○塙説明員 私からお答え申し上げます。公庫の存在が地方の方に浸透していないという問題であります。これはわれわれも十分に
承知しておりまして、何とかこれを浸透させたいものであるということを考えまして、この
下半期におきましては特に経費の方もお認め願いまして、現在置いてあります相談室に専任の職員を公庫の方から派遣いたしまして、この職員にその
関係地区をまわ
つてもらう、あるいは各地に相談
事務のために出張をする。あるいは
連絡協議会を各地に行うというようなことをいたしまして、もう少し広く皆さんに公庫というものを知
つていただくようにこの際努めたい。そうしてさしあたり北海道、九州、名古屋、この三箇所に二名すつ常駐させることにいたしました。これらの者にその周辺の広報活動に従事してもらうことにいたしております。その他に相談室が先ほど申しました七箇所ございますが、これは現在商工中金に委託してあるわけでありまして、向うも本来の業務がありますから、そうそう遠くの方まで活動してもらうことは、
要求しても無理かと思うのであります。漸次われわれの方の職員ができ次第、これらの箇所にも職員を派しまして周辺地区を広く歩いてもらう、こういう広報活動によ
つて広くその存在を各業者に知
つてもらいたいと思
つております。気に支店までというお話もございますが、実は支店をつくりまして業務を行うということになりますと、
相当慣れた職員がたくさんいるのであります。現在国民
金融公庫が各県に一箇所ずつの支店を持
つて仕事をや
つておりますが、これは大体二千人くらいの人を要しております。公庫は設立当初において簡素な組織をも
つてやれということで、昨年五十名の定員でスタートしたのであります。その後だんだんと職員をふやしていただきましたが、現在の人数はとても支店を各地に持つほど行
つておりません。できるだけ早く職員を養成いたしまして、御
希望に沿うように努力したいと現在考えております。職員の養成期間にある
程度時間をかしていただかないと、急速に千名、二千名という職員をつくることは、事は金を扱うことでありますから困難であります。そうかとい
つていつまでも待
つているわけにも参りませんので、今度置きます駐在員その他を督励いたしまして、現在の代理貸しがもつと円滑に行
つて、公庫の
趣旨通りに資金が流れるということにさしあたり努力する。その間に職員を養成して次のステップを考えるというように進めております。それから窓口が多過ぎるというお話でありますが、これも確かにそうでございまして、非常に多過ぎるのでございます。われわれが今窓口の整理について考えておりますことは、本店といいますか、代理店自体を整理するということより、一代理店がたくさんの窓口を持
つております。たとえば地方銀行なう地方銀行が、本店のほかに各支店をたくさん持
つて、これらの支店がそれぞれ代理業務をや
つているわけでありますが、どうも支店に参りますと公庫のことをよく知りませんで、窓口という看板だけ掲げて、仕事が思うように行
つていないというところもございますので、そういう点を多少整理して行
つて、よくわか
つている窓口、めんどうをよく見てくれる窓口に資金を年中して流そうか、こういうふうに考えます。
それから信用金庫、相互銀行の資金のわくが比較的少いのじやないかといりお話でございますが、これは先ほど
銀行局長からもお話がございましたように、今まで、特にここ数箇月の実績から申しますと、どうも信用金庫の取扱い件数が非常に少い、但しこれは全体から見ますとそうなるのであ
つて、特定の信用金庫についてはわくを出し切
つておりますが、ある信用金庫はわくを使い切れない、こういうようになりまして、全国的には信用金庫はわくを非常に余しておる。そのわくの融通をいろいろはかりまして、足りないところにはわくを現在どんどんふやしております。そうしてあまり熱のない、やらないところはわくを減らす、こういうような形でや
つております。大銀行の方は、最近になりまして非常に積極的にな
つて参
つて来た
関係もあると思いますが、これはもう
一つは、大銀行は支店をたくさん持
つておるということから、わくの消化が――わくが非常に足りなくな
つて来ているので、わくをふやせふやせという声は大銀行の方が強くな
つておるというような現状でございます。地方に資金が公正に散布されていないという問題でありますか、これもわくをつくりますときには、地方を非常に頭に置きましてわくをつく
つてあるのでありますが、地方の小さい信用金庫あたりは非常に使わないために――これは
一つはわれわれの
連絡が不十分ということにも原因があると思いますが、地方では非常にわくが余
つて、都市では非常に足りなくなる。こういうことから、期の初めにせつかくわけたわくをまた直しまして、期末になりますと都市の方が多くなるという結果になる。これにつきましては、今申し上げましたように、
連絡不十分ということが非常に大きな原因をなしていると思います。この点にこれから特別努力をして行きたいと思います。