○湯山勇君
一つお願い申上げておきたいと
思いますが、先般黄変米五百数十トンが和歌山県下におきまして
一般食糧として流されたという実例がございます。これは決算
委員会等で非常に問題にな
つておりまして、五百十二トンでございますが、そのためかどうかわかりませんけれ
ども、和歌山県では、これは井本刑事
局長の説明ですが、肝臓黄変症の
患者が十一名当時あ
つたということが報告されております。原因がそれであ
つたかどうか別ですけれ
ども、ともかくもそういう実情であ
つた。で、この問題にいたしましても、もう少し申しますとこれについて農林大臣は非常に無責任なことを
言つておるのです。と申しますのは、黄変米を返米しろと厚生省のほうはやかましく言うけれ
ども、ヨーロツパのほうではこれを黄金米とい
つて喜んでおる、これは私ここにあります速記のまま申上げますが、こういうことを本当に
言つておるのです。で、実際にこれを食べて死んだという人は一人もいないじやないかというようなことを放言しております。こういうようなことを
考えますと、大臣が今のように南方から来たもの、そういうものについていろいろ御心配になりましても、やはり農林大臣の管轄しておるほうでは、いやそれくらいのものは問題ないじやないか。今までもあ
つたかも知れないけれ
ども、
ビキニ環礁ではたびたび実験があ
つたけれ
ども死んだ者はないじやないかということでやられるかも知れない。又逆に言うと、私はこういう黄変米の問題にいたしましても、苦しこれらの検査員の方が人数も十分あ
つて検査を的確にしておれば、決してこの五百十二トンという多量のものが、而も三〇%の黄変米を含んでおりますこういう悪質のものが流れることもなか
つたと思うのです。検査を、検査員がたくさんいて検査を十分にや
つておれば、必ずこれが途中で見つか
つて、そして五百トンですから二千名の一年分の食糧に当りますが、それだけの人がこのものを食べないで済んだわけです。こういうことを
考えますと、大臣はああいうふうにおつしやいましたけれ
ども、なお私はこの放射能に関する食品衛生の問題についても、厚生大臣は信頼いたしますけれ
ども、そういう黄金米だから喜んで食べるのがいいんじやないかというような人のいる内閣、政府全体身信頼することはできない。率直に申しますが、できないので、これは
一つたびたび申上げますように人道的な立場、そして本当にこういうものを守る責任をお持ちにな
つておる厚生大臣が結局主張なさる以外に、政府の中でこのことを主張なさる方はないと
思いますから、十分に
一つ前述の
資料も何でしたら印しがございますからお渡しいたしますが、衆議院の決算
委員会でございます。この
資料等も
一つ公開なさいまして、そういう
人たちの口を封じて、大臣の思うような施策を早急にとりますように、
予算、予備費の流用等にいたしましても十分御配慮を頂きたいと
思います。
それからなお重ねてついででございますから
お尋ねいたしたいと
思いますが、今回の遭難した
人たちに対する援護につきましてはすでに御質問があ
つたかとも
思いますけれ
ども、どのようにお
考えにな
つていらつしやいますか、その点もお伺いいたしたいと
思います。