○
佐竹(晴)
委員 私は翻
つて承りたいのでありますが、
法務大臣は一月の十二日、
中川で山下
会長と会合したことについて弁解して、あの日は八時ごろ、ある流儀の踊りの切符を友人に頼まれて、なかなか手に入らぬので
中川のおかみに頼みに
行つた。そうして赤坂の名物にな
つておるまんじゆうを私の妻が客に使いたいと言うので、これも頼みに参りました。いずれとりに来るからよこしてくださいと言
つているときに、偶然に山下太郎とそこで会つた、こう言います。そうしてお茶は飲まずに冷たいものを飲んで帰つたとおつしや
つております。ところが少くとも私の調査によれば、当日芸妓数人と冷たいものでなくて熱いおみきを相当にお召し上りにな
つて、その日の宴会費は数万円に及んでおると
承知をいたしておる。どういうところにだれという人がすわ
つて、どういう応待をしたかまで、私はもにはわか
つておるのであります。こういつたような弁解で
国会が通るものであるならば、これでは
国会はうそをついて事の済むところだという焼判を押されたことにな
つて、これほど
国会を侮辱するものはないと考えます。この点については、
法務大臣がおいでになりませんから、副
総理にお尋ね申し上げましても無理でありましよう。
次いで、それのみではございません、浦賀ドッグの多賀さんとはずいぶんたびたびお飲みにな
つておる。放蕩息子が芸者買いに
行つている時分なら、これはたびたびおいでになるかわかりませんが、いやしくも
法務大臣として多忙の朝夕をお過しにな
つております方が、何の用もなしに芸者の顔だけ見たさに行かれるわけはない。必ずそういうときは何か用がある。そうして一番よけいに会うておるのは多賀さんなんです〇五回ほ
ども会
つておられる。何か今度の造船
関係につながりがあるではなかろうかと、こういう
疑いを持つのは当然のことであ
つて、
刑事局長はこういうようなことは一応お調べにな
つてしかるべきだと思う。さらに「
日本週報」の三月五日号に、「自爆しなかつた爆弾男」と題して山縣明夫の署名で
河野代議士のことが書いてあります。「
河野一郎が用意した爆弾
質問は、次のようなものであつたといわれる。現閣僚岡崎外相の長男、犬養法相の長女にまつわる
やみドル事件が第一。特に犬養については、その長女道子は渡米、尼とな
つているが、これが最近ローマ法皇から尼僧という高い地位をもらつた。しかしこれは実はドルを多数献納して、むしろこの地位を買つたものである。この
やみドルはどこからどうして犬養の娘に渡
つたのか。霊友会
会長小谷喜美が四谷教会と
やみドルの取引をしている。この教会には日ごろ犬養も出入りしているが、ここから出た
嫌疑が濃厚だというのである。また岡崎外相の長男についても、岡崎の地位利用がはつきりしている。こういう事実をどうするのか云々」と明記いたしております。さらに「真相」という雑誌に至りましては、これは実にもつともつと詳しくひどいこと書いてある。私はあえてこれは引用はいたしません。このような事実がもしありといたしまするならば、これはたいへんであります。ないとするならば、
大臣、ことにこういうことを取締るべき
法務大臣の名誉にかけて、この
嫌疑は払拭しなければなりません。ほう
つておいてしかるべきものではございません。何がゆえに一体こう言つたことをそのままにし、弁解なさらないでほう
つておくのか。またこういう事実がありといたしますならば、あるかないかくらいは、このことについてたとい
大臣といえ
ども、
検察当局はこれを
取調べるべきものであると思う。この点について
刑事局長は何かお調べに
なつたことでもございますか、また部内におけるところの調査
状態等についてもただされたことがありますか、
刑事局長からこれを承
つておきたいと存じます。