○
小笠原二三男君 あなたがたは、如何ほどそういうことをおつしや
つても、ちつとも私は納得できません。このかたは戦前において、もう逓信大臣、鉄道大臣等をおやりにな
つておられる。確かにあなたがたの言う
通り一流中の一流のかたでありますが、終戦早々にして運輸省顧問、或いは外務省顧問、通商産業省顧問、こういう各種の顧問に職を受け、或いは内閣から、各種の外交
関係のときに任命されておるかたなんだ。そのかたが、今や一公社の経営の
委員として、元大臣でもあ
つた。又、而も運輸省の顧問でもあ
つたかたを委嘱する。指名と言いますか、指名をする。そうでなければ、国鉄公社の経営がうまく行かないなどということはどうしても私は
考えられない。各種の各層から人を選ぶべきでしようが、少くとも村田省蔵氏は、元鉄道大臣であ
つたとか、運輸省顧問であ
つたとか、そういう鉄道
関係に造詣が深いという
立場で任命されるかたではない。飽くまでも海運界を代表した
委員として出られるのであ
つて、そうしますならば、大阪商船相談役ということでございますが、大阪商船自体において、社長も副社長も重役もおられるでしよう。或いは
日本郵船にもおられるでしよう。何でこうい
つた措置に出られるのか、私
たちには、全体的な
立場に立
つて考えるとき了解できない。而もさつきも言いましたように、運輸省の監督を受ける公社の経営の
委員に一方な
つてお
つて、経営の責任を果そうとしても、一方は海運造船合理化
審議会の
委員として運輸省の諮問機関として繋が
つている。こういうようなことで立て分けをつけて、本当に適切な経営上の責任がとれるものでしようか。監督される運輸省との間に、何ら顧慮されることなく創意に満ちた国鉄経営に参画できるでしようか。私は却
つて運輸省なり、或いは今の
政府の探題みたいな形で経営の中に入
つているのではないか。
立場としては、何かそういう形で公社というものの
運営を見ている。そういうふうな
立場をと
つている人ではないかとさえ誤解を持つ。それは今後いろいろ話をしても、あなたとの間では水掛論でありますから、私は
政府責任者に、この種
委員の任命に対して、根本的に
考えてもらいたいし、何度もこれは過去において言い、官房
長官その他も、その点御尤もだと思います。今後の
委員の任命については、重々注意いたします。歴代そう
言つているにもかかわらず、性懲りもなく各種の
委員に同一のかたを当てて来る。こういうことはこの参議院の議運を何と
考えているか。何と私
たちの
質問しているのを聞いておられるのか。私は改めて
政府の責任者にお尋ねしたい。本日は、副
長官にあれしても、先ほど以上の副
長官の御
答弁は、政治責任上からはあり得ないだろうと思いますからやめておきますが、もつとしつかりした
考えを以て私はや
つて頂きたいということだけ、御
出席のかたがたには申上げます。