○堤(ツ)
委員 これは
社会局長も、
婦人少年局長も、今日まで六回にわたって、
取締り当局それから法務省あたりと私
たちが質疑広答をした経過をお聞きになっておりませんので、できましたら速記録を読んでいただいたら、非常にけつこうだと思いますけれ
ども、法務省それから
取締り当局あたりは、
処罰だけしてもいけないのであって、
福祉施設だけが先だというようなことをおっしゃるわけであります。これは卵が先か、ひよこが先かというなすり合いと同じでございまして、法務省
当局として、また
取締り当局あたりとしては、まず
処罰を国としてはっきり打立てるということをやってもらった方が
仕事がしやすい、
事後の施策というものはそれに準じてどうにかなるというお
考えを持
つて、今日の悪い
売春を
中心とするところの
地帯に対して、お当りになるのが当然だと私
たちは思うのでございますけれ
ども、しきりに福祉々々と、福祉の方を先にお出しになって、今まで刑法の番をしていらっしゃる
処罰中心の、
取締り
中心の
当局としては、非常にこの
事後処置というものを気になさるのでございます。こういうことを法務省や
取締り当局が非常にやかましく振りまわされる。これは婦人
少年局、それから
啓蒙賞伝をし、
青少年を守らなければならない
文部省の
社会教育局の
立場、言たもう
一つは、就職あっせんだとか、
労働基準法だとか、職業安定法だとか、いろいろの面からこれを監督しておるところの
労働省あたりの
立場から、もっと積極的に、
取締りでなしに、福利
厚生の面から、今まで真剣にとつ組んでおいでになって、ある程度の成果をあげておいでになるならば、そんなにも法務省や
取締り当局はこれを振りまわせないのでございますけれ
ども、悲しいかな御遠慮なすって、かんじんの婦人
少年同や、
文部省や、それから
厚生省あたりがおとなしくしておいでになる。おとなしい結果、そういう面に対しての
予算を、今まではたの
法律に関連してお持ちになろうと思えばなれるのであります。それをおとりになっておることに成功していらっしやらないし、またとれなかったとおっしゃるのでありますが、そういうことに成功しておらなかったものですから、それをよいことにして、
処罰した
つて、
厚生省の公衆衛生局にも、
文部省の
社会教育局にも、
労働省の婦人
少年局あたりにも、一文も跡始末をする金をやっておらない。何も方策がないといって、四省の役を一手に引受けてしまって、法務省がここに防波堤になって、皆様の口を出す余地がないようにして、何か必要以上の言論をお張りになる。ここに私は
売春地帯をなくすることのできない
一つの降路があるとにらんでおる。だからここで
厚生省、
労働省あたりは、もう少し密接な御
関係をおとりになって、物心両面から国民を保護更生きせる職を持たせて、情民でないところの、勤労精神を持
つたところの国民を守
つて行くのだという
立場から、もう少しがっちりと三省が手を組んで、法務省は
取締り一本、こっちは文句を言わなくても、ほうっておいてくれといえば、何にも大きなことは言えないと思いますが、大きなことを言えないのに、大きなことを言う。その大きなことを言うについては、
労働省や
文部省に
責任があると私は申し上げたいのでありまして、ひとつこの点、先ほど
社会局長に申し上げておったのでありますが、どうぞ
処罰はお家芸でやってください、こちらの福祉
厚生は私
たちが引受けます、こういうことをはっきりと
対策協議会において打出してもらわないと、もじもじとしていらっしゃると、
責任のなすり合いで、この間も平林たい子さんが言っておりましたが、どの省の役人が立たれても、私
ども何分や
つておりますが、金がありませんのでと、もみ手でどの
局長や
次官が出て来ても、みな能なし、できたらここから逃げ出したいというような
態度をとっていらっしやるのでありますから、なだめたり、すかしたりして
対策協議会へ持って行っておるのだ、こういうことを言っておるのであって、こんなことなら、国民の税金で大勢の官吏を置いてもらう必要はないので、まことに失礼でありますけれ
ども、何のためにいてもらうのかわからないくらいですから、そこはひとつ
局長としても十分お
考えになっていただくように、私お願いいたしまして神近さんに譲ります。