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瀬戸山委員 大臣は病気で長く休んでおられたということもあるだろう。またこれは運輸省の
関係もありましよう。いずれにしても、こういうこのごろの社会の状況を見ますと、どこかにきわめて不愉快なことばかり多いのであらます、この問題も、ああして国費を投じておる営団といいますか、
会社みたいなものが、非常に内部は複雑怪奇であ
つて、外部からはとうていその実情をうかがい知ることができないような状況にな
つておる。あるいはきちんとや
つておるのかもしれませんけれ
ども、大騒ぎをして刑事
事件を起しておる。これに対して、監督官庁は何らの
措置もとらない。それでは国費を投じておるああいう事業の監督としては、私は
ちよつと怠慢じやないかと思
つております。
これは全然余談であります。これは
建設委員会の問題でありませんから、別途に研究いたしたいと思
つておりますが、最近の国鉄の営業
状態、これも非常に余談にな
つて失礼でありますけれど、こういう日本の政治がきわめて混乱した
状態にな
つておるから私は申すのであります。たとえばさつき私は、
道路を人間が通るのに、人間は
自動車から追いまわされておると申しましたが、駅でもそうであります。
東京駅の駅舎の状況を見てみなさい。このごろたくさんの学生その他の団体旅行がありますが、こういう旅客というものには決していす
一つ与えられない。あのコンクリートの上にすわ
つて新聞紙をしいて、そうしてみんなそこに何千、何万へという者が土下座をして汽車の発車を待
つておる。そうかと思うと、あれほど厖大な国費をかけて
高層な駅舎をつく
つたけれ
ども、それは
一体だれががんば
つて使
つておるかという、すべて商人であります。そうして商人ががんば
つておる。
一体駅の乗り口は、われわれ始終
東京におる者でさえも、どこが汽車の乗り口か、探さなければわからないくらいの
状態です。ましてや、いなかから
東京に集まるたくさんの人たちが、どこへ行
つたら改札口があるのか、どこが乗り場か、ほとんどわからないようにして、中はまるでデパート――、こんな政治をいたしておるのでは、国民は迷惑しごくであります。これはあなた方に
関係ないことでありますけれ
ども、一例を申し上げるとそういう
状態である。ああいうものを国民の名において国会で粛正しなければ、将来国鉄の営業というものは、国民にサービスする機関ではなくて、一部
利益団体をサービスするという機関になり移
つて行きます。これは
東京駅が中心ですが、
東京駅ばかりではありません。これがだんだんはや
つて行くでしようが――現に皆さんもそうでしよう、金を出して汽車に乗る客を休ませるいすが与えられないで、
商店街ばかりつく
つて、ほんとうに汽車を
利用し駅
利用する人たちは、コンクリートの上は新聞紙を敷いて、発車を何時間も待つというような日本の政治は、これは非常な間違いではないでしようか。それと同じ
交通営団の問題でも、そういうことではいけないから、どしどし処分すべきものは処分して、ほんとうに国民にサービスする機関にしなければならない。たまたま今問題にな
つておる
高速道路も、そういう
観点から私
どもは研究を進めておる。もう少し国民にサービスするようにすべきであ
つて、これは国家の
行政でも同じことであります。何か一部の者と結托をして、そうして国民大衆に迷惑をかけるような政治が今日あつちこつちで行われておる。こういうことではとても納得できない。やり方によ
つては、
東京駅の
まん中に店をつくる必要は全然ありません。あれは金を出して、高い汽車賃を払
つて、そうして快適な旅行をしようという人たちのために使わるべきところであ
つて、何も
商店街に使うところではない。そういう金を出して汽車を
利用する人たちを泣きの涙で土下座で待たせるようなこういうやり方というのは、これは国民の憤激を買うでありましよう。そういう意味で、この
高速道路も
東京都においてひとつ研究されんことを私は要望いたしまして、今日の
質問を終ります。