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齋藤委員 私の説を固執するのじやないのですが、もうすでに
実験の結果として
発表されているのがあるのです。と申しますのは、約二月ほど前、私の
関係しております
電気通信委員会において、
木村健二郎博士とそれから
石炭綜合研究所の
浅井所長が見えまして、今までの
医学において全治不能と刻印を押されている、
再生不能型貧血症という
病気が、
ゲルマニウム・
コロイドの
注射によ
つて四人ともなお
つている。それから
ゲルマニウム・
コロイドを、ある病院に行
つて頼んで
結核病人にこれを
注射すると、ただちに
結核の高進が停止するという
発表をや
つたのであります。そこでさつきから私は伺
つているのでありますが、
デイゼロ・チーテンによるところの
白血球の
破壊というものも、これはやはり
貧血です。
真性伝貧といえば、御
承知の
通り一CCにおけるところの
赤血球は五百万であります。これが七・四の弱
アルカリの
健康馬になると七百五十万台というふうに、
赤血球の数が違うのです。
人間の場合も、
医者の話を聞くと
再生不能型貧血症は、
造血機能の喪失だという、血をつくり得なくな
つているという。それだからこれはなおらない
貧血症だとい
つて、
医者がさじを投げている。それを
ゲルマニウム・
コロイドを
注射すると、その
再生不能型貧血症が、今まで
試験をした東大の
医学物療科でも
つて、四人や
つて四人ともなお
つておるという
発表なんです。もしこれが事実だとすると、何も
貧血症というものは
ヴイールスじやないと思う。というのは
ガス廃液から
ゲルマニウムを抽出する
過程を
研究すれば、
ゲルマニウム・
コロイドを
酸性の
血液に
注射すると、弱
アルカリになるという
結論です。そういうことを言
つている。それを常にやることによ
つて血が七・四の
コンスタントになれば、もうこれは七・四の弱
アルカリになるときには、
赤血球の数というものが七百万台を突破するということは確かなんです。そうすれば、ここで常に
赤血球というものが七百万台以上あ
つて、それから
白血球の
破壊が防止されて、馬が
健康体でそれを持続し得るということになると、一体どこに
伝貧として認め得ることができるかということなんです。私らはそういう理論を持
つておる。これは私がただ
考えたのではない。しかるにまだ、そういうふうに
再生不能型貧血症というものはなお
つておるということがわか
つておるにかかわらず、いまだ馬の
伝貧にそういう
試験をすらしないで、そして毎日のように、
伝貧がなおらないものだという断定のもとに、どんどん馬を殺しておるということは、私は畜産行政としてまことに悲しむべき行政ではないか、こう
考えるのです。それでありますから、もし予算がなくて、そういう大きな徹底した
試験ができないということであ
つたならば、よろしく農林
委員会におきまして審議をしてもら
つて、
伝貧実験を徹底的にやれるような予算の裏づけをしてもら
つて、そうしてやるならば私はなおるのじやないかと思います。とにかく
ヴイールス、
ヴイールス、
ヴイールスと、
ヴイールスだけでも
つて攻めているのです。ところが
ヴイールスははつきりしないのだ。
アメリカのことを申しますと、私の知
つておるのは、五十万倍の原子
顕微鏡でも、馬の
伝貧の
ヴイールスはわからないと
発表しておる。これは、私は競馬界の人に聞いたのです。ところが競馬界の人の話を聞いてみると、これは
ヴイールスと断定された
つて、二百万円も二百五十万円もする馬が、いきなり
ヴイールスだとい
つてぱつと殺されるということは、みな隠しているでしよう。そういう隠している事実を私はよく知
つているのです。ですから厳密な意味から言うと、今日のごとく科学が発達した
過程においては、これを検討いたしますと幾多の疑問があるのです。私が個人の力において、二月十四日から今日まで
実験をして、その
実験過程を調べてみても、幾多の疑問が生れて来るのです。しかも馬はちつとも弱らないのです。まさに倒れんとしている馬にそういうことをや
つて、レアメタルの
治療、——
ゲルマニウムとかガリウムとかいうものをや
つてみますと、そうすれば六・五の
酸性の
血液が今七・四です。いつ抽出した
つて七・四です。そんな簡単なことがあるのに、それを見のがして毎日のように馬を殺して、一年に累計すると七千頭も八千頭も殺している。しかもそれはわずか数県の強制検診でですよ。
日本全国の馬を全部強制検診したら、何万頭殺さなければならぬのか、そんな畜産行政は私はないと思うのです。一体それに対して、一方では
ヴイールスではない、なおるという。それに対して謙虚な気持をも
つて追究して行
つて、そういうことをや
つて初めて
ヴイールスというものはなおらないんだ、こう言うのならば私はあきらめるけれ
ども、一方では
ゲルマニウム・
コロイドの
注射をやると
再生不能型貧血症というものはなお
つて行く。同じことですよ、
人間の
再生不能型貧血症と
ヴイールスと一体どこに違いがあるか。私は、人体構造と、いわゆる今日の科学におけるところの最高の
考えから行けば、同じだと思う。結局病源菌が棲息し得ざるところの血というものがなければならぬわけです。病源菌の棲息し得ざるところの血というものは、今までの
試験によれば、結局
人間でも馬でも七・四の弱
アルカリですよ。肺
結核だ
つて、
がんだ
つて、癩病だ
つて七・四の血を持
つて、肺
結核に
なつたり、癩病にな
つておるのはいやせぬ。みな
酸性の血なんです。結局するところ、そういう
酸性の血を弱
アルカリの
コンスタントに持
つて行く
方法さえあれば、
病気がなおるという理論が成り立つと思うのです。それを今の畜産局はや
つていない。や
つていなくて馬を殺しておる。だから、お願いしたいのは——われわれだ
つて、だてや酔狂でも
つてなけなしの金をつぎ込んで
実験をや
つておるのじやないのです。昨年の十月、私が北海道の冷害を視察に行
つたとき、北海道の農民諸君は、冷害の陳情よりも、涙を流して、なぜおれの馬がああいうふうに無残に殺されるのだろうか。きのうまであんなにぴんぴん働いてお
つた馬が、強制検診によ
つて真性伝貧ときまると、いきなり自分の家に帰さないで殺されてしまう。馬はおれたちの家族なんだ。
人間は癩病だ
つて肺病だ
つてみな隔離して最後までめんどうを見て、いよいよなおらないというときにあきらめるんだ。それをいきなりひつぱ
つて行
つて、わけがわからない
伝貧とかなんとかでぱつと殺してしまう。あの
人間たちは馬肉のカン詰屋と組んでおるのだという悪口まで私は聞いて来たのであります。でありますから、私はこの馬がなおるかなおらないかということに重大関心を持
つて、こんな畜産行政というものはとうてい見るに忍びないから、ひ
とつわれわれが
伝貧というものを
研究して行かなければならない。しかるに、幸いに、
ゲルマニウムないしガリウムというものの徴量を
悪性貧血にやればそれがなおるという
研究者がお
つたので、私はそのガリウムとか
ゲルマニウムというものを馬に与えて、そうしてこれを
注射液にかえてや
つて来たのであります。御
承知の
通り世界の
実験によりますれば、
ゲルマニウムとガリウムというものは、植物の中に含まれておる。もちろん鉱物の中にも含まれておりますが、植物の中に含んでおるわけであります。それでありますから、今石炭をたいて、人工ガスをとる。そのときにガスを洗う廃液の中に
ゲルマニウムとガリウムというものが含まれて来ておるのです。これをアイソトープにして植物に吸収させればただちに葉緑素に行く。ですからその
ガス廃液から
ゲルマニウム、ガリウムを抽出するときの
過程を調べてみると、一ぺんガンマー鉄にな
つて、ガンマー鉄からこれを抽出しておる。ですから結局するところ、植物は地中から鉄分を吸収して、その鉄分で、いわゆる
太陽の光線の光合成によ
つて葉緑素をつくるときのキヤタライザーが、
ゲルマニウムとガリウムです。これは
人間だ
つて同じことなんです。この
ゲルマニウムとガリウムのキヤタライザーを
人間のからだの中に入れるには、葉緑素を食えばいい、しかし葉緑素は何も
人間に
関係がない。葉緑素をつくるキヤタライザーの
ゲルマニウム、ガリウムをとるということなんです。ですからこういうレアメタルが馬や
人間のからだに欠如すると、そこに初めて、いわゆる光合成によるところの
作用というものが失われて来ると同じように、
細胞にアンバランスができて、そこから
白血球の
破壊作用というものが生れて来るのだ、私たちはそう
考えておる。そういう
観点から
ゲルマニウムとガリウムをや
つて行けば、まさに倒れんとしている馬がどんどんなお
つて行くでしよう。それを私はひ
とつや
つていただけないかと言
つておる。そういう点を見のがしておる、こういうことは単なる
一つの私たちの
実験結果でございますけれ
ども、そういう
実験結果によ
つても
伝貧はなおるのではないかというところまで持
つて行ける。それをあなたはなおらないとおつしやるなら、私は一応なおらないとしてもいいです。われわれの方はなおると言
つているのだから、いつでも接種をやりましよう、こう言
つている。七・四の
血液を持
つておるところの血をと
つてどんなに接種した
つて、その血を接種した馬は
伝貧にはならないと私は確信しておる。何ならできるから待
つてお
つてもらえばいつでもやれる。それでなくても馬を提供するからや
つてくれという人もおる。あなた方の方でなおせると言うなら、私らは貴重な時間を費してこういうことは申し上げません。しかしあなたの方はどうしてもなおせないと言うから、それじやわれわれの方は今まで
実験をや
つた結果なおせる、しかも学理は今申し上げた
通り、われわれがや
つておるのじやない、東大
医学部の物療科でもや
つておることですから、ひ
とつそういうふうなことを思い切
つてや
つていただいて、もしそれでどうしても予算がないというならば、特に予算措置を講ぜられるように御努力くださいまして、や
つてごらんにな
つていただきたいと思う。それで馬がほんとうになおるということになれば、私は
日本の畜産行政のためにこれほど慶賀にたえないことはないと思うが、いかがでございますか。