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1953-11-30 第18回国会 衆議院 本会議 第1号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十八年十一月三十日(月曜日)
議事日程
第一号 午前十時
開議
第一
議席
の
指定
第二
会期
の件 第三
特別委員会設置
の件
—————————————
一
国務大臣
の
演説
—————————————
○本日の
会議
に付した事件
日程
第一
議席
の
指定
日程
第二
会期
の件
海外
同
胞引揚
及び
遺家族援護
に関する
調査
をなすため
委員
二十五人よりなる
特別委員会
を設置するの件(
議長発議
)
公職選挙法改正
に関する
調査
をなすため
委員
二十五人よりなる
特別委員会
を設置するの件(
議長発議
) 本
期国会
においても
行政監察特別委員会
を設けその
委員
の数を二十五人とすることとし、その
権限
及び次の
国会召集
の日までに
支出
し得る
費用等
については
昭和
二十六年二月六
日本院
で議決した
通り
とするの件(
議長発議
)
吉田内閣総理大臣
の
政府
の
所信
に関する
演説
小笠原国務大臣
の
昭和
二十八
年度
予算補正
(第2号)に関する
演説
岡崎国務大臣
の最近の外交問題についての
演説
午後一時十分
開議
堤康次郎
1
○
議長
(
堤康次郎
君)
諸君
、第十八回
国会
は本日をも
つて
召集せられました。 これより
会議
を開きます。
————◇—————
第一
議席
の
指定
堤康次郎
2
○
議長
(
堤康次郎
君)
衆議院規則
第十四条によりまして、
諸君
の
議席
は、
議長
において、ただいま御着席の
通り
に
指定
いたします。
————◇—————
第二
会期
の件
堤康次郎
3
○
議長
(
堤康次郎
君)
日程
第二、
会期
の件につきお諮りいたします。今回の
臨時会
の
会期
は
召集日
から十二月八日まで九日間といたしたいと思います。これに御
異議
ありま
せん
か。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
堤康次郎
4
○
議長
(
堤康次郎
君) 御
異議
なしと認めます。よ
つて会期
は九日間とするに決しました。
————◇—————
第三
特別委員会設置
の件
堤康次郎
5
○
議長
(
堤康次郎
君)
日程
第三・
特別委員会設置
の件につきお諮りいたします。
海外
同
胞引揚げ
及び
遺家族援護
に関する
調査
をなすため、
委員
二十五名よりなる
特別委員会
を設置いたしたいと思います。これに御
異議
ありま
せん
か。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
堤康次郎
6
○
議長
(
堤康次郎
君) 御
異議
なしと認めます。よ
つて
その
通り
決しました。 次に、
公職選挙法改正
に関する
調査
をなすため、
委員
二十五名よりなる
特別委員会
を設置いたしたいと思います。これに御
異議
ありま
せん
か。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
堤康次郎
7
○
議長
(
堤康次郎
君) 御
異議
なしと認めます。よ
つて
その
通り
決しました。 次に、
今期国会
においても
行政監察特別委員会
を設け、その
委員
の数を二十五人とすることとし、その
権限
及び次の
国会召集
の日までに
支出
し得る
費用等
については
昭和
二十六年二月六
日本院
で議決した
通り
といたしたいと思います。これに御
異議
ありま
せん
か。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
堤康次郎
8
○
議長
(
堤康次郎
君) 御
異議
なしと認めます。よ
つて
その
通り
決しました。 ただいま議決せられました三
特別委員会
の
委員
は追
つて
指名いたします。 この際暫時
休憩
いたします。 午後一時十三分
休憩
————◇—————
午後三時十六分
開議
堤康次郎
9
○
議長
(
堤康次郎
君)
休憩
前に引続き
会議
を開きます。
————◇—————
一
国務大臣
の
演説
堤康次郎
10
○
議長
(
堤康次郎
君)
内閣総理大臣
から
政府
の
所信
に関し、
小笠原国務大臣
から
昭和
二十八
年度
予算補正
(第2号)に関し、
岡崎国務大臣
から最近の外交問題について発言を求められております。順次これを許します。
内閣総理大臣吉田茂
君。 〔
国務大臣吉田茂
君
登壇
〕
吉田茂
11
○
国務大臣
(
吉田茂
君) 第十八回
国会
の
開会
にあたり、ここに
政府
の
所信
を述ぶる
機会
を得ましたことは、私の最も
喜び
とするところであります。
皇太子殿下
には、御名代として
英国女王陛下
の
戴冠式
に御参列後、引続き
欧米諸国
を歴訪せられ、去る十月十二日御つつがなく帰朝されましたが、右御旅行を通じ、
殿下
御自身の御修養の上に、かつまた
各国
との
友好関係増進
の上に多大の御成果を収められましたことは、
国民諸君
とともに慶賀にたえないところであります。(
拍手
) 過般
ニクソン米国
副
大統領
が来訪せられ、
政府
としてはこれを
国賓
として迎えたのでありますが、同氏の訪日は、
日米両国
の
関係
を厚くし、両
国民
の
理解
を深める上にきわめて
意義
が多か
つた
と信ずるものであります。(
拍手
)
自由国家
との
協力提携
を通じて
世界
の平和に寄与することは
独立日本
の
基本方針
とするところでありますが、
政府
は特にアジアにおける諸
自由国
との
関係
を緊密にすることの重要なることを感ずるものであります。その意味から、
政府
は、
東南アジア
の
諸国
との間の
賠償問題等
もこれを積極的に
解決
することに努め、も
つて
これら
諸国
との正常なる
国交関係
の一日も早く樹立せらるることを期待するものであります。
隣邦韓国
との
会談
が
さき
に中途にし不調に終
つた
ことは真に遺憾でありますが、
政府
は、双方公正なる互譲の
精神
の上に必ずや近く打開の道が見出されることを信じて疑わないものであります。 ここに
政府
は
昭和
二十八
年度
第二次
補正予算案
を提出いたしましたが、
政府
は、
経済
の
自立達成
上、従来ともに
健全財政
の
堅持
、
通貨価値
の安定を中核として
インフレ傾向
の
抑制
に万全の
配慮
をなして来たものであり、今次
補正予算案
の
編成
についても特にその趣意の貫徹に努めたことは、
各位
の了承せられるところと信ずるものであります。(
拍手
)
予算
の詳細は
大蔵大臣
より
説明
いたしますが、すべてのあんばいは以上の
方針
によるもので、
米価
の
改訂
、
公務員給与
の
改善等
、真にやむを得ざるものについては
財源
の許す
最大限度
において捻出し、それ以外は極力
財政規模
の圧縮に努めた次第であります。本年の
災害
が異常なものであ
つた
だけ、
健全財政堅持
の結果は、
災害復旧
、
治山治水
以外、次
年度
において
毛予算財源
の特別きゆうくつを感じさせるものがありますが、
政府
は、むしろこれを
機会
に、
国家財政
を整理し、
占領下
とかく乱雑となりがちであ
つた政府
諸機構もこの際にこれを簡素能率化したいと存ずるのであります。食糧問題についても、異常の冷害による
産米
の
収穫減
に当面して、
政府
は
国民食糧
の
確保
に
最善
を尽しつつあるのでありますが、一面粉食の
奨励等
、この
機会
に
食生活改善
の機運を拍車し得るならば、災いはむしろ福となると
考え
るものであります。 以上、
政府
の
所信
の一端を述べましたが、これを要するに、
政府
の一貫する目途は
国民経済
の
自立
であり、万般の
施策
はすべてこの不動の
方針
に基くことを了とせられたいのであります。切に
各位
の御
協力
を希望する次第であります。(
拍手
)
堤康次郎
12
○
議長
(
堤康次郎
君)
国務大臣小笠原
三
九郎
君。 〔
国務大臣小笠原
三
九郎
君
登壇
〕
小笠原三九郎
13
○
国務大臣
(
小笠原
三
九郎
君)
政府
は今回
昭和
二十八
年度
第二次
補正予算
を
国会
に提出し、御審議を願うことと相なりましたので、ここにその大綱を御
説明
いたします。
さき
に前
国会
において成立を見た
昭和
二十八
年度
第一次
補正予算
は、御
承知
の
通り
、とりあえず緊急に
支出
を要する
災害対策費等
に限定したものでありまして、今回提出いたしました
補正予算
は、右以外において、当初
予算編成
後の
諸般
の
事情
の変化に対処するため
編成
したものであります。今回の
補正予算
の
編成
にあたりましては、前
国会
における
補正予算提出
の際も申し述べたことく、
健全財政
を
確保
し、
通貨
の
価値維持
による
経済
の安定をはかることが
現下
の
わが国財政経済運営
の
基本方針
であるのにかんがみ、
明年度予算
との関連をも考慮し、
米価
の
改訂
、
公務員給与
の
改善等
、真に計上を必要とする
経費
のみにとどめ、かつ
既定経費
の
節約
をはかり、極力
財政規模
の
縮減
に努めたのであります。これにより、
昭和
二十八
年度
一般会計予算総額
は
歳入歳出とも
に、一兆二百七十二億円と相なるのであります。 次に、今回の
補正予算
の
内容
について概略
説明
いたします。 まず
歳出
におきましては、第一は
米価改訂
に伴う
措置
であります。本
年産米
につきましては、
供出完遂奨励金石当り
八百円の半額を
一般会計
の
負担
といたしまして、五十六億円を
食糧管理特別会計
に繰入れることとしたのであります。米の
消費者価格
は、先般決定を見た
生産者価格
及び最近の
供出状況
に基いて算出いたしますれば、
相当
の値上げを必要とするのでありますが、
消費者負担
の急激な
増加
を緩和して
家計費
の
増嵩
を防ぐとともに、
財政負担
の増大を避けるため、右の
一般会計
からの繰入れのほか、
所要経費
の一部を
食糧管理特別会計
における繰越し利益で
負担
することとし、さしあたり明年一月から
内地米
十キロ
当り
七百六十五円に
改訂
する
考え
をと
つて
おります。 第二は、
公務員給与
の
改善
であります。
公務員
の
現行給与水準
は、昨年十一月に定められたのでありますが、最近における
民間給与
の
状況等
にかんがみ、
政府
は、先般の
人事院勧告
を尊重し、
現行勤務地手当
の一部本俸組入れ及び
俸給表
のいわゆる
中だるみ是正
を考慮しつつ、明年一月以降一万五千四百八十円
ベース
を実施することとしたのであります。また、本年末の
手当
につきましても、
夏季
に繰上げた
期末手当
。一五箇月分を補填するほか、
勤勉手当
〇・二五箇月分を追加計上することといたしました。
地方公務員
につきましては、
地方税
の
自然増収等
により、
所要経費
の一部をまかない得ますので、以上これらの
給与改善
のための
経費
として百六十八億円を計上いたしております。次に、
公共企業体等
の職員につきましても、明年一月以降
仲裁裁定
の
ベース
を実施するとともに、
夏季
に繰上げた
期末手当
。〇・二五箇月分を補填する
措置
を講ずることといたしました。 第三は、
義務教育費国庫負担金
であります。
義務教育費国庫負担金
につきましては、
財政
の現状にかんがみ、
義務教育費国庫負担法
の
臨時特例
に関する
法律案
を別途提出することとし、十一月までの
所要額
約二十五億円を計上いたしたのであります。 以上が
歳出増加
の主たるものでありまして右のほか租税払いもどし金その他必要やむを得ざるものに限定いたしたのであります。 次に、これらの
歳出
に対する
財源
につきましては、第一は
歳入
の
増加
であります。すなわち、
租税収入
におきましては、
公務員給与
の
改善
に伴う
所得税
の
増収等
により百三十三億円の
増加
が見込まれ、これに最近の実績に基く
専売益金
及び雑収入の
増加
を加えますと、
歳入
において二百七十三億円の
増加
と相なるのであります。第二は、
既定経費
の
節約
であります。すなわち、前回の
公共事業費等
の
節約
に引続き、
補助金
その他の
既定経費
において三十二億円の
節約
をはか
つた
次第であります。 今回の
補正予算
の
説明
に関連いたしまして、この
機会
に当面の
金融
上の
施策
について一言申し述べたいと存じます。
健全財政確保
の
基本方針
に対応して、
金融面
の
施策
においても
インフレ
の
抑制
に万全を期する
方針
は、これを今後も
堅持
する
所存
であります。すなわち、すでに実施している
日本銀行高率適用制度
の強化、
国庫指定預金
の
計画的操作
、
輸入金融面
の
措置等
の諸方策は、現在の
経済情勢
に照し、なお
相当
の期間継続することが適当であると
考え
ておるのであります。しかしながら、他面正常な年末
金融
の疎通については十分な
配慮
を加えて参りたい
所存
であり、特に
中小企業者等
に対する
金融
につきましては、新たに
商工組合中央金庫等
に五十五億円の
国庫指定預金
を行うほか、
国民
金融
公庫及び
中小企業金融公庫
の
資金源
を充実する
措置
その他適切な
対策
を講ずる
方針
であります。 今日、
世界各国
は、
通貨
の
健全性維持
のために懸命の
努力
を続け、堅実な
経済施策
の基調を保持しておるのであります。この際、
わが国
としては、このような
世界経済
の
情勢
に即応して、
経済
の
自立
を
達成
するため、
財政経済政策
においても、いやしくも放漫に流れることなく、安易な
考え
方を排し、一層堅実な
運営
をはか
つて
行くべきものと存じます。
従つて
、
明年度予算
の
編成
にあたりましては、
財政面
からの
インフレ要因
を厳に排除し、
総合的均衡財政
の
方針
にのつとることが必要であります。私としては、中央及び
地方
を通ずる行
財政
の
整理刷新
、
支出
の
重点化
、
効率化等
に努めて、
歳出
の削減を断行し、極力
財政規模
の
縮減
をはかるよう
努力
を傾けたい
所存
であります。
国民諸君
におかれましても、この
政府
の
施策
に呼応して、
政府
の
補助救済
にのみ依頼することなく、一層勤勉に励むとともに、浪費を排し、
経済自立
の
達成
に努められたいのであります。 何とぞ
政府
の
方針
を了とせられ、本
補正予算案
に対しすみやかに御賛成あらんことをお願いいたします。(
拍手
)
堤康次郎
14
○
議長
(
堤康次郎
君)
国務大臣岡崎勝男
君。 [
国務大臣岡崎勝男
君
登壇
〕
岡崎勝男
15
○
国務大臣
(
岡崎勝男
君) 最近の
外交案件
につきまして、その経過を申し述べます。 過
日米国
の
ニクソン
副
大統領
を戦後最初の
国賓
として迎えましたことは、
総理大臣
も申された
通り
、
日米両国
の
親善関係
を強化する上にも、また
日米両国
間の
相互理解
を促進する上にも多大の効果があ
つた
ことを信じます。
政府
としましては、
日米
間の深き
理解
の上に立
つて
従来とも
MSA交渉
を
進法
て参りましたが、
MSA援助
の
具体的内容
につきましては、
目下政府
において
防衛計画
につき検討が加えられつつありますので、これが
具体化
をまつ実質的問題の
交渉
に入る
考え
であります。もつとも、同法五百五十条に規定する
米国農産物
の円貨による買入れ及びこれに関連する諸問題については、すでに
具体的話合い
を進めております。
韓国
との問題については、去る十日二十二日
日韓会談
が不調に終りましてから、
政府
は主として二つの方向でこれが収拾に
努力
して参りました。第一は、
日韓間懸案
の全面的かつ根本的な
解決策
、すなわち
日韓会談
の
再開
であります。われわれは、一方においては
世界
の公正なる輿論に訴えるとともに、
韓国
の冷静な考慮を求めて来たのでありますが、同時に、本問題の妥当なる
解決
のためには、公平なる
第三国
のあつ
せん
をも歓迎するものでありす。もつとも、これには
韓国
に
抑留
された
漁夫等
の釈放が
前提条件
となるべきものでありますが、すでに
漁夫
の大部分は帰還いたしましたので、
会談再開
の基礎はある程度できたものと
考え
ております。先般
韓国政府
は声明を発表し、そのうちにはいろいろ
条件
はありますが、すみやかに
日韓
間の
国交
の
調整
を行いたいとの
趣旨
があり、
政府
としても、この点はま
つた
く同感であります。すでに独立せる
韓国
と正式の
条約
を
締結
し、長くこれと
友好関係
に入ることは、
政府
の最も希望するところであります。第二には、さしあたり
繁盛期
に入
つた漁業
の問題であります。もちろん、
政府
としては、
出漁船
に対する必要な
保護警戒
の
措置
は講じますが、同時に
漁業問題全般
の満足な
解決
のために、でき得れば公正な
第三国
のあつ
せん
をも得てこれを行いたい希望であります。なお、
抑留
中の船舶の
返還
も引続き要求中であります。
東南アジア諸国
との
関係
につきましては、前
国会
で申し述べました
通り
、先般インドネシアの
賠償調査団
が来朝し、これとわが方との間に
日イ沈船引揚げ協定案
がとりまとめられつつあります。また、この
調査団
は、
わが国各地
の
工業等
を視察するとともに、
経済財政事情等
に関する研究をも行いましたが、その
活動ぶり
や態度から見て、
日イ国交調整
上心強い期待を与えられたのであります。ビルマにつきましても近く同様の
調査団派遣
の
意向
があるやにも聞き及んでおりますが、さらに
政府
としては同国との間に適当な
中間賠償協定締結
の
考え
をも持
つて
おります。フィリピンに対しましてもいよいよ具体的な
交渉
に入る
段階
に到達したものと
考え
ており、かくして、徐々ではありまするが、漸次本問題も
解決
に近づきつつあるものと思われるのであります。
中共
との
関係
については、
さき
に
中共貿易視察団
が先方の
要路者
と懇談し、また幾つかの
取引契約
を結んで帰朝せられましたが、これと
中共
からの
邦人引揚げ
が行われましたことは、われわれとしても
意義
深いものがあると
考え
ております。
政府
といたしましては、
さき
の
国会
における
中共貿易促進
の決議の
趣旨
により、
自由主義諸国
との紐帯をそこなわない
限度
において、その方面への
努力
を続けて行きたい
所存
であります。
ソ連
における
抑留邦人
の
引揚げ問願
については、今般日赤島
津社長
を団員とする
代表団
を派遣する
運び
となり、
右代表団
は
ソ連赤十字社
と
交渉
の結果、刑期を満了し、あるいは特赦を受けた捕虜及び一般人一千二百七十四名が送還されるごととなり、また
残留
の一千四十七名も刑の満了とともに送還されることとな
つた
のは御同慶の至りであります。なお、
残留邦人数
について、わが方の
数字
と
共同コミユニケ
に表われた
数字
との間には
相当
の開きがありますので、わが方としては、
一般邦人
並びに
死亡者
についても、できるだけ資料を得たい
意向
でありますが、
ソ連赤十字社
もこれに応じ現在鋭意
調査
中との趣であります。
奄美群島
の
返還
については、すでに前
国会
で
右受入れ
に関する
法律案
及び
予算案
について御承認を得ましたので、さらに
米国政府
と
交渉
を続けましたところ、本月二十四
日米国
側の案も提示されましたので、目下取急ぎ
話合い
を行
つて
おります。このような
事情
で、一応の目標であ
つた
十二月一日に
返還
を実現することは現在では不可能でありますが、おそくとも年内には
返還
の
運び
に至り得るものと信じております。
日英貿易会談
は
目下ロンドン
で開催中でありますが、
わが国
と
英国
及びこれを中心とする
スターリング地域
との
通商関係
は、地理的にも歴史的にも
密接不可分
のものであ
つた
し、また現にそうであることは御
承知
の
通り
であります。しかるに、昨年
英国側
における強度の
輸入制限
の結果、わが方としては、輸出が激減したのみか、
輸入
もそれに必要な
ポンド貨
の
手当
困難のため十分には行われぬ
状況
であります。 よ
つて
、
政府
といたしましては、
日英
間の
貿易
並びに
支払い関係全般
について
会談
を行い、何としてもこの状態を打開すべく決意いたしておる次第であります。 右のほか、
政府
は、
わが国
の
通商関係
の
増進
のため、多辺的には、ガット、仮加入を初め
国際砂糖協定
に
署名
を了し、また個別的には、すでに
条約締結
を了した
米国
以外に、
わが国
と
通商関係
にあるほとんどすべての国との間に
通商航海条約
または
貿易
支払いとりきめの
締結
を申入れあるいは
交渉
中であります。すでにエジプトとの間には
貿易
及び支払いとりきめの
署名
を了し、またカナダとも近く
通商航海条約
の
署名
を行い得る
段階
に達しております。 以上、外交問題の経緯の御
説明
を終ります。(
拍手
)
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荒舩清十郎
16
○荒舩清十郎君
国務大臣
の
演説
に対する質疑はこれを延期し、明一日定刻より本
会議
を開きこれを行うこととし、本日はこれにて散会せられんことを望みます。
堤康次郎
17
○
議長
(
堤康次郎
君) 荒船君の
動議
に御
異議
ありま
せん
か。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
堤康次郎
18
○
議長
(
堤康次郎
君) 御
異議
なしと認めます。よ
つて動議
のごとく決しました。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時四十分散会
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昭和
二十八年十一月三十日(月曜日) 開 会 式 午後一時五十八分
参議院議長
、
衆議院参議院
の副
議長
、議員、
内閣総理大臣
その他の
国務大臣
、
最高裁判所長官
及び
会計検査院長
は、
式場
である
参議院議場
に入り、所定の位置に着いた。 午後二時
天皇陛下
は、
衆議院議長
の前行で
式場
に出御され、玉座に着かれた。
衆議院議長
は、左の
式辞
を述べた。
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天皇陛下
の御臨席を仰ぎ、ここに第十八回
国会
の
開会式
を挙げるにあたり、
衆議院
及び
参議院
を代表して
式辞
を申し述べます。 本年の数次に亘る
災害
に対しては、
さき
に第十七回
国会
において
応急対策
が講じられましたが、われわれはこの際、民生の安定と国力の伸張を図らんがために、重ねて急速に
諸般
の
対策
を講じてその万全を期さなければなりま
せん
。 ここに
開会式
を行うにあたり、われわれに負荷された重大な
使命
に鑑み、
日本国憲法
の
精神
を体し、おのおのその
最善
をつくして任務を遂行し、も
つて
国民
の委託に応えようとするものであります。
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次いで、
天皇陛下
から左の御言葉を賜わ
つた
。 本日、第十八回
国会
の
開会式
に臨み、全
国民
を代表する
諸君
とともに、親しく一堂に会することは、わたくしの深く
喜び
とするところであります。 本年は、異常な
災害
の続発に加えて、内
治外交
上各種の重要問題があり、これに伴う緊急の諸
案件
を議するため、しばしば
諸君
の本議事堂に会することは、わたくしの深く多とするところであります。
現下
の重要な時局に対処して多くの障害を克服し将来の繁栄をもたらすよう
国会
が、国権の
最高機関
としての
使命
を遺憾なく果し、また全
国民諸君
が互に
協力
して各自の
最善
を尽すことを切に望みます。
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衆議院議長
は、御前に参進して、
御言葉書
を拝受した。 午後二時六分
天皇陛下
は、
参議院議長
の前行で入御された。 次いで、
諸員
は
式場
を出た。 午後二時七分式を終る