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1954-03-11 第19回国会 衆議院 厚生委員会 第13号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十九年三月十一日(木曜日)    午前十一時四分開議  出席委員    委員長 小島 徹三君    理事 青柳 一郎君 理事 中川 俊思君    理事 中川源一郎君 理事 古屋 菊男君    理事 長谷川 保君 理事 岡  良一君       越智  茂君    助川 良平君       高橋  等君    安井 大吉君       山下 春江君    滝井 義高君       萩元たけ子君    柳田 秀一君       杉山元治郎君    山口シヅエ君  出席国務大臣         厚 生 大 臣 草葉 隆圓君  出席政府委員         厚生事務官         (薬務局長)  高田 正巳君         厚生事務官         (社会局長)  安田  巌君         厚 生 技 官         (公衆衛生局環         境衛生部長)  楠本 正康君  委員外出席者         厚生事務官         (大臣官房総務         課長)     小山進次郎君         専  門  員 川井 章知君         専  門  員 引地亮太郎君     ――――――――――――― 三月十日  委員福田昌子君辞任につき、その補欠として長  谷川保君が議長の指名で委員に選任された。 同月十一日  長谷川保君が理事補欠当選した。     ――――――――――――― 三月九日  あへん法案内閣提出第八九号) 同月十日  クリーニング業法における試験制度存続に関す  る請願前田榮之助君紹介)(第三一九六号)  同外一件(只野直三郎紹介)(第三一九七  号)  同(今井耕紹介)(第三二二三号)  同(勝間田清一紹介)(第三二六八号)  同(田中彰治紹介)(第三二六九号)  同(井伊誠一紹介)(第三二七〇号)  同(中川俊思君紹介)(第三二七一号)  伺(上林與市郎紹介)(第三三一八号)  清掃法制定に関する請願只野直三郎紹介)  (第三一九八号)  生活保護法医療費支払に関する請願中川源一  郎君紹介)(第三二二四号)  指定薬品以外の医薬品販売業者資格制度に関す  る請願黒金泰美紹介)(第三二二五号)  未帰還者留守家族等援護法による医療給付適用  期間延長に関する請願勝間田清一紹介)(  第三二六四号)  戦傷病者援護強化に関する請願只野直三郎  君紹介)(第三二六五号)  未帰還者留守家族援護強化に関する請願(有  田八郎紹介)(第三二六六号)  象頭山国立公園施設整備促進に関する請願(福  田繁芳紹介)(第三二六七号)  生活保護法による保護基準率引上げ等に関する  請願山花秀雄紹介)(第三三一九号)  社会保障関係経費確保に関する請願大石ヨシ  エ君紹介)(第三三二〇号)  戦没者遺族弔慰金支給に関する請願大石ヨ  シエ君紹介)(第三三二一号)  同(大石ヨシエ紹介)(第三三二二号)  社会保障費減額反対に関する請願大石ヨシエ  君紹)(第三三二三号)  保健所国庫補助金復活に関する請願大石ヨシ  エ君紹介)(第三三二四号) の審査を本委員会に付託された。 同月十日  社会保障費減額反対に関する陳情書  (第二八一四号)  同  (第一六一五号)  昭和二十八年度生活保護費並びに児童保護費不  足額早期支払陳情書  (第一六一六号)  遺族補償の拡張に関する陳情書  (第一六一七号) を本委員会に送付された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  理事の互選  小委員補欠選任  清掃法案内閣提出第九号)  身体障害者福祉法の一部を改正する法律案(内  閣提出第四六号)(予)  児童福祉法の一部を改正する法律案内閣提出  第四七号)(予)  消費生活協同組合法の一部を改正する法律案(  内閣提出第五五号)  未帰還者留守家族等援護法の一部を改正する法  律案内閣提出第六八号)(予)  医薬関係審議会設置法案内閣提出第八二号)  医療法の一部を改正する法律案内閣提出第八  三号)(予)  あへん法案内閣提出第八九号)     ―――――――――――――
  2. 小島徹三

    小島委員長 これより会議を開きます。  まず理事及び小委員補欠選任の件についてお諮りいたします。去る九日理事並びに食生活改善に関する小委員でありました長谷川保君が委員を辞任せられたのに伴いまして、理事並びに同小委員に欠員を生じたので、その補欠選任を行いたいと思いますが、その補欠選任については委員長において指名するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 小島徹三

    小島委員長 御異議なければ、再び委員に選任せられた長谷川保君を理事並びに食生活改善に関する小委員に指名いたします。     —————————————
  4. 小島徹三

    小島委員長 次に清掃法案議題とし、審査を進めます。本案清掃事業に関する小委員会審査に付していたのでありますが、去る九日小委員会における審査を終了いたしました旨通知がありましたので、まず小委員長より小委員会における審査経過等に関する報告を聴取したいと存じます。清掃事業に関する小委員長越智茂君。
  5. 越智茂

    越智委員 ただいま議題となりました清掃法案につきまして、清掃事業に関する小委員会における審査経過並びに結果の大要を御報告申し上げます。  清掃法案は二月三日本小委員会に付託せられ、三月一日東京都の清掃施設を調査するとともに、二月二十五日以来三回にわたり綿密なる審査行つたのでありますが、技術的及び財政的援助糞尿使用方法制限による農家への影響、汚物取扱業に対する許可制特殊汚物処理及び多量汚物処理清掃施設に対する補助並びに融資等について、きわめて熱心なる質疑応答が行われたのであります。  審査の結果、去る九日の小委員会において、お手元に配付いたしました修正案の成案を得たのであります。修正案のおもなる点を申し上げますれば、  一、汚物処理方法等が何等進歩の跡をみない現状にかんがみ、国の責務として、処理方法等に関する科学技術の向上をはかるべきことを加えたこと。  二、特別清掃地域または季節的清掃地域にあつては、業務上その他の事由で多量汚物を排出する場合においても、その収集処分をすべて市町村長責任とすることは、一部の者のために市町村長責任を過重ならしめるうらみがあるので、かかる場合は、当該経営者その他に対し、市町村長がその汚物処分することを命じ得るようにしたこと。  三、前項の場合、その命令に従わなかつたときは、三万円以下の罰金に処し得ることとしたこと。  なお、右の罰則との均衡上、清掃作業を困難にするような特殊な汚物排出者に対しても、命令に従わなかつたときは、同様の罰則を適用し得ることとしたこと。  四、特別清掃地域等における海浜の清掃確保をはかるため、海岸から二百メートル以内の海面には汚物を捨ててはならないこととしたこと。原案は百メートル以内でありました。  五、特別清掃地域内の河川運河等に、他地域よりのごみ流入を防ぐため、河川運河等には糞尿のほかごみも捨ててはならないこととしたこと。  六、特別清掃地域または季節的清掃地域においては、糞尿をそのまま肥料として使用してはならないこととなる結果、その地域農業を営む者は、糞尿肥料として使う場合は、これを処理するために何等かの施設を設けなければならない。しかるにこの施設設置をすべて農業経営者個人的負担とすることは困難な場合もあるので、かかる場合は市町村長農業経営支障のないように必要な施設、たとえば多槽式消化槽のごときものを進んで設置するよう責務規定を設けたことであります。  七、汚物運搬または処分を業とする者を、単に衛生上その他から取締るのみでは、運搬処分計画的実施支障を来すこと、運搬施設等を他に転用すること等のおそれがあるので、これらの運搬処分を業とする者も、収集を業とする者と同様に、許可を要することとしたこと。  八、清掃施設近代的整備をはかり、かつ災害特等における清掃事業徹底をはかるため国庫補助規定を設けたこと。  九、清掃施設整備のためには地方債確保が重要であるにかんがみ、特に清掃施設設置に要する資金を融通、あつせんすべき国の責務を明らかにしたこと等であります。  本修正案について小委員会は慎重なる審査行つた結果、全会一致で可決すべきものと議決いたしました。なお修正部分を除く他の原案についても、同じく全会一致で可決すべきものと議決した次第であります。  以上で小委員会における審査報告を終ります。  なお本日、通産省より、特殊の汚物処理についての市町村長命令に違反した場合の罰則については、異議申立てまたは不服の申立て行政救済の道を開かれたい旨の意見の申出がありましたことをつけ加えておきます。
  6. 小島徹三

    小島委員長 以上で小委員長報告は終りました。  この際清掃法案並びに清掃事業に関する小委員会において決しました同法案に対する修正案の両案に関し発言を求められておりまするので、これを許可いたします。安井大吉君。
  7. 安井大吉

    安井委員 清掃事業は、明治三十三年、五十年前に法律が制定されたのでありまして、厚生行政の中で最も遅れておつたのでありますが、ここに本省及び内閣より新たに清掃法案提出を見ましたことは一大進歩でありまして、国のためにまことに慶賀にたえません。従来病気に対する対策はかなり行き届いておつた。しかるにわれわれの足から下と申しますか、地下行政の閑却ということについては、国民のはなはだ遺憾とするところであつたのであります。今小委員長の御報告のように、清掃事業に今回補助を与える、起債に対する道を開く、そうして市町村に対して非常な強化規定を設けられましたことは、文化国家建設の上に貢献するところ多いものと考えまして、慶賀にたえないのであります。ここに私が一つの希望として申し上げたいことは、厚生省はどうかこの法律の施行におきましては、もう少し科学的に清掃事業処理することを考えていただきたい。資源の開発のためにも、これらの汚物を単に処理するというのでなくして、これを科学的に研究して、そうして最も合理的に処分して行くような方に研究を怠らないようにしていただきたい。まことに五十年にして初めて清掃法が改正され、ここに文化国家の基礎がつくられるわけであります。清掃観光である、観光清掃であるといわれておる。この清掃事業に対して一段の進歩を見るものと思いまして、私はここにこの法案に対して深く賛意を表するものであります。
  8. 小島徹三

  9. 滝井義高

    滝井委員 先に小委員長に、一、二点この修正案に疑問がありますのでお尋ねをして、それから楠本部長にお尋ねしたいのですが、との清掃法の三条では、「この法律で「汚物」とは、ごみ燃えがら、汚でい、ふん尿及び犬、ねこねずみ等死体」となつております。ところが今小委員長の御報告の中にありました五では、「河川運河等に、他地域よりのごみ流入を防ぐため、河川運河等には、ふん尿外ごみも捨ててはならない」というように、ごみだけになつておるわけであります。そうすると、汚物というものには、糞尿ねこ死体というようなものは一応問題外として、ごみのほかに燃えがら汚泥があるわけですが、こういうものは捨ててもいいことに小委員会では相なつたのでしようか。その点を先にちよつとお尋ねしたい。
  10. 越智茂

    越智委員 これは定義に関することですから、ひとつ政府委員より答弁を願います。
  11. 楠本正康

    楠本政府委員 このごみという意味は、従来塵芥といわれておつた言葉を簡略にした趣旨でございますので、私どもが概念的にごみというふうに理解しておるもののほかに、さらに残飯であるとかあるいは魚のはらわたであるとか、あるいは工場等から出る特別の化学的な廃物、かようなものも一括して考えておりまして、これらの点は法律を施行いたします際には、法律解釈としてそれぞれ地方に明示いたしたい考えでおります。
  12. 滝井義高

    滝井委員 われわれが普通ごみというのは、ごみ箱に捨てるもので、たとえば七輪でおこしたものの燃えがらごみ箱にほうり込みます、それからみかんの皮、あるいは今言つた残飯というものもごみ箱にほうり込みますね。こういうものを一括してごみといつておる。普通工場や鉱山からの化学的な排出物というのはごみとは言わない。いわゆる常識的、社会的な通念ではこれは普通ごみとは言わない。五の中にごみとこう限定するなら、むしろことに燃えがら汚泥を捨ててはならぬ、こうした方がよいのじやないかと思うのですが、その点はどうお考えに、なりますか。
  13. 楠本正康

    楠本政府委員 特に燃えがらというものをごみから除外して規定いたしました点は、実はこれは炭がら考えておるのであります。北海道その他においては、暖房その他いろいろな工場等使つた炭がらの始末はきわめて大きな問題であります。従いましてここに特に燃えがらという表現をいたしたわけであります。なお、ごみというものの中に、ただいま申し上げましたような、工場から排出される特殊の汚物というようなものも含め、あるいは残飯、臓器というようなものも含めておりますが、これらの特殊の汚物というようなものについては、きわめて例が少いので、特にあげなかつたのでありますが、先ほども申し上げましたように、これらの点に関しましては、法律解釈によつてこれを明らかにし、その徹底をはかる所存でございます。
  14. 滝井義高

    滝井委員 どうも今の答弁でははつきりしないのです。これはきわめて重大なところですが、それでは、ごみのほかに燃えがらということが三条にあるのですから、燃えがら汚泥を捨ててもかまわないかということなんですが、どうですか。
  15. 楠本正康

    楠本政府委員 河川燃えがらあるいは汚泥を捨ててならないことは、これは軽犯罪法にも規定してございます。ただ個々の場合におきましては、これらのものが、清掃観点からいたしますれば、清掃を著しく阻害するようなことは、市内においては別といたしまして、郊外等においては必ずしもそう多い例ではあるまい。むしろこれらの問題は、他の観点から根本的には処理すべきもの、かように考えておる次第であります。
  16. 滝井義高

    滝井委員 どうも問題の核心に触れないのですが、私の質問は、ただごみだけを捨ててはならぬとこの小委員長報告にありますが、そのごみだけでいいのか、燃えがら汚泥というものはなぜ入れなかつたかということなんです。これは、入れたかつたの小委員会の方で入れなかつたのですが、厚生当局衛生上の観点から考えて、ただ特別清掃地域河川運河にはごみのほかは捨ててもいいといろ解釈に裏はなつてしまう。だから燃えがら汚泥を捨ててはならないということを入れる方が、この修正案は妥当ではないかということなんですが、その点はどうですか。
  17. 楠本正康

    楠本政府委員 ただいまも申し上げましたように、これはいわゆる特別清掃地域以外の地域であります。従いましてこれらの場所にはそれほどかような燃えがらあるいは汚泥等を発する施設が乏しい。従つて全体から見れば少くとも清掃上は大した障害になるまいといろ考え方でございます。
  18. 滝井義高

    滝井委員 そうするとその燃えがら汚泥は入れる必要はない、こういう解釈ですか。
  19. 楠本正康

    楠本政府委員 一応清掃という観点からいたしますと、これは必要がなかろうというふうに考えております。
  20. 滝井義高

    滝井委員 それはどうも関係者をあずかつている技術者としては、きわめて認識不足です。特別清掃地域なるものは、これは市なんかがなる、しかも都道府県知事が指定すればなるということになつておるわけです。これはたとえば北九州の都市、あるいは筑豊炭田の諸都市は全部市制をしいておるから特別清掃地域になつてしまう。そうしますと、ごみは捨てては悪いけれども、燃えがら汚泥は何ぼ捨ててもいいのだ、こういう解釈はこれで行けば成り立つわけです。そうしますと、あなたの方がわれわれにくれておる清掃法案関係資料の五ページの問題点を見てみますと、その三には、結局あき地とか河川等にそういうものを捨てる場所がだんだんなくなつて捨てて来出した、こういうことがいわゆる伝染病発生の重大な根源になつておるということを書いておるわけです。そうすると川に燃えがら汚泥を何ぼ捨ててもいいということになると、どんどん捨てるようになる。現在日本災害の起る原因はどういうところにあるかというと、上流におけるダムの建設がうまくできていない、あるいは砂防工事がうまくできていない、とともに築堤が悪いということ、さらにいま一つの大きな原因は、河川の浚渫が行われていないということが災害の大きな原因である。いわゆる天井川ができておる。ところが天井川というものは、単に砂防が悪かつたために上流から砂が流れて来るばかりではない。あなたのここに書いておる通りごみや、ちりや、あくたや、汚泥をどんどん川の中に捨てるところにあるわけです。なぜ捨てるかというと捨てる場所がない。たとえば国会の掃除をしておる者がごみをどこに捨てるかと思つて私昨日の朝行つて見たら、みんな前のみぞに捨てておる。国会自身全部そこの前のみぞに捨てておる。そういう関係から考えると、これはごみだけではぐあいが悪い。やはり当然燃えがら汚泥も捨ててはならないようにしないとぐあいが悪いと思うのですが、この点きわめて重大な点ですから……。
  21. 楠本正康

    楠本政府委員 御指摘のようにこの法案においては、市内におきましては、燃えがらやその他の汚物一切を川に捨ててはならぬことになつております。ただ、たまたま郊外、いなかのような地域におきましては、燃えがら等を出す施設が比較的少かろうという考え方から、かようなところにはやむを得ぬ場合もあろうと考えておるわけであります。しかしながらこれはもちろん清掃という考え方からさようにいたしております、従いまして特に特殊な汚物を出すような施設が山の中にあつて、それが盛んにその川に燃えがらを捨てるというようなことは、この法律では取締れないわけであります。しかしながらこの法律はあくまで清掃という考え方に出発をいたしておりますので、他の目的のことは他の目的法律において処理すべきである、かように考えておるわけであります。しかし御指摘のように、たとえば東京都内あるいは市内、いわゆる特別清掃地域内におきましては、川にいかなる汚物も捨ててはならないと、それは明らかに規定してございます。
  22. 滝井義高

    滝井委員 いかなる汚物も捨ててはならないとあなたがいくら言われても、ここにちやんと定義が書いてある。汚物とはここに燃えがら汚泥と書いてある。しかも、いかなる汚物も捨ててはならないとあなたは言われるけれども、捨ててはならないのはごみだけだと修正案には出て来たわけです。だからその間の論理の矛盾があると思うのです。ここに、捨ててならないのはごみだけでございますと書いてある。だからごみのほかにいかなる汚物も捨ててはならないとはつきり書いた方がわかりやすい。こういう清掃法というものは大衆がよくわからなければ衛生的な協力はできないものです。あなただけがわかつてつてもだめです。みなの大衆が読んでわかるような法律でなくちやいかぬ。だからいかなる汚物もという、そのいかなる汚物というのは、ごみ燃えがら汚泥糞尿及び犬、ねこねずみ等死体でございますと書いてやつた方が早いのであつて、わざわざここに「糞尿外ごみ」と書いてあるわけですから、それを言つておるわけです。
  23. 越智茂

    越智委員 ただいま滝井委員の御質問でありましたが、この五というのは特別清掃地域内のことを言うておる。滝井委員のおつしやるのはそれ以外のこともおつしやつておるようでありますから、小委員会においていろいろ討議されたことを安井委員から詳しく御説明いただきます。
  24. 安井大吉

    安井委員 ただいま燃えがらの問題でありますが、第十一条はやはりこの問題についてそういつたような議論もあつたのであります。第一項の特別清掃地域季節的清掃地域と限つたところは、今お話の通り、但しその特別に指定しない区域の河川に対しては、それを深く縛るということは、清掃、いわゆる河川をきれいにしよう、美観にしようという意味に移つて行くのであります。そこでたまたまこれを入れましたことは、すなわち上流においてごみを捨て水害の原因になつても困る、それが清掃地域に入つて来たときを憂えて、上流においてもなるべくごみを捨てるな、屎尿を捨てるのは伝染病予防のために未然に防げ、こういう趣旨をもつて入れたのでありますから、清掃地域季節的清掃地域以外の地域全体に対して何も捨ててはいかぬといろ取締法は、清掃としての考え方であるよりも河川取締りであるという疑いもあつたので、この場合は小委員の皆さんが知恵をしぼつてこれだけは入れておこう、こういうことにいたしたのでありますから、経過を申し上げておきます。
  25. 滝井義高

    滝井委員 実は私も、ただ一般論としてはほかの河川のことも言つたのですけれども、やはり問題点は私は特別清掃地域の問題を言つておるわけです。従つて特別清掃地域の中においては、燃えがら汚泥を捨ててもいいということになつてしまうわけです。特に燃えがら汚泥の方が特別清掃地域には多いのです。それでこれはちよつとどうも……。
  26. 楠本正康

    楠本政府委員 第十一条をお読みいただくとわかりますが、滝井先生のおつしやるように規定してございます。市内その他の特別清掃地域におきましては、汚物は一切捨ててはならないのでありまして、単にごみ糞尿だけはいかなる川にも捨ててはならない、そういう考え方でございます。
  27. 滝井義高

    滝井委員 わかりました。そうしますと、特別清掃地域内においてはいかなる汚物も捨ててはならない、こういうことになりますと、現在は石炭の値段が下りましたからそうでもありませんが、いわゆる洗炭をいたします場合、石炭のボタを河川で洗います。そうするとそれは汚泥になつて河川の中にどんどん流入して来ますが、これは石炭のブロツテイングをやつた後の油と泥の混つた汚泥として、当然この汚泥の中に入ると解釈してさしつかえありませんね。
  28. 楠本正康

    楠本政府委員 その通りであります。
  29. 滝井義高

    滝井委員 ではそれでよろしゆうございます。
  30. 小島徹三

    小島委員長 他に御発言はございませんか。——他に御発言がなければお諮りいたします。  清掃事業に関する本案の小委員長報告は、お手元に配付いたしてある修正案通り修正議決であります。本案を小委員長報告通り決するに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  31. 小島徹三

    小島委員長 御異議なしと認め、そのように決します。  なお本案に関する委員会報告に関しましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  32. 小島徹三

    小島委員長 御異議なしと認め、そのように決します。     —————————————
  33. 小島徹三

    小島委員長 次にあへん法案議題とし、審査に入ります。  まず草葉厚生大臣より趣旨の説明を聴取したいと存じます。厚生大臣。     —————————————     —————————————
  34. 草葉隆圓

    草葉国務大臣 ただいま議題となりましたあへん法案につきまして提案の理由を御説明申し上げます。  あへんは、国民医療上必要不可欠な麻薬の原料として、きわめて貴重なものであることは申すまでもないところであります。このあへんの供給につきましては、国がその適正な調整をはかつて来たのでありますが、あへん国内保有量は逐次減少いたしまして、今後、国が輸入の方途を講ずるとともに、終戦直後禁止されましたけし栽培をこの際復活する必要が生じて来たのであります。また一方我が国は、一九五三年六月ニューヨークにおいて調印いたしました条約、すなわち、けし栽培並びにあへんの生産、国際取引卸取引及び使用制限及び取締に関する議定書の要請に基きまして、あへん輸入、輸出、一手買取り及び売渡しの権能を国に専属せしめる義務も生ずることと相なりますので、これらの諸情勢に即して国民医療の万全を期するために、このたび、あへん法案提出いたしました次第であります。  次に、この法律案の大要について御説明申し上げます。  第一に、けし栽培についてでありますが、あへんの生産計画及び取締り上の観点から栽培区域並びに栽培面積を指定し、その範囲内におきまして、適正にして栽培経営能力等々有する者に栽培許可を与え、あへんの生産をさせることといたしております。また、けし栽培の経営につきましては、遺憾なきを期するため特にけし耕作者に対しまして、播種前における収納価格の公告、モルヒネ鑑定前の概算払い及び災害補償等の制度を設けております。なお学術研究のため、特にけし栽培、あへんの採取等を希望する者のために、研究栽培者の制度もあわせて考慮いたしております。  第二に、あへんの収納及び売渡しについて申し上げます。国は、けし耕作者等の生産しましたあへんをすべて収納いたしすが、その収納価格は、あへんの生産事情、輸入価格及びその他の経済事情等身考慮して適正な価格を定めることにいたしております。また収納いたしましたあへんは、輸入しましたあへんとともに国が保有し、国内需給事情に即して適正な数量を麻薬製造業者に売り渡し、もつて医療用麻薬の適正な生産を期しております。  第三に、取締りについて申し上げます。あへんは前述のごとく医療上不可欠の麻薬の原料でありますが、その反面恐るべき有害作用がありますので、従来麻薬取締法に基きまして種々の取締りを行つて来たのでありまして、このあへん法案におきましても、麻薬取締法にのつとり、同様の取締りをすることにいたしております。特にけし栽培の復活に伴いまして、けし栽培、あへんけしがら等の取扱いに関し、新たな取締りが必要となつて参りますので、取締規定整備いたしますとともに、あへん監視員の制度を設けて、取締り上遺憾なきを期しております。  以上が、この法律案の大要でありますが、あへんに関しましては、すでに明治十一年薬用阿片売買並製造規則の制定以来、けし栽培許可しあへんの生産をさせるとともに、国はあへんについて専売を行つて来たのであります。さらに、明治三十年には、この規則を整備いたしまして阿片法を制定し、爾来昭和二十三年に至るまで施行して来たのではありますが、昭和二十年、連合軍総司令部の覚書によつてけし栽培は禁止され、あへんは凍結されて、阿片法は事実上死文化しましたため、昭和二十三年麻薬取締法の制定を契機として廃止されて今日に及んでおるのであります。従いまして、今日冒頭に申し述べました通りの事情が生じておりますので、何とぞ右の事情御了察の上、慎重御審議、すみやかに可決せられんことを切望する次第であります。
  35. 小島徹三

    小島委員長 本案並びに身体障害者福祉法の一部を改正する法律案児童福祉法の一部を改正する法律案消費生活協同組合法の一部を改正する法律案、未帰還者留守家族等援護法の一部を改正する法律案医薬関係審議会設置法案及び医療法の一部を改正する法律案等を一括して議題とし、質疑の通告がありますのでこれを許可いたします。岡良一君。
  36. 岡良一

    ○岡委員 私はただいま許可いたされました一連の法律案、特にあへん法に関連をしてこの際厚生大臣にお伺いをいたしたいと思うのであります。昨今の新聞紙によると、ヒロポンの中毒がゆゆしき社会的影響を及ぼしておるということが伝えられておるのであります。これはまたその記事によつても、厚生当局もその事態を明確に認識をしておられるようであります。今日となればもはや麻酔剤による中毒よりも、この興奮剤であるヒロポンによる中毒が、社会的にも非常に反社会的な犯罪の温床にもなつておる。これはわれわれとしても見のがすことのできない、また傍観することのできない大きな社会的不幸と考えておるのであります。従つてこのような事態に対しては、当然厚生省としても重大な責任があろうと思うのであります。このヒロポンの中毒禍を防ぐためには、私どもも数回にわたつて多少法律の改正等をいたしてはおりますが、にもかかわらず今百五十万になんなんとする中毒者を出し、犯罪者として検挙された者の四割がヒロポン中毒者であるというに至つては、私はこの問題を軽々にすることはできないと思う。こういう意味において、この問題に対して厚生省としてはいかなる対策を用意されておるのかという点について、一応厚生大臣としての責任ある御所見をお伺いいたしたいと思うのであります。
  37. 草葉隆圓

    草葉国務大臣 お話の通りに、ヒロポンの中毒はまことに憂うべき状態と存じます。従いまして昨年来これが原材料になります薬品等の入手経路その他につきまして詳細な調査をいたしております。いずれ近々これがまとまることと存じまするが、そういたしますと、大体これらの経路等が判然いたして参りますので、根本的なこれに対する対策を講じたいと存じます。まことにヒロポンの中毒は、ことに青壮年層に大きな被害を与えているという状態でありますので、急いでこれらの処置と対策を講じたいと存じます。
  38. 岡良一

    ○岡委員 急いで対策を講ぜられるという御意思でありまするが、問題は根本的にひとつこの際この害悪を除くという決意のもとに対策を講ずる必要があろうかと思います。現在でもこの薬の製造については、ある特定の会社はそれを認められている。またその使用についても、特に精神病を担当する医師等についてはその使用が認められている。しかし精神病を担当する医師にいたしましても、ヒロポンがなければ医療ができないということはないのであります。また多少そのことによつて迷惑をこうむつても、根本的にこういうものは禁止するというようなところまで思い切つた措置を講ぜられない限りは、今日こうしてやみからやみへと地下水のように浸透しているところのヒロポン禍を防ぐことはできない。そういう意味でこの際厚生省としては、今国会においてもつと法律の改正をするとか、果断な措置をもつて、このヒロポン禍の根源を除くという点についての御考慮を煩わし、また同時にその点については、後刻あらためて厚生大臣なり担当の局長より責任ある具体的な御答弁を要求いたしまして、一応私はこの程度にとどめたいと思います。  なお引続きこの際当局にお願いをいたしたいことは、ただいま質疑を許されているところの各種法案でありまするが、なかんずく医薬関係の審議会の問題についてであります。この審議会を設置するという法律案そのものは、法に基く適法のものであり、いわばきわめて技術的なものではありまするけれども、しかしながらこの審議会が取扱う問題は、何しろ七十年の長きにわたつて日本の薬剤師会と日本の医師会が葛藤を続けて来た問題でありまするので、審議会の導き出す結論については、私どもも重大な関心を持たざるを得ないのであります。そういうわけからいたしまして、前回において、医師は原則として処方箋を交付しなければならない、あるいは付添人や患者の希望によつて調剤することも可能であろう云々の改正がなされたのであります。あの改正をめぐつて、医師会、薬剤師会並びに公正な中立的な立場に立つところの団体なり、また諸君の意向というものが、十分に審議をされ、その結論としてあの改正が導かれたのでありますけれども、この改正に基いて、いよいよ審議会が設置され、改正の内容にわたつての決定をしようとするのでありまするから、当時における医師会、薬剤師会あるいはこれに関係ある公正なる意見を、われわれ委員会といたしましてもさらに検討をすることも必要であろうかと思いまするので、資料といたしまして要約した当時の審議の経過をぜひとも御提出を願いたいと思う。  それから遺家族の援護法等につきましても、これもまた本院におきましては、引揚げ対策の特別委員会がいろいろと骨を折つてはいただいておりますが、引揚げ問題は、要はやはり一日も早く一人でも多く帰るというところに問題点があるのでありまするから、これは援護法の根本的な解決といたしまして、いわば援護法がなくなつてしまつた姿がわれわれの待望する姿であつてみれば、この法案の審議のためには、やはり現在における、特に中共なりあるいはソビエト社会主義連邦における在留日本人あるいは戦犯者の動静、また引揚げの実績、将来の見通し、こういう点についてもやはり具体的な資料の提出をお願いをいたします。  以上二件については、ぜひ厚生省として資料を提出され、われわれの審議に便を与えられんことを要求いたす次第であります。
  39. 山下春江

    ○山下(春)委員 私のお尋ねいたしたいことはちよつと議題外になつて恐縮でございますが、MSAの協定に伴いまして小麦が参りますが、これの使い方はよほどやはり考えた方がよろしかろうと思いますので、私は厚生大臣御就任早々の際に、学校給食などという問題は厚生省が担当することが最も好ましい姿ではないかとお尋ねいたしましたが、そういたしたいという御返事でございました。そこで今回の小麦を、これはアメリカの会計年度が六月一ぱいでございますから、相当時間も急ぐ必要のある問題であろうと思いますが、全国一千五百万の学童にこれを完全給食の材料にする。農林省には農林省のいろいろお企てがあろうと思いますが、これが最も好ましい使途のように思われます。この問題がまたいろいろな商取引その他のことに多少でも暗い影を投げますことは、将来日本の立場に非常に悪影響が生れるようなことがあつてはならないと思いまするし、外国への聞えも、学童給食などに使いますことがたいへんよいと思います。実はけさほど農林大臣と道でちよつと出合いましたので、あれを厚生省の方にまわす意思はないかと言つたところが、十七億円だけは厚生省にやるんだ、それは私は円で聞きましたので、どれだけの数量かちよつと即座にはわかりませんでしたが、そういう問題を統合して農林省と文部省とでわけのわからないことをやつたり、あるいは今日行われている給食の状況を見ましても、必ずしも子供が好まないようなやり方をしていて、あまり有効適切でないという面が多々あるようでございますので、こういう問題を厚生省の方で系統立つてつていただくことが非常に経済でもあるし、有効適切だと思うのですが、そういうことについてお考えになつたことがございますれば、ひとつぜひお聞かせを願いたい。それからそういう方法がいいならば、ひとつ根本的にこの委員会でも考え、立案してみたいような気もするのでございますが、その点に対する大臣のお考えを伺いたいと思います。
  40. 草葉隆圓

    草葉国務大臣 学校給食の問題は、お話の通り大きなまた大事な問題だと存じます。かつまた今までの歴史から考えましても、ララ物資の配給あるいは放出等を、主として厚生省がお世話役になつて文部省等と連絡しましたので、実施がほどよく行つてつた。その後これらの物資がなくなりまして、新しく現在のような状態で学校給食が続けられておりますが、しかし全体から見ますと、約半分くらいの実施の状態のように承知いたしております。しかし学校給食はただいまお話のありましたように、厚生省が国民の栄養改善あるいは食生活の改善という大きな観点から考えましても、基本的な大事な問題だと存じます。従来から文部省の学校給食に対しましては、厚生省のそれぞれの関係者が協力申し上げながら学校給食を円滑にするという行き方でやつて参りましたが、文部省自体におきましてもいろいろ最近これらに対する検討を加えられておりまするし、またその検討に対しましても、厚生省の立場からもいろいろ御相談をいたして参つているような状況であります。そういう点からこの学校給食を、あるいはお話のように全部厚生省で一貫してやるという方法も考えられる、また学校教育の立場から文部省が中心になつてやるという現在の方法も、これを引続いてやるという点において考えられる。いずれにいたしましてもこれらの学校給食が国民の栄養改善なり食生活の改善の一つの中心問題になつて参りますので、従来の通りの行き方で参りましても、厚生省は今後はこれらの観点から、学校給食が運営されて参りますように、文部省にも強く意見を申したいと考えております。そういうので、寄り寄り相談をいたしておる次第であります。
  41. 山下春江

    ○山下(春)委員 いわゆる役所のなわ張りとかなんとかいうことがございまして、従来文部省がやつていた仕事を厚生省に完全に移し切ることは、いろいろめんどうな面が出て来るであろうこともよくわかるのでありますが、食生活改善などということは、農林委員会でも食生活改普及員というようなものを相当大幅に今回の予算にも追加されたような状況でありますし、この問題はいずれもう少し系統立つた考え方をもつてやるべきである。文部省がいくらよくやつてくれておりましても、厚生省のごとくいろいろ栄養その他に関する諸施設を備えておる役所がやるということが正しいような感じがいたしますし、これは社会保障の一環としてでも考えるべきであつて、ただ単に食生活ということだけでなく、そういう大きな観点から考えるべき問題だと考えますので、この小麦を引取るにあたりまして、こういう機会を契機といたしまして、厚生省としてぜひひとつこれに対して積極的なお考えを進めていただきたいということを要望いたしておきます。  それからもう一つだけお尋ねいたしますのは、今度消費生活協同組合法の改正案が出まして、過般から社会党の杉山先生などからも盛んにいろいろな点をおただしになつておりましたが、消費生活協同組合というものは生れて六年たちましたけれども、まことに遅々として育たないのであります。今度の改正案は私も一部ああいうふうに改正したいといわれる厚生省の意見がわからないではない点がございます。多少本来の法の精神とは曲つたような形になつたと思いますが、しかしそのよつてつた大きな原因は、やはりああいつた信用事業を持たない任意団体がほんとうに国民の生活に役立つように働こうとするためには、出発からしてあれに税金をかけるということが間違つてつたのでございますが、税金が一千二、三百万円とられておつて、そのままになつておりますために、なかなか自己資金の蓄積が不可能であつて、つい名義貸しをしてとりあえずお金をかせぐということもあるために、その改正点が今度出て来たのであります。   〔委員長退席、青柳委員長代理着席〕 そこでどうしてもこれは大蔵省がうんと言わなければ厚生省ではどうもしようがないと思いますけれども、名義貸しをした、それを厚生省が相当忠告したにもかかわらず、それをあえてやれば解散命令まで持つて行くというこの改正は、少し行き過ぎだと思うのでありますが、これはもう少し緩和して、また税金を安くする等、消費生活協同組合というものがほんとうに育つように仕向けてやるという温情がございませんかどうか、ちよつとお尋ねしておきます。
  42. 草葉隆圓

    草葉国務大臣 消費生活協同組合ができましてから昨今までの経緯は御承知の通りであります。その状態から考えまして、決して今度の改正で無理に解散命令で解散させるという意味でなしに、消費生活協同組合をよく育てるためには、一部そういう組合があるために、かえつて誤解を受けたり、あるいは発達を阻害させられておるという状態を、むしろ軌道に乗せる方がよくはないか、そういう意味でいたしたのでありますから、こういう改正をいたしましても、ただちに気に入らない団体があると解散させるという考えは毛頭持つておりません。消費生活協同組合の正しい育成、発達に資するためには、一方こういう方法をとつておく方が適当である、こういう観点からいたしましたので、この点は御了承をいただきたいと思います。
  43. 山下春江

    ○山下(春)委員 正しい育成発達を望んでおられるということでございますと、厚生省がほんとうはもう少し今日までの間に助成、育成の面を積極的にやつていただくことがよかつたのでございます。実際はこの法律ができて所管は厚生省にあつたのですが、厚生省はこの生協だけは投げておいたような形であつたのでございます。これはまことに遺憾な点でございますので、もう少し解散の条項などというものに対しては、そもそも任意団体でありますし、信用事業の窓口も明けてやつていないし、税金もとられておるしというわけで、これはやはり考えていただきたい。今日国民の生活水準が上りましたので、こんなものは必要がないと考えるのは非常な間違いでありまして、英国あたりは生協が非常に発達して、こういうものが国民の生活をほんとうに正しくバツク・アツプいたしましたために、あの耐乏生活によくたえて来られたのです。いきなり耐乏しろと言われましても、国民に何ら裏づけになるもの、バツクするものがないという状態で耐乏をやれというと、これはなかなか実施もできないし、脱落する人も出て来るわけです。今回などはこの緊縮予算、その他の社会情勢からして、より必要なものだと思うのですが、どうも日本人には不向きだと見えまして、役所でもかまわない、みんなもほんとうに育てようとしないというのが今日の状態になつておると思います。そういう点は要するにこれを運営する人の問題でありますので、厚生省におきましてはある機関を設けて、生協の運営をする人などを養成することに乗り出していただくことを望みます。それから解散のあの条件のところを、もうちよつと緩和するような修正を私どもの方からしてあげた方がよくはないかと思いますので、いずれそういう点も案がまとまりましたならばまた御相談したいと思います。いずれにいたしましても、もうちよつと熱意を入れて——、社会の生活に必要なものがすべて豊富に出まわつたから必要ないという考え方は非常に大きな間違いで、こういうときにこそ必要ではないかということから、生協の事業を運営する人の指導者を養成する機関を厚生省内に設けていただくことができるかどうか、そういうことについての御関心を承つておきたいと思います。
  44. 安田巌

    ○安田政府委員 最初に解散の規定が酷に過ぎないかというお話でございますが、私どももそういう点につきましては十分慎重に考えまして、なるべくそういう規定は入れたくないと思つて、いろいろ考えたのでございますが、しかし現在の生活協同組合法というものは、法律違反の際だけ解散ができるということにしておりまして、その点でなかなか実際と合わない点があるのでございます。たとえて申しますと、今名義貸しの問題が出ましたけれども、これは私どもは消費生活協同組合の実体を備えておるものを名義貸しでつぶそうといつうもりはないのであります。しかし実際はもう消費生活協同組合の実体を備えていなくて、ただ小さい商人に名前を貸して、それから金をとつて、そして税務署の方からいいますと、中小業者の脱税だといつて騒がれますし、また私の方から言いますと、あまりみんなの生活に貢献してないというようなものがたくさんございます。私の方でいろいろ調べたものでも、もうすでに三十五組合くらいはそういうのがはつきりしておるのがございます。一例を申しますと、組合所有の店舗は二つで、名義を貸しておるものが百五十一くらいある。そういうようなものはやはり私どもといたしましては是正して行くべきじやないか。しかしいといとやりましたけれども、是正する道がない。今解散々々と言われますけれども、一応私どもとしましては、措置命令を出しますから、措置命令を出しました場合に、こういう規定がありますならば、そこであるいは是正されればそれでいいのではないか。そういうようなことで、やはり私はこの程度のものは必要じやないか。きのうも国税庁の長官から話がございましたけれども、やはり実態がそういうことでありますと、いろいろ特典を与えるためには、われわれが努力をしながら、そういう点をいろいろあげて来られますと、私どもの方としては、そういつたような場合に、向うの言うことを聞かざるを得なくなつて来る。そういうことを考えまして、今度のような取締規定を設けたのであります。決して私どもは取締りのために取締りをしたいというのではないのでありまして、消費生活協同組合を発展させたい、よくしたいという気持でございますので、その辺はどうぞひとつ御了承願いたいと思います。  それから先ほどからいろいろ消費生活協同組合の発展策につきまして、非常に有益な御意見を承りました。仰せの通りに過去五年間におきまして、私どもの力が足らなかつた点は多々あると思うのであります。ただ今までの協同組合、ことに終戦後の生活協同組合というものが、物資の供給という面にだけ力を注いで参りますと、これはもう経済的な変動が起りますと、必ずそういうものは打撃を受けて参る。そこでどうしてもこれは消費生活の全般にわたつて、生活の合理化でありますとか、あるいは利用事業であるとか、あるいは施設をつくるとか、あるいはいろいろな会合を開いて行くというようなことにまで、消費生活協同組合が入つて行かなければならぬのではないか。農村におきまして、農村の協同組合というものは、そういうふうな点では非常にぐあいがよろしゆうございまして、大体仕事が同じでございますために、生活様式も似ておる。そういう点で今申し上げましたような生活全般にわたつて協同組合あたりが仕事をして行くのに非常に都合がいい。都市におきましてはそれがございませんので、いろいろ今申しましたような困難に逢着しております。しかし都会で、労働者その他の勤労者の家庭生活の合理化をどうするかということになると、やはり消費生活協同組合あたりも大きな役割をになわなければならぬというようなことも実は考えております。前国会で御審議願いました資金の貸付等につきましても、これはそういつた生活合理化に利用するために、消費生活協同組合の施設を建てる場合に貸すような方法をとつておりまして、店舗の拡張というようなことで、いたずらに中小業者との摩擦を起すというような面でなく、そういつた面に実は金を出したいというような構想であつたわけであります。そのほか今国会で御審議になつております中小企業金融公庫法の一部改正案、それから中小企業信用保険法の一部改正案では、それぞれ消費生活協同組合が中に入りましたので、金融等についても若干は助かるのではないか、こういうように思つておる次第でございます。
  45. 山下春江

    ○山下(春)委員 今の安田局長のお話は大体私も同感の点が多うございまして、措置をするからいきなり解散をするのではないということもよくわかるのでございます。そうして非常に曲つてつたということもよくわかるのですが、やはり税金が、千二、三百万円というごくわずかなものでございますが、生協にとつてはこれが実際はもう命とりなんでございます。そこでそれさえなければ、これは今御説明のような形に育つことに基本的に直せると思うのですが、この税金がありますために——その税金を安くするということは、また中小商工業者の脱税の場になるということもできて来ると思います。従つてこれはやはり運営する人の問題でございます。これはせつかく法律をもつて定めてあるにもかかわらず、まつたく無益なものになつておるということは非常に残念なことでございますので、あるいはことしはもうだめかとも思いますけれども、税の問題をひとつ根本的に解決することが、この問題を正しく育てるか育てないかということの基本になると思います。局長が御説明になつたような仕事をするのには、やはり税を課せられるという対象ではいけないのでありまして、私どもまつたく同感でございますので、ことし間に会わないならば来年度はひとつ早くから国税庁をよく御説得願いまして、この税の問題を解決していただきたい。これは私どもがことし修正だとかなんとか申しましても、いろいろな問題をたくさん包蔵しておると思います。現在の姿では国税庁も反撃の材料ばかりあげてなかなか言うことを聞いてくれないと思いますが、今年度にこの育成強化に力を入れていただいて、ぜひともこの税金の問題をひとつ御解決願うことが、生協の正しい育成強化になると思いますので、それを強く要望いたしておきます。
  46. 安田巌

    ○安田政府委員 いろいろ御親切な御激励をいただきまして、たいへんありがたく存ずる次第でありますが、今の法人税が千二百万円というのは、実は先日申し上げましたように、この資金を入れます場合に、四分の一に達しない場合には税をとらないという、現在農業協同組合がやつておりますようなやり方をいたしましてもそれだけ助かるわけであります。少くとも他の組合で認められておる程度には私どももぜひ持つて行きたいということで苦労をしたのでございますけれども、一昨日も国税庁の長官が申しましたように、再建整備法にひつかかるものだけそういうふうに免税の措置をするといろ方向にかわつて来たものでございますから、私どもが他の協同組合並に持つて行こうという努力がなかなか効果を現わさなかつたような状況で、お言葉もございましたけれども、私どももこの次の機会にはそういうことをぜひ実現させたいと思つております。
  47. 青柳一郎

    ○青柳委員長代理 滝井義高君。
  48. 滝井義高

    滝井委員 大臣がおいでになつておりますので、医薬関係審議会設置法案に関連して少し質問いたしたいと思います。この医薬関係審議会設置法案に関連して、医師法あるいは歯科医師法、薬事法をよく検討してみますと、基本的には前の法律の改正によつて医者は処方箋を発行し、その処方箋に基いて薬剤師が調剤する、こういう原則はきまつておるわけであります。ところがそれはあくまでも原則であつて、その原則に対して一番力強い働きをするものは、患者なりあるいは患者を看護しておる人の意思によつてそれが大きく左右されるという点でございます。なぜならば医者に処方箋を書いてもらつても、医者に投薬をしてもらうか、薬局で投薬をしてもらうかということは、患者なりあるいはその看護人の自由意思にまかされておるという点でございます。従つてこれによつて医薬分業というものが大きく左右されるということは、これは医師法なり薬事法なり歯科医師法を検討してみるとすぐわかることなんだ。従つてその例外の場合として、診療上特に必要のある場合、それから薬局の普及が十分でないということ、これは原則から言えば例外になると思いますが、そういう二つの場合について審議をして最終的な結論を与えるのが、この医薬関係の審議会設置法案だと思うのであります。  そうしますと大臣にお尋ねしたいのでございますが、まず大臣は、医薬分業にあたつて一番大事にし、利便を考え、利害得失を考えなければならないのは患者である、すなわち治療を受ける者の立場になつて一切のものの考え方が出発しなければならぬ、こう考えるべきだと私は思うのだが、大臣はその点そう思うのかどうかということを伺いたい。
  49. 草葉隆圓

    草葉国務大臣 これはお話の通りに、治療そのものは患者をなおすというのが本質であります。まつたくそうだと存じます。またこういう点に対しましても、確か医師法、薬事法、歯科医師法の審議等の際にも、十分御意見が出た点だと存じております。
  50. 滝井義高

    滝井委員 そうしますと、この法律のできる経過というものをやはり考えなければならぬと思う。現在自由党の内閣においては、占領中の諸政策の是正ということを大きくスローガンに掲げておる。警察法の改正あるいはその他独占禁止法の緩和等、一連の諸法律を十六国会以来やつぎばやに出して来ておる。私しさいにこの分業の経過等を読んでみましたが、当時の公衆衛生局長のサムスの力、あるいはアメリカの薬事調査団の力というものが、きわめて大きくこの法案の制定を左右しておることは、これはもうだれでもあの経過を読んでみると、まぎれもない事実のように考えるが、大臣はその点はどうお考えになるか。
  51. 草葉隆圓

    草葉国務大臣 これはなかなかむずかしい問題で、また影響の大きい問題だと存じますが、実はこの医薬合理化と申しますか、医薬分業というのは、長い間の一つの論争の中心であつたと存じますので、むしろ医薬を合理化して、医療の徹底をはかり、その発達を期して、ただいまお話になりました、患者が十分な治療ができるようにして行くという問題は、占領政策の行政の一環というよりも、ずいぶん長い間の日本の懸案の問題であつた。たまたま占領軍がやつて来ていろいろ日本の実情を見ると、衛生行政においていろいろ早急にいたすべき点があるので、いろいろな指示をしたり、あるいは勧告をしたりという方法がとられたのであります。そういうふうに実は考えておる。従いまして先年制定された医師法、薬事法、歯科医師法は、やはり純然たる日本の立場において、昭和三十年からこれを実施するということに国会の御意見が一致して、そうして私どももその線に沿つて準備を進めて行くべきものだと考えておる次第であります。
  52. 滝井義高

    滝井委員 国会の意思に沿つて準備を進めて行くということは当然だと思いますが、私の質問の要点は、医薬分業に至る経過において、占領軍の意見がきわめて大きく作用したという点、たとえば農地法の改革、あるいは独占禁止法の制定、あるいは警察法の制定、これらの一連の法律というものはすべてそうなんです。従つてそれらの占領中の行き過ぎの是正、国民感情に合わなかつたものを一切元にかえそうということを、今自由党の内閣はどんどんやつておられる。現実にそれが進行しておられる。このサムスの強く要請したものは、占領軍の強い圧力によつてつたニュアンスが非常に強いと思うのだが、大臣はそれをどう考えるかということなんです。その点だけを言つていただけばけつこうなんです。
  53. 草葉隆圓

    草葉国務大臣 お話のように、占領行政の行き過ぎ、あるいは占領行政の中にも正しい面もたくさんある。いろいろな行き過ぎの点についてこれを是正するということは、総理自身も申しておる点でございますが、私は医薬分業といわれておりまする三つの法律の実施問題は、必ずしもそうとは考えておらない次第であります。
  54. 滝井義高

    滝井委員 そうすると、大臣はサムスの勧告というものは、現在の日本の客観情勢から考えて、必ずしも占領面策是正の必要はない、サムスの勧告は現在の日本の客観情勢において正しい、こう了解してさしつかえありませんか。
  55. 草葉隆圓

    草葉国務大臣 これはあの法律に定めております範囲においては、当然勧告そのものが正しいということよりも、われわれが取上げてこれを法律化しました範囲においては、適正であると考えております。
  56. 滝井義高

    滝井委員 まあ一応正しい、こう了解します。そうしますならば、当然その当時において、多くの準備をなされることを条件として、いろいろな調査会もでき、サムスも勧告したと思います。それらの一切の準備が現在整いましたでしようか。
  57. 小山進次郎

    ○小山説明員 条件としてという厳密な意味に当てはまるかどうかわかりませんが、ああいう一連の建前の転換が行われます場合に、いろいろ考えるべきこともあるわけでありますが、そういうことに関する事柄は、明年の一月一日にこの改正法律が実施されますまでに確実に完了するというような手順で、現在仕事が進んでおります。
  58. 滝井義高

    滝井委員 お尋ねしますが、ここに当時の医薬分業の推進に非常に役立つた高野君の文章がありますから、読んでみます。「昭和二十五年八月以来難航を続けた分業問題は、二十六年二月結論に達する臨時診療報酬調査会において、新しい医療費体系を考察して、医師の診療報酬と薬剤師の調剤報酬とを区別し、これらの報酬はそれぞれ専門技術に基く報酬なるべきこととし、しかもその技術料は国民の経済負担力に相応して定めらるべきことを決定し、政府当局はこの結論に基いて誠意をもつて新体系の確立に当ることを誓約し、かつその実数算定は昭和二十七年末までに完成し、昭和二十八年一月一日から実施する方針であることを明確にした。」こういうことが出ております。新医療体系という、いわゆる医師の専門技術に基く診療報酬、薬剤師の調剤報酬というものは、当然これは昭和二十八年一月一日から実施することは、政府が誓約しておるはずです。これは私はまだ寡聞にして聞かないのでございますが、政府はこの点ひとつ明日でも資料を出していただきたい。
  59. 草葉隆圓

    草葉国務大臣 それは多分最初の政府提案のときの意見だと存じます。政府提案のときは昭和二十八年だつたと存じます。それを国会修正において昭和三十年になつた。これは私の記憶でございますから、あるいは間違いかもしれませんが、そういう意味で高野君の意見が出て来たと存じます。
  60. 滝井義高

    滝井委員 時期が違つたにしても、この基本方針というものははつきりしたわけなんですから、従つて医師の診療報酬なり薬剤師の調剤報酬というものは、これはあれ以来すでに足かけ四年も経過しておりますから、当然確立されておらなければならぬ。大臣も御存じのように、すでに日本医師会においてはその首脳部は辞表を出しております。なぜ辞表を出したかというと、現在の医療費体系では医師はやつて行けない、こういうことで、武見なりあるいは榊原なりの両副会長は辞表を出しておる。なぜ辞表を出さなければならなかつたかというと、今の十一円五十銭、十二円五十銭というものでは、下部の医師大衆に対して押えがきかなくなつた、こういうことを意味する。従つてもしここで医薬分業というものをやるとするならば、これは当然原則として法律できめ、国会できめたものだから、やらなければならぬ。やらなければならぬとすれば、その大前提であるところの診療報酬の体系というものは、急速にこの法案が衆議院に上るまでに出して来なければ、われわれはのめないということなんです。これは大臣にはつきり申しておきます。前にこういう誓約を政府は天下にしておる。それをまだ現在つくつていない。一昨日岡君に対する答弁では、まだメモ程度しかできておりませんというような答弁もありましたけれども、われわれはこの大事な患者本位の政策を実行して行く場合に、単に医者と薬剤師だけの問題として片づけるわけに行きません。当然患者の国民負担がどの程度になるかということが、重大な問題なんです。従つてそういう診療体系というものを持つて来なければならぬ。われわれのまかせる、医薬関係の審議会というものは、ただ例外の場合の、医者が診療所の処方箋をどういう場合にやらなくてもいいか、こういう場合と、それから地域考えればいいのであつて、大筋というものは、もうすでに患者の希望によつて左右される段階に来ている。だからその患者の希望を重んずる限りにおいては、患者の経済的な負担の能力を考えて、患者にどの程度負担させるかということが、われわれがこの法案を通す一番の主眼になつて来る。  いま一つお願いいたしたいのは、昨年の八月、あなたの方で医療機関の分布状況の調査をなさつております。これは厚生省の薬務局長都道府県知事あてに通牒を発して、非常に詳細な調査をなさつておる。これはわれわれが国民の負担とか、あるいは国民が便になるか不便になるかといつたことを考える際に必要な資料でありますので、この資料もあわせて出してもらいたい、こういうことなんです。まず前段の答弁をひとつ……。
  61. 草葉隆圓

    草葉国務大臣 ただいまお読みになりました、何か政府と誓約したという点は、実は政府は誓約をしておらないはずでございます。たださきに申し上げましたように、最初の原案昭和二十八年一月一日実施というふうにできておつたから、昭和二十七年一ぱいにこれらの体系をつくれという意味であつた。それを国会の修正におきまして、昭和三十年一月一日と延長をいたしたという経過であると記憶いたしております。従いまして一つの希望であつたと存じます。  それからただいまお話になりました資料等につきましては、とりそろえたいと存じます。
  62. 滝井義高

    滝井委員 二十八年一月が三十年に延びたにしても、大臣の方は新医療体系というものを当委員会に出せるかどうか。計数整理その他むずかしいこまかいことはできないでしようが、しかしわれわれが今後医薬分業をやることは大筋はきまつておるのです。もうあと十箇月しかないわけですが、今後政府は補正予算を組まないと言つておるのですから、国会は開かないでしよう。開かないとすれば、この国会中には新しい医療体系を確立しなければ、われわれはこの審議に入れません。従つて医者の技術料がどうだというようなことについて、厚生省当局の確信ある医療体系をひとつ出していただきたいということを要望いたしておきます。
  63. 青柳一郎

    ○青柳委員長代理 他に御質疑はないようでありますので、本日はこれにて散会いたします。次会は追つて公報をもつてお知らせをいたします。    午後零時二十三分散会      ————◇—————