○平井
委員 塚田大臣は、昨年
行政機構改革に伴う
行政整理ということを
考えられたのでありますが、
機構改革はあれやこれやで、遂にいまだ本格的なものが出ないので、
定員法がここに
審議をされておるのであります。私がその際能率本位に行くかあるいは経費の節減、国費の節減という立場において
整理をやるのか、こういうお尋ねをして、その節、国費の節減ならばほかに手がある、ということを塚田大臣に申し上げた。塚田大臣もいろいろ
考えた結果、ことに六万二千九十八名を
整理する、その中には
警察官が三万入
つておりますので、約三万の
整理と相な
つておるのであります。先般
特別待命制度をつくりまして九千百六十名、そこで欠員が一万くらいはあろうと私は思うのであります。そうすれば約一万名くらいの
整理になる。それが
昭和三十年までにやればいいというのでありますならば、
各省において必要なものは無理に
整理しなくても、翌年まわしでいいのかどうか。ここに
政府が
提案されておりますこの
定員法をわれわれはこのままのんでも、これがもし
整理できない場合は三十
年度にまわすのかどうか。また塚田大臣においてはこれまでには
各省といろいろ折衝しておると思います。そこで
各省が承諾をしたか。これでよろしゆうございますと、こういうことでこの
定員法は出て来たと、私はこう思うておる。それにつきまして、農林省あるいは
建設省のごとく出先の現場で働いておる方々が、どうしても
整理をされては困るというようなことがあるでしようから、特に
林野庁長官あるいは
建設省の
出先機関の方々にお伺いするのでありますが、どうしても困るという場合には、これを翌
年度にまわしていいかという点を一点お聞きするのであります。
それから先ほど来問題にな
つておりました
各省にまたがる事項の中で、いろいろ相談をする、たとえば砂防問題のごときは、
建設省と農林省と相談をしてやる、この相談は明治時代から相談をしておりますが、できません。そこで
自治庁長官としての塚田大臣が自分の信念をかけて在職中に林野に移すべきか、あるいは
建設省に移すべきか、これのひとつ判断を下す時期が来ておると私は思うのであります。双方の意見を聞いたらとてもまとまりません。
山崎委員は内務省の出身である。あるいは農林省の出身の者はこれまた譲らない、いずれにして意見を聞くならば絶対譲りません。そこで
内閣にいかなる
委員会ができようと、どうしようと、できませんので、塚田大臣がひとつ、おれはこつちがいい
——各省の政務次官、大臣、責任者を集めて十分意見を聞いて、おれはこう思うという信念のもとにきめるのが、今日の塚田大臣の大きな
仕事である、こう私は思うております。ただ両方の顔を立てるというならば、これはできません。また
水道問題にしてもその
通りである。
厚生省と
建設省の意見を聞けば、これはどつちも譲らない。ここに
行政管理庁
長官としての信念を披瀝して、これはこうすべきだという判断を下すときである。近ごろのように非常に大きな災害の来るときにおいては、特に河川の災害予防ということはもう重大な問題であります。山と農地と海は農林省でや
つて、河川は
建設省でやる、こういう不自由なことは実はないのである。しかしこれは各大臣あるいは各局長の自分の立場によ
つて意見は異なりましよう。しかしながら今こそ
塚田長官がこれをや
つてのける、またたとえば横浜、門司、長崎というような港に行きますならば、税関がありあるいは検疫所がある、農林省の植物検査所がある、海上保安庁がある、こういうことで
事務が一本化するわけがない。こういう大きな問題を取上げて、これを二つ三つ
解決するだけでよろしゆうございます。ほかのものは
機構改革はいりません。こういう大きなものを三つだけでも
解決すれば、
塚田長官は永遠に政治家としてまつり上げられる。(笑声)そういう
機構改革の全般にわた
つてできるものではございませんから、か
つて懸案で
解決のできな大きな問題をここで
解決してもらいたい。私はこれが
塚田長官に対するお願いである。在職中にできるかできぬかをひとつ御答弁を願いたい。(笑声)
それから
総理府の江口さんにお願いします。
内閣はいろいろ担当しておられますが、最近私
ども各党四人が琉球に行
つたのでありますが、琉球は今日琉球
政府とな
つて、向うの民政下に置かれておる。そこで
内閣では南方連絡
事務所というものをつく
つて、
内閣から人を派遣しておりますが、御
承知のごとく琉球には
政府ができておるのでありますから、
一般の交際あるいは日常の生活は外交官並にやらなければならぬ。そこで連絡
事務所の所長がおりますけれ
ども、所長も一向外交官らしくもないし、あるいは機密費もないし、
定員も少い。少し様子のいいかつこうをして、アメリカ人と同格に話すような経費と
人員をひとつ与える気があるかどうか。機密費というか交際費といいますか、これなどはまあどこの省も少いけれ
ども、あまりにも貧弱で気の毒ですから、年に百万円なりとやるような気があるかどうか。この点をひとつ江口さんにお尋ねをいたすのであります。
また
建設政務次官が来られておりますが、私の先ほど話した問題で、これは
農林政務次官が見えたら少し困るのですが、真剣に、
建設省はこうである、どうしても河川は放せぬという根拠をひとつお話してください。同時に出先がありましようから、特に建設事業というものは出先が多いのでありますから、出先のここの部分を
整理されては困るということをひとつ私は聞きたい。聞いてまた特に塚田大臣にお願いしたい。農林省も同様であります。その点私は全部をひつくるめて質問をいたしたのでありますが、塚田大臣の信念と、各農林省あるいは
建設政務次官の信念をお尋ねいたしたいのであります。江口さんにも伺
つておりますよ。(笑声)