○佐々木
政府委員
審議庁でや
つております国土
総合開発審議会の一部門に、
水制度部会というものを設けまして、一昨年の暮れ、十二月二十二日でございましたか、第一回の会を開催したのであります。その
調査の趣旨と申しますか、何のためにそういうようなことが必要だ
つたかという理由は、詳しく申し上げぬでも十分おわかりのことかと思いまするが、要は、
日本に残されました非常に重要な資源、唯一とまでは行かぬかもしれませんが、最も重要な資源の一つである水資源というものを、
治水の面あるいは
利水の面、あるいはその相互の面でどういうふうに
調整し……。
〔
加藤委員長代理退席、
武田委員長代理着席〕
あるいはそれを高度に活用しながらいかに
日本の再建に役立たすべきか、あるいは保全等の面から損耗を防止すべきかとい
つたような問題が、非常に大きな問題にな
つておりまするので、
先ほどから両省の
局長から
お話もありました通り、それぞれ
各省には
各省の御主張等もおありでございますし、この前の会でございましたか、
通産省の方から
お話もございまして、いろいろ錯綜した、しかも深刻な問題をその間にはらんでおるように思われますので、便宜
経済審議庁の国土
総合開発審議会の方の水部会でこの問題を取上げようということで、発足いたしたわけでございます。主たる
調査事項は、水の効率的な
取扱いに関する事項をどうしたらいいのか、あるいは
水利慣行の実態に関する事項をどういうふうにしたらいいのか、あるいは水
施設の
管理方式に関する事項をどうするか、あるいは今申しました
各種利水、
治水の
調整方式の問題、あるいはその他水
制度一般に関する事項をどうするかというような、水に関するほとんど全部と言
つていいような非常に広汎な問題をテーマに選びまして、そうして、斯界の一番こういう問題に対して権威だとおぼしき人たちをそれぞれ御依頼したところが、皆さん喜んで参加していただきまして、ただいま委員の方から
お話がありましたように、蝋山政道氏に会長にな
つていただきして、いろいろ
調査審議を進めて来ていたわけでございます。去年一年間で十数回も会合して、初めの会では、主として根本的な諸問題、並びに諸資料の資料的な整備、従来ありました
各省の資料の整備等がございまして、そうして問題の焦点を次第に深めて行
つたわけでございます。そうして去年の後半期に入りまして、そういう資料をもとにいたして、実際に重要
河川につきまして、各委員の方が全部おそろいにな
つて、主要
河川を川上から川下まで一貫して御
調査をしまして、そうしてそれぞれ分科を持
つた分科委員たちが、分科につきまして詳細に実地の
調査も済ませまして、去年の暮れぐらいに大体終了したわけでございます。そうした結果、各委員から、この問題に関して何か一つの試案というものがあ
つて、それを中心にして議論を進めた方がいいのではなかろうかということで、委員の方たちがたしか満場一致で、蝋山政道さんに会長みずから案をつく
つてもらいたいということになりまして、蝋山先生が去年の暮れから非常に御努力くださいまして、一案をつく
つていただきました。そうしてその試案を中心に今度は——現在毎週でございますが、ほんとうに御苦労なことでございますが、わざわざ遠くから委員の方たちは確実にお出ましくださいまして、
審議を進めております。
先ほどから
お話もありましたように、なかなか複雑深刻な問題でございまして、そう簡単に結論がつくまでに行かぬわけでございますが、非常に熱心に現在
先ほど申したような諸問題について
検討を重ねつつありますので、あまり遠い将来でない時期に
委員会としての一案が出るかと思います。
ただいまちよつと申し忘れましたが、この
委員会は
各省間のそれぞれの
意見というものは、事前に申し上げてしま
つたわけですから、なるべく第三者的な委員の方だけで討議したい、しかもそれは
各省の方もフリーに参加願
つて、聞いていただいて一向かまわないというような蝋山会長の御
意見でございましたので、今のところは、
官庁側はもう権威ある委員たちの御
意見を拝聴するというかつこうで、
審議を進めております。毎週や
つておりますが、御承知の通り非常な広汎な問題でございますから、ほんの糸口に入
つた程度のところで、繰返し議論しておるところでございます。いつ結論が出るかと申しますと、はつきり何日までというわけにはなかなか見通しがつきかねるのでございますが、
先ほど申しました通り、そう五年も六年も先ということでなくて、なるべく早い
機会にということで努力いたしておりますので、何らかの形で、ある程度の結論が出て来るのではないかと
考えております。