○山下義信君 私は、先ほど藤原
委員が御
質疑のときに述べられたように、ヒロポンの
取締につきましては、殊に従来
警視庁が熱心にや
つて頂いて、殊に青少年の補導につきましては特段に長い間努力して頂いたことに対しまして、私も深くそのことに敬意を表すると同時に、謝意を表したいと思うのです。早くから
警視庁はこのことに目をつけられて、非常に努力せられたことを、我々は今日想起して、この機会に、総監を通じて、
関係者のかたに謝意を表したいと思います。今回
関係者のかたが非常に
協力せられまして、総力を挙げてこの事態の
撲滅に御努力願いますることは、私
どもも多とするのでありますが、併し率直に申上げて、我々が数年前、ここに御
出席の政府の諸君と御相談申上げて、
覚せい剤の
取締問題を取上げた当時は、率直に申しますと、まだ実は微々たる
状況であつた。然るに今日は、
只今いろいろの諸
報告を承わ
つても、且つ各
方面の指摘して特筆大書せられておるところを見ましても、非常に容易ならん事態に
なつておる。これは誰の責任であるか。こういう事態を招来したのは誰の責任であるか。ただこうなりました、ああなりました、
検挙件数が
増加しました……。何も手柄でもなんでもない。かくのごとき状態になるまで、拱手傍観というか、手を尽さなかつたというか、一体何をしてお
つたのですか。私
どもは政府なり当局者なりの怠慢を責めざるを得ません。多数の青少年、多数の
国民に害毒を与えて、非常な損害を与えるような事態を、かくのごとき顕著なる事態までも情勢を至らしめたのは、誰の責任か。どなたの責任です。非常によろしからん今日の状態。
責任者が誰もいないということはない。恐らくここに御列席の諸官、それぞれの職域の分野において、御任務がある。
取締りなり、処罰なり、善導なり、又かくのごとき事態にならしめざるように、あらゆる手段をお尽し願わなきやならん。こういう事態を捲き起した責任は誰にあるか。私は声を大にして、鼓を鳴らして、責めざるを得ません。これは、本日私
どもが御
出席を
願つて承わりますることは、皆様がたの御努力に対応して、我々又
国会といたしましても、共同責任である。私は責めるばかりでない。我々にも実に責任があると、自省しております。ですから、どう御
協力申上げるか、
国会として如何なる
対策を講ずべきかということを、これから小
委員会もありまするし、それぞれの同僚諸君が御心配願うので、その有益なる
参考の御
意見を承わることで御
出席を
願つておるわけなんです。ただ
状況の
報告だけ聞いておつたんでは、何にもならん。権威ある皆様がたのその職責のお立場を通じて、
国会に何を
要望するか、私
どもに何か御注文があるか、おつしや
つてもらわなきやならんのです。今日このヒロポンのことをこうして審議しようと、問題として取上げてみようといたしますると、かくのごとく各
方面の
責任者がお出ましになられたが、わけがわからん。皆様がたの先ほどの御陳述を承わりますと、
関係機関と
協力して……
関係機関と
協力してとおつしやる。私はヒロポン
対策が不
徹底なのは、かくのごとき
状況だからじやないかと思う。一体この
責任者は誰なのか。いわゆる主管の局、主管の行政庁はどなたですか、はつきりおつしや
つて下さい。御
出席のかた……。一体
法務省が責任を持つのか、
厚生省が責任を持つのか、
警察庁が責任を持つのか、どこが責任をお持ち下さるのか。
これは私は、野暮なことは申しません。皆さんとも長い問のおなじみでありますが、この
関係機関の協議会だの、
連絡協議会だのというのは、これはよろしうございます。その
連絡もなけらにやいけませんが、これは一番いけないのですよ、ものが
徹底しないで……。で、それはそれぞれの専門の、それぞれの職責の権限の分野はお持ちでありましようが、どこかでまとめて一本に機構をはつきりして頂かなくちや、困るのじやないかと思うのです。思い思いにや
つておつた
つて、しようがないのです。で、私は、今
斎藤長官が御用でお帰りだという。長官もお忙しくてお帰りだという前に、権威ある皆さんが御列席の場合に、これは
一つ考え直してもらわなくちやいかんと思うのです。こつちのほうから御注文申上げておきます。政局がどうあろうと……まあ政府は今店仕舞の最中です。店仕舞の最中でも、我々、政局如何を問わずして、重大な問題だというのでや
つているのです。皆様がたも、或るかたは場合によ
つては、お人によ
つては、腰がふらふらしているかもわかりませんが、このことは、政局があすが日どうなろうとこうなろうと、大変なことでありますから、即刻
一つ今の緊密なる
連絡をして頂いて、これは
一つ機構を一本になさらなきや、
一つにして頂いて、責任のところで、皆
一つ、何だかんだと言わずして、何とかはこつち、何とかはあつちと言わずして、はつきりと私はヒロポン
対策のしつかりしたものを、先ず機構の確立というようなことも、御協議おきを先ずしておいて頂きたいと思う。
私は総監に伺いますが、まあその同じことを、長官もお帰りをお急ぎですから、御両者に伺うのでありますが、今の
取締法規でもうようござんすか。今の
取締りの一線にお立ち頂きまする長官並びに総監に、今の現行法規上、もうあれで、法規としてはもうそれでよろしうございますか。何か御注文がございましようかどうかということ。それからいま
一つは、今私が申上げました機構上につきまして、こうあれば便利だと思うという、何か御
意見がありましたらば、私
どもに示唆して頂きたい。それから今度は、機構でなしに関連の施策で、例えばヒロポンの
常用者の、今
厚生大臣がいろいろ抱負を述べられましたが、ともかくも関連の施策の上で、例えば
警視庁で御努力下さる上においてはこういう関連施策が伴わなきやいけない、こういう総合施策がなくちや折角や
つても甲斐がないというような、何か総合施策につきましての御注文があれば、私は承わりたい、こう思うのです。我々といたしましては、これは国家的な事業で是非やらなきやならない、
国民がうんと
協力してやらなければ、ただ皆様がただけに任して置くわけには行かん。先ほどそういう点に触れての御
意見を承わりましたが、
国民の
協力を求めなければなりません。以上三点につきまして、機構の改革、それから法規の上、関連施策につきまして、何か私
ども承わ
つておきますことがありましたならば、お聞かせ願いたいと思います。