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説明員(
米田正文君) 十二号につきましてはその後各県から
調査の結果が逐次参
つて来ておりますが、まだ全面的にこの前
報告を申上げましたものを修正した表を差上げる
段階には
行つておりません。
例えば宮崎県のごときはこの前の概算では県下十七億という数字を申出ておりましたけれ
ども、その後の
報告では二十五億だと、こういう
報告が来ております。というのは、主として大淀川の上流地区の被害がだんだんはつきりして来たのが
理由だ、こう
言つております。或いは鹿児島県の今日の調書でも、この前の調書での一億三千万というのが約三億円にな
つておるというふうに、逐次各県からのものが来ておりますけれ
ども、いずれこれは全部の県が出揃いました上で御
報告申上げたいと思います。
それから十四号の被害の概況について申上げますと、御
承知の
ように今度は大体近畿地区上陸という
ようなことで非常な
災害が予想されておりましたけれ
ども、これが潮岬附近から北に曲りまして遠州灘及び伊豆半島、房総半島を突つ切
つて逃げたという径路を取りましたので、それは三枚目の
図面にございました
ような径路を取りまとたために、近畿地区は概して被害軽微でございます。
それから特に今度の
災害の中心は静岡県でございます。実はまだ事実確認しておるわけではございませんけれ
ども、各
府県からの情報においては静岡県が
災害が最も大きか
つたようでございます。その
図面の十四
号台風の径路図と書いたのがございますが、その次のページに地方公共団体の被害の概況というものを書いてございます。これも実は昨日の日曜早々に参
つた各
府県からの
報告でございまして、事実はまだこの
通りに行かんと思います。多くなるのもあれば少くなるのもありというのでございますが、一応の昨日の概報でございまして、これは単に今度の規模を推定する
資料という程度にお
考え願いたいのでございまして、金を出すのは如何かとも思
つたくらいでございますけれ
ども、まあ
委員会のほうにできるだけ早く情勢をお知らせするという
意味の情勢数字だというふうに
一つお
考え願いたいと思いますが、これで言いますと大体三十五億程度の金額に
報告がな
つております。今後多少の勿論移動がございますし、これを実際に査定をすれば
相当に数字が又減
つて来ることになります。これらについてははつきりいたしてから正確な御
報告をいたすつもりでございます。
大体の被害としては静岡県では大井川筋で潤井川とか沼川とかいう
ような附近一帯が、小さい川が氾濫をいたしております。昨実、今日の新聞等で大きく被害の
状況が出ておりますのは、この辺の小さい、まあ規模としては中小
河川程度のものが破堤をし、被害を及ぼしたのでございます。これらがまあ主なる被害でございまして、その他はその次のページに直轄
河川のことを書いてございますが、これで大体の
状況はおわかり願えるかと思いますが、今度の直轄
河川に及ぼす影響では、関東区域では久慈川、富士川、荒川の河流等が多少の被害を受けております。それから中部の地建の管内では木曾川の下流、安倍川、近畿地建の管内では紀ノ川、それから淀川、大和川、木津川とございますが、これらが多少、これは関東管内に比べますと中部が多少多か
つたんではないか、近畿は最も軽微である、こういうふうに想像いたしております。
その次のページに各直轄
河川の今度の水位を書いてございます。利根川から始まりまして、利根川、渡良瀬川、鬼怒川、荒川というふうにずつと水位を書いてございますが、利根川は大して水位の上昇をいたしませんでした。警戒水位にも達しません。警戒水位に達しましたのは渡良瀬川の岩井、それから荒川の古屋、その次のページで那珂川、富士川、久慈川……これは茨城県であります。その次は中部の地建の管内で揖斐川、天龍、豊川、狩野川という
ようなのが警戒水位をオーバーしたところでございます。まあ警戒水位というのは大体
計画洪水流量の五〇%程度を警戒水位といたしております。それ以上出たところが今言
つたような各
河川でございます。近畿の管内では紀ノ川が警戒水位を上廻
つておる程度でございます。
大体の
状態はそんな程度でございまして、十二号に比べますとこの十四号は今のところ大体
災害から見ると三分の一程度の規模じやないかと思
つております。