基いた級別定数の改訂によ
つて財源は出るのだというふうに解釈していたのじやないか。ところが
予算のほうで見ますと、
人事院では指令を出して、そうしてそれについて現在も郵政省では行な
つているわけです。その級別定数は郵政省の内部では通じるのだが、
予算の上では認めていないのだというところに私は非常に不合理な点があるのだ。
人事院はああいう指令を出して郵政省にそういうものを
承認しているのなら、これは職務の特殊性もあるし、知識経験もあるからそういうふうに引上げてもいいのだ。三千人ときま
つているなら一万二千人にな
つてもいいのだというような
承認を一遍している以上は、私はそれは
予算を組む場合は、どこまでも
大蔵省に
人事院としては責任を以てそれを認めてもら
つて、そして二十九年度に実際に行われている定員に基く定員定額制でやれば、今度
特例法が出て、そしてそれについては財源がないのだというのだという、ああいう問題は私は起らないであろうと思う。
大蔵省はだからここに二十九年度にきめてある定員定額、それに伴う
給与、それと級別定数、それは先ほど
大蔵省と十分な協議をした上にきめたものだというけれども、今の具体的な問題からいうと、郵政省の問題でああいうふうに
承認しておいて、あれは全然二十九年度には何も
関係ないのだ。そういうことは、あらかじめ郵政省の方は知
つてや
つたのか、やらんのか。一応ああいうものが出ていれば、それを取消すこともしない以上は、郵政省は現にそれを使
つている。だから級別定数は一応引上げておいて、そうして
予算のほうは従前のままの定員定額でや
つておるのだから、今年は不合理是正どころでなくて、
一般の私は昇給もできないじやないか。だんだん聞いてみると、そこら辺は少し調整率を負けてもら
つたのだというような、非常に私は不明朗なやり方だと思う。もつとほかにやり方があるじやないか。なぜ
人事院は
大蔵省に要求をして、
大蔵省でも
人事院で職務の特殊性とか知識、経験等によ
つてそれだけ認めたというのならば、それを元にして二十九年度の
予算に上げる級別定数というものを一応
人事院の
承認というものを尊重してもらえなか
つたのかという問題なんです。こういう点は、二十八年八月二十六日の指令は各省に出されておる。こういう例は郵政省のみならず各省にあ
つたのかどうか。又あの指令は本年も続いてあるので、各省大臣は各省の必要に応じ各省の事情によ
つて、あの利用をしていないものもあるのだが、それをして行けば、年度末にな
つてやはり
予算の
範囲内でこれはできるのだ。来年度は当然その省は要求しておるのだが、
大蔵省において全然認めないのだというようないろいろな点があるのです。あの指令は現在でも、あれを利用してや
つて行くことは、これは
人事院でも差支えないわけですか。