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説明員(
靱勉君) 二十八
年度、五カ年計画第一
年度におきましては、私
どもは
予算の折衝の過程におきましては、国の
資金運用部
資金も殆どない、
一般の貯金の伸びも余りないというような情勢、一方他に国としまして支出を要するような経費も相当殖えて来ているというような
事態を
考えまして、これは場合によ
つては再び過去のように第一
年度から計画の改訂をしなければならんのかという非常な不安を持
つたのでありますけれ
ども、先般の
料金値上げの際、いろいろと御意見が
国会におきましても出た次第でございますが、私
どもどうも国の財政
資金にのみ頼
つておりますと、計画がもう一年たたんうちにぐるぐる変わるというな
事態、これは国の
事態としましてそれ自体止むを得ない点もあるのでありますが、どうも長期計画の設定が困難であるということで、将来支払うべき利子、或いは元金の償還を見積りまして、
年度初頭、計画の上期におきましては或いはこれを建設
資金に用いて行くというような方向でお願いいたしました結果、二割の
料金値上げというものが御承認にな
つた。それ自体も、そういう過去の心配からも
考えて事情を御
説明して置いた次第でございますが、この
補正予算を御覧になりますと、四百六十一億と称せられておりますところの計画構成というものは完全に確保する。更に災害によ
つて滅失したものを更にこれを補強して改良して行くという
資金まで認められたという形おきましては、この五カ年計画は第一
年度において先ず絶対に確保された、こう申上げていいのかと思います。一方
職員の
給与の問題は、これは先ほど来の話でありますが、そこで二十九
年度以降どうなるかという問題になりますが、これは
資金計画から御覧になりますれば、まさに二十九
年度は一番外部
資金に頼らなければならないような形に相成
つておりまして、二十九
年度予算を私
ども策定いたします際に、この点についても非常に心配をいたしている次第でございますけれ
ども、ただ当時夏頃立てました五カ年計画というものは、更に
国会に
提出する場合におきましては、なお遡
つた期間におきまして策定された計画でございます。従いまして
収入の見積りも、今度の
補正予算においても更に三十五億というものが
見込まれているという次第でありますので、第一
年度の五カ年計画を完全に
実施し、更に私
ども工事の
実施につきましては、極力経費を
節約いたしまして、五カ年計画自体でも案が発表になりますと、各地方におきまして五カ年計画にも我々の計画は入
つていない、或いはこんな後
年度ではとても
電話の
状態はこの年においては
改善されないということで、この繰上げ、或いは五カ年計画に更に追加せよという陳情が非常に多いのであります。そういうような
事態を
考えまして、私
ども、或いは非常に多量に物を買うから単価が安くなろう、或いは銅、鉛等の値下りでもつと経費は
節約できるのじやないかという点もありますが、そういう
節約もむしろ工程の拡張に用いて行きたいという観点に立ちまして、いろいろと現在におきましても工夫をいたしておりまして、できるだけ緊急の御要望には、施設の整備をしてこれに対応させて行きたいということでや
つているのであります。そこで
収入の伸びが、そういうふうに施設の整備によりまして更に伸びて来るということを
考えてみますと、来
年度の
資金計画としては、一番外部
資金を要する時期でありますので、勿論楽ではないのでございますが、何とか
政府御
当局にも十分に御理解を願い、又
国会の御承認も願いまして、第二
年度の計画を
一つ完全に
実施いたしたい。こういう決心で目下二十九
年度の
予算については折衝いたしているような次第でありまして、その後の
年度におきましては、我が国の経済の発展、復興というものがこのまま順調に行くという
事態でありますれば、私
ども絶対に間違いなく確保できるというような見当を持
つているのであります。ただその際
考えて行かなければなりませんことは、まあ
職員も、
料金値上げに対しまして直ちにこれを
給与に当てろという
要求はいたしていなか
つたのであります。併しながら私
どもの
経営の合理化、或いは
能率の
向上、或いは施設のそういう予定以上伸びたということによ
つての
収入というものは、やはり
職員の
給与の
改善にも当てるべきである。これは本
委員会において私御
説明申上げましたかどうか、速記録を調べないとわかりませんが、衆議院かどちらかにおきまして、一体ベース・アップを考慮しているのかという御
質問に対しましては、そういうことで、ともかく五カ年計画に出しました
資金計画の繰入というものは、
国民の皆様にお約束したようにこれはどうしても確保して行かなければならんと、これ以上私
ども努力しまして
職員の
給与の
改善に尽したいと思いますということを申上げてあるのでありまして、それと睨み合せつつ、私
どもは国全体の
資金の
状況を
考えまして、なお五カ年計画においても、御
説明申上げました
通りに更に民間
資金の確保、その他
資金の確保ができれば計画の拡張も行いたいと申上げておりました
通りでありまして、大体私
どもとしましては、何としてでもこの計画はお約束
通り果したいということにつきましては、
政府当局にも十分な御援助を頂きたいということでや
つておりまして、そう絶対的に楽観は許しませんが、私
どもの
考えといたしましては、何とかや
つて行けるのじやないかというようなところで二十九
年度を
考えております。それ以降におきましては、二十九
年度を突破いたしますと、まあ国の
状態なり、国際情勢に非常な変化のない限り、私
どもはこれはもう遂行できるというようなことにな
つておりまして、明
年度を最も大きな峠と
考えておる次第であります。