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平野政府委員 いつも突然のお呼び出しで、実は今までの経過はよくわかりませんでしたが、ただいまの御
質問によりましてよく御
趣旨のほどはわかりましたので、お答え申し上げますが、確かに今日に至るまでの
政府の
砂糖行政については、若干
計画性を欠いておつたという点はあると存じます。これはいわば終戦後の日本経済の復興をはかるためには、やはり自由ということを原則としてや
つて来たということにおいて、非常にその点は効果があつたわけでございます。しかしながらやや行き過ぎの点もあるわけであ
つて、それがために
政府といたしましては、この際ある程度の
計画性を与えると申しますか、そういう
趣旨からただいま
提出をして御審議を願
つております来
年度の
予算案につきましては、緊縮方針をも
つてや
つておる、こういうことにおいても御了承いただけると思うわけでございます。
従つて自由党
政府といたしましても、必ずしも手放しの自由経済を標榜しておるわけではないのであ
つて、必要に応じてそれぞれ
計画性を持
つて行くということについては、ただいま御審議を願
つております肥料の
法案にしましてもそうでございますし、また近く御審議を願わんとしております生糸の問題についても、そういう方向に
行つておるわけであります。
従つて砂糖については、確かに今までの外貨の割当などにつきましては、工場の設備能力に応じてやるというような方式でありましたがために、現在の段階が非常な過剰設備に陥
つておる、こういうことでございますから、
従つてこの際これについては検討を加えて、やはり設備のこれ以上の拡張を防止する
措置を講じますと同時に、外貨をめぐる問題についても、先ほど申し上げましたような一手買取りの方式をと
つて行く、そしてこれの配分についても、公正を期すべく入札のような
方法をとるというようなことが妥当ではないか、現在の市価の状況からいたしますならば、非常に高騰いたしておりますが、これによ
つて政府が利益を得るような場合においては、これを食生活の改善とかその他の面を通じて、国民のために公正な方向にこれを持
つて行くということが必要であるというふうに感じておるわけでございまして、この点は今までの
政府のやり方につきましても、相当研究をすべき点があることは認める次第でございます。