○
中井(徳)
委員 今の
説明は、私
どもか聞いておるのと、実は大分違うように思うのであります。飯能市ができまするときには、無理に知事が調停案をつくりまして、とにかく市にするためには
人口三万にしなければならぬ、そのために下加治町といいますか村といいますか、それを無理やりに一応
合併して、そうして将来また分離をしてもよろしい、その点は今あなたの言われたのと同じであります。ところが実際はその下加治町の住民の
大半は、
合併を希望しておりまして、分離をちつとも希望しておらぬ。たまたま二、三の有力な者が町の対立によ
つて無理に分離をするというような形であります。それが非常に財界の有力者でありまして、暴力をも
つてそれを強行しようとしておる。従
つて住民投票にしようということになると、住民投票になれば、分離は成功しない、そのまま
合併が成立するので、住民投票はできないというふうなことを、知事が宣言をしたということを私
どもは聞いておるのであります。しかもその分離をしないというと、反対派は、分離をしないような
状況であるならば、おれたちは税金の滞納をやるというふうな、どうも非常に暴力的な行動に出ておる。しかもそれが一部の有力者の手によ
つて行われておる。そういう点において非常にすなおな
自治体の姿と大分かけ離れて、暴力的なものが横行しておるように、私
どもは
伺つておるのであります。知事の調停案も見せてもらいましたが一項と二項はまるで逆なことを言
つておる。項においては
合併を大いに
促進する。できたら二項においてほかの村を
合併するから、その下加治村とはまた分離してもいいというような調停案にな
つておるように聞いておるのであります。この点は国家的な見地から見ても、大きな意味においてどうも非常に醜態な解決案のように、私は
伺つておるのであります。
自治庁におかれては、もう少し住民本位のすなおな線を、この飯能市の場合に出していただきたい。暴力を恐れて、議会も何回もリコール問題が成立し、最近当選した市
会議員さんなどは、どこにおる人かわからぬような人までおるというふうなことを言うております。しかしその点については私は実情を知りませんから、そのような侮辱的な言辞を信用して伺
つたわけではないのでありますけれ
ども、大分もんで相当双方疲れ切
つておるというような
現状であるように
伺つておるのであります。こういう
状況にな
つて参りますと、大分うんで来ておるようにも伺いましたので、
政府におかれてももういいかげんにぎれいな仲裁案を出されるべ
段階にあるように聞きとれました。この点はきようは大臣かお見えになりませんから保留をいたしておきますが、先ほど申し上げました国の補助の点と、今のような問題、さらにまた先ほど同僚の
伊瀬委員から御質問がありました奈良県の
郡山市の付近の部落の問題、こういう問題は今こそはつきりと解決をいたしておきませんと、災いをいつまでも残すという形になると思います。部落問題につきましては、私
どもも非常に体験を持
つておりますので特に申し上げるわけでありますが、どうぞそういう点においてこの際はつきりとした態度をぜひとも出していただきたい、これを要望いたしまして、私午前中の質問を終ります。