○
政府委員(
柴田栄君) 私
どもあらゆる機会に間違い或いは不正の防止に関しまして全力を挙げて参
つておるつもりでございまするが、なかなか及ばない点で御厄介をかけることを非常に恐縮に存じております。
特別会計発足以来、
特別会計自体の
内容整備等に非常に時間がかかりまして、
内部監査が実は遅れて参
つておりましたが、
会計検査院等の御
指導も頂き、
会計自体といたしましても
内部監査の
制度を確立いたさなければならんということで、漸く
制度も整備いたしまして、一層
内容の検討と
能率運営を
計画いたしておりまするが、先ほど
専門員からも
お話のありました総括的な
処分の
方法等に関しまして、実は私
ども非常にこの問題はいつも問題になりますが、むつかしい点がありまして、悩んではおりまするが、
原則上、
現状におきましては
公売を主体とするという
原則には十分忠実に進めては参りたいと思
つておりまするが、
地方の
経済構造に関連する問題或いは
地方産業の
助長の問題、更に重点的な
国家計画に対応する
問題等を含めまして、なかなか大
部分を
公売に切替えるということの困難さを感じておる次第であります。それにつきましても、
公売をいたしまする場合と
随意契約をいたしまする場合と
内容の
相違も多少はございまするが、
価格におきまして常に
相当程度の差が出て参る。勿論私
どもは
公売の結果を
価格算定の大きな
参考として処理はいたしておりまするが、非常に
木材、薪炭、
林産物価格の
高騰情勢にありますると、私
どもが
現状を把握いたしまして算出いたしまする
予定価格が、常に
業界、
需要者の見込或いは
思惑等によりまして非常に
現実の
市場性と離れた
価格が出て来る。結果的には大変な開きが出て参りまして、何かその間に
予定価格の算出に遺漏があるのではないかというような御疑問を生ずる点、私
どもも
如何にしてこれを明確にすべきかという点では、非常に苦労をいたしておりますが、飽くまでも公正に
現実の
市場性を把握して
国損を来さないようにということに十分今後も
注意して参ると同時に、
公売価格等は
相当重要な
参考として
取扱つて参りたい、かように考えておる点を本
委員会においても御了承を頂きたい、かように考える次第であります。
なお、
治山、
林道工事におきまする
公共事業の不当な
取扱いに関しましては、
事情如何にかかわらず、実は御
指摘の
通り適当ではなか
つたのでありまして、この点は
指導にも欠けるところがございましたので、御
指摘と同時に徹底的に切替えまして、疑問を挟まないように、そうして
実行担当者も公明に間違いなくできるように、
直営は
直営、
請負のものは
請負と明確にいたしまして、爾後の
過誤を来さないように
処置をと
つておる次第でございます。
それから七百八十八号に関しましては、
会計検査院の御
指摘の
通り、誠に
経理といたしましては不都合な
処置をと
つて参つたのでありまして、この点理由の
如何にかかわらす、私
どもといたしましては、直ちにこれを停止し、
是正しなければならんということで
処置をと
つた次第でございまするが、当時の
情勢からいたしますると、この
案件は
高知の
特殊事情といたしまして、従来大
部分の
素材が四国以外の、主として阪神或いは名古屋、
東京等の
県外業界が
買受をしておられたという
関係と、
お話にもありましたが、
海岸線が非常に良好でないために、
木材の積み取りに時間がかかる、或いは船の
廻漕等に非常に手違いを生ずる。そこで何とか迅速に売払い
処置をすべく、それらの点で
業界が無駄をしないようにしたいということで、
業界の切実な希望によりまして、お預りしたものがだんだん溜ま
つて、その間に不当な
経理にまで及ぼうとしてお
つたということでございまして、誠にこの点は御
指摘の
通り遺憾な
処置をいたしておりましたので、直ちに停止いたしまして、御
指導によ
つて整理いたし、その後は一切
全国有林の管下に亘りましてかような
処置のないように厳重に通達をいたし、
監督をいたしておる次第でございます。
それから七百八十九号につきましては、誠に御
指摘の
通り、非常に
営林局といたしまして粗漏な
認可をいたしておるということでございまして、かような問題の今後絶対に起らないように慎重を期するよう徹底を期しております。
それから七百九十号につきましては、これ又
山崎営林署の
生産材の主たる
市場でありまする
姫路に一部
転換をいたしまして、
市場性を的確に把握しつつ
処分を進めて参りたいという考えで出発いたしておりましたにもかかわらず、両署間の
連絡が不十分のために、
算定の
基礎に統一されたものがなか
つたという点につきましては、これ又
事務の
連絡の不十分を誠に遺憾に存じておる次第であります。これらの問題は、先刻申上げましたように、
処分価額の
妥当性という問題をその後も強く取上げまして、
市場調査の統一的な
取扱い或いは
試験挽の活用、
品等区分の
統一等を図りまして、今後かような不当な
取扱をいたさないよう厳重に
注意を促しておる次第でございます。
七百九十三号以下の
職員の
不正行為に関しましては誠に申訳ない次第でございまして、この点何とも申上げる次第もございませんが、七百九十三号の場合には、実は
山県某というのは、従来極めて
同僚上長等にも評判のよか
つた優秀な
技術者として
取扱われて参
つた人物であ
つたのでございまするので、全般が当人に対しまする過信をいたしたという点に
監督上遺憾の点があ
つたような気もいたしまするし、なお大きな
事業に対しまして、特に奥地で
事業をいたしておりまする
治山事業等に関しましては、
事業の執行、
支払の問題に関しまして、
取扱の点につきまして、署直接で執行させる、或いは局の
直営といたしまして、
支払を別途にさせるか等の点をいろいろ検討いたしまして、その後同じようなケースの起らないように十分な
注意をいたしております。
本人は一応、訴訟をいたしておりますが、
目下上告中でございます。当時の
営林署長は責任をとりまして退職をいたしております。
七百九十四号に関しましても、誠にあり得ないような不都合な点でございまして、
本人に対しまする日頃の
監督、訓練の
不行届等に関しましては誠に申訳ない次第でございまするが、それぞれ司直の裁きによりまして刑を確定いたして、
本人は服役いたしております。国の損害に対しましては補償の
方法を確定いたしまして、
只今賠償の取立てをいたしておるという
現状でございます。
大体以上でございまするが、今後におきましても、でき得る限り全機構を挙げて間違いのないように
努力をいたして参るというつもりでおりますることを申上げます。