○田辺
説明員 ただいまの御意見はまことにもつともでございます。第一の市外通話の制限の緩和の問題でございますが、この問題につきましては実は十一月の一日から制限を解除いたしました。ただ現在の市外通話の疏通の状況を見ますと、疏通が非常にいい区間と悪い区間、中ぐらいの区間というふうにわかれております。それでこれを全部無制限に解除いたしますと、六通話あるいは七通話ということになりまして、全体の市外通話の疏通といいますか、待合せ時分が悪くなりますので、これを段階的にわけまして、無制限に取扱う区間と、それからある程度制限する区間というふうにわけたわけでございます。それからもう
一つこの問題を実施するにつきまして懸念いたしたのでございますが、私
どもは今申しましたような減収の状況から、収入はほしいわけでございまするけれ
ども、あまり収入の
増加に急なるあまりに、現在のサービスを悪くすることはやはり相当
考えなければなりませんので、そういう
意味から市外通話の通話時間につきましても、今申し上げましたような制限を設けまして、そうしてその実施の結果によ
つて、たとえばや
つてみた結果大して通話の待合せ時分が延びていなしという区間は、さらにその制限を緩和する。また逆に制限を緩和しました結果、通話のサービスが相当悪くなるという区間につきましては、逆にその制限を強めるという
措置をいたしたわけであります。それから武蔵野の問題は、向うから東京へ入
つて参ります場合には、あるいは機械の関係で四通話にな
つておる点もございますが、これは度数計の関係がございますので、この点につきましても今四通話で打切
つておりますのを、なお緩和して参るということを
考えてみたいと思
つております。
それから次は電話番号簿の点でございますが、この点も非常にごもつともでございまして、今後電話番号簿を発行いたします場合には、御意見のような趣旨によりまして広くこれを販売する。ことに市外通話をたくさんかける向きにはこれを販売して参るような、そういう
方法を全国的に講じて参る必要があると
考えておるわけでございます。
なおその他増収の関係につきましては、いろいろと
考えてや
つておるわけでございますが、市外通話の点につきましては専用線の要望が現在相当ございます。それで実は市外の専用線——電信の専用線も同様でございますが、専用線の要望に対しましては昨年からできるだけ専用線の注文は消化して参りたいということでや
つて参
つたわけであります。まだ若干の積滞のものはございますけれ
ども、収入の状況からもあわせ
考えまして、そういうものの注文はほとんど全部消化をするというふうな形にな
つておるわけであります。
なお市内通話の問題につきましては、度数制の施行地におきましてはこれは通話度数の問題になるわけでありますが、市内の通話の完了率を高めることによりまして通話の度数を多くするということにつきまして、今日までいろいろとやつおるわけでありますけれ
ども、これをさらに積極的にや
つて参るというふうにいたしておるわけであります。一例を申し上げますと市内の着信専用というもの、これは東京とか大阪とかいうふうな相当通話の完了率の悪い地域におきましては、市内専用の電話を買
つてもら
つて、そうして通話の完了度を高める、それによ
つて通話度数の増による収入をはか
つておるわけでございます。
なお市内の通話につきましては、公衆電話の増設を積極的にや
つておりまして、これはことしの四月以降相当数公衆電話の増設をいたしました。その中には、道路にありますところの街頭公衆電話というものもありますが、そのほかに委託公衆電話といいまして、タバコ屋とか薬屋とか、お客さんの利用に便利な場所のそういう店先を借りまして、私の方の電話を設置いたしました。それによ
つて一般の利用者の便利をはかりますとともに、収入の
増加をはか
つておるわけでございます。なおその他
お話のように、とにかく気がついたことは小さいことでも何でもや
つて参るということは必要でございまして、今後ともそういうふう
なつもりで、増収とあわせてサービスの
向上ということに努めて参りたいと思
つております。