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大倉精一君 これは主計
局長が御発言にな
つたので、
局長に直接お伺いしたいと思うのですが、特に予算編成の場合において、
気象台長みずからがやめても大した影響はない、止むを得ますまい、大した影響がないから止むを得ますまいというような御発言があつたらしいのですが、ところが私丁度この問題を聞いて、そうして十二月の十二日に
中央気象台へ
関係委員とも行きまして、その上いろいろ勉強もして見たのですが、私は相当重要問題だと思います。成るほど一兆予算で縛られてとても三十億なかつたと、いえばそれまでですが、この
定点観測を
廃止することによ
つて生ずる気象業務上の欠陥というか、こういう影響というものは非常に大きいということが最近わか
つたのです。そうして漁業
関係においても或いは農林
関係においても、すべての方面にこの
定点観測の復活という問題が大きな輿論として取上げられて来ておる。今年の二月一日においても農民漁民大会ですか、これにおいても復活決議をして持
つて来たという工合に、あらゆる方面にこの問題が取上げられて来ておる。然るにもかかわらず、予算
委員会の
大蔵省側の答弁を聞いておると、
定点観測なんというものは二の次の又その次というような感じしか持
つておらんらしい。この観測業務というものは、これはほかのものと違
つてこれを復活したから明日からすぐどういう効果が現われるとそういうものではないと思うのです。これは或いは翌日効果が現われることがあるかも知れん。或いは五年、十年先にな
つてああよかつたというかも知れない。ところが一朝間違うとこれは三十億、四十億の損害では相済まない。何百億、何千億という大きな損害を起す、例えば船一隻この気象通報の不確実さによ
つて遭難をしてしまつたとあれば、もう三十億、四十億の金は問題にならんと思う。三十億という金は毎年出る金ではなくて、船を建造して一回造ればそれでいい金なんです。あとは維持費だから、新らしい船を造れば、今までの維持費と違つたうんと少い維持費で済んで行くものです。而も例えば三十億がなければ要求の大体二十五億くらいで取りあえずのものは造れるという話も聞いておるのです。更にそのほかに船の運用その他を
考慮すれば、私は断続的にこの復活もできる可能性もあると思うのですが、ところが肝心の予算を編成するあなたのほうでこういうものは二の次だ、一兆予算で出せんというようなことであ
つては、我々の決議したことに反し、誠に私はけしからんことだと思うのですが、将来に亘
つても恐らく気象
行政に関する限り、
大蔵省というものは余りに熱意がないのじやないか。現に
中央気象台に行
つてみるというと、あそこの予算が次から次へ削られる。
定員もどんどん減らされて行くというわけで、従業員も非常に労働強化をや
つておる。又設備あたりもほかの官庁から比べて非常に私はお粗末だと思う。冬の真最中に行
つても
気象台長の部屋にはストーブ
一つ入
つていない。或いはお茶なんかでも一日三回以上飲んじやいけないというような恰好にな
つて来ておる。こういう気象業務あたりは私はもつと強化をしなければならん。特にこういう問題について各省とも大きな関心を持たなければならんと思うのですが、今日はくどいことを聞きたくないのですが、結論として、将来気象業務、
定点観測について、例えば今度の補正予算を組む時期なり何なりにおいてこれを復活される意思があるかどうか、そういう気持があるかどうかということ、これをあなたにお話するのは無理かも知れませんが、或いは上のほうの
関係の人がどういう考えを持
つておられるかということがわかれば伺いたい。