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山下義信君 私は丁度いい機会ですから、関連してお伺いしたいと思うのですが、安藤国務相並びに厚生大臣が御出席でありますから、丁度いいと思うのですが、当面の水爆
関係は安藤国務相が御承知下さるのですね、それであとはこれらの原水爆
関係のことは厚生大臣のほうで一括してお世話なさるようなことに承わ
つている。たまたま本日は長崎に九年以前に原子爆弾の落ちた日でありますが、私はこのたびの水爆の被害者の病状も、門外漢でありますから、よくわかりませんが、ともかくも今日は治療の極め手がないということであります。今の患者の
人たちへの治療方法等も、東大の都築博士が中心にな
つてや
つておられることも、広島の原爆の障害者のや
つた治療の経験を持
つて行つて、例えば安静第一主義というような程度でや
つている。今のところでは治療の方法なしということを承わ
つている。最近は長崎、広島の九ヵ年以前の放射能患者が踵を接して続々と改めてこの原爆症の兆候が出て来て、死亡者が続出しておる。丁度最近は広島、長崎のこういう原爆の日でありますので、中央、地方の各報道
関係者もこれを指摘しておるわけなんです。で、我々としてはそういう放射能の障害についてこれは相当
政府としても
検討を加えなければ、当面の損害だなんということも、これも重要であるが、今後放射能の障害
関係を如何にこれを治療して行くか、どうして行くかというような事柄について、
政府はもつと真剣に
検討をせらるべきであろうと私は
考えておる。それでこれは折角九ヵ年以前に長崎、広島が二十数万の犠牲を払
つて、その後九ヵ年引続いて
関係者がこの放射能の治療と取り組んで貴重なデータがたくさんできておる。この事実を
政府はつかんで十分御
調査なさるのが至当ではないかという
考えを我々は持
つておるのでありますが、当局においては何か具体的な
考えを立てておいでになるかどうかということを厚生大臣からこの席で改めて私は承わりたいと思う。
それからいま
一つは、将来放射能
関係の
研究所といいますか、そういうもの、或いは私承わるのに
日本学術会議においてもこれは
一つ放射能の
研究所を作ろうじやないかということを
決議なされたということ、或いは又現地の長崎医大であるとか、
関係の広島医大等も大学の中にそういう
研究所を持ちたいというので、文部省
関係の予算として要求したいということを言
つておるようでありますが、
政府はばらばらに各
団体とかそういう
関係者でなしに総合的に国として一本にまとめて放射能
関係の
研究所というようなものを持つお
考えがあるかどうかということを聞きたいのです。アメリカのABCCは広島、長崎に持
つている厖大な資料を、場合によ
つては今日まで非常にたくさんな
調査をしておる資料を、
日本政府に渡してもいいというようなことを言
つておるそうです。或いは又一部分場合によ
つては厚生省と相談して、何か最近新らしくABCCも
方針が変
つて、場合によ
つては
日本政府と相談してもいいということを言
つておるそうでありますが、厚生省はそういうふうなことについてどういうふうなお
考えを持
つておられるかということを、この席で厚生大臣から御言明を頂きたい、かように
考えております。