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平林太一君 それは非常に福永君の苦衷はよく拝察ができるわけであります。併し私は
吉田君の人となり、性格から行けば、官房長官に対して、あなたのような侍従が、そういうことを本人に、
吉田君自体にそういうところまで打ち込んだ、
国会に対して
病気の
状況を報告するということは、これはお言いになれないのじやないかと思う。それだからなおこのことを心配するわけなんです。
国会の意思だということで本人に反省せしめなくちやいけない、こういうことを
言つておるのです。そこで今の
お話から言いますというと、
病状日誌というものもないのだというようなことであり、そういうことは発表できないのだ、何か自然にあなたのほうでも今おのずから話を申上げるに至
つたように、あなた自体も漠然として、誇大に申上げれば驚いたのです。そういうことを私は非常にお互いに国のために、こういうことをよく明らかにしておかなければならんのだから申上げるわけですが、そういう今
お話のように何か漠然とした
病気だというようなことであれば、実際は
国会に出られないという
病気の
状態ではない。これは実は自然に立証せられるわけです。そういうものが病院に入
つていれば、必ず看護婦というものが、毎日病床日誌を、熱が幾らあり、これこれこうだということが、毎日出ておるわけです。私は恐らく大磯の私邸には看護婦もおるでしようから、毎日何は素人がや
つておるわけではないでしよう。素人がや
つておる
程度では
病気ではないのですから。いわゆる
国会に対する本人の気まかせで、
国会に出て来たいときには出て来る。気分が自分がすぐれないときには出て来ないのではいかんのです。こういうことになると、これは改めてこの際非常にあなたも怠慢である、
総理大臣が
国会に
出席しないということに対して、
病気の取扱い、つまり
国会に出られないという
病状に対する取扱いということが、あなたは私設の秘書官ではないのです。官房長官なんですから、
吉田首相の何か私的の
一つの存在じやないわけです。
一つの国家の行政機構としての
総理大臣に対する官房長官なんですから、それはあなたはやはり
国民の側の、
国民のいわゆる行政の
行為を行う官房長官だから、或る場合には
総理大臣に相対決してその是非というものを、その職務を果さなければならんと思う。それだから官房長官という制度があるわけです。そういうことはいわゆるただ大磯の
吉田邸へ行
つて、あなたが官房長官だということは何か
地位にあります。私設秘書のようなことでは、それは困るわけでは。あなたの
地位というものは遙かにそれより高いのですから。それでありますれば、あなたは大磯に行
つて総理の様子を見て、この
程度なら本人のやつぱり怠慢で今日は
国会に行かんのだ、それからこの
程度ならば、実際に
国会に出られないという
病状だということは、あなた自体も今後頭に置いてお
考えにならんと困るのです。そういう意味におきますれば、当然今日までの
病気の経過というもののを、前回の風邪を引いたときの
病気の経過及び今日までの休んでおります十数日に及んでおる、而も結果におきましては、参議院の
予算というものは昨日あのような
状態に
なつた。これは
衆議院が
先議で当然その効力の発生というものは時間的に解決する、併しそういうことは昔でありますれば、貴族院がこういう
行為に出ますれば、
内閣というものは
政治上のいわゆる
責任において当然辞職すべきものですよ。それが
憲法というもののいわゆる憲政
政治というものが、そこに確立するわけなんです。だけれ
どもこれは総辞職するしないの問題は今後の問題でしよう。良心があれば当然しなくちやならんし、又遠因するところに種々理由はあるのですが、昨日の
状態では恐らく
総理大臣自体が
予算委員会に
出席しておれば、或いは否決に
なつたかそれは
議決されたかは別個の問題だが、ああいう
事態は起きなか
つたわけで、だから
病気というものに対しては、最終的に今日はいわゆる
総理自身の
病気に対する取扱い方というものは、この際明確に究明して、そしてその趣意を明らかにして頂かなければならん。それだからこのことを申上げておくことに相成るわけですが、それだから
従つて具体的のこととしては
一つ前回の、今申上げた
通り病気に対する毎日々々の日誌がありましようから、それを
一つお出しを願いたい。これからのことは
一つそういうようなことにいたしましよう。何ら具体的のものは今の御答弁には何もないのです。これは
一つ至急大磯へあなたのほうからおいでになられて、連絡を取
つて、そうして今期
国会中における今申上げた
通り欠席をいたしておりました毎日の
病状のいわゆる現状というものを発表せられたい、お出しになられたい。これは決算
委員長の許へお届けを願いたい。私
どもへ出せとまでは申上げません。そこで今申上げておきますことは、今後どの
程度に休まれるか、
国会へ出て来られないか、会期はまだ五月十日なり十五日まであるわけです。ですからそれは即日、明日からでも駐日官房長官からは少くとも
国会の両院の
議長の手許までは、その日の
病状というものを、いわゆる昨日の
病状を今日でいいでしよう、昨日はこれこれでしたということでなされなくては困ることなんです。かようなことが許されるなんということはあり得ないわけです。如何に自由党が数を以てやろうとした
つて、そういうことは
国民的な常識によ
つてしてはならないことなんです。この点に対しまして福永君はどうお
考えになりますか。