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土井委員 昨日、
外務委員会においては、この
MSA審議に当
つたのでありますが、
中途緒方副
総理が
欠席いたしましたので、改進党がそのときには非常に強く
主張いたしまして、副
総理が
欠席のままで
審議はできないというので、当日、副
幹事長の
竹山祐太郎氏など、
まつ先にな
つてこれに対して
反対して、
審議が事実上不可能にな
つたのであります、もとより
左右両一派も、言うまでもなく、副
総理が重大な案の
中途において
欠席されることはいかぬという
立場をと
つたのであります。さような
関係があ
つて審議が遅延し、本日に
至つて、一応
審議を軌道に乗せて
採決をした。こういう形にな
つておるのであります。本来
委員会においてさえも
——委員会と本
会議との軽重を論ずるわけではありませんが、
委員会でさえもそういう論議がかなり強くあ
つたということであります。本
会議においては、もとより
討論だけであるという
委員長の今のお説もありまするが、この種の
重要法案に対して、
各党がどういう形で、どういう
内容を持つ
討論をするかということは、当然
政府責任者であるところの
総理を初め、各閣僚が聞いていなければならぬ問題であると思う。しかし、残念ながら
総理は
病気であるからやむを得ぬが、少くとも
政府の
責任者である副
総理は、そのことを十分承知しておいていただいて、
各党の
意見のあるところを、将来の問題のために十分考慮させるべきじやないかと私たちは考えるわけであります。そういう
意味合いにおいて、これは別に
期限をつけて承認をしなければならないということではないのであります。
従つて、年度内にやらなければならぬ必要もないし、また事実上、今やりましても、
参議院に回付してただちに
参議院が
審議を結了するわけではございませんので、多少時日が延びましてもそのことは
法案自身に対してさほど私は悪影響があるわけではないと思う。
従つて、重要な
法案であ
つて、ことに
総理が当然出なければならぬという面から考えまして、こういう
悪例をしばしば残すということは、
国会の権威の上からい
つても必ずしもいいことではございませんので、この際、
当該委員会から非常に熱心な討議の結果終了して来たものであるととには相違ございませんけれ
ども、やはり副
総理出られるまで、この
法案は
上程を見合した方がよろしいのではないか、私は重ねてこの点を
主張するわけであります。