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楠本説明員 どうもおわかりいただけないのですが、かりにこうしたら一番よくわか
つていただけると思います。昨年からずつと今まで入
つております米はすべて旧
基準によ
つております。
従つて肉眼的な仕訳で入
つておりますから、もし今まで通りにしておいたとすれば、一%以下であれば全部飯米になるはずであ
つたのです。ところがその後においてものさしがかわりました。つまり今までは見た目でや
つてお
つたのです。今度は
培養試験までやるのですから、たとえば微量な、一匹の目に
見えないほどのかびがついてお
つても、それはやはり
黄変米として扱われることになりました。
従つてその点は非常に厳格に
なつたわけです。
従つてもしも去年の通りの
基準であれば、
配給停止になるようなものは
一つもございません。ところがその後
検査の
基準がかわ
つたものですから、こんなに出てしま
つた。また二・五%にしても、おそらくぼくは数万トン、これはまだ仕訳してみなければわかりませんけれ
ども、去年
肉眼仕訳をや
つてお
つた六千トンの米よりもはるかに厖大な数量、しかもこれは廃棄される、
配給漏れになると思うのです。さような事実を見ても、もしこれが去年の
基準だ
つたら全部通るものです。それが今回の
基準にしたために、つまり数万トンのものが
配給漏れになるわけです。
現実にこの数万トンというものは、去年では通
つてお
つた。それが今回それだけ厳格に
なつたからチエックされる、かように
考えております。
それから、これはものさしが厳格に
なつたという点、今までの、つまり目で見た一%というものは、何もなくてもそれが五%、一〇%出るものもあるのです。そこが問題なんです。
従つて検査がま
つたく厳格にな
つたのです。
もう
一つは、
先ほど来
お話いたしておりますように、
学者は一%ということ、これは今もお聞取りの通りであります。私
どもはさらにそれを
基準としては下まわらせております。〇・三%を
基準といたしております。ただそのような
基準に立
つて、一日だけだ
つたならば、この
外米の
配給操作あるいは食習慣等を
考えまして、これを二・五%まで認めておるわけであります。
先ほどもはなはだ失礼な例でありましたが、現在は米は十五日
配給される。そのうち
外米がたとえば十日
配給になるといたしますと、二・五%というものは結局〇・二五%にな
つてわれわれの〇・三%
基準というものは確保できる。ただ問題はかような点、つまり
先ほども御
指摘がありましたからお答えいたしておきますが、そうするとそれでは別々に
配給するというのか。別々に
配給すればこれはなるほどいい点もあります。しかしながら、別々に
配給すれば二・五%の一日分だけが返品になり、どこかに集まる。それがさつき
お話のありましたような
外米階層に横流れして来る。その結果その人たちは一日分以上食べてしまう。これは困る。それから今度は逆に一緒にしてしまう、同時
配給をすると、これは
先ほど申しましたように、きわめて明確に〇・二五%とい
つて厳格な
基準が出て参りますのに、何にもないいい米の中へ入れることがどうだろうかというような点もございます。これらの点は
配給操作の問題であ
つて、いかに処理するかということは今後
農林省ともいろいろ
相談してみなければならぬと思います。そこで最悪の場合と申しますか、きわめてまれな場合として、ぼくは一日二・五%食べる場合があり得る、こういうことは
先ほど申し上げた通りであります。
従つてその意味でも今回の
基準は従来に比べて厳格に
なつたもの、こう
考えておる次第であります。