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小笠原二三男君 私、
理事会のほうに出ておらんので、
経過なりその他を、質疑応答の過程で聞いて、非常に私の考えておることとは、
官房長官の御
答弁は予期に反して驚いている。この問題は、中田君の
緊急質問に端を発して、
議長が扱い、
官房長官も一、二度、緒方副
総理も或いは三度くらいかと思いますが、
議長との間に話合いがあり、私も
会派を代表して
議長と各
会派の懇談会に臨んだのですが、そのときの理由としては、国内的な
事情というものは何ら言われておらなかつた。又
国会の
審議の
状況が発表できる、できないということの理由や条件ではなかつたのであります。即ち
影響としては、外交の機微に亙る問題であり、国際的に悪
影響を与える虞れが現
段階においてある。そうして積極的な
答弁に立てないという理由は、二、三国との間に、或る種の話合いと申しますか、連絡をしておるものの返事が得られない。
従つて確定的なことを申上げかねる
事情にある、だからこの
緊急質問は取下げてもらいたいということが最初の話、そうして而も国家的に重大なことであるからというのが大きな理由であつたのであります。それで最終的には、参
議院として一たん決した以上、院の権威のためにも、形式は整えなければならないということで、再三押返した結果、御
出席にな
つて答弁には
なつた。併しそういう
事情であるから、十分な
答弁はなし得ない。よ
つて国際的にいろいろな照会をしておる諸点が明らかに
なつた。外交の機微に触れるとか、或いは国際的に悪
影響を与えるとか、そういう虞れのなく
なつたというときは、無論、積極的に
政府側から参
議院に対して
答弁や
説明をいたしまするということで、
従つてそういうことがあつたから、不十分な
答弁であ
つても、その後、
事態止むなしという
立場も考えて、今日までこの問題を持ち越して来ているわけです。
従つて重要法案が通る目どがあるとか、通つた
あとでこれをやるのだとか、又それがそうしなければ院に対して失礼だとか、非常に謙虚な気持で
お話にな
つておるようなことは、私は筋違いであろう。院が決して
要請していたものの結論を得られるがためには、仮に明日、本
会議を開くとするならば、
会期は
あと二日の間、明日、明後日の本
会議しかないわけでありますから、
従つて政府としては積極的に、院に対して何らかの
意思表示があ
つて然るべきであろうと思うのです。ところがこういう公式な
意思表示もなくて、いろいろ院のほうから問い質されて、しぶしぶ
官房長官もお出でにな
つて、しぶしぶ御
答弁にな
つて、而も
重要法案審議の目どがつくまで、或いはその結果などということでは、これは指揮権発動の場合の理由と同じことであ
つて我々としては、そういうことは納得できない。若しも仮にそういうお考えがあるならば、なぜこういうところで再三
要請する前に、
官房長官も積極的に出られてその当時は、そういう
事情であつたが、この際こういう考えもあることであるし、失礼だと思うが
如何いたしましようか。いや失礼でない。それはやるべきだと
なつたら、私はや
つていいと考える。その当時何もなかつた理由が、今日附加せられて、院の求めに応じないということは、私は院としても遺憾に堪えないし、我が
会派としては、
議長がこの扱いに出て
政府との間に取極めたことであるし、その当時の理由を理由とすることでない限りは、積極的に
あと二日間の
会期の間に御
説明を願わなければならんと考える。この点については、もういろいろな理窟は十分わかりましたが、最終的に
政府として御
答弁を願
つてその
答弁の
如何によりましては、私は
議長において、この点は扱
つて頂きたい。
議運としてこれ以上、
政府側に
会派の
立場を申上げてもどうにもならない。時間の空費でありますから、私は
議長がおやりに
なつたことを、
議長に実現せられるよう努力して頂くように、
あとは
議長に対して質疑したい点がありますけれども、これはまだ明日、明後日ありますから、そのときまで、
政府側から何らの
意思が表明されなければ、そのときに
議長にお伺いしたい。
従つて本日は聞いた上で質疑をするとし、結局、結果として承認されたのだという形は、私たちとしまして承認できないというふうに、この点は一言だけ申上げておきます。