○春日委員 ただいまの御答弁によりまして逐次明らかにな
つて参りましたことは、戦後に強制
接収されたところの
ダイヤモンドは、具体的にはほとんどないのではないか、こういうお言葉でございまして、具体的にそういうことがないのならば、何も論ずるところはないと思うのでありますが、ただ御銘記を願
つておきたいことは、
ダイヤモンドと同じように、戦後におきましても、たとえば賠償機械の
接収等が行われております。ところがその後におきまして賠償解除にな
つて、国の帰属となりました賠償機械の、こときものは、その後御
承知の
通り、やはり中小企業その他の適正産業等に対しまして
有償で売却され、その
代金は国の所有とな
つている事柄等もあるのでありまして、ひとり
ダイヤモンドに限らず、戦時戦後を通じてのこの非常
措置によ
つて国の所有に帰属いたしておりますところの財産、こういうものを処分する場合におけるその
考え方は、やはり全体的立場において、憲法における
個人の私有財産の補償、このことにあまり深くは拘泥されることなく、やはり当時に思いを返して、他に同様の別の被害があるということ、すなわち私有財産というものがいかに凌辱されてお
つたかということ、そして同じ立場にあ
つたということ等を思い合せまして、今度のこういう特別立法によ
つて、特定のものが特殊の利益を受けることのないように、ひとつ十分今後の
運営において御検討を願いたいと思うのであります。
なお委員の選任等につきまして、ただいま有田委員と発案者との間にいろいろ応酬がありましたが、有田君御指摘のごとく、早船君を中心とするところのどろぼう公団あり、そうかとい
つてまた壼井君を中心とするところのどろぼう官吏もありまして、今期
国会で明らかにされました幾つかの疑獄というものは、
民間、官界、政界を連ねてきつねとたぬきの化かし合いみたいなもので、正義観の強い
国民を憤激さしているところでありますが、要は
運営の妙とその人を得るところにあると思いますので、どうかひとつその
処理委員会の
構成並びに
内容等におきましては特に万全を期されまして、問題が特に利害に連なる問題であり、しかも価額、販売先等につきまして、それぞれ利権、利害が非常にからま
つて参る問題でございますから、さらに慎重を期せられんことを強く
要望いたしまして私の
質問を終ります。
次に、
補助金等に係る
予算の
執行の
適正化に関する
法律案について、ちよつと会計検査院にお伺いをいたしたいのであります。あなたの方の
報告の災害復旧国庫補助検査
資料によりますと、山口県の佐波郡出雲村その他愛知県の幡豆郡三和村に対しまして、過大の補助金が交付されておる事柄が指摘されておるのでございます。これはいずれも決算
委員会等において並行
審議されておる事柄であるそうでありますけれ
ども、本
委員会では、この
補助金等に係る
予算の
適正化に関する
法律案を
審議いたしておりまする
過程におきまして、こういうような事実については深く検討して、よく実情を把握しなければならぬと
考えますので、この機会に特に伺
つておきたいことは、山口郡佐波郡出雲村に対して、わずか人口が五千八百人、戸数が八百八十五戸、こういうようなところへ七億八千四百十七万というような巨大な補助金が交付されておる。しこうしてあなたの方の御指摘によりますと、国庫補助
金額以下で工事が完成して、そうして剰余金を生じておるということがここに示してあるのでございます。あなたの方では当然御
調査の結果七億八千四百万というような巨大な補助金を得たところの出雲村は、
政府の金だけで工事をしてなおかつ余
つておる、こういう御指摘の事柄だろうと思うのであります。余
つておる金がどういうふうに
処理されておるかも当然御
調査にな
つておると思いますが、どういうふうに
処理されてお
つたか、このことを伺いたい。
それから警告を受けたところの農林省は、その後この事業主に対してどういうような
措置を行
つたのであるか、これを主計局長から御答弁をお願いしたいと思います。
しこうしてこの山口県佐波郡出雲村、八坂村、あるいは愛知県幡豆郡福地村、三和村に関する件は、御
承知の
通りただ単なる
法律問題だけにとどまらず、これは佐藤幹事長の選挙地盤であり、さらに一方は小笠原
大蔵大臣の選挙地盤であるという
意味合いにおきまして、格別に政治的
意味があるのじやなかろうかとおもんばかられる問題でございます。従いましてわが党におきましてはこの問題を深く掘り下げて、事の是非、善悪を究明しなければならぬと
考えておりますので、この二つの問題についてこの際御答弁を伺
つておきまして、継続して火曜日に御
質問をしたいと思います。