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政府委員(岡井正男君) 漁港
審議会の
委員が或る政党政派に固まり過ぎるために、その党利党略にその
職権が利用される懸念があるかどうかという点でございますが、これが鉄道であるとか或いは又その他のように相当大きな資本を要するというようなものであ
つて、数も割合少いというものとは違いまして、全国津々浦々の一般港湾から離した漁港でございますので、スケ—ルが非常に小さい。従いまして第一回に整備計画で承認を受けたもの四百五十あり、それで、予算が付いて進んだものが三百七十五というように、予算にマッチせぬくらいに、相当大幅に第一回にも承認しております。第一回の承認をされた漁港を見ますと、各府県において申出たもののうち、非常に曖昧なようなものとか、計画が非常に杜撰であるというので事務的に止むを得ず外したもの以外は、殆んど承認をしたのでございます。それから第二番目に承認したのを合せまして約二千ほどになりますが、その場合には、時を得て府県でも漁港法の
内容に順応して、まあ早く言えば事務的にも大部馴れまして、大体漁港にこれくらいは認めてほしいというようなものは、殆んど先ず漁村本位という
考えかたで勿論
事務当局は
考えてや
つたわけでございまするが、それが殆んど無修正で大体承認を受けたわけでございまして、今までのところは、我々としては一番経済的にも遅れておる漁村の実態というものは、そう言つちや先生がたのお叱りを蒙るかも知れませんが、
自由党も社会党も、そういうふうな政党などという意識はさほど、そこまでのレベルが漁村にはないというのが大部分でございまして、従いまして、そういうふうな社会的に非常に劣勢にある人たちにゆがめられた党略を以て漁村の繁栄を阻害されるというようなことは、我々の責任としてそれは阻止すべきである。こういう気持を以て我々は仕事をいたしております。従いまして
只今小笠原先生の御指摘のような点は我々は職を賭しても断固として守
つて行くという気持でや
つております。その点は御安心頂きたい。それから筆点の、いろいろ任命するについての条件がございまするが、その条件は、必ずしも現在職責を持
つておる者のみのうちから選ばなければいかんというような窮屈なものではないのではないか。お説の
通りであります。併し我々としては府県行政の責任を持
つておる知事が、一番適当であろうというのを以て、一応我々としては目安をおくということが、一面はずるいとお叱りを蒙るかも知れませんが、併し府県の、長が皆認めておる以上は、そういうケ—スに従うほうが妥当であろうという意味で大体照会いたします。然るところ府県の知事においては、現在現職において漁業関係の幹部にな
つておるようなものを推薦するというのが従来の殆んど例にな
つております。この点につきましてはお説の
通り、現在そういうふうな職にいなくても、漁港をよく知り漁業をよく知るという人があれば、知事がそれを申出て来る場合には、我々としては一応内査はいたしますが、併し適当である場合には、それも結構じやないかと思
つております。
第三番目の府県の推薦の
内容、それから持廻りの点でございますが、これは、そういう場合もあるでしよう。併し我々としては、持廻り云々と言われますが、次期に当る県がどこであるかということは、他のフアクタ—と睨み合せて、必ずしも日本海ブロックにおいて新潟の次はどこへ行くということは言い得ないような場合があります。例養いろいろな水産関係の条件におきまして有権であるというのが仮に京都にあ
つたといたします。その京都を調べてみますと、京都からは現に中央
審議会の
委員を出しておるというような場合には遠慮してもらいます。いわゆる水産の枠の中で中央のいわゆる大臣の顧問の仕事をする役割を持
つておるようなのをその県から出しておる場合には、何も持
つていない県のほうへ振当てて行くというように、公平な意味でそういうフアクタ—はと
つておりますので、たまに任期の関係でそういうふうなものがその次県と思われるところから出た場合には、漁港
審議会は第三番目と思われる県に廻すという場合もあり得るのであります。