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説明員(
新沢寧君) これは古い
基準の一%の場合のきめた量から出発しているわけでございますけれ
ども、古い
基準の一%以下害がないということは、
動物試験、鼠を使いました
試験の結果出たわけでございますが、その場合に、鼠の場合に、濃いものからいろいろな
段階に分けまして
実験をや
つた結果、一〇%においては
障害があ
つた。一%においては継続して食べさせても
障害が現われない。一%は安全だ。鼠の場合は安全だという
数字であります。ただ
人間に適用する場合に、
人間に直ちに安全な線をそのまま適用するわけには参りませんので、
人間の場合には、更にこれに
安全率を見て適用しなくちやならんのでございますが、鼠の場合、一%で
障害を受けなか
つたということは、
実験に用いられました鼠は
体重が百グラム前後でございます。それに対しまして一日二十グラムの米を食べさせております。従いまして
体重に割合いたしまして、非常に大きな量を食べていたということなのであります。それで本来ならば
お話のように、毒の量で
お話の
通り判断するのが当然なんでありますが、現在のところまだ
研究がそこまで進んでおりませんで、米の中に含まれている毒の量を測定するところまで行
つておりません。ただ有害なるか
びがついているかどうかということが判定の
一つの
基準であります。その場合鼠の場合にとらせましたのは、これは
純粋培養をいたしまして非常にもう完全に繁殖させた
状態であります。ということは恐らく
毒量の生産も
最大量まで発揮されているということでございます。実際に
人間が食べていいかどうかという問題にな
つているのは、前回の
委員会でも見本を御覧に入れたかと思いますが、又昨日も御覧頂いたかと思いますが、かびが生えているかどうかは眼で見えない
程度でございます。そこにおいて実際の自然の米に生えているかび並びにかびから発生される毒の量と、それから
動物実験に使いました
純粋培養をして存分にかびを発生させ、毒を十分に出させた場合との間に、その場合における当然存在する
安全量、それから
体重の差に基きます
摂取量の差、そういうものを全部見合せまして、鼠の場合に一%で毎日食べても安全だということは、
人間でも
人間が自然の米で眼に見えない
程度のかびのついておるものを一%食べても、非常にいろいろな点で大きな
安全度が見られておるならば大丈夫である、むしろあろうとい
つたほうがいいと思いますが、
研究段階が非常に不十分でございますので、そういうようないろんな
推測が加わりまして、できました
基準でございます。