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岡三郎君 ぼつぼつ
参考人もあれですから、絞らにやいかんと思う。それでいろいろの問題があるのですが、控えてお
つたわけですが、八月に
契約をして九月に三万、十月に九万、十一月に二十五万、十二月に五十一万、年を越して二十七年の一月に七十二万、二月に七十三万、三月六十七万、こういうふうに入れておるわけです。それで非常に納入の仕方自体についてもそうだし、それから検収の仕方も非常にさつさとや
つている。官吏としてはもう驚くほどの能率で袋を倉庫に入れているのです。そうして小泉製麻の株が五十円から六百円まで暴騰していたという事実ははつきりしているわけであります。いろいろな問題があるわけですが、両前
大臣は知らん、ただ知らんというにしては、これは見通しを誤
つたのだろうというふうに、なかなか的確にお答えに
なつておるわけですが、併し見通しが悪か
つたのか、
購入の仕方が悪か
つたのか、私はわからんと思う。ただ見通しが悪か
つたので、結果論としてはまずか
つたというふうに言われること自体もおかしいと思う。それにしては余りよくいろいろのことを知り過ぎていると思う。併しそれはここで言
つてもしようがないので、とにかく終始一貫知らなか
つたということに
なつているが、私たちが問題にしているのは、見通しが間違
つたというようないい加減な問題じやなくして、
会計検査院のほうも指摘しているのは
不急、急がない
麻袋を
買つたところに問題があるということが問題の焦点なんです。ですから私たちは見通しが単に誤ま
つたというだけで問題にしておるわけじやない。そのためには、それでは私のほうとして、これは途中ですが、お願いしたいのは、当時の当局のいわゆる
輸入計画の詳細、是非ともこれはもらわなければならん。つまりいつどれだけの米と麦を買うについてストツクがどれだけどこにあ
つて、その時期までの回収がどれだけあるからどれだけ不足するというような詳しい
計画ですね、これを見て行かなければわからんと思う。大体ここに資料があるのですが、もう一遍見通しの間違いかどうかということよりも、とにかく当時の
計画がどう
なつていたか、それからもう
一つは情勢が逐次変化しておりますね、その変化に対して当局がどの
程度の注意を払いこれを研究していたか。八月に
契約してからどのように情勢の変化に注意し、それからこれを研究していたかというような記録、これを是非とも出してもらいたいと思う。もう一遍言いますというと、当時の当局の詳細な
計画、いつどれだけの米、麦を買うについてストツクがどれだけあり、その時期までの回収がどれだけあるからどれだけ不足するというふうに、数字を
一つ出してもらいたいと思います。それで一番問題に
なつているのは、
契約の中止条項を活用せずに、あえて
購入しているというポイントなんです。十二月に最終的にわか
つたとしても、いいですか、何月に何枚納入しろということを、これは謳
つてないわけです。何月に何枚納入しろということは確かに謳
つてないわけです。ということになるならば、納入の仕方自体も誠に不揃いであるわけですが、一番急速に絞
つて行
つても、十二月にわか
つたならば、三カ月の
契約猶予期間ということがあれば、物品の納入の一―といえば三月の分だけは抑えられると私は思う、三月の分は……。そういうふうな点で、あえてこれを無理に買わなければならなか
つた問題と、それから
農林省が
買付けた直後から、
麻袋の価格がどうしてもおこ
つているという点、八月に
契約してから、ずつと価格の変動を見て御覧なさい、三月までに納入した後、この価格がどういうふうに移り変
つているか。これは
食管は政府のもので自分のポケツトじやないから、五億や七億の金は平気だというふうにに考えておられるのだ
つたらば、
食管行政としては非常に困
つたものだと私は思うわけです。で、そういうふうな点で今のところは農林当局及び両前
大臣は、これは善意だ
つたけれども、見通しが間違
つたのだと、こう言い張
つておられるわけです。その点については、
会計検査院のほうは、いやこれは必要であ
つたということよりも必要でなか
つたのだ、ただ単なる結果論だけではない。併しそこの点についての見解の相違で、今本
委員会でその判断をしているわけなんですが、その資料として、この前の
委員会において三社の月産能力は
会計検査院のほうから百万袋というふうに出ているわけです。大体小泉製麻ほか二社の月の大体生産額は百万と見て、実際には大体八十万ぐらいである。ところが当時の
責任者である人の
答弁では五十万ぐらいの生産能力しかなか
つたと、こういうふうに
速記録に明確に残
つております。よろしいですか。生産能力がてんで食い違
つているわけです。
農林省の見解で言うと、月に三社の生産能力は五十万ぐらいと答えております。我々の調査は百万以上の生産能力があるとしても、
会計検査院は月産百万と見て、実際には八十万ぐらいは毎月作れる、こういうふうに考えております。そこに相当数の生産能力の食い違いがあるので、この点についていずれが正しいのか、もう一遍私のほうは調査する必要があると思うのでけ。
それから当局が
購入をあえてしたことの背後事情としてサンドバツクの莫大な発注がある可能性があ
つたと、こういうことを言
つているわけです。これは
会計検査院と明確に食い違
つているわけですよ。サンドバツクの必要量が非常にあるので、急いでこれを買う必要があ
つたと、こういうことを言
つているわけですね、
朝鮮事変の休戦について……。これは
速記録に残
つているわけです。これに対して
会計検査院のほうは、具体的に朝鮮休戦というものについてこうこうだということが
速記録にちやんと残
つている。サンドバツクの問題について、
朝鮮事変の解釈についても非常な食い違いがございます。八月にや
つているけれども、一応のとにかく見通しとしては、二十六年の七月には小休止状態であ
つたということを言われている。そうして実際上は二十七年の暮に
なつて調停ができた。その間においても食い違いがあるので、この点についてしつかりした最終的な農林当局の御回答を得たいと思います。
それから
タイ国側の言を信用ができなか
つた、こういうことがありますから、
タイ国自体として信用ができなか
つたというのをやはり文書並びに当時の経緯ですね、これを具体的に出してもらいたい。
タイ国が不信用であるということをはつきり言われているのだから、
タイ国の不信用な点について明細に、このような事態がこうあるので、
タイという国は信じられないということを
一つ出してもらいたい。
それから製麻会社が輸出向を喜ぶところから注文も
計画的に行かない、こういう御
答弁が前にあ
つたわけです。つまり小泉とほかの会社は
日本に売るよりも外国に売
つたほうが儲けが多いということも、前の
委員会で
答弁されてお
つたと思うのです。そこで輸出するほうがいいので、国内には喜ばなか
つたと、こういうことがあるわけですが、当時の輸出先、そうい
つたものをはつきりと、小泉製麻その他から聞いて、どの
程度外国に
日本の安い
麻袋が出ていたか、
食糧庁のほうでおわかりと思う。これに対して検査院当局は、当時においてすでにそんなものを
買つたら
麻袋がダブつくことが予想される状態にあ
つたと、つまり見通しとしてそういうものを急いで
買つたならば、
麻袋というものはそんなに要らないのだ、
計画的に一遍に十万トンも二十万トンも入
つて来るものじやないのだから、いわゆる
麻袋会社の生産能力とよく歩調を合わして行けば、そんなに一遍にごそつと買わんだ
つて、
麻袋会社は二月半分の原材料を持
つていたということがはつきり書いてある。こういうことであるならば、二月半もの原材料を持
つてお
つて、月産能力百万袋できる。普通でも八十万できる。こういうふうな状態がわか
つた中において、
契約の中止の条項もあるのに、なぜこれを入れたのかという問題がまだわからない。これがはつきりと資料なり御
説明が願えれば、我々のほうはこれは単なる見通しの間違いであ
つた、こういうふうにして大して問題にしなくても、今後ともこういうことを繰り返さないでもらいたいというふうに言
つて済むと思うのですが、今の点について、あとで、若しもわからなか
つたならば私のほうで書いたものを出しますから、はつきりと出してもらいたいと思う。今までのこの
麻袋についての本
委員会におけるところの御回答は
会計検査院と相当の食い違いがある。食い違いの一、二の例を今私が申述べたのですが、そのほかにもこの
速記録を私はずつと調べているのですが、大分違いがある。又
安孫子さんが
言つたこの
食糧の
統制撤廃の問題についての御回答なんかも大分違いがあるのですが、今日は私はその点については敢えて触れない。併し
委員会の記録というものは、仮にまちが
つたらあとで訂正してもらわなければならんし、そういうふうな問題がありますので、
一つ以上の点について
食糧庁のほう、
農林省のほうでや
つてもらいたいと思う。
それから前谷さんがよく言うように、これは麦の
買付けにも必要なんだ、麦がばらで来るから。併し麦は麦として
計画を立ててお買いになると思う。少くともこの三百万袋に対しては米のほうとしてこれはずつとやられておるんで、麦との
関連性なんだということを言うのは私は卑怯だと思う。とにかく三百万袋というものが
タイとの米の
購入問題で用意されたんでしよう。そのときに麦の
関連を持
つて来て云々というならば、二十七年の十一月過ぎにならなければ、この
麻袋が使われなか
つた。一体政府の米麦の
輸入或いは配給とい
つたような
計画は一体何を元にし、何を根拠にしてやられているのか、私は見当がつかんと思う。そういう点で保利
農林大臣も言
つているんだね、衆議院で。麦のことについては麦の調達のことをちやんと考えてやるべきが至当だということを言
つておる。保利さんのほうがもつと良心的ですよ。ですからその点については麦との
関連ということよりも、これは追
つて麦のほうにも順に使われたでしようけれども、この七百七十四号についてはあくまでも
タイの米の問題でありますので、
事後においてこうだああだということはないと思うんです。
だから結論を申上げると、あくまでも農林当局は、結果として見通しが誤
つてお
つたというだけの御
釈明でありますが、我々としては結果としての見通しの誤
つたということではなくして、具体的に今までの
答弁の一、二を分析してみても、言われておることがちやらんぽらんだ、そういうふうに考えて、その点について、先ほどの資料を出してもら
つてから、もう一ぺんその点について私は検討したいと思う。