○松前
委員 先ほど来の下川さんの御質問は、私どもも同じ質問をしたがつたところであります。けれども私は、下川さんになさつた御
答弁に対して不満の問題がありますので、二、三お聞きしたい。
その第一は、このように
定員を減らしまするときには、もちろん
建設省の
職員の中には相当に優秀な人が入
つておられると思いますから、ただ努力だけではなかなかできないので、やはりその人の能力すなわち頭の働きというものが非常に大きな問題になる。そうすればある
程度の
人間は有能な人と入れかえる必要がある、こういうことが一応
考えられるのであります。もしそうでないとするならば、なかなかただいまの御
答弁のようにただ馬車馬にむちうつだけでは
仕事はできない、こういうことがつの
考え方であります。
第二の問題は、ただいま辻さんもお触れに
なつたようでありますが、必ずしも機構とは申しませんが、
仕事の仕組みの中に何か新しい着想によ
つてこれを少数の
人間で処理し得る自信があるというふうにしなければ、科学的なやり方ではないと私どもは思うのであります。たとえば検査機構その他におきまして特別な
考え方をして、そしてまた検査の部隊なら部隊が——ただいまの省の工事を見ると、てんぷら工事あるいはその他の不正工事になりがちなものが非常に多いのですが、それらの工事をほんとうに厳重に監督するには相当な人数がいるはずであります。こんなものではとてもできません。これは
地方に行
つて二、三現場の方々から、あるいはまた建設局の方々から具体的に、
人間の少いということを水害のときに承
つておつたのであります。これではとうてい不正工事を防ぐわけには行かぬという話でございました。私どもまさにしからんと思
つて同情を持ち、そうして不正工事を防ぐためにはどうしてももつと有能な人を多数必要とする、そうして監視の目を怠
つてはならない、ことに終戦後における業者の少くとも良心的ならざる姿が方々に見えるのでございますから、これに対する監視を怠
つてはならぬのはもちろんであります。そういう
意味におきましてこの監視をするということが必要であるにもかかわらず、ここに非常に減
つておるということは先ほど来の下川さんの
お話の通りであります。それであるならば何かそこに新しい着想、構想によ
つてこのような部隊すなわち検査部隊なり、検査の方法なり、あるいは新しいものの中がてんぷらで変なものをまぜく
つてあるというような工事があるならば、外から透視がきく、すなわちレントゲンその他のもので透視がきくような具体的な構想の上に立
つて減らさなければならぬと私は思う。そうでなければいよいよてんぷら工事はふえるばかりであると断言せざるを得ないのであります。この点についてまず第一にお伺いをしてみたいと思うのであります。