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小笠原二三男君 私、先ほどこの会が始まりまして、
議長の御
報告がありましたが、それに対して不明な点はないと思いましたから、
質問を控えてお
つたので、
質問がないままに、
意見が縷々述べられておりますが、私としましては、
議長が他院の
議長に参りまして、
経過の
説明を求め、院の
意思を伝えたところの
結論として、
両院の
規則に示される
協議という名に価する
手続を踏んでおらないという点は
衆議院側もこれを認め、
従つて手続上違法とまではいかんでしようが、異例な
措置に出た点をも認め、そこで遺憾の意も表せられ、
従つて将来どうする
意向かと質して、今後かかる
措置をとらないようにすると言明にな
つた。それを聞いて帰
つて来たというふうに私は了解しておる。それを
議長はその
結論になる部分のところを、そうでございますか、それでは今後そうして頂くことにして、この問題はこれで円満に今後解決したものといたしましよう。そこまで言うて帰
つて来たとあれば、私
たち議運の
委員としては、不本意であ
つても、この問題について何ら
善後の
措置をとるために
議論を展開する
余裕はないのであります。
議長としては他院に対し、外部に対しては院を代表しておられるわけでおりますから、その言動は重大であります。併し又
議長が昨日参られましたことは、
協議の
問題そのものを内容として
言つたのではありませんので、
議運の
決定を持つ
議長として院を代表されるかたであるから、
従つて適当な地位にあられるから、
衆議院の
議長のほうにその
経過説明を求めるために出向かれた、御足労を
願つたというに私はとどま
つておると思う。
従つて松浦君から縷々述べられましたが、将来はこうするということはわか
つたが、じやあ今々の
善後の
措置をどうするかということについて、
衆議院に対して、まだ物が言い得るように道が開かれて
議長がお戻りにな
つてお
つたのかどうかという点が、いろいろ不明確だとされてお
つたところであります。併しこれも前言を繰返しますが、
議長としての主観においては、これより以外には
結論は出ないだろうとお
考えにな
つておられるようでありますが、併し別な何らかの
善後の
措置を
決定すれば、それによ
つて参議院が
衆議院側に対して
折衝をし得る余地もある。私はそう思
つております。それで
議長の将来に対しての問題が確認し
合つたから、それでこの問題はいいと思うということは、これは
議長御
自身のお
考えである。より以上積極的な
結論が、何らか出るとすれば、これは
可能性の問題ですが、まだ
折衝し得る道はある。このものは円満解決されたものとして、
議長が呑み込んで来ておらなければですよ。私はそう思う。
それで
議長は、先ほど
松浦君の
質問の
最後に、
自分はそう思うけれ
ども、何かこの
議運でやろうとするならば、それはそれでやり得るということも申していますから、この点は明確だと思う。私はその先に進んでお話しますが、将来の問題は取りきめにな
つた。こう言いますが、取りきめにな
つても、実際的な行動としてはどういうふうにやるのかということを聞かなければ、又そういうことが、
はつきり事務的に、或いは
議運の
委員長同士においても、実際的な
手続として、
はつきりしなければならない。こういうことで主張があ
つて、それが認められれば、その取りきめもなし得ると、私はそう思います。
又、もう
一つとしましては、遺憾の意を表しているというが、これは自発的に積極的に少くとも
議長の意を体して
議院運営委員会を処理した
菅家委員長或いは
議長を補佐している
大池事務総長、これらの諸君がおいで
願つて、十分に遺憾の意が表せられるということでなければ納得できないというような
意向が、ここで、それはそうだということになれば、(「それはそうだよ」と呼ぶ者あり)それはそれとして、又、これは取上げられる問題であります。
議論の余地は、まだまだこれはある問題です。私としては
議長が御足労を
願つて、真意が把握できるような御
報告を頂き、
一つのいい
結論を得られたことについては、心からお礼を申上げたいのでありますが、少くともそういう話というものは、過去において、正面切
つて向うへ持
つて行くと、いつでも遺憾の意が表されて、まあまあということにな
つて手を打
つて今日まで来たというのも、これは事実なんです。今度の問題は、今回に始ま
つたことではないんです。(「その
通り」と呼ぶ者あり)過去においてもあ
つたことなんだ。それで正面の問題とし、そうして
規則法律の問題として言われれば、無下に断り切れないから、政治的に、遺憾の意を表しているというだけのことであ
つて、そのことが、心から出て、将来確かな保証が得られるかということになると、過去の経験から言えば、得られない。(「その
通り」と呼ぶ者あり)
衆議院が苦しくなれば、或いは先ほど
議長も
説明をされ、
松浦君も党内の
事情、私たちとしては非常に聞き苦しい話まで聞いたのだが、何らかいろいろな問題が起ればだね、独りでどんどん先につつぱし
つて行く。
参議院なんというものに対する配慮なんというようなものは欠けて来る。そういうようなことはあり得るんです。
従つて私としては、少くとも他院のことに対して、それぞれ申しかねますけれ
ども、実際的に
参議院と事務
折衝をする
大池事務総長などは、
議長補佐の
立場にある者としてもう少し真剣に
考えらるべき筋の人であろうと思うのです。(「その
通り」と呼ぶ者あり)こういう方が
議長が行
つての話の場合に、変な法律解釈なり
手続の問題を問題として、一片の
電話通告を以て、それが
協議であ
つたのだというような
意思を述べて抗弁するなんということは、誠に不届なことなんです。(「その
通り」と呼ぶ者あり)新聞の伝えるところによ
つても、或いは
議長がさつきお話にな
つたところでも、前段においては、一応、それは
協議の
意思を持
つてや
つたことだということを言われたというふうに話があるから私は申しているのです。
それから又、
菅家委員長は六日の
議院運営委員会において、野党の我が
会派から、これは
参議院のほうの理事なり、
議運のほうとの十分な
連絡があることかと言
つたら、いや、その
連絡協議をするためには、先ず
議運として取決めしなければならないことだから、決めようということで、そうかということで、まあ結果としては言いくるめられた形で
議運の
決定を見た。だから当然の
措置をしているはずだということを我々に伝えておるわけなんです。併しこの点については、
菅家委員長も、
協議の実際的な
手続を踏む当面の責任者としてや
つたこととしては、何ら
議運の
決定のあとにおいてその
措置がとられていない。
寺尾委員長に申入れに来ておるのは、
議運の
決定前の話であります。これらの点から言えば、私としてはこの当面の、真に
参議院と
連絡をとるべき筋合の方々には出て来て頂いて、相当の
意思表示がなければ、私たちとしては釈然といたしません。
又将来の問題についても、然らば具体的な
手続としては、どういうことにするのか、
両院の合同理事懇談会というものでこの問題についての
意見を交換し合うのか、或いは事務総長同士を以てこれに充てるのか、
議運の
委員長同士を以てこれに充てるのか、それらの点が不明確であれば、やはり一方的には、
協議の
意思を以てこうしたのだと言われる臨機な
措置が、自由に
衆議院側からとられる
可能性がある。そういうことでは
参議院としては困る。我我としては、昨日来何度も申上げておるように、
会派の
立場を超えて、
議長にも御心配
願つたような、そういうものの
考え方で、この問題について、真に
はつきりした
結論を得ておきたいと思うのです。
この点は、うちの
会派の
意見としても申上げておくところでありますが、特に
自由党のほうの方々においては、やはり
与党である
立場においては、衆参
両院のそういう
立場が不明朗にならないように、積極的に我々の
意見というものも、と
つて用いて、この問題については、しつかりした
結論を得られるように善処をして頂きたいと思います。そのことも
希望として申上げておきます。