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1954-02-06 第19回国会 衆議院 通商産業委員会 第8号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十九年二月六日(土曜日)     午前十時三十二分開議  出席委員    委員長 大西 禎夫君    理事 小平 久雄君 理事 首藤 新八君    理事 中村 幸八君 理事 山手 滿男君    理事 永井勝次郎君 理事 加藤 鐐造君       小金 義照君    田中 龍夫君       笹本 一雄君    長谷川四郎君       加藤 清二君    齋木 重一君       帆足  計君    伊藤卯四郎君       中崎  敏君  出席国務大臣          通商産業大臣 愛知 揆一君  出席政府委員         通商産業事務官         (大臣官房長) 岩武 照彦君         通商産業事務官         (通商局次長) 松尾泰一郎君         通商産業事務官         (企業局長)  記内 角一君         通商産業事務官         (繊維局長)  吉岡千代三君         通商産業事務官         (鉱山局長)  川上 為治君         通商産業事務官         (石炭局長)  佐久  洋君         通商産業事務官         (公益事業局         長)      中島 征帆君         中小企業庁長官 岡田 秀男君  委員外出席者         専  門  員 谷崎  明君         専  門  員 越田 清七君     ————————————— 二月五日  鉱害をうけた久保田村に上水道敷設の請願(江  藤夏雄君紹介)(第七九〇号) の審査を本委員会に付託された。     ————————————— 本日の会議に付した事件  通商産業政策基本方針に関する件
  2. 大西禎夫

    大西委員長 これより会議を開きます。  前会に引続き通商産業政策基本方針に関する件について調査を進めます。質疑を継続いたします。長谷川四郎君。
  3. 長谷川四郎

    長谷川(四)委員 それでは大臣にお伺いをいたします。毎日の新聞紙上を見ますると、新しい構想のもとに通産省がいろいろなご計画をお立てになつておるようでございます。従いまして審議庁といたしましてもいろいろのことを考えておるようでございまして、たとえば重油の問題、石油の問題、砂糖問題等たくさんここに出て来ておりますが、こういう点について二、三伺つてみたいと思います。  昨日の新聞を見ますと、砂糖が急に大暴騰をして、かつてない価格を現わしているということです。その原因はどこにあるかというと、昨年度輸入よりも本年度は二十万トン減少するのだ、こういうことが一つの誘因となつて値上りをしておるように申しております。昨年の後半期の四十六万トンのうちの二十万トンが入荷しておつてあと二十六万トンがまた入荷しておらない、これもおそらく切り捨てられるのではないか、こういうことが心配されておるようであります。大臣就任早々物価の引下げをするということを言われましたが、その考え方と逆な方向に物価が進んで行つているという点は見のがすことができないと思うのですが、これはあまりにも発表するのが早過ぎたためにこういうような面が現われて来るのではないかと思うのですが、その点はどうでございましよう。
  4. 愛知揆一

    愛知国務大臣 ただいま御指摘の点は、私も非常にに心配しておる点でございまして、あるいはわれわれの最近のいろいろの問題の取上げ方がまずかつた点もあろうかと思いまして、その点は遺憾に思つております。ただ根本的な考えといたしましては、しばしば申し上げておりますように、外資の運用の点については、二十九年度外貨予算編成については、できるだけ国内生産を維持するために、必要な原材料、食糧といつたようなものの輸入は、二十八年度と大体同様の規模で輸入しなければ、生産活動が伸びないということを基本にいたしまして、いわゆるぜいたく品等輸入は徹底的に押えたい。そういう方針で二十九年度外貨予算編成に着手しておるわけでございます。また結論は出ておりません。それからいま一つは当面の問題でございまして、ただいま御指摘のように、砂糖が一昨日暴騰しておるということは、事実よく知つておるのでありますが、一方におきまして、たとえば自動承認制の問題にいたしましても、私どもから見ますと、物の実際の需給を越えて思惑的な動きが非常にございます。現に自動承認制におきましても、ドルのみならずポンドの方に向いましても、非常な輸入の希望が殺到しておりますので、暫時これは全体の物資需給計画から見まして心配がないと思いますので、これをとめることにいたしたことは御承知の通りでございます。その結果一部の思惑を刺激いたしまして、一時それらの物資が高騰いたしますことは、今後においてもあるいはあろうかと思いますが、しかし基本需給計画については、私は心配ないと思いますので、ある短期間を過ぎますならば、全体の状態がよくわかつて、必ずこれは鎮静するものというふうに確信いたしておるわけでございます。なお発表なりその他外への出し方が早過ぎたためということがあるならば、その点は今後においても十分注意をいたしたいと考えております。
  5. 長谷川四郎

    長谷川(四)委員 それは鎮静するときは必ず来ると思います。けれどもその思惑というのはどういうところから生ずるかということ、すなわちインフレというものは何がために起つて来るかというようなこと、これは供給と需要とのバランスが欠けはしないかという一つの不安から現われて来るのだと思います。ですから、去年の百万トンから今年は八十万トンにするということの発表が、もう二十万トン違つたら、これは持つておる方が値上りするのだということは、どなたが考えても当然なことだと思う。であるから、こういう点について、去年は百万トンだからまだ二十六万トンが使つてないのだ、今年は八十万トンでも昨年とは少しもかわりない、消費面には影響がないのだということが前提としてはつきりと打出されておるならば、こういうことはないと思うのです。ただこの思惑をだれがするか。決して消費者利益になつておらぬのです。幾人かの商人が思惑利益を得ておるだけのことなんです。であるから、こういうことは、発表そのものを十分考えなければならないと思うのです。かつて人絹問題等について、局長大阪へ出張して一言しやべつたばかりに人絹が大暴騰してしまつた、逆が出てしまつた、こういう大きな例もございます。ですから大臣発表審議庁発表等は、なるべくこの思惑というようなことをなからしめるような態勢整つた上においての御発表をお願い申し上げたい、こう思うのでございます。従つて砂糖にも関連いたしますと、台湾からの輸入は中止しておるのですが、本年は台湾から幾らか輸入をするお考えがございますか、それをあわせて伺います。  さらに石油製品臨時措置要領というものがきまつて、これを行おうということが新聞に現われて来ております。こういう点について大臣の知つている範囲内の具体的な面をはつきり私たちにも知らせておいていただきたいと思います。  さらに武器等製造法に対しまして、許可基準というものがきまつたということが、やはりきようの新聞に出ております。こういう点について大臣から、この処置をとる理由と、その処置とつた結果がどういうふうになるであろうという点について御説明をお願い申し上げます。
  6. 愛知揆一

    愛知国務大臣 第一の台湾砂糖の問題でございますが、これは日華両国貿易に関する話合い関係もございまして、来年度におきましても二十万トンあるいはそれ以上の輸入台湾糖について当然考えなければならない、こういうふうに考えております。なおこれに関連して先ほどの答弁を補足いたしますが、確かに長谷川さんのおつしやるようなことが、最近において特に注意しなければならぬ点であると思いまして、実は昨夕通産省経審合同会議をいたしましたときにも、物の需給関係はつきりこういう状態なんだから、従つてかりに一時価格が暴騰するにしても、これは思惑なんだということがはつきり一般方々にもわかるようなプレゼンテーションをすることが政府として非常に大事なことであるということに、私ども内部の間でも思想統一したようなわけでございまして、今後も御注意の線に沿いまして十分努力いたしたいと思います。  それから第二の石油の問題でございますが、これは実は通産省全体としてこの配給についてこういうふうにやろうというこまかいところまではまだきめておらないのでありまして、先般も御説明いたしましたように、総合燃料需給対策一つとして、たとえば重油についてはこういうような構想でやろうではないかというところどころまでは一応話合いがすすめられてあるのであります、これを実施する場合にどういう方法でやつたならば一番効果があろうか——これは一部新聞などに誤り伝えられておつたのでありますが、切符制というようなことはわれわれとしてはやりたくないということで、その後さらに今朝あるいは昨日あたりの新聞に出ておりますのは、いわゆる原局として、こうもやつたらよくはないかということで、おそらく業界の方などともいろいろ専門的に御相談しておると思うのでありまして、一つの案として考えておるものでございましようが、また通産省全体として、これがいいということには至つていないわけでございます。  それから第三点の武器製造法の問題でございますが、これは武器生産審議会の第三回というのが昨日午後開かれまして、その際に話題に出たものと思うのであります。私は国会の関係がございまして、ほんのちよつとしか出ませんでしたので、その昨日の第三回の審議会でどういう議論が出たかということの詳細は、まだ報告を聞くだけのいとまもございませんで、おそらくその系統から出ておるところの記事ではなかろうかとか想像するだけでありまして、この点はさつそく内容を取り調べまして、あらためて御答弁いたします。
  7. 長谷川四郎

    長谷川(四)委員 石油につきましても、私は砂糖と同様なケースだと思う。石油というものが本年度不足するんだと言う前提に立つているということを明らかにしていると思う。従つて重油というものも少くなるから、重油施設石油に切りかえる部面もある。であるから石油というものが不足して行く、不足して行くからこそこういうふうな態勢を整えなければならぬのだということになつて来ると、石油がまたこれによつて暴騰する、これは何と大臣が押えようとしても、あなたのお力では、政府の現在のお力では、とうてい押えることはできないと思う。こういう発表をして、一つ計画を持つてこうやつたならば行政がうまく行くであろう、そうすると一般にうまくなめらかに流れて行くであろうという考え方に私はけつこうだと思う。けれども、これをはき違えて、石油がこうなつて行くということになつてしまうと、一般消費面は高くなるということになつて、もうすでに売惜しみの面が現われて来ておるのです。昨年末一般家庭で使う石油がどのくらい不足していたか。ところが実際は不足しておらぬ。不足してないのに不足であるかのごとくして値上りさせて、利益を得たのはだれだ、日本にある会社の幾つがもうけたのだということになる。一番困るのは消費者でございます。私は大きな会社がもうけてはならないというのではありませんが、こういうことでは、政府あと押しをして値上りをさせて、お前たち思惑のもうけをさせる、それを政府がみずから指導しているのだと言つても過言ではないと思う。こういう点について御注意をしてもらわなければならぬと先ほど押し上げたわけでございます。従いまして、この案を見ても決して私は悪いというのではない。  さらに武器製造に関連いたしましても、武器等製造法の立法のときの精神というものもございますので、なかなか今新聞を見ただけではわかりませんけれども、そう簡単な問題ではなかろうと私は思います。ですから、こういう点についてもまだ考えなければならないのじやないか、かつてこの人たちが、これあることを望みとして、あらゆる苦労をしたというか、出血までして保持していたその目的であり、その思惑通りのものが、今日新聞紙上通産省はこう考えているということで現われて来ているということにもなる。ここに通産省みずからまた経審としても考えてみなければならない点があろうと思う。こういうふうに私は考えます。  もう一つ伺いたいのですが、鉱山局長がいるからちよつと伺うのですけれども金属チタン製造状態は現在どのくらいにまでなつておるか、これの概要を御説明願いたいと思うのですがいかがでしよう。
  8. 川上為治

    川上政府委員 現在金属チタニウムにつきましては、大阪チタニウム株式会社がおもに生産しております。現在月産七トンないし八トン程度であります。それ以外にいろいろな会社がやつておりまして、これは総計におきましてはそうたくさんありませんが、全国で大体九トン足らずの生産を現在行つておるものと考えております。ところが、大阪チタニウム株式会社が昨年さらに増設を計画いたしまして、これは開銀の方からも融資が出ておりますが、この二月ごろに完成することになつておりますので、それが完成になりますと、この会社だけで二十五トンくらいの生産ができることになりますので、近いうちに全国といたしましてはおそらく月産にして二十六、七トンの生産が行なわれることになるのじやないかと考えております。
  9. 長谷川四郎

    長谷川(四)委員 そういたしますと、ここにチタン月産が二十五トンから二十七トンになろうというお考えでございますけれどもカナダケベツクへ一千トンの注文をしたということがありますが、これは何を注文したのですか。
  10. 川上為治

    川上政府委員 先般カナダの方に注文いたしましたのは、金属チタニウムの原材でありますチタンスラグを要請したわけでありまして、実はこのチタンスラグにつきましては、現在まだそれほど生産国内において十分にできておりませんので、やむなくこの際カナダの方から輸入を認めたわけでございます。
  11. 長谷川四郎

    長谷川(四)委員 どうもそれが私ども解せないのてすが、スポンジチタンをつくるためにチタンスラグ原料がないから、すなわちカナダケベツクへ一千トンですか、注文した、こういうのでしよう。そうすると、それでは日本チタンスラグという原料が全然あなたのお見込みではないのですか。
  12. 川上為治

    川上政府委員 チタンスラグにつきましては、現在電気銑鉄業者がおもにこれを生産いたしております。方々電気銑鉄業者におきましてある程度生産はいたしておりますが、先ほど申し上げましたように、金属チタニウム生産の方が非常に早く行われるようになりました結果、現在電気銑鉄業者の方でやつておりますチタンスラグ生産の方が実は間に合わないというような状況になつておりまして、私どもの方としまししては、先般来このチタンスラグ生産についてこの際早急に増産をはかるべきだということで業界の方ともいろいろ相談をいたしまして、その生産につきましていろいろな援助を与えたいというふうに考えております。なるべく早く国産の原料によつて金属チタニウム生産されるように持つて行きたい。ただカナダの問題につきましては、過渡的な措置として現在考えたわけでございます。
  13. 長谷川四郎

    長谷川(四)委員 それでは、たとえば二十九年度に一千百八十トンの生産をするという予定である。そうなつて行くと、あなたのお考えでは、しからばそれではそのスラグがたとえばこれだけの生産能率に間に合うような電気炉がいつごろに完成するお見込みですか。全然無計画じやないですか。計画があつたとしても、私がおかしいというのは、先だけを考えて、一番根本となるところの電気炉をどう持つて行つて、これだけの生産能率ができているから、初めてこれだけの金属チタンというものができる、そういう元をつくらないで、先ばかりをつくつているということになりませんか。違いますか。
  14. 川上為治

    川上政府委員 実は金属チタニウムの方の生産と、その原料でありますチタンスラグ生産のほうが歩調を合わせていなかつたということにつきましては、これは私の方としましても非常に遺憾に思つておるのでありますが、先ほども申し上げましたように、金属チタニウムの方がどうも先行してしまつて、従いまして経過的に若干どうしても原料を外国の方から入れなければならならぬ。その原料カナダの方から千トン程度入れたのでございますが、大体本年度におきましてそのていど入れますれば、私どもの方としましては、早急にチタンスラグ生産を増強いたしまして、来年以降におきましては国内原料でなんとか間に合わせるよに歩調をそろえて持つて行きたいというふうに考えております。なお先ほどおつしやいました、それじやどこどこの会社でどういうスラグ計画を持つているかという問題につきましては、実はきようここに資料を持つておりませんが、この問題につきましては先般来業界の方といろいろ相談をいたしておりますので、そのうちはつきりした計画をもつて説明申し上げたいと思います。
  15. 長谷川四郎

    長谷川(四)委員 幸い大臣がおりますので、これはやらなければならないことですから、大臣にもお考えを願わなければならないのは、今お聞きの通りでございまして、並行していない。ところが日本という国に砂鉄百億万トン、中にチタン一〇%から三〇%といわれております。今全世界をおげてチタン生産というものを一番刮目しております。こういうときにあたつて、おそらく日本という国は相当恵まれている国であろうと思う。そういう点についてまず電気炉施設というものが一番先にできなければならない。従つてこれによつて電気銃鉄、つまり今のお話スラグというものがつくり上げられる。それによつたところの金属チタンというものが製造されて行かなければならないと私は思う。であるから並行して行われておらないというところに大きな欠陥があるのでございまして、いよいよ電源開発も、大臣お話によりますと八七%は進捗をしているということでございます。これらをあわせて考えるときに、ぜひとも私はこれを早急に並行して考えなければならない大きな問題だと思うのでございまして、金額の点、たくさんこれらの点についてはお話申し上げる点もございますけれども、いずれにいたしましても、スポンジチタン一ポンドFOBにおいても三ドル八十セントでございます。これだけのものを日本国内で製造するということになつたならば、それこそ莫大な金額に上るものでございまして、こういうものにまず私は目を向けた政治を行つていただかなければならないと思うのでございます。従つてこれらに融資してやつたからといつても、決してこういうことが私はインフレの要因にはならないという確信を持つております。ぜひともこういう点にも大臣のやはり新しい方針をもつて進んでいただきたいということをお願い申し上げまして、次会にはもつとこまかな数字をもつて申し上げて、また局長の御議論等を承りたいと思いますが、いずれにいたしましても、きようは私はこの程度にいたしておきます。
  16. 愛知揆一

    愛知国務大臣 まことにごもつともな御意見でございます。私も就任直後から、砂鉄問題等については、特にこれは新しく取り上げる必要があるのではなかろうかと思いまして、現在まず適品埋蔵量といつたようなものについての本格的調査があるのかどうか、またないとすれば、これは徹底的に調査する必要があるというふうに考えまして、ただいま事務当局とも相談中でございますが、追つて詳しくお答えすることにいたしたいと思いす。
  17. 大西禎夫

  18. 山手滿男

    山手委員 長谷川委員の質問に関連をして、私はよくわからない点もありますので、一言お尋ねをしておきたいと思います。というのは、最近通産省にも参りましても非常な異風景として感じられることは、外貨割当を獲得するということが業界の最大の関心事であるし、外貨割当さえ受ければ非常な利益があるということがそういう事態を引起さしておるわけであります。ところか外貨事情貿易関係でこういうふうにだんだんきゆうくつになつて来まして、その外貨を目ざしてという動きがいよいよ本年は拍車をかけて激烈なるものが起きてくるであろう、こういうふうに私は考えている。ところが先般来大臣の御説明もいろいろありましたが、外貨予算を組むにはいろいろ手続をされる。たとえて言えば、閣僚審議会のようなものも活用されるでありましようし、いろいろされるのでありますが、どうも私は今話に出ました砂糖割当にいたしましても、石油割当にいたしましても、今年度石油は何万ドル割当てて輸入する。そうしてどの会社には砂糖外貨を何ぼつける。それから石油の問題のごときは、それを使う方面は、今度はどういう方面にどういうふうに割当てて、それをその通りにしない場合には割当を削る、そういうことが新聞紙上にも出ております。統制法規を撤廃した今日、政府が、いわゆる行政指導と申されますけれども行政指導の域を越えたらち外にまで出て御指導をしておられるのであつて根拠になる法律が現在ではないのではあるまいか、こういうことを私は先般来考えて参つております。単なる行政指導ということでなしに、すでにその段階にまで突入をしておいでになるということになると、これは根拠になる法律があつて、その法律に基いて政府行政権を発動されるならよろしかろうと思うのでありますが、どうも最近は少しらち外に出た行政指導が行われておつて、これがまた外貨獲得運動の根源になつてつておると思う。こういうことについて大臣はどういうふうにお考えか、その根拠になるものは貿易管理令ですか、ああいうものだけでは私は十分ではないと考えておりますが、その点についての御見解を承つておきたいと思います。
  19. 愛知揆一

    愛知国務大臣 実は多少御意見が違うかもわかりませんが、ただいま私の考えておりますところは、法規上の問題にならない程度において業界との、何と申しますか話合い、協力を求めてやりたい、今のところはそういうふうに考えておりますので、新たに法規上の根拠をつくつて割当その他をやるということは、できるだけ今の段階では避けたい。私の素直の気持はそうなんでありますが、しかしそれでどうしても及ばないという事態が予想いされるような段階になりますれば、また考えなければならないと思つております。それから外貨割当について先ほどいろいろと通産省内部の特殊な風景というようなお話もございましたが、この点については、まだ政策問題と並行して綱紀粛正という立場から厳重にそう言うことのないような措置を引続きとつて参るつもりでございます。
  20. 山手滿男

    山手委員 よくわかるのでありますが、もう少しはつきりしておいていただきたいと思うのです。外貨予算を組まれる、そうしてこの種類の物資は何万ドル入るれ、数量はこれだけ、こういう割当をされます。さらにその割当について、こまかく各商社に何ぼ割当てる、そういう御決定をされます。さらにそれを今度農水産関係にはどういうふうに持つて行く、そういうふうな三段階、四段階になるかもわかりませんが、いろいろ行政指導行政措置による外貨管理をされ、物資管理をされて行こうとされておるようでありますが、その第一段階は何の根拠によるか、第二段階は何の根拠によるか、第三、第四段階は何の根拠によるか、これは通産大臣見解を承つておきたいと思います。
  21. 愛知揆一

    愛知国務大臣 第一の段階は、貿易管理令でどの程度まで行けるかということにつきましては、ただいま御指摘通り物資統制ということはできない。これはもうはつきしておると思います。それから外貨資金割当は、メーカーの割当商社割当はできるが、それ以上に進んだ割当はできない、現在の法規上はそういうふうに考えております。
  22. 山手滿男

    山手委員 これは私も一ぺん十分研究してみたとい思つております。最近外貨予算がきゆうくつになつて来た折柄国内不足物資に対処する政府対策が非常に乱調子で、バターを先般来おつけになるそのつけ方、あるいは石油問題——業界不足しているものが高くなつている。そういうことで追いかけまわされるようなかつこうで、しかもわれわれの方にまで実際に陳情がたくさん来たりして困る。だから一目瞭然とはつきりさして行く必要があろうかと思います。そうでないとこういう傾向に拍車をかけて行くと思います。従つてどういう根拠法規に基いてどういうふうに行けるものか、しかも農水産方面にまでこういうふうにして、それをやらなければ外貨割当も削つてしまうような措置でどんどん行く。あるいはリンク制の問題にいたしましても、こまかく議論して行くと、どうも今の政府行政指導というものは、少しわくを越えている方面があろうと思うのです。やはりやるならやるように腰を入れてやつてもらはなければならぬ。しかしそれができない。しかも業界や産業界が混乱している事態が起きている。ただ単に有名無実に心臓強くやつた方が勝つというふうな措置をされて、のんべんだらりと行かれることになると、経済を計画的にやらぬのだというふうなことも表裏一体となつて——有名無実の外貨対策をお立てになるといことならわれわれは少し考えなければいかぬと思いますので、一ぺん政府の方でもよく御研究されて、お教えを願いたいと思います。関連して一言だけ申し添えておきます。
  23. 中崎敏

    ○中崎委員 ちよつと関連して……。資料のことですが、石油に関する問題は非常にわれわれ重要視しております。そこで最近における石油需給状況を説明するような資料を用意していただきたい。同時に、石油のトラスト、カルテル、ああいうしふうなものの傘下というか、影響下に日本石油界があると思いますので、そういうふうなものの系統を示すもの、またそれらの影響下にある、たとえば日石とか昭和とか、そういうものの扱う石油の量から見た勢力、そういうことの説明の資料を出していただきたいと思います。
  24. 愛知揆一

    愛知国務大臣 承知いたしました。
  25. 中崎敏

    ○中崎委員 それから今の外貨割当関係しておりますが、政府の方、ことに自由党の方では、あまりにイデオロギーにとらわれ過ぎている。以前はれ社会主義的などということで、そういうことを言うと何だか社会党の側がイデオロギーにとらわれ過ぎたという感じを受けたのです。ところが今日においてはむしろ逆に、自由党なり政府の方がいわゆる自由主義のイデオロギーにとらわれ過ぎているが、もう時代はどんどん進んで行つて、いつまでもそんなことを言つておられないような時期に来ている。今度の予算を見ても大体そうである。もう自由主義とかなまやさしく考えてそういう政策ばかりやつておられない段階に来ておるわけですから、むしろそういうことよりも、実際の方面を大きく転換して行くように腹構えを締めて行かなければならぬ。たとえば先ほど山手君が言つた外貨副当に伴う物資輸入、これらの配分、管理等についても、行き過ぎだといいますか、内面指導といいますか、指実面において強力に推進されている事実があるわけです。またそうせざるを得ないような重態にも立ち至つているわけです。であるから、これをやたらに業者と相談の上でやるなどとかいうようなことでなしに、もう少し思い切つて、根本的にやはりメスを入れるというか、やらなければならぬことは思い切つてやる、弥縫的にちよちよいやつているからありの穴から千丈の堤がくずれて行くようになるので、やるべきことは思い切つてやるというふうな考え方でやつてもらうことが必要だと思うのです。外貨割当についても、ことに最近はAA制をやめなければならぬという非常事態まで来ておる事情ですから、全体としてこの外貨の問題をどうするかということも大きく考えなければならぬと思います。  それからその運用でありますが、商社について割当をするということは原則的にやめてもらいたい。商社が何ぼでもかつてほうだいに、申込みさえすればその割当が幾らでもとれるものだから、自分たちのつくり上げた仮想的な数字によつて、実際の需要が背後にあるかどうかということに関係なくやられている。だから思惑輸入ということが非常に大きく行われて来ており、結局においてやはり為替の状態を乱雑に、国内物価を乱雑にするという非常な悪弊がある。だから原則的にはそういうもののほんとうの需要の上に割当をする、言いかえれば、商社というものは、ほんの手続はそこに頼んでおるけれども割当はどこまでも実際の需要家にやるのだ。こういう上に立つてつてもらわぬと、今までは本末転倒だ。需要家にはたまには割当てるけれども、これは例外で、原則的には商社を土台にしてやつておる。根本においては、ほんとうに商社でなければならぬというやむを得ない場合があるとすればやるとしても、原則的には需要家に対して割当をやる、こういうことを要求しておきたいと思います。これについての意見をひとつお聞きしたい。
  26. 愛知揆一

    愛知国務大臣 御承知のように、外貨資金割当は、現在原則的にはメーカーへの割当をやつております。商社についての割当につきましては、私今まで聞きましたところでは、その方がいいという論も一部にはございます。それからただいまの中崎さんの御意見のように、これはやめるべきたという御意見の方がむしろ数が多いかと思いますが、二十九年度外貨予算編成に伴いまして、二十九年度からできるだけいい姿にいたしたいと考えております。  なおこの機会に、御質疑はございませんでしたが、昨日いわゆるAA——自動承認制につきまして措置をいたしましたので、もしお許しを得れば、そのてんまつなり、気持なりにつきまして、ちよつと通商局の方から御説明させていただきたいと思います。
  27. 松尾泰一郎

    ○松尾政府委員 自動承認制の最近の概況についてちよつと御説明申し上げます。実は先ほど大臣からのお話もあつたようでありますが、いわゆる商社割当と申しますか、商社が許可をとれる一番多い場合と申すのが自動承認制であります。大きな重要物資につきましては、ほとんど全部が需要者割当に実はなつておりまして、商社が、割当ではございませんが、商社の名において許可のとれる比較的大きな場合が、この自動承認制ということになつておるわけであります。ところがこの自動承認制は、ドル地域、スターリング地域、オープン・アカウント地域と、地域別にわけてやつておりますことは御存じの通りでありますが、ドル地域につきましては、昨年十月一日から七千八百万ドル程度のバツクグラウンドをもつて自動承認制を開始したのであります。日によつて増減はありますが、大体順調に推移して参つてつたのでありますが、最近の外貨事情等も反映しまして、かなり思惑的な輸入がふえるような傾向になつて参りましたので、たとえば今輸入するときには担保を銀行に積ましておるわけでありまして、もし輸入が不能になつた場合には、その担保を没収するというふうなやり方をいたしておりますが、その輸入担保の引上げをいたしますとか、この担保が従来銀行の保証状でよろしいことになつておりましたのを、いわゆる現金に置きかえるとか、あるいは現金を日本銀行に預託する期間を、従来二十日間ということになつておりますのを三箇月というふうにいたしまして、要するに担保の比率の引上げ、あるいは担保を保証状から現金にかえるとか、あるいは日本銀行の預託期間を延長するとかいたしまして、いわば輸入について障害物というようものを若干ふやすことによつて思惑を防ごうといたしたのであります。しかしながらだんだん思惑の情勢が募つて参りました。そこで一月の十日前後になりまして、ドルについて申しますと、ほとんど予算が枯渇するような事態なつたのであります。それで各省相談の結果、輸入自動承認制はどつちかというと、取引の安全を保護するので趣旨で、いつでも商売ができたら許可するのが建前になつておりますので、三月末までの期間にこの輸入自動承認制を打切つてしまうのはなかなかむづかしいということで、三千万ドルを追加いたしまして、かれこれ一億円以上にバツクグラウンドをふやしまして、先ほど申しましたような、担保につきましてもいろいろな待遇をいたしてやつたのであります。そのときにかなり多量に入つている、たとえばくず鉄、銅くずあるいは落綿、ウールシヨデイ等六品目のものにつきましては、需要量をかなり満たしているという判断のもとに、六品目程度自動承認制の品目から落しまして、今申しますように、バツクグラウンドを追加してやつたのでありますが、それがまた一昨日になりまして満額になつたようなわけであります。事ここに至りますと、なけなしの外貨を追加いたして、また若干の品目を落して再開するよりも、物量的に見ますと、役所の方で想定しておりました量のかれこれ二倍、三倍程度には入つているものがあるということで、やむなくドルにつきましては、なお研究するにしましても、とりあえず受付を停止せざるを得ぬ、こういうふな事情に立ち至つておるのであります。  それからポンド関係につきましても、ドル地域のそういうふうな情勢を反映して、これは水の低きに流れるようなものでありまして、ドルがとまるというと、ポンド、オープン・アカウントまで流れるのが大体の性格でありますので、ドルについて先ほど申しましたように、一月の十日ごろに六品目を停止いたしますときには、大体類似の商品につきましては、ポンドにつきましてもとめないと、またポンドの方が非常に走り過ぎるおそれかあるということで、ポンド地域につきましてはもドル地域で停止すると同時に、一月十日ごろとめたわけてあります。その後ずつと情勢の推移を見ておつたのでありますが、ドルについてそういうふう情勢がだんだんはつきりして来たということで、ポンド地域につきまして思惑が若干ふえる傾向になつて来まして、正面に申しまして、予算の残額も比較的少くなつてつたのであります。ちなみにポンドの自動承認制のバツクグラウンドは七千二百万ドルでスタートしておるのであります。また若干は残つておりますが、日割計算でいたしますと、この三月末まで持たすことは若干困難でなかろうかというふうな情勢に至りましたので、本日をもちましてポンド地域から入つておりまする大きな商品につきましては、これまた予想される需要量をかなり上まわつてつておると思われるものにつきましては、輸入をクローズしまして、残余の物資につきまして、大体三月末とは行かぬまでも、三月の末ころまで継続ができるのではないかという見通しで、残余の物資について自動承認制を存続するということで来ておるわけであります。ポンド地域につきましては七千二百万ドルのうち本日をもつてクローズしました品目がかれこれ六割見当になつておるのであります。これは品目別にしますと、たとえばゴムを初めとして相当量入つておりまするので、心理的な影響のあるととは否定はできませんが、物量的に見れば、問題はなかろうじやないかというふうな判断で、今申しましたような措置とつたわけであります。  他方オープン・アカウント地域につきましては、勘定が十幾つかわかれておりまして、勘定別に見ますと、若干足の早いところとおそいところとございますが、一、二の市場につきましては、若干窮迫を告げているような実情もございますが、その他の市場はまだ比較的そういう心配をするおそれがないかと思つておりますが、ドル、ポンドのそういうふうな情勢から見まして、オープン・アカウントの方にも火の移る懸念はあるわけでありますので、今後われわれはその日々の許可状況を絶えずウオツチしまして、適当な措置をとりたいと考えております。
  28. 大西禎夫

  29. 永井勝次郎

    ○永井委員 大臣にお尋ねをいたしたいと思います。この委員会が始まりましてから、大臣は非常に熱心にこの委員会に出席せられ、誠意をもつて答弁をせられておりますことは、従来の例からいたしまして、われわれはまことに仕合せである、こう思うのであります。その意味においてわれわれはもつと真剣に、この委員会において立場は違いましても、それらの問題についての真実の究明にあたつて、十分にひとつ腹を割つて問題を明らかにして行きたい、こう考えるのでありますが、今日本の国の政治なり経済なりを考えます場合には、何としても、これの背景となつておる国際的な情勢の分析把握をを明確にしなければこれが導き出されて来ないと考えるのであります。大臣は本議会においてこれらの問題にも一応触れておられるのでありますが、それらの点について国際情勢に対する分析及びその把握の仕方においてわれわれは非常に甘いと考えておりますし、またその情勢分析から導き出される一つの施策としては、そういう分析と把握の仕方に立つならば、こういう施策は矛盾すると考えられる諸点があるのでありますが、一応この場合大臣の国際情勢に対する分析把握の要点だけをひとつはつきりとお伺いいたしたいのと、従来の情勢分析と本年度の予算編成なり経済政策樹立の上の基礎となつたかわり方における因子は何々であつたか。こういうようなことを明確にしていただきたい。
  30. 愛知揆一

    愛知国務大臣 国際情勢の問題でございますが、これはいろいろ広汎にわたる問題であると思いますので、とりあえず一番経済政策に関係のあると思われる点のうちで国際情勢としてどういうふうに見ているかということをまず簡単に申し上げたいと思います。その一つは私どもから見ますれば、好むと好まざるとにかかわらず、アメリカの景気の見通しということが一番基本的に日本経済に影響があると思います。アメリカの経済につきましては、朝鮮動乱後、厖大な国防支出が原動力になりまして、異常な好景気でありましたが、昨年夏ごろを頂上にいたしまして、やや下降傾向を見せて参りましたことは事実でございますし、これはいろいろの情勢判断から的確に判定ができると思います。さらにこれが今後どうなるであろうかということにつきましては、学者専門家等の間でも楽観、悲観両様の見方があるようでございます。たとえば最近日本でも大きくとりざたされたようでありますが、イギリスのコーリン・クラーク教授が非常にアメリカ経済の前途を悲観的に見ております。コーリン・クラークの説によりますれば、下手をすれば一九二九年のような不況に突入しかねないというようなことを言つておるのですが、この説は私どもの情勢把握分析といたしましてはむしろ少数説ではなかろうかと思うのであります。最近もずつと注視いたしているのでありますが、多くの専門家は、景気後退が起りましてもその程度は軽度の程度であろうというように見ているようでございます。一方アメリカの政府筋も、要するに従来のよ過ぎたといいますか上昇しきつた経済を適当のところに、正常な程度に返すのであつて、そのためにいわゆる経済の調整が行われるにすぎ ない。アジヤストメントという言葉を政府側は使つておるようでございます。この点は大統領の今年初頭の発表されました教書やアメリカの予算案で見ましても、従つてそれほど深刻に不況対策というものを織り込む必見はないというような政府としての見解発表しているわけでございますが、これがわれわれといたしましてアメリカ経済に対する基本的な情勢把握として見てといるころでございます。しかしながらアメリカの予算案を見ましても国防支出がある程度削減されております。それから昨年に比べますと、若干ではございますが、産業投資が減る。まあこの減り方は四%程度のようでございますが、若干は減る。それからその次に、先ほどもちよつと申しましたが米国の経済は一九二九年当時に比べていろいろの点で不況に対する抵抗力が強くなつている。従つて大した心配はない。こういうような見方をいたしているようでございます。しかしながらかりに米国の景気の後退が軽度ではありましても、諸外国あるいは日本に対する影響というものは相当これは大きなものがあるのではなかろうかと思うのであります。たとえばこういう一つの研究があるようでございますが、それは米国の国内消費がかりに四%減るということを仮定いたしますと、米国全体としての輸入額は二四%減少する、特に米国がスターリング地域から入れます輸入は三四%減少するであろう、こういうような調査がECA等においてもなされているようでございます。もしそういう見通しが正しいとすれば、スターリング地域に対する輸出に非常な期待をかけております日本といたしましては間接的にかなりの影響があるのではなかろうか。また直接的には対米輸出にもある程度の困難性を加えて来るのではなかろうか。大体アメリカと日本関係はそういうふうに見ております。  従いまして日本の二十九年度計画の方におきましては、御承知のように対米輸出の見通しはむしろ二十八年度よりもある程度ではございますが少く見ております。これに反しましてスターリング地域の方への輸出は二十八年度の六割増と見ているわけでございます。これは基本的にアメリカの経済情勢判断が今まで申し上げたようなところではございますが、日英両国間におけるその後の話合いによりまして、たとえば英国本国政府としては従来の英連邦その他の輸入制限等についてはできるだけこれを緩和して、日本に対しても協力をするというような建前で協定をやつてくれておりますので、アメリカとの関係はともかくとして、日本の対英、対スターリング地域に対する輸出というものにはこちらもできるでけの努力をし、またイギリス側の好意にもこたえなければならない、こういうふうに私どもとしては考えているわけでございます。なおまた英連邦の最近の情勢等につきましては先般もちよつと申しましたが、いわゆる非ドル地域との貿易の促進でありますとか、それから英連邦の靭帯をもつと強化しなければならないとかいうような、いわゆる英連邦全体としての運命共同体とでも申しますか、そういう思想のもとに英連邦全体としての自立達成を何とかやり遂げようじやないかとういう機運が相当濃厚に出て来ておることは、これは大いに注意しなければならないことである。従つてこの面には、やはり日本として相当注意をしなければならない条件ではなかろうか。これが大体英米等に対する関係でございます。それから東南アジア方面におきましては、一口に申せば最近たとえばプラント輸出が相当話合いが進んでいるというような点から見まして、東南アジア方面について経済関係が二十九年度以降におきまして従来よりも進展するであろう。それから中共その他いわゆる北アジア方面に対する関係におきましては、まだ朝鮮の戦争が片づかない今日でありますから、国連協力の建前を守る、その範囲内においてできるだけ西欧並の線に近づいた対中国貿易をやつて参りたい、ごく簡単でございますが、大体荒つぽく申しますとそういうふうな情勢判断をしておるわけでございます。
  31. 永井勝次郎

    ○永井委員 ただいまの国際情勢の分析は、そういう考えの上に大臣は立ちまして、日本国内のこれに立ち向つて行く経済政策が立てられている。国際情勢の推移は一つの見通しでありますから、いろいろ今後の推移によつてもかわつて行くのでありましようし、あるいは四国外相会議、その他今後発展すべきいろいろな国際外交の分野の動きによつていろいろかわつても参りましようし、また見方によつてもいろいろ違うのでありますから、これは一応そういう分析の上に立つて、それじや日本が、この国際情勢の分析の上に立つてどういうふうに自主的に立ち向かつて行くか、これは二十八年度からずつと引続いて来ますが、二十九年度はどうもアメリカ経済の一環としての日本経済、こういうような性格が漸次濃化されて来ておるようにわれわれは考えるのであります。国は小さくても、経済力は弱くても、とにかく自主的に国際情勢の分析をして、それに立ち向かつていくという、こういう自主性をわれわれが堅持している限りにおいては、それぞれの情勢の推移に適応して動くことができると思うのでありますが、そういう自主性を失つて、まつたくアメリカ経済依存の立場において、アメリカの浮き沈みに付随して動いている。しかもアメリカ経済の動きでどいうような影響が日本に来るかというようなことはまつたく予想し得ないというような、こういう経済の上に立つことについては、われわれは非常な不安を感ずるのでありますが、こういうアメリカ経済の後退説、しかもアメリカ経済が大きくひとつ転換しようとしておる段階において、日本経済はこれに対してどのように自主的に立ち向つておるのか。この点を明確に伺いたい。
  32. 愛知揆一

    愛知国務大臣 この点はたとえば西ドイツの例に見ましても、あるいはフランスやイタリアの例に見ましても、大体現在のやり方というものは結局一口に言えば健全財政、健全金融で、いわゆるインフレを起こさないように、そうして国際収支の均衡をとらせるようにして、それぞれの通貨価値を維持するということが非常に強く打出されて来ているように考えるのでございまして、あながちこれは米国の経済動向の風のまにまにこちらがふらふらするというのではなくて、現在の広い国際的な各国がやつておるようなところに視野を広げて見ますと、日本としてもその基本的な線はどうしても打出さなければなるまいと考えるわけでございます。同時に日本には日本としての特殊な経済構造があり、また人口の構成その他についても日本として独特な条件があるわけでございますから、それに適合した具体的な施策ということでやつて行かなければならないと思うのであります。  なお申すまでもございませんが、たとえば防衛問題とういうようなものについても、私は着実にちようど自衛力の漸増ということは国力相応に行わなければならないということと相照応して、その生産というものについても自主的な立場から申しまして、できるだけ現在の段階においては過大にならないように国民経済、民需等のバランスを失するようなおそれのあるようなことはやりたくないということを基本的な考え方としてやつているつもりでございます。
  33. 永井勝次郎

    ○永井委員 たとえば食糧の問題でありますが、その国が自立経済を確立する、または独立を堅持する立場に立てば、何と申しましても、生活必需物資の自給度を高めるということは、これは基本的な原則であらうと思います。その中でも特に食料増産は喫緊の要件であると考えておりますが、これが従来食糧増産を一枚看板のように打出していた現内閣が、二十九年度になつてから大幅にこの予算を削つてアメリカの過剰生産になつている小麦の輸入とくるめて、アメリカ経済の農業政策の一環としての日本の食糧対策という性格が非常に強まつてつておる。こういうよう国の独立、民族の自立の上に重大な影響を持つ食糧政策というものが、まつたく植民地化の政策であるとわれわれは考える。たとえば防衛関係の問題にいたしましても、今の内閣は計画を持たない。年次計画のようなものは立たないと言つておる。なぜ立たないのかといえば、その言葉の通り考えますならば、MSAの協定や、それから今後の動きによつてアメリカからどういう問題を持ち込まれるかわからない。こういう防衛問題については日本に自主性がない。アメリカの言うままにある程度従つて行かなければならないというような従属的な関係から、計画が立たないのである。こういうふうに見ざるを得ない。もし表面計画がないと言いながら、内部においてその計画を持つているとするならば、その計画が相当国民経済を圧迫するものである、国民経済に重圧を加えるものである。これを今発表するならば、国民の反撃を食うから、そういうものを隠しておきながら、なしくずしにやつて行こうという一つの暗い政治の考え方に立りていると言わざるを得ない。この二つの問題から考えましても、国の自立の上に重大な影響のある食糧政策の問題、あるいは防衛の問題、こういう問題を考えてみましても、このような従属的な立場にあつて、自主的に立ち向つておらない。こういうことが言えると思うのであります。あるいは中共貿易関係におきましても、日本がこういう資源の少いところで何としても貿易によつて日本経済をバランスさせて行かなければならないという場合に、中共との貿易関係はどうかといえば、まつたくこればバトル法その他のいろいろな問題はありましようけれども、アメリカの指示のもとに出たりひつ込んだりいろいろしておる。アメリカ自身は昨年度におきましても九千何百万ドルというような貿易をやりながら、日本に対してはこれを押えておる。こういうような関係で、たとえば東南アジア方面のイランの油の輸入の問題についても、油資本から抑圧を加えられておる。こういうように日本が伸びられる関係は、向うの利害打算の上からこれを押えておる。そうして日本がこうやりたいという面に対しては向うは押えておる。こういうような自主性のないやり方で立ち向つておりましては、とうてい今後幾変転あるかもしれない国際情勢のこういう一つの彼の中において、日本一つの自立の立場を弱いながらはつきりと堅持しながら立ち向つて行くという、情勢適応の態勢というものはできないのじやないか、かように考えるのであります。この点についてひとつ明確にお示し願いたいと思います。
  34. 愛知揆一

    愛知国務大臣 自主性の問題でございますが、逆に申しますると、もしある外国のさしず通りに動いたといたしまするならば、たとえば予算の姿がどうなつたであろうか、あるいは防衛の問題にいたしましても、どうなつたであろうかということを逆に考えていただきまするならば、私は二十九年度の財政を初め、いろいろの計画というものは、完全に自主的につくり得たものであるということを、私としては確信を持つておる次第でございます。  それから食糧の増産の問題でございますが、これは御指摘のように、額において減つておるものも予算上ございますけれども、これは一つには、せつかく国民の税金から出す金でありますから、できるだけ経済効果をよくしたいということを念願にして、できるだけ切れるところは切りたいということを考えたのでありまして、食糧についても、外国に依存することができるからというので、国内の食糧増産対策に消極的になつたという意味では毛頭ないと思うのであります。なお食生活の改善その他につきましても、いろいろのくふうをして参らなければならぬことは当然かと思うのであります。  これは余淡になりますけれども、たとえばイタリアでは、最近米をどうやつて国民に食わせるか——米を輸出して小麦粉を輸入するというのは、マカロニなりスパゲツチなり、イタリア人は非常に好きだからです。これをそういう小麦を入れることを阻止して、自分の国でできる米を何とかして国民の常食に加えたいという運動が行われ、また政府もそれに対して力を入れておるようでございますが、ちようど日本は逆の立場にありまするので——逆の立場とも言えませんが、日本においては小麦を食うというふうなことを多少考え合せて、あるいは大麦、裸麦というようなさらに国内で自給度の高いものに——米食偏重からそういうものにかえるというような食生活の改善ということを考えますならば、たとい一般会計の食糧増産対策費が多少減ることがありましても、総体としては食糧の自給度の向上ということに役立つのではないかと考えるわけでございます。  なお防衛問題につきましては、先ほども申し上げた通りでございまして、現在の日本国内における経済、政治、社会各般の状況を判断いたしまして、二十九年度においては、この程度の増強以上にはできない。しかしこれだけのものはやらなければならないということで、保安庁の予算も策定いたしたような次第だと思うのであります。  それから中共についてお話がございましたが、これは昨日も帆足委員の御意見に対して御答弁申し上げました通りでございまして、御承知のように、まだ不十分ではございましようが、制度として大体西欧並の線に禁輸品目の削減が近づいております。それから実績につきましても、これも実額は少いので数字をあげて言えば、たとえば輸入にしても月に二百四十四万ドルというような程度ではございますが、一年前に比べれば相当顕著にふえておりますが、さらに今後一層これはふやして行くような努力をいたすべきだと考えておるわけでございます。
  35. 永井勝次郎

    ○永井委員 世界の情勢はアメリカの力による平和の堅持というようなカの外交から、漸次話合いによる、協調によるところの平和堅持という方向へ、世界的に動いておるようであります。そういうような関係で、アメリカでは軍事費が相当に削減されて、平和産業への移行、輪行貿易重点への転換というようなことが行われておるようでありますが、そのしわ寄せが日本と西ドイツに向けられて、世界がそういう方向に動いておるときに、日本と西ドイツは軍備拡張の段階にある。従つて、軍備の拡張ということは単に軍隊をつくることだけでなくて、軍需産業がこれに裏づけとなつて来ると思うのでありますが、こういう世界の情勢と逆な方向をとつて、しかも平和産業、貿易国際市場獲得に世界があらしのように押寄せ、しかも精力的な努力を傾けようとする段階において、日本は軍隊をつくり、その重税によるところの重圧を国民生活に与え、産業に与え、しかもそのうちで軍需産業への転換が行われようとしておるのでありますが、大臣はこういう情勢の中で国際情勢に対する先ほど申された分析と、これに立向つて行く日本の自主的な適応性というものが矛盾しないとお考えになるのか、妥当であると考えるのかどうか。そうして今後における日本の産業構造について、大臣は一体どういう構想を描き、しかもそれを指導されようとしておるのか、この点について明らかにしていただきたい。
  36. 愛知揆一

    愛知国務大臣 まず基本的な考え方としては、しばしば申し上げておりますように、日本国内生産と消費と、それから輸出ということが相互に均衡のとれたかつこうになることが、現段階において必要なことであると思います。またそうすることが、先ほど申し上げましたように、結局円の地位を現在よりも強くすることができて、国際経済の中に入つての競争力というものが培養できる、これを基本的に考えておるわけでありますが、同時に外国に依存しなければならないものをできるだけ少くしたいということは、これは永井さんの御意見とまつたく同じでございまして、その観点から、たとえば日本の産業構造にいたしましても、一例をあげれは合成繊維といつたようなものの増産をはかるということは、輸入の阻止にもなれば、国内経済の充実にもなれば、どの面から見ましてもけつこうなことではないかと思うのでありまして、こういう点につきまして、いわゆる国内の資源の培養、それからまた地下資源にいたしましても、石油を初め、相当手をかければまだ国内て出るものが多いのでありますから、輸出振興と一口に申しますが、同時にこれは国内資源の開発培養ということが根本の問題だというふうな考え方を合して行かなければならないと思うのでありまして、大体抽象的ではございますが、先般お手元へもお配りいたしました、通商産業省としてこういうことをこの年度にやりたいということを書きましてお届けしておきましたものが、私どもとしての考え方の大網である次第であります。
  37. 永井勝次郎

    ○永井委員 本年度の予算はデフレ予算である、緊縮予算である、インフレ要因があるので、これをデフレに押さえて行かなければならぬということでありますが、これは掛声だけではできないのであつて、実際そういう内容と実践がその掛声通りに、合理的に、具体的に移行していくかどうかということが問題であろうと思うのでありますが、予算の面において、大臣お話のように、国内資源の開発の問題においても、食糧の問題においても、われわれは粉食に移行するということは賛成である。また澱粉質重点から蛋白、脂肪、こういうものの総合的な摂取の上における合理的な食生活への移行ということは、当然われわれは考えて行かなければならぬ。そのためには米作中心から畜産を導入したところの総合的な多角的農業経営というものが裏づけになつて行かなければならない。ところが畜産の問題にいたしましても掛声だけであつて、実は予算というものが、これに付随したものが組まれておらない。あるいは国内石油資源の開発にいたしましても、一億三千万円くらいの予算を組んだのでは、ボーリング一つおろしても一本一億円以上かかるというときに、これで国内石油資源の開発を指向するのだというような掛声などは、かけられるものでないと思うのであります。われわれはことしの予算及び経済のいろいろ動き等から見て、はたして政府言つておるように物価の引下げが可能であろうか。たとえば電力料金の問題にいたしましても、あるいは鉄道運賃、郵便料金あるいはタバコその他いろいろの消費税関係の大衆課税の問題、こういう問題だつてこれは必至の情勢にあるのであります。また財政金融の面からだけのコスト引下げというようなこごとは、これはとうていできるものじやない。しかも大臣が先ほど投資の経済効率ということを言われたのでありますが、はたして今まで国で投資されあるいはいろいろな助成政策をとつて来たものが、ほんとうに予定通りあるいは予定の方向に効率を上げておるであろうかということについては相当これは問題がある。基本的に言うならば、われわれは資本主義経済のもとにおいて利潤を追求するという資本の本質的な性格から、これは利益のある方向に動いていくのは当然でありまして、これが国民経済的立場、国民の自立というような至上命令の方向に資本の質的な転換をさせるということについては、自由経済の放任のもとにおいて、とうていできないということは明かである。従つていろいろな今後の物価の引下げ等につきましては、単に財政金融の面からだけでなしに、われわれは思い切つた国家投資を基礎産業についてはやらなければならない。それをやるということは、その企業の利益のためにやるのではなくて、それらの企業の施設の近代化、あるいは産業の合理化というような基本的な面に投資をして、そうして地盤から一つのコスト引下げというようなことを再編成的な考えでやらなければならない段階に来ておるのではないか。それを放任しておいて、ただ財政金融の面からだけやつて、その跡始末は自由放任にまかせて一つの企業者の利潤を追求するという性格に放任しておく。こういう形においてはコストの引下げなどとうてい不可能ではないかと考えますが、これらの諸点をずつと総合して行つて、すべて矛盾に始まつて矛盾に終つておる。そうしてそれをやれないのは、その私企業の誠意が足りないというようなことにかぶせておることは責任の回避ではないか。ただこのようにインフレ要因が発展して、思い切つたデフレ政策をやらなければならぬというような事態にまで及んで来ておる。しかもこのデフレ転換ということは自主的に立ち上つたのではなくて、アメリカから強く要請されてそういうふうに仕向けて来ておる。従つていろいろな国内態勢というものは、他動的であつて自主的になつていない。そういうときに国内でいろいろな矛盾があつちこつちに暴露しておる。しかもなお自由放任経済ということが今日その原因をつくつて来たにもかかわらず、またその原因に対する病気の診断というものを誤つて、またこれを目先だけ酒飲んで高血圧になつたから、さしあたつて酒を減せばこれで病気がなおるというような、こういうものの考え方は変ではないかと思うのでありますが、ほんとうにこういう態勢の中でコストが切下げられるのかどうか、これがインフレの悪化を防衛できる態勢であるのか、こういうようなことについてひとつ承りたいと思います。
  38. 愛知揆一

    愛知国務大臣 物価の問題でございますが、これは何と申しましようか、いろいろの要素をかみあわせてこういうふうになるという見通しをつくり、かつそれを実現するような努力をしたいと思つておるわけでありますが、ごく抽象的になりますが、一つ考え方の骨子といたしましては、前回にも申し上げたと思いますが、たとえば生産財について申しますならば、たとえば財政投資が二十七年度に比べて五百八十四億減少になるとか、あるいは一般の設備資金につきましてもある程度の減少がありますとか、それから先ほど御指摘の食糧増産対策費あるは公共事業費というようなものもある程度減少する。全部これを総合して考えますと、大体一割くらいの減少になる。そこで国内の投資需要が一割減少する。しかしながら一方におきまして鉱工業の生産考えれば、年度を通じてみれば二十八年度と二十九年度は同じ規模になるであろう。そうしますと需要と供給の関係からだけ申してみましても、ここにに生産財の下る要素というものははつきり理論的にもできると思うのであります。ただそうなるといつて、それを野放しにほつたらかしにしておいて、そしてそうなるはずでございますというのであるならば、これはまさしく経済評論であつて、私は政治でも政策でもないと思います。そこでたとえば設備資金なり財政投融資の問題にいたしましても、乏しいながら効果をねらつて重点的な配分に努める。これは非常な計画的なものでなければなりません。これをやるとかあるいはまた先般も申しました通り、ただ単に財政資金を、金として税金からとつた金をつぎ込むのも一つの方法でありましようが、同時に税金を払いやすくといいますか、自己資本を充実するために適当な程度においては減税をするというようなことをして、企業意欲を振起するということが、また自由主義経済としては一つの筋になるのではないかと考えますので、その面は表面から見れば消極的になりましようが、効果においては相当な効果になるのじやなかろうか。すなわちそういつたような税制の面なりあるいは外貨資金の運用面なり、いろいうことを兼ね合わせて、経済評論的にこうなるであろうという見通しが現実に政策として実を結ぶような努力を、常に随時適切に続けて行かなければならないと思うのであります。  それから消費財の方は、これも前回申し上げたと思いまするが、まず一つの大きな特色は、二十九年度に私は農産物はまずまず平年作と見てよいのではないかと思います。昨年のあの凶作のあとを受けたのでありますから、数十年来のいろいろの統計をとつてみましても、ます二十九年度は平年作と見ていいのではなかろうか。そういう前提からもしとれるといたしますと、一割一分以上の増産にたる。供給がそれだけ増える。従つてやみ米の価格などは去年に比べればことしはずつと安くなるはずなんであります。そういう点から見て、私に消費財の方は生産財ほどの低下はないであろうけれども、四%ないし五%は下る。これはまたどうしても下るような施策をやつて行かなければならない。しかし先ほども指摘がありましたように、たとえば自動承認制の現状等にかんがみて、これを一時押えるということになれば、そこに思惑が起こつて、一時ある種の物資が暴騰することがございましようが、しかしこれは、需給計画需給の見通しというものがはつきりしておるわけでありますから、一時のことであつて、必ず私は鎮静するだろうと思う。そういう時々に起る現象は別といたしまして、全体として、年度年度を通じ、あるいは一年間の一つの時点と時付点を比較してみれば、確かにそういう物価の足取りになるであろうということを私は確信しておるわけでございます。
  39. 大西禎夫

    大西委員長 永井君に申し上げますが、予算委員会からきびしく大臣を要求して参つておりますので、どうかお含み置きを願います。
  40. 永井勝次郎

    ○永井委員 大臣がお忙しいようであれば、また大分ありますから、この辺で次に留保いたします。
  41. 大西禎夫

    大西委員長 次会は十日午前十時より開会いたします。  本日はこれにて散会いたします。     午後零時二分散会