○一松政二君 私は
運輸行政は、船にしても飛行機にしても、国鉄にしても、これは要するに交通運輸に関する限りは運輸省の所管であると思うのです。従
つて通行税が悪税であるということは、これはもうたしか日露戦争か何かのあとに起
つた税金だと思うのですが、相当悪税である、悪税であるということで、幾度か、戦前なく
なつたこともあるのだが、今度の第二次世界戦争の結果そういうことが起
つたのではなかろうかということを私は
考えておるのだが、一部を軽減するなら全部に亘
つて軽減するがよろしいし、一部にないなら全般にないのが当り前であ
つて、税率で加減するのなら話はわかりますけれども、三等にだけなくして、船は一等にあり、汽車は一、二等にあり、飛行機のほうはこれは一割にしたというのは、これはとても筋の通らない税金なんでありますから、こういう運賃の値上げをしなければならんというような機会には、私は当然その
方面の
努力をなすべきであ
つて、ただ枠外に持
つて行
つた、或いはまあこつちが、国鉄のほうが少しずるく
考えて、こういうことにしておけば輿論がますますやかましくな
つて来たら廃止に持
つて行けるのではないかというようなお
考えも或いはあるのではないかと思いますが、これは運輸省の
努力の点において甚だ遺憾に
考えるわけであります。だからもう一段の
努力を希望いたします。この通行税の問題はこの
程度にしておきますが、たまたま森田さんから触れられた三等の寝台車というものは私は相当ペイするであろうと思う。国鉄の運賃の中で、一般運賃がほかの割合に比して安い安いとおつしやるけれども、寝台券だけは決して安くない。寝台券だけは元の三円と四円五十銭のものから見れば大体五百倍にな
つておる。決して安くない。だから三等の寝台があれば、これは二等の客はがらがらに減ると思う。二等で、特二で行くよりは三等で寝て行
つたほうがよほどいい。そうして旅行する人も金が少くて助かるわけであります。特二などに、ああした最初のスタートが間違
つたのかどうか知りませんけれども、えらいローヤルテイをとられて、特二を一生懸命おやりにな
つて、一部の人に奉公したのか、アメリカに奉公したのか知りませんが、夜行の特二よりも私は三等の寝台車を殖やすべきであると
考える。それも私は寝台券を五百倍にしたということは甚だどうも附に落ちないけれども、仮に五百倍にしておきましても、非常に利用者は私は三等は多かろうと思う。従
つて特二にかける金があるなら、私は三等の寝台車を作るべきであろうと思う。今日は特二が随分各本線の急行には殆んどついている。特二のついておることはよろしいけれども、場所によ
つてな或いは特二がそれほど利用されていない線がありはしないか。これは私は乗
つたことがないから、国鉄のほうが一番御承知なんだから、私はその点ははつきりもしませんけれども、特二に使
つた国鉄の経費は相当大きかろうと思うのであります。でありますから、その一部を割いてでも私は三等寝台車は至急に建造すべし、ほかのものに対してサービスがかなり進んで参りましたけれども、三等寝台は前にあ
つて、私どもも随分三等寝台では便利で、安くて、利用者が非常にあ
つたと思うのです。それが戦後
一つも復旧を見ないということは、ほかのものの復旧の割合にそれが復元していないということに対しては、私は甚だ遺憾に
考えるわけです。僅か二十億の通行税を外枠にして、私はこの運賃値上げの印象を与えているということに対しては、私は甚だ策を得たものではない。通行税を廃止させる狙いが別にあるなら、これはどうも或いは苦肉の策として一応
考えられるべきことでありますけれども、一時も早く通行税を廃止して、一等は形の上では四倍にな
つているが、一等の収入がそれだけあるかどうかということは、私はかなり疑問だと思うのですが、二割上げたという印象を国民に与えたことは、余りいい効果ではないように思うのです。大体私は値上げという印象を与えて、而も収入は大したことはないのですから、このくらいならばむしろ上げずに通行税廃止を叫んでもらいたか
つた。併し予算にも計上してこういう法案を一応出されて、衆議院も通
つているということでありますから、私一人反対するほどの問題でもないと思うから、一応了承しますが、私の
質問は法案に関する限りは、一応この
程度でよいと思います。