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1953-11-30 第18回国会 参議院 本会議 第1号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十八年十一月三十日(月曜日) 午前十時八分
開議
━━━━━━━━━━━━━
議事日程
第一号
昭和
二十八年十一月三十日 午前十時
開議
第一
議席
の
指定
第二
会期
の件 ━━━━━━━━━━━━━
河井彌八
1
○
議長
(
河井
彌八君) 第十七回
国会閉会
後の
諸般
の報告は朗読を省略いたします。
—————
・
—————
河井彌八
2
○
議長
(
河井
彌八君) これより本日の
会議
を開きます。
日程
第一、
議席
の
指定
。
議長
は、本
院規則
第十四条により、
諸君
の
議席
を
只今
御着席の
通り
指定
いたします。
—————
・
—————
河井彌八
3
○
議長
(
河井
彌八君)
日程
第二、
会期
の件を議題といたします。 本
院規則
第二十二条により、
議長
は、
衆議院議長
と協議の結果、
会期
を九日間と協定いたしました。
議長
が協定いたしました
通り会期
を九日間とすることに御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
河井彌八
4
○
議長
(
河井
彌八君) 御
異議
ないと認めます。よ
つて会期
は九日間と
決定
いたしました。
議事
の都合によりまして、これにて午後四時まで
休憩
いたします。 午前十時九分
休憩
—————
・
—————
午後四時十二分
開議
河井彌八
5
○
議長
(
河井
彌八君)
休憩
前に引続き、これより
会議
を開きます。 この際お諮りをいたします。
加納金助
君から病気のため
会期
中
請暇
の申出がございました。これを許可することに御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
河井彌八
6
○
議長
(
河井
彌八君) 御
異議
ないと認めます。よつて許可することに決しました。
—————
・
—————
河井彌八
7
○
議長
(
河井
彌八君)
吉田内閣総理大臣
、
小笠原大蔵大臣
、
岡崎外務大臣
から
発言
を求められました。この際、順次
発言
を許します。
吉田内閣総理大臣
。 〔
国務大臣吉田茂
君
登壇
、
拍手
〕
吉田茂
8
○
国務大臣
(
吉田茂
君) 第十八回
国会
の
開会
に
当り
、ここに
政府
の
所信
を述べる
機会
を得たことは、私の最も
喜び
とするところであります。
皇太子殿下
には、御名代として
英国女王陛下
の
戴冠式
に御参列後、引続き
欧米諸国
を歴訪せられ、去る十月十二日御恙なく帰朝されましたが、右御旅行を通じ、
殿下
御自身の御修養の上に、且つ又
各国
との
友好関係増進
の上に、多大の御成果を収められましたことは、
国民諸君
と共に慶賀に堪えないところであります。(
拍手
) 過般
ニクソン米国
副
大統領
が来訪され、
政府
としてはこれを
国賓
として迎えたのでありますが、同氏の訪日は、
日米両国
の
関係
を厚くし、両
国民
の
理解
を深める上に、極めて
意義
が多か
つた
ことを信ずるものであります。
自由諸国
家との
協力提携
を通じて
世界
平和に寄与することは、
独立日本
の
基本
の
方針
とするところでありますが、
政府
は特にアジアにおける
自由諸国
との
関係
を緊密にすることの重要なるを感ずるものであります。その意味から、
政府
は
東南アジア諸国
との間の賠償問題もこれを積極的に
解決
することに努め、以てこれら
諸国
との正常なる
国交関係
の一日も早く樹立せらるることを期待するものであります。
隣邦韓国
との
会談
が先に中途にして不調に終
つた
ことは真に遺憾でありますが、
政府
は、双方公正なる互譲の
精神
の上に、必ずや近く打開の途が見出されることを信じて疑わないのであります。 ここに
政府
は二十八
年度
第二次
補正予算案
を提出いたしましたが、
政府
は、
経済
の
自立達成
上、従来ともに、
健全財政
の
堅持
、
通貨価値
の安定を中核として、
インフレ傾向
の
抑制
に万全の
配慮
をなして来たものであります。このたびの
補正予算案
の
編成
についても特にその
趣旨
の貫徹に努めたことは、
各位
の諒承せらるるところと信じます。
予算
の詳細については
大蔵大臣
より
説明
いたしますが、すべての按排は以上の
方針
によるもので、
米価
の
改訂
、
公務員給与
の
改善等
、真に止むを得ざるものについては、
財源
の許す
最大限度
において捻出し、それ以外は極力
財政規模
の圧縮に努めた次第であります。今年の
災害
が異常のものであ
つた
だけ、
健全財政堅持
の結果は、
災害復旧
と
治山治水
以外、次
年度
においても
予算財源
の
特別窮屈
を予想せらるるものがありますが、
政府
はむしろこれを
機会
に
国家財政
を整理し、
占領下
とかく乱雑となりがちであ
つた政府
諸機構も、この際にこれを簡素能率化したいという
考え
であります。 食糧問題についても、異常の冷害による
産米
の
収穫減
に当面して、
政府
は
国民食糧
の
確保
に
最善
を尽しつつあるのでありまするが、一面粉食の
奨励等
、この
機会
に食生活の
改善
の機運を拍車し得るならば、
禍い
はむしろ福となると
考え
るものであります。 以上、
政府
の
所信
の一端を述べましたが、これを要するに、
政府
の一貫する目途は
国民経済
の
自立
であり、万般の
施策
はすべてこの不動の
方針
に基くことを諒とせられたいと思うのであります。 切に
各位
の御
協力
を希望する次第であります。(
拍手
)
河井彌八
9
○
議長
(
河井
彌八君)
小笠原大蔵大臣
。 〔
国務大臣小笠原
三
九郎
君
登壇
、
拍手
〕
小笠原三九郎
10
○
国務大臣
(
小笠原
三
九郎
君)
政府
は今回
昭和
二十八
年度
第二次
補正予算案
を
国会
に提出し、御審議を願うこととなりましたので、ここにその大綱を御
説明
いたしたいと存じます。 先に前
国会
において成立を見た
昭和
二十八
年度
第一次
補正予算
は、御
承知
の
通り
、取りあえず緊急に
支出
を要する
災害対策費等
に限定したものでありまして、今回提出いたしました
補正予算案
は、右以外において当初
予算編成
後の
諸般
の
事情
の変化に対処するため
編成
したものであります。 今回の
補正予算
の
編成
に
当り
ましては、前
国会
における
補正予算提出
の際も申述べたごとく、
健全財政
を
確保
し、
通貨
の
価値維持
による
経済
の安定を図ることが、
現下
の
我が国財政経済運営
の
基本方針
であるのに鑑み、
明年度予算
との関連をも考慮し、
米価
の
改訂
、
公務員給与
の
改善等
、真に計上を必要とする
経費
のみにとどめ、且つ、
既定経費
の
節約
を図り、極力
財政規模
の
縮減
に努めたのであります。これにより、
昭和
二十八
年度
一般会計予算総額
は、
歳入歳出とも
に一兆二百七十二億円と相成るのであります。 次に、今回の
補正予算
の
内容
について概略
説明
いたします。 先ず
歳出
におきましては、 第一は、
米価改訂
に伴う
措置
であります。 本
年産米
につきましては、
供出完遂奨励金石当り
八百円の半額を
一般会計
の
負担
といたしまして、五十六億円を
食糧管理特別会計
に繰り入れることとしたのであります。米の
消費者価格
は、先般
決定
を見た
生産者価格
及び最近の
供出状況
に基いて算出いたしますれば、
相当
の値上げを必要とするのでありますが、
消費者負担
の急激な
増加
を緩和して
家計費
の
増嵩
を防ぐとともに、
財政負担
の増大を避けるため、右の
一般会計
からの繰入れの外、
所要経費
の一部を
食糧管理特別会計
における
繰越利益
で
負担
することとし、
差当り
明年一月から
内地米
十キロ
当り
七百六十五円に
改訂
する
考え
をとつております。 第二は、
公務員給与
の
改善
であります。
公務員
の
現行給与水準
は昨年十一月に定められたのでありますが、最近における
民間給与
の
状況等
に鑑み、
政府
は、先般の
人事院勧告
を尊重し、
現行勤務地手当
の一部本俸組入れ及び
俸給表
の
中だるみ是正
を考慮しつつ、明年一月以降一万五千四百八十一円
ベース
を実施することといたしたのであります。又、本年末の
手当
につきましても、
夏期
に繰上げた
期末手当
〇・二五カ月分を補填いたしまするほか、
勤勉手当
〇・二五カ月分を追加計上することといたしました。
地方公務員
につきましては、
地方税
の
自然増収等
により
所要経費
の一部を賄い得まするので、以上これらの
給与改善
のための
経費
として百六十八億円を計上いたしております。次に、
公共企業体等
の職員につきましても、明年一月以降
仲裁裁定
の
ベース
を実施すると共に、
夏期
に繰上げた
期末手当
〇・二五カ月分を補填する
措置
を講ずることといたしました。 第三は、
義務教育費国庫負担金
であります。
義務教育費国庫負担金
につきましては、
財政
の現状に鑑み、
義務教育費国庫負担法
の
臨時特例
に関する
法律案
を別途提出することとし、十一月までの
所要額
約二十五億円を計上いたしたのであります。 以上が
歳出増加
の主たるものでありまして、右のほか、
租税払戻金
その他必要止むを得ざるものに限定いたしたのであります。 次に、これらの
歳出
に対する
財源
につきましては、 第一は
歳入
の
増加
であります。即ち、
租税収入
におきましては、
公務員給与
の
改善
に伴う
所得税
の
増収等
により百三十二億円の
増加
が見込まれ、これに最近の実績に基く
專売益金
及び雑収入の
増加
を加えますると、
歳入
において二百七十三億円の
増加
と相成るのであります。 第二は
既定経費
の
節約
であります。即ち、前回の
公共事業費等
の
節約
に引続き、
補助金
その他の
既定経費
において三十二億円の
節約
を
図つた
次第であります。 今回の
補正予算
の
説明
に関連いたしまして、この
機会
に、当面の
金融
上の
施策
について一言申し述べたいと存じます。
健全財政確保
の
基本方針
に対応いたしまして、
金融面
の
施策
においても、
インフレ
の
抑制
に万全を期する
方針
は、これを今後も
堅持
する
所存
であります。即ち、既に実施している
日本銀行高率適用制度
の強化、
国庫指定預金
の
計画的操作
、
輸入金融面
の
措置等
の諸方策は、現在の
経済情勢
に照らし、なお
相当
の期間継続することが適当であると
考え
ておるのであります。 併しながら、他面、正常な年末
金融
の疏通につきましては十分な
配慮
を加えて参りたい
所存
であり、特に
中小企業者等
に対する
金融
につきましては、新たに
商工組合中央金庫等
に五十五億円の
国庫指定預金
を行うほか、
国民
金融
公庫及び
中小企業金融公庫
の
資金源
を充実する
措置
その他適切な
対策
を講ずる
方針
であります。 今日、
世界各国
は、
通貨
の
健全性維持
のために懸命の
努力
を続け、堅実な
経済施策
の基調を保持しておるのであります。この際、
我が国
としては、このような
世界経済
の
情勢
に即応して
経済
の
自立
を
達成
するため、
財政経済政策
においても、いやしくも放漫に流れることなく、安易な
考え
方を排し、一層堅実な
運営
を図つて行くべきものと存じます。 従いまして、
明年度予算
の
編成
に
当り
ましては、
財政面
からの
インフレ要因
を厳に排除し、
総合的均衡財政
の
方針
に則ることが必要であります。私としては、
中央
及び
地方
を通ずる行
財政
の
整理刷新
、
支出
の
重点化
、
効率化等
に努めまして、
歳出
の削減を断行し、極力
財政規模
の
縮減
を図るよう
努力
を傾けたい
所存
でございます。
国民諸君
におかれましても、この
政府
の
施策
に呼応して、
政府
の
補助救済
にのみ依頼することなく、一層勤勉に励むと共に、浪費を排し、
経済自立
の
達成
に努められたいのであります。 何とぞ
政府
の
方針
を諒とせられ、本
補正予算案
に対し速やかに御賛成あらんことをお願いいたす次第でございます。(
拍手
)
河井彌八
11
○
議長
(
河井
彌八君)
岡崎外務大臣
。 〔
国務大臣岡崎勝男
君
登壇
、
拍手
〕
岡崎勝男
12
○
国務大臣
(
岡崎勝男
君) 最近の
外交案件
につきまして、その経過を申述べます。 過日、
米国
の
ニクソン
副
大統領
を戦後最初の
国賓
として迎えましたことは、
総理大臣
も申された
通り
、
日米両国
の
親善関係
を強化する上にも、又、
日米両国
間の
相互理解
を促進する上にも、多大の効果があ
つた
ことと信じます。
政府
としましては、
日米
間の深き
理解
の上に立つて従来とも
MSA
の
交渉等
を進めて参りましたが、
MSA援助
の
具体的内容
については、
目下政府
において
防衛計画
につき検討を加えつつありますので、これが
具体化
を待つて実質的問題の
交渉
に入る
考え
であります。尤も同法第五百五十条に規定する
米国農産物
の円貨による買入れ及びこれに関連する諸問題につきましては、すでに
具体的話合い
を進めております。
韓国
との問題については、去る十月二十二日に
日韓会談
が不調に終りましてから、
政府
は主として二つの方向でこれが収拾に
努力
して参つております。 第一は、
日韓
問題の全面的且つ根本的な
解決策
、即ち
日韓会談
の
再開
であります。我々は一方においては
世界
の公正なる輿論に訴えると共に、
韓国
の冷静な考慮を求めて来たのでありますが、同時に、本問題の妥当なる
解決
のためには公平な
第三国
の
幹旋
をも勧迎するものであります。尤もこれには
韓国
に
抑留
された
漁夫等
の釈放が
前提条件
となるべきものでありますが、すでに
漁夫
の大部分は帰還しましたので、
会談再開
の基礎は成る程度できたものと
考え
ております。先般、
韓国政府
は声明を発表し、その中にいろいろ
条件
はありますが、速やかに
日韓
間の
国交
の
調整
を行いたいとの
趣旨
があり、
政府
としてもこの点は全く同感であります。すでに独立せる
韓国
と正式の
条約
を
締結
し、長くこれと
友好関係
に入ることは、
政府
の最も希望するところであります。 第二には、
差当り繁盛期
に入
つた漁業
の問題であります。勿論、
政府
としては
出漁給
に対する必要なる
保護警戒
の
措置
は講じますが、同時に、
漁業問題全般
の満足な
解決
のために、でき得れば公正な
第三国
の斡旋をも得て、これを行いたき希望であります。なお
抑留
中の船舶の
返還
も引続き要求中であります。
東南アジア諸国
との
関係
につきましては、前
国会
で申述べました
通り
、先般インドネシアの
賠償調査団
が来朝し、これと我がほうとの間に
日イ沈船引揚協定案
が取りまとめられつつあります。又この
調査団
は、
我が国各地
の
工業等
を視察すると共に、
経済財政事情
に関する研究をも行いましたが、その
活動ぶり
や態度から見て、
日イ国交調整
上心強い期待を与えられたのであります。ビルマにつきましても、近く同様の
調査団派遣
の
意向
があるやにも聞き及んでおりますが、更に
政府
としては同国との間に適当な
中間賠償協定締結
の
考え
をも持つております。フィリピンに対しましても、いよいよ具体的な
交渉
に入る
段階
に到達したものと
考え
ており、かくして、徐々ではありまするが、漸次本問題も
解決
に近ずきつつあるものと思われるのであります。
中共
との
関係
については、先に
中共貿易視察団
が先方の
要路者
と懇談し、又幾つかの
取引契約
を結んで帰朝せられましたが、これと
中共
からの
邦人引揚げ
が行われましたことは、我々としても
意義
深いものがあると
考え
ております。
政府
といたしましては、先の
国会
における
中共貿易促進
の決議の
趣旨
により、
自由主義諸国
との紐帯を損わない
限度
において、この方面への
努力
を続けて行きたい
考え
であります。
ソ連
における
抑留邦人
の
引揚問題
については、今般、日赤島
津社長
を団長とする
代表団
を派遣する
運び
となり、
右代表団
は
ソ連赤十字社
と
交渉
の結果、刑期を満了し或いは
特赦等
を受けた捕虜及び一般人一千二百七十四名が送還されることとなり、又
残留
の一千七十四名も刑の満了と共に送還されることにな
つた
のは御同慶の至りであります。なお
残留邦人数
について、我がほうの
数字
と
共同コミニュケ
に現われました
数字
との間には
相当
の開きがありますので、我がほうとしては
一般邦人
並びに
死亡者
についてもできるだけの資料を得たい
意向
でありますが、
ソ連赤十字社
もこれに応じ、現在鋭意
調査
中との趣きであります。
奄美群島
の
返還
については、すでに前
国会
で、
右受入れ
に関する
法律案
及び
予算案
につき御承認を得ましたので、更に
米国政府
と
交渉
を続けましたところ、本月二十四日、
米国側
の案も提示されましたので、目下取急ぎ
話合い
を行なつております。このような
事情
で、一応の目標であ
つた
十二月一日に
返還
を実現することは現在では不可能でありますが、遅くとも年内には
返還
の
運び
に至り得るものと信じております。
日英貿易会談
は
目下ロンドン
で開催中でありますが、
我が国
と
英国
及びこれを中心とする
スターリング地域
との
通商関係
は、地理的にも歴史的にも
密接不可分
のものであ
つた
し、又現にそうであることは御
承知
の
通り
であります。然るに、昨年
英国側
における強度の
輸入制限
の結果、我がほうとしては輸出が激減したのみか、
輸入
もそれに必要な
ポンド貨
の
手当
困難のため十分には行われぬ
状況
であります。よ
つて政府
といたしましては、
日英間貿易
並びに
支払関係全般
について
会談
を行い、何としてでもこの状態を打開すべく決意をいたしておる次第であります。 右のほか、
政府
は、
我が国通商関係増進
のために、多辺的には、ガットの仮加入を初め、
国際砂糖協定
に
署名
を了し、又個別的には、すでに
条約
の
締結
を了した
米国
以外、
我が国
と
通商関係
にある殆んどすべての国との間に、
通商航海条約
又は
貿易
支払取極の
締結方
を申入れ、或いは
交渉
中であります。すでにエジプトとの間では
貿易
及び支払取極の
署名
を了し、又カナダとも近く
通商航海条約
の
署名
を行い得る
段階
に達しております。 以上、外交問題の経緯の御
説明
を終ります。(
拍手
)
河井彌八
13
○
議長
(
河井
彌八君)
只今
の
国務大臣
の
演説
に対し、質疑の通告がございますが、これを
次会
に譲り、本日はこれにて延会いたしたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
河井彌八
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○
議長
(
河井
彌八君) 御
異議
ないと認めます。
次会
は明日午前十時より
開会
いたします。
議事日程
は
決定
次第公報を以て御通知いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時三十七分散会 ─────・───── ○本日の
会議
に付した事件 一、
日程
第一
議席
の
指定
一、
日程
第二
会期
の件 一、
議員
の
請暇
一、
国務大臣
の
演説
に関する件 ─────・─────
昭和
二十八年十一月三十日(月曜日) ○開 会 式 午後一時五十八分
参議院議長
、
衆議院
、
参議院
の副
議長
及び
議員
、
内閣総理大臣
その他の
国務大臣
、
最高裁判所長官
及び
会計検査院長
は、
式場
に入り、所定の位置に着いた。 午後二時
天皇陛下
は
衆議院議長
の前行で
式場
に出御、玉座に着かせられた。 〔
諸員敬礼
〕 午後二時一分
衆議院議長堤康次郎
君は
式場
の
中央
に進み、次の
式辞
を述べた。 式 辞
天皇陛下
の御臨席を仰ぎ、ここに第十八回
国会
の
開会式
を挙げるにあたり、
衆議院
及び
参議院
を代表して
式辞
を申し述べます。 本年の数次に亘る
災害
に対しては、さきに第十七回
国会
において
応急対策
が講じられましたが、われわれはこの際、民生の安定と国力の伸張を図らんがために、重ねて急速に
諸般
の
対策
を講じてその万全を期さなければなりません。 ここに
開会式
を行うにあたり、われわれに負荷された重大な
使命
に鑑み、
日本国憲法
の
精神
を体し、おのおのその
最善
をつくして任務を遂行し、もつて
国民
の委託に応えようとするものであります。 次いで
侍従長
は
御言葉書
を
天皇陛下
に奉り、
天皇陛下
は次の御言葉を賜わ
つた
。 御 言 葉 本日、第十八回
国会
の
開会式
に臨み、全
国民
を代表する
諸君
とともに、親しく一堂に会することは、わたくしの深く
喜び
とするところであります。 本年は、異常な
災害
の続発に加えて、内
治外交
上各種の重要問題があり、これに伴う緊急の諸
案件
を議するため、しばしば
諸君
の本
議事
堂に会することは、わたくしの深く多とするところであります。
現下
の重要な時局に対処して、多くの障害を克服し、将来の繁栄をもたらすよう、
国会
が、国権の
最高機関
としての
使命
を遺憾なく果し、また全
国民諸君
が互に
協力
して各自の
最善
を尽すことを切に望みます。 〔
諸員敬礼
〕
衆議院議長
は御前に参進して、
御言葉書
を拝受した。
天皇陛下
は
参議院議長
の前行で入御。 次いで諸員は
式場
を出た。 午後二時七分式終る。