○正木
委員 時聞がないそうですから、いずれ詳細なことは次会に譲るとして、一言だけ
総裁にお伺いしておきたいと思うのですが、
国鉄では五箇年
計画を立てて、すでに四月一日に
経営委員会にこれをかける。しかもこの五箇年
計画案なるものは、
政府からの指示によ
つて、
計画が進められておるということを私は
承知をいたしておるわけです。この五箇年
計画の基準
年度を二十七
年度におきまして、最終
年度を三十二
年度に置く。その内容の骨子は、輸送力を二十七
年度を基準として、最終
年度に一〇%を増加し、貨物においては一一%を増加する。しかもこの
計画の骨子をなします輸送に対しては、旅客の乗車効率を平均一五%緩和して、そうして貨物、旅客の輸送を増強して行く。これに対する投資総額は、四千四百億と私は
承知いたしておるわけでございます。しかも私はこの際お伺いしておかなければなりませんことは、この
計画に基きますと、少くとも三十九
年度からは旅各、貨物の運賃をさらに二割程度何としても値上げしなければならない。この二割の値上げが、全体のこの投資総額四千四百億の骨子をなすものである、こう私は
承知をいたしておるわけです。はたして
国鉄では私が今
指摘した
ような骨子に基く
国鉄再建五箇年
計画をも
つて、四月一日に
経営委員会にかけることが決定されているのかいないのか、この点をまずお伺いいたします。
長崎説明員 長期
計画の問題につきましては、去年の
国会でありましたか、この前でありましたか、私ここでちよつと申し上げたことがございます。そういう
ような継続的な
計画を
国鉄としては持
つていなければならぬと
考えております。ただしかしそれがまだ十分に検討いたされておりませんので、今日ここに申し上げるわけに行かないのは、非常に遺憾であるということを申し上げたことがあると思います。その火種は二十七年ごろからございましたので、それが二十七年から発足された
ようなかつこうにな
つております。だんだん
研究が積まれまして、できるだけ少い経費で有効な効果を上場げたいという
ようなことで案が練られまして、近ごろになりましてやや見るべき案が実はできたのであります。それがどこでどういうふうにして漏れましたのか、新聞に載
つておるということでございますが、これははなはだ私は遺憾だと存じます。そういう大きな
計画でございますので、これはやはり一応世間に発表する前に、むろん
国鉄の意思決定機関であります
経営委員会の御意見を聞かなければならぬことはもちろんでございます。これは日本
国有鉄道法の根本的な問題であろうと
考えております。まだ今のところこれはほんとうの試みの案という程度で臨まれたのでございますが、もはや
経営委員会に御相談を申し上げてもいいのではないか、そしてそこでいろいろと御批判を願い、それを当
委員会にもまたお見せをいたしまして、いろいろ御批判を願つた上で、これを公定版にすべきものではないかと
考えております。なかなかしかしこの長期
計画案というものは、実はそういうわけで二十七年から
考えてお
つて、実にマンマンデーといわれればマンマンデーとも言えますが、非常にむずかしいのであります。ことには二十九
年度の
財政計画なり
予算というものの面を見ますと、さらに大きな修正を要するのではないかとも
考えております。これはもう二十七年、二十八年から見ましたならば、経済界の非常な大きな変動でございますから、私
どもが今つく
つておる案というものを、そのままこれで持
つて行くということは、はたしていいのか悪いのかという点などについて、非常にきびしい
経営委員会の御批判があるのじやないかと思
つております。それやこれやで
経営委員会にはできるだけ早い機会に御相談を申し上げたい、か
ように
考えておる
状態でございます。