○田中(稔)
委員 おつしやる
通りに現在の日本
政府のえらい人がソ連や中国に参りましても、あるいは必ずしも歓迎されないのではないかと思いますが、しかし小瀧
政務次官がおいでになるなら私は歓迎されると思います。私は中ソ両国に対する理解がある方だと思います。冗談は抜きにいたしまして、私は今の
政府でも
ほんとうに中ソ両国との国交の調整をやろうという熱意があるならば、私はこれは歓迎されないことはないと思う。しかし
政府が今行くのは、こうお
考えになりますならば、これは国会議員であるとかあるいは民間人をひとつ中ソ両国に送
つていただいて、そうして本来
政府のなすべき
仕事をかわ
つてやるというようなことも、私は日本のために適切な方途だと思うのです。私の前にすわ
つておられる自由党の江藤君は御一緒に参りましたが、江藤君は
政府与党でありますけれどもこういうことに非常に熱心でありまして、北京に通商代表を一日も早く送らなければならぬという点においては北京でもたびたび話しまして
意見の一致を見た次第であります。私は昨年中国に参りましたあの議員団のようなものを中国に対してさらに再び派遣する、あるいはソ連に対して派遣するというようなことをひとつや
つてみたらどうかと思う。それからまた民間人では行きたい人がたくさんおるのです。御承知の
通りに福岡県であるとか北海道であるとか佐賀県であるとか、各地方で中国の視察団なりあるいは単に視察するのでなく、中国との貿易を打開するために、実際に
仕事をするための使節団を送りたいという要望がわき起
つておるのでありまして、そのための旅券の申請はすでにたびたび外務省になされた。しかしながらそのたびに外務省はこれを断
つておる。さらにまた最近は機械工業界の諸君が米とのバーターで各種の機械を中国に輸出したいということで、そのためには機械ということになりますと種類がいろいろありますし、またその機械を向うに持
つて行つてすえつけることや何かいろいろ現地に
行つてやらなければならぬ
仕事が多いので、どうしてもみずから中国に渡りたいというので、そういう人々もわれわれにいろいろあつせんを頼んで来ておる。ところがその場合にも外務省はいつでもこれを断
つておるのでありますが、やがて外務省もこれを押えることができなくなる時期が来ると思うのであります。中ソ両国との国交の調整なりあるいは中ソ両国との貿易の打開に、かねて理解を持
つておられる小瀧
政務次官から、この際ひとつ議員団なり民間人が中ソ両国に渡航するそれに対して、旅券の下付を行うというようなことについてどうお
考えにな
つておりますか、お尋ねします。