○高瀬
委員 それでは長官に申し上げますが、この前われわれが
内閣委員会において
審議をいたしました際、重々私
どももあるいはわが党の須磨
委員も、この
国防会議の構成について所見を申し述べました。しかもわれわれは、特にこの
国防会議の
内容については
政府において公式に当然きめて、別途法律でこれを定むるということには
なつてお
つたようでありますが、それだけでははなはだ不十分であるから、具体的に
国防会議の
内容について
政府はすみやかに決定して当
委員会の
審議を受くべきであるということと、もしそれがいまだそういう段階になければ、非公式でもこれに関する
政府の所見をわれわれの方に開陳してもらいたいということをたびたび要請いたしました。しかし、もしそれを何ら示さなければ
審議しないとか、かくのごときけちなことをわれわれは一回も申したことはないのであります。これは
参議院とわれわれとの立場の相違といいます。か、
審議に対するわれわれの心の置き方が違うせいでありましようが、そういうけちなことは申したことはない。しかしながらこの
法案の
審議については、この
国防会議の構成というものは非常に重大であるから、具体案がなければせめてその
内容だけでも、
政府が
考えている片鱗だけでも示してもらいたいということをたびたび要請いたしましたが、
木村長官はこれについてはそれはただいま
研究中ではあるけれ
ども、いまだ
発表する段階に至
つていない、こういうことで強く拒否されました。従
つて衆議院をこの自衛隊
法案、防衛庁設置
法案が通
つてから半月もたたないうちに、向うで非公式とは言いながらかくのごとき
保安庁において
研究中の案、いわゆる未定稿と称する案を
発表されたのはわれわれの非常に遺憾とするところでありまして、特に衆議院自体の権威にも関することでありますので、これは非常に重大だと思うのです。衆議院ではけちなことを言わないからまあできるだけ押し隠して行
つて、
参議院に行
つたところがこの問題について多少の片鱗ぐらいは示さなければ
審議しないというので、これはたいへん、だから片鱗を示したということになると、われわれとしてはまあ
木村長官の心境の変化を非常に疑うと同時に重大視するわけなんです。衆議院の方の
審議権の無視とは言いませんが、非常にわれわれの
審議に対して重きを置いていない、衆議院自体に対する
審議に対しては重きを置いていない、これは当
委員会のみならず衆議院全体の問題として、私は
相当重大なことであろうと思うのです。これらに関する
木村長官の所見を伺いたいと思う。