○高津
委員 言葉に誤りがあ
つたならば取り消します。今度の法案の一番大きな問題点は、少しばかりの個後の事例を
世耕委員のように誇張して、無理やりに広げて、それでも
つて五十万を統制しよう。五十万を取締ろう。そこに問題点があるのでありまして、これは非常に重大な問題だと思います。これは
あとで十分私は
質問しようと思う。
それからすわり込みなどをや
つて社会
教育上、非常に害がある、ああいうようなものであ
つてはならぬということを、そう聞けばそう思えるような表現でしやべ
つて逃げられたのでありますが、しかし現在の
政治家のや
つておることは、社会
教育上一体どういうことになるのであろうか。山口県の日記の百倍、千倍にな
つて害を
教育に及ぼしておると私は思う。これは本日の信用ある新聞でありますが、その中のほんの少部分だけを読み上げることをお許し願いたい。「だいたい待合というところは非常に金がかかる。赤坂あたりで一晩五、七人で芸者をあげて遊ぶと十万円はふつとぶ。一人ぼつちでみみつちくあそんでも二万円はかかろう。その上、泊りこんで芸者をものにするには目が飛び出るほど財布をはたかねばならん。愛人なんかつくると大変だ。たとえば、日平産業の宮嶋社長は中川の秀駒を妾にしたため、月々卅万円女にや
つていたという。一時は秀駒を箱根の旅僻に一カ月余りもカンズメにして宮嶋はそこから会社へ通
つたくらいだ、」少し飛びまして、「問題の中川は会社
組織にな
つている。そこの大オカミと若オカミが重役でおさま
つているのは当然として、なんと
自由党の代議士三好英之、同じく綾部健太郎、何じく南條徳男の三人も重役だ
つたんだ。私はトーホンをと
つてしらべたからまちがいない。」これは名だたる評論家である大宅壮一君と森脇将光君との対談でありますが、また大宅君はこの問題をこのように批判しております。「昭電のときは日野原というような野心家が一部の
連中をとり入れてや
つた。こんどはちがう。財界、政界というように全体と全体が結びつく。汚職のマスゲームだネ。誰が逮捕されるかという問題じやないんだ。捕
つた人間は可愛そうだという見方もできるほどだよ。全部がそうなんだからね。チームのキヤプテンは吉田だ。このキヤプテンという奴は今度の場合もそうだが絶対傷つかん。吉田は収益の上にアグラをかいているんだ。外遊中にクサイ奴は全部しばらし、残
つた連中を引きつれて政権――という説すらある。キヤプテンは買出しには行かんよ。かつぎ屋は広川や池田になるわけで、この
連中はつかまる可能性が正常な限り大きい。それをおかして一生懸命御馳走を集めてくる。吉田はそれをヌクヌク食
つているんだ。」と、とても名文で真相を突いて書いてあるのでおります。
教員組合から多くの
組合費を徴収することは、それは一人の
教員について言えば、一日の食を奪われるにひとしいという
言葉があ
つたが、本年三十七億円というような利子補給金を国民の血の出るような税金から与えるために、まだ法廷の判決は出ていたいが、この中川などで取引をされたということで問題が大きくな
つているのであります、このようなことこそ
政治家は一番気をつけるべきであ
つて、
組合費を
教員が納得の上で月に二百円あるいは三百円出していることを、それは一日の食を奪われるにひとしいとい
つて攻め立てて、このような大きな社会
教育上絶大なる害悪というか悪
影響を起しているまつ最中の
政党が、
教員の悪いことをとらえ来
つて教員を統制しよう、
教員の
政治的権利を剥奪しよということは、これを後世の歴史家が書いたならばどのように書くであろうかと私は想像するのであります。驚き入
つた話というのはま
つたくこのことであると思う。盗人たけだ
けしいという
言葉も今こそ使うべきではないかと思う。
自分は何であるか。(「
相手がど
ろぼうすれば
自分もど
ろぼうしてよいのか」と呼ぶ者あり)大きなど
ろぼうが小ど
ろぼうを……(「小ど
ろぼうと認めたな」と呼ぶ者あり、笑声)たとえだよ。大きなど
ろぼうが小ど
ろぼうをしかるということも変な話であり、いわんや教組はちつとも小ど
ろぼうでないということをわれわれは
考えなければならぬ。
日教組が何か悪いことをしたとい
つて、それをここで一時間半も
宣伝すれば、聞いたことのない者はそれはそうかと思うかもしれない。
政治において科学性を持たねばならない以上は、こういう不完全な統計による
質問や応答によ
つて、われわれの批評眼、われわれの審議を誤
つてはならぬということを感ずるものであります。選挙違反が非常に多いというが、内閣にも官房長官の福永さん、外務
大臣の岡崎さんのような、御当人にかかわりそうなものが、選挙法のおかげで助か
つたけれ
ども、ああいう選挙違反に問われた人があるのです。
日教組の候補者が違反にかか
つたのではなく、
警察がひつぱろうと思って無理にひつぱるから人数がふえるのであ
つて、与党の方はなかなかひつぱらないが、野党の方はひつぱろうと思えばいくらでも人数がふえるので、そこでまた統計が狂
つて来る。そのような問題をあげて、
教員が
政治に
関係してはならないという材料にすれば、
教員の少しの違反でもひつぱ
つてもつとたくさん材料を製造することができると思います。その場合は
警察官の方がまだいくらか公平で、あなた方に、選挙違反が多いという材料を北海道だけからあげられたにすぎないのであります。(「高津君、もういいだろうしと呼ぶ者おり)