○帆足
委員 時間がありませんので、また残りは明日にでもしていただきまして、急ぎのことだけを申し上げます。今まで外務
委員会におりまして、こちらに初めて参りましたので、皆様にちよつとごあいさつ申し上げます。よろしくお願い申し上げます。
私は長らく二十数年も
経済界におりましたので、そういう点では勤労者の党におりますが、
経済界の実情には多少通じておるつもりでございまして、
岡野大臣とも旧知の間柄でございます。
岡野さんは金融界出身の方でございますが、しかし銀行屋さんの中では一番
輸出貿易並びに
産業の
事情に通じておられる方のお一人であ
つて、かたがた大阪出身の方でもありますから、われわれの申すことも特に理解していただけると思うのでございますが、
先ほど来同僚の皆様からきわめて建設的な批判のお声がありまして、私もそれらのことの大
部分には同感でございます。なかんずく
貿易の問題につきましては、
先ほど自立
経済という言葉がたびたび出ましたが、
日本の自立
経済ということは自給自足ということではないのでありまして、
自給度を増すことも自立
経済の一端でございますけれ
ども、どうしても
原料、食糧等、物理的にどのように開発しても
国内でできないものが圧倒的多数でございます。(「その
通り」)従いまして
輸出することによ
つて輸入をせねばならぬ。
輸出は吐く息、
輸入は吸う息、呼吸のような重要性を持
つた役割を、この国の
貿易は演じておるのでございます。その
貿易が何分にも、最近の国際連合の統計を見ましても、
世界は
戦前に比べて一三六、廃墟となりました西ドイツが一三五、イタリアが一五、
イギリスが一六五、アメリカが一七〇といいますのに、
日本の
輸出貿易はわずか
戦前の三〇%前後である。私はこのことを全国民に知らして、今や
貿易のための非常時態勢を宣言してもよいくらいの重要なときであろうと思います。
国内的には再軍備の問題などが起りまして、また災害も起りまして、財政は破綻に瀕するような
状況にあります。
国際収支はまたかくのごとくでありまして、
国際収支と財政とが二つの
インフレーシヨンの関門でございますので、私は、戦争は終りましたけれ
ども敗戦の痛手はまだ続いてお
つて、終戦後数箇年はアメリカの援助によ
つて今日まで息をつないで参りましたけれ
ども、今や真に自立せねばならぬとするならば、これは終戦来初めての重大難関に今ぶつつか
つておる。そこに持
つて来てまた洪水があり、悪天候があり、労使の問題も
解決せず、まことに憂慮すべき事態であると存じます。こういう
状況のもとで、急ぎの問題は、
国内の開発、外には
正常貿易の増大でございますが、きようは時間がございませんので、そのうちの一点だけを申し上げますると、私
どもは東南アジア並びに北アジアとの
貿易をもつと何とかせねばならぬということを常に唱えております。今日アメリカとの
関係が
日本の五〇%の運命を支配するものにな
つておるのでございますが、それでもなおかつ五〇%でございます。立地条件から申しまして、アメリカに百パーセント依存するということは遺憾ながら不可能でございまして、戦時
経済の点から見ましても、補給基地、前線基地、中継ぎ基地という限界を出ることはあえて不可能でございます。従いまして、私
どもは東南アジアと中国の
貿易だけですべてが
解決する、そういう観念論は断じて申しませんけれ
ども、まずあり得べき姿から言えば、アメリカとの
関係が三〇%、北アジアとの
関係が三〇%、東南アジアとの
関係が三〇%、その他が一〇%くらいのことがまず平常の一つの立地条件でございます。しかるに、吉田首相はよく中国との
関係は昔五%であ
つた。近ごろは六%説にかわ
つたようですが、しかし統計を見ますると、最少のときに二〇%、多いときには四〇%、北アジア全体を合せますと、最少のときでも四〇%にな
つております。従いまして、私
どもは中国との
貿易を今日ただちに三〇%にするとは申しませんけれ
ども、せめて一〇%くらいでも確保しておかなければ、これをゼロにして自立
経済を語ることは私は不可能なことであると思います。従いまして、せめて一〇%でも確保したい。昨年結び、ことしわれわれ自由党、改進党の同僚諸君とともに超党派的に努力して結びましたものが、わずか往復二億ドル、
日本の
貿易総額のわずか八%でございまして、きわめて控え目の
数字でございます。これをしも実現ができないようなことでは、私は前途まことに暗澹たるものがあると思うのであります。今日西ヨーロツパ諸国は、大
部分昨年の十倍から二十倍の
貿易をソ連なり中国に対していたしておりまして、人口わずか三百万のスイツツルが、今年の上半期に八百万ドルからの
貿易を中共に対していたしております。東京の人口の半分くらいの国が海波万里のかなたから一千万ドル近くの
貿易をしておるとき、われわれは、百万ドルの
貿易すらもむずかしいような
状況でございます。その他ヨーロツパ諸国は全部大同小異でございます。それのみか、驚くべきことには、アメリカは中共から実に八千万ドルの重要資材、ちようど
日本の開炭や大豆に当るようなものを
買つておるのでありまして、その代金はドルで払
つておるのでございます。このことはすでに英国の議会において公表されまして、西ヨーロツパの新聞はこのように書いております。アメリカは中国から一億ドル近くのものを昨年
買つている、そうして戦略物資中の戦略物資であるところのドル、地獄のさたも金次第というそのドル、これは
最高の戦略物資でございますが、そのドルを中共に
輸出している、そうしてバトル法を最も破
つているものはアメリカであり、バトル法をまるで教育勅語のように拳々服膺しているのは哀れな
日本であ
つて日本はすでに萎縮腎にかか
つておる、こういうことを西ヨーロツパの新聞で論ぜられておるようですが、このことをどのようにお考えでありましようか。もちろん今日保守政党の立場として、国際情勢から見まして、アメリカに
相当の気がねをいたさねばならぬという
事情があることは、当否は別として、われわれも事実問題としてよく理解するものであります。しかしこれに対して、同じく
貿易に生きねばならぬ国の英国はどうしているか。時間をとりますので、この次にそれらのことを申し上げまして御参考に供したいと思いますが、英国がいかに弾力性のある政策をと
つているかということは、もうすでに十分
御存じの
通りでございます。アメリカにいたしましても最近水爆がふえ、二つの
世界に水爆と原爆は千発を越えるようになり、また超音速航空機は音の速度の二倍にもなりましたので、大統領府におきましては最近チヤーチルにやや接近いたしまして、平和を確保しなければならぬということで、元の国際連合創立の精神にもどらねばならぬという主張も最近非常に強くな
つております。アメリカの政策は、大統領府の政策や国務省、参謀本部等の政策と出先
関係の政策との間に大体二箇月ずつのずれがございます。出先だけを見ておりますと、いかにも硝煙のにおいたけなわのように見えますけれ
ども、大統領府の方においては、もはや英国とよほど接近して参りました。ダレス長官はその間に立ちましてあつせんに努めており、最近ニクソン副大統領のお坊ちやん的な言い方に対して大分衝突しているような一面もございます。そこで中庸の道を歩むということは、常に保守政治家の皆さんが拳々服膺されるところであろうと思うのでありますが、ある面においてはそれせ真理であります。私はもう少し中庸の道を心がけられて、保守政党としても、せめてアメリカ五〇%見当、
あとはその他の
世界に五〇%目を注がれることが、島国、
貿易国の
日本として必要なことではないかと思うのでありまして、われわれも中国との
関係を調整し、多少なりとも
貿易促進をせねばならぬというので努力して参
つたわけでございます。何も中共
貿易だけで
日本のすべての問題が
解決するなどという、よく新聞にありますようなことを私
どもはあえて育
つているのではないのでございまして、そういう観点から、七百億円の
貿易協定を結んで参りました。そのうち今年の三月までに約八十億円の仮契約を結んで参りました。この中で大きな品目は硫安、苛性ソーダの
輸出、その見返りとして石炭並びに塩の
輸入とな
つております。その他自転車は四万台、光学機械等は政府の許可が出ましたので一億円、それから工具、自動車
部分品、こんぶ、人絹糸等非常に厖大なものが
輸出できるようにな
つて参りました。そこで
大臣にぜひともお願い申したいのは、今日中国の市場がまだやわらかなうちに
日本品が出ておりませんと、機械工業品や化学工業品は、使いなれたもののみを使うという習慣と必要がございますので、
日本の品物は過去において、鉄道にしても、車両にしても使いなれておりましたし、また医療機械、薬な
ども非常にほしが
つておりますが、すでに英国や西ドイツのものが洪水のように入り始めております。この市場がコンクリートのように固ま
つては、もうはすの実も育たないじやないかと思う。そこでわれわれはここ一、二年を非常にあせ
つている
事情も御了察願いたいのであります。
日本商品が行かなければどこの商品も行かぬというのであればいいのですが、西ヨーロッパの商品並びに
経済極節団が洪水のごとく今押しかけているときに、ひとり
日本のみが安閑としておれないと存じます。こういう点におきまして、急いで御考慮願いたいことがあります。それは来年の三月までに硫安五万四千トン、この値段は大体
国内値段でございまして、中国としては
日本の商品がヨーロツパのものより二、三割割高であるのも目をつぶ
つて買おう、何となれば、
自分の方の塩や開炭を
買つてもらえるのだから、こういうことで、朝鮮、台湾の入札値段よりちよつと高いぐらいのさし値を言うているのであります。もしこれを断わりますと、ただちに西ドイツの硫安が入ることは火を見るよりも明らかでございます。それで
通産省にもたびたび参りまして御
説明いたしましたけれ
ども、事務官諸君たちは非常に頭脳明晰でよく理解くださ
つておりますが、何分にもどこかまだ政治力の不十分なところがあ
つて、ぜひともこれは大胆のお耳に入れてくれということであります。実は私
どもこういう大旅行で、しかも超党派的な、公用旅券までいただいていたしましたならば、当然
岡野国務大臣から一夕ぐらいはごちそうでもしてくださ
つて、ゆつくり懇談しようというお言葉でもあろうかと
期待しているくらいのことで――まあごちそうはどうでも
けつこうですが、とにかくこういうこともゆつくり
大臣のお耳に入れて、国家のため、
日本の国民のために詳しい
事情をもう少し政府当局の責任ある皆さんのお耳にも入れねばならぬことがたくさんあると私は存じております。先般は六十日参りましたし、今度は四十日も滞在いたして参りましたので、
相当詳細に調べて参
つたつもりでございます。この硫安につきましては、御
承知のように、朝鮮の入札はうまく行きませんでございまして、十二月分の二万五千トンだけを急いで出すことになりました。それにいたしましても、一応一、二、三月は渇水期でございますし、肥料の
国内における需要の最盛期でございますから、もちろん農林
委員会とも御相談し、また農民団体、購買組合連合会、その他
関係筋とよく御相談をしまして、真に農民諸君に何の心配もないような
措置を十分とりました上で、何とかしてこの五万四千トンくらいのものは
輸出できないものであろうか、値段におきましては異存はほとんどないのでございます。従いまして通産当局におきまして、これが国策的に必要なものであるというお考えをおきめ願いまして、ぜひとも農林省と相談され、われわれとしてはまた議員連盟を通じまして、農林各
委員と十分御相談いたしますから、ぜひともこれについて
大臣の一段の御協力、御指導をお願いいたしたい。
さらにそれと並んで開炭の
輸入問題、この前のときに品質が悪か
つたのは、山元貯炭などを入れましたせいもありましたが、今では、御
承知のように、きようの新聞を見ますると、東南洋に十万トン、二十万トン船積みが起
つております。これは選炭
設備も
改善されまして、船積み
設備もよほどよくな
つております。先日冨士、八幡に送りましたものの品質も、前と見違えるほどよくな
つて参りました。従いまして何とかして両方もう少し相談し合いますならば、
日本の溶鉱炉に適する炭が流れて来るようになることは、もうほぼ見当がつきました。多少値段の点と海運の点で問題がありますが、これも折衝で
解決つく段階になりました。今年はアメリカ炭を使うようにな
つておりますので、そのすえぜんの方が
業界では楽でございましようけれ
ども、あすあさ
つての、国家百年の計を考えますと、やはりこれに死命を制せられるということは困るでしようけれ
ども、この炭を何割か使うということは非常に不可避的なことでございますし、またそのために莫大な
外貨為替を節約して、その
為替でわれわれは食糧を買い、綿花を買うことができる。それによ
つて国民にサービスすることができるわけでありますから、政府もこれを何とかして、先方からは硫安見返りで約二十万トン、薄板鉄板まで出せば、四十万トンを三月まで出そうという仮契約ができておりますので、薄板鉄板の解除はまた御相談申し上げますが、これはアメリカとの相談もいることですから、すぐ間に合わないとすれば、硫安の方を先に
手当しておくということで二十万トンの開炭の
輸入について、これも
為替の見地から格段の御
措置をお願いいたしたい。
苛性ソーダと塩の問題につきましては、大豆に驚くべきことをお耳に入れなければなりません。ロンドンにおける苛性ソーダの相場が今日は二十二ポンドが、
日本国内においては四十三ポンドもするのでございます。国民の皆様はそれが塩が高いためだとお考えであ
つて、近い塩さえ入
つて来れば
解決つくだろうと考えておりましたが、塩の値段をただにしましても、苛性ソーダの
国内相場は三十三ポンドというような
状態、一体通産当局においては
日本の化学工業に対する指導をどういうふうになされておるのか、実は驚いた次第でございます。もちろんそれには多くの理由がありまして、聞きますと、石炭の値段とか品質とか、あるいは金利の問題とか労使の問題とか多々ございますけれ
ども、これではあまり
程度が低過ぎる。こういうことだからその基礎の上に乗
つておる
日本の人絹糸がだんだんイタリアから駆逐されつつある。今度は光のある方の人絹を
輸出いたしました。それも多少お情で
買つてもら
つたような節があるのでありまして、まことに寒心にたえない
状況でございます。従いまして塩を入れまして苛性ソーダにして中国に出す、何とかこの方式はないかということを今専売局と当局の軽工業局の方に御相談しておるわけでありますが、どうか
大臣もこの問題の、重要性にお目をとめられまして、苛性ソーダの
輸出が何としてもできるように、一万トン中国は三、四月ごろまでにほしい。塩は自転車と苛性ソーダの見返りで三十万トンとりあえず出そう、これを成立させるようにお願いしたいと思います。
さらに自動車の
部分品並びにラジオの
部分品等につきましては、ラジオや小型自動車は、これは英国ではもう七人乗りの自動車も許可されております。しかるに
部分品だけを出さないということは、ちよつと小細工の度が過ぎやしないかということをあちらこちらで言われました。と申しますのは、中国は貧乏しておる国でありますから、むしろ今のところは車両、自動車、ラジオの
部分品の
輸入を第一に欲しておる。それを修理してから後に新しいものを買いたいという
気持があるのでありますが、いまだに許可されておりません。こういう例は枚挙にいとまないほどありまして、戦略物資と非戦略物資のボーダー・ラインでありますけれ
ども、西ヨーロツパ諸国では多少ゆるやかに取扱われておるものが、
わが国ではまだあが
つておるものがございます。これは別な機会に資料をも
つて申し上げます。ココム・リストは秘密にな
つてお
つて発表されておりませんが、西ヨーロツパのある実業家が私に漏らしたところによりますと、君らの知らぬ品目がまだ二十幾つかあると言
つておりました。黄田君は八品目か数品目と言
つておりましたが、どうも広いようであります。この点は政府当局よりわれわれの方が詳細な資料を持
つておるようでありますから、場合によりましては資料は提供いたします。
さらにお願い申したいことは、これは今度私
どもの方の自己反省にもなるのでございますが、中国から大豆が来ればとうふの値段が三割安くな
つて来るとか、塩が来れば苛性ソーダが安くなるとかいう演説をいたしまして、実は万雷の拍手を浴びて参りましたけれ
ども、これも多少はわれわれ
貿易というものにきびしさを思わざるを得なくな
つて参りました世の中に、そういうぬれ手であわをつかむということはわれわれは考えなければなりませんし、か
つての中国と違
つて今の中国は国際値段を始終見ておりまして、国際値段ぎりぎりのところでぱつと発注して参
つておりますので、中国との商売も必すしも楽ではないのでございます。従いまして回炭の
輸入などにつきましても、事務官の諸君に非常に御苦労をかけると思いますが、中国の
貿易もまた他国の
貿易と同じように非常に困難な諸問題があることもわれわれは今度初めて
経験しました。
それから最後に、
先ほど伊藤さんから言われましたように、
輸出値段がほかの国よりみんな二、三割高い。従いましてこの問題についてひとつ抜本策を今のうち講じなければ、いかに大蔵
大臣ががんば
つても
為替がこわれるということになるのじやないかと思います。私はあの
為替がきまりましたときには、実は減価償却してはおらず、また地代家賃もあのときはただのような
状態でありまして、
インフレのいろいろな悪要因が内包されておりましたから、よはどの
合理化と労使が協力しなければ
為替相場を維持することはむずかしいと申しましたが、何ら努力することなしに
為替相場はずるずると来て今日の事態を生みました。従いまして今日
経済同友会あたりで自粛生活を申し合せておりますが、実は
相当重要な問題がそこにあるのであります。とにかく
輸出がわずか前年度の三〇%、そうして国土は四割もなくな
つて、人口は二千万もふえて、人の命だけはどうやら女性は六十七、八才ですか、男性は心がけが悪いのでそれより三つ下だそうでございますが、年は二十年も延びてしま
つた。こういうことで絶対絶命の道は、国交の調整と
貿易以外にない。
貿易をよくしようと思えば国交の調整をはかり、平和の裏づけがなければならない。再軍備だ、無軍備だといろいろ論議はございましようけれ
ども、しかしとにかく平和の国交の調整のためには力を合せるというお
気持で
通産大臣はわれわれ野党の言うこと聞いていただきたい。中国
貿易使節団が、君たちは社会党左派なのにどうして自由党の諸君と仲よく行けたかなとよく言われますけれ
ども、私は国を思う心はある意味でこういう非常事態には一つでありまして、平和と国交調整、
正常貿易の増大というこの国民的課題については
相当一致し得る面もあるのではないかということを痛感いたしまして、あえて申し上げる次第でございます。
差迫
つた問題は、硫安にしましても苛性ソーダにしましても、
あと二週間くらいの間に中国に最終的返答をいたして商談をまとめなけばなりません。実は一箇月という約束でありまして、去る三十日に期限が過ぎましたのでもう少し延ばしてくれと言
つて、一箇月延ばしてもらいましたが、年末の
関係もありますので十二月の中旬までにこの仮契約をまとめてしまわねば、キヤンセルになりまして、全部西ヨーロッパ市場にとられます。と申しますのは、西ヨーロツパ市場のものが二、三割安いものですから、今のところ太刀打ちがむずかしい。ただ非常に有利なのは、ミシン、自転車、光学機械などはさすがに多少有利でございまして、その他のものはほとんど不利でございます。特に硫安については差迫
つた問題で、硫安が不可能になれば塩の方も回炭も不可能になります。硫安に対しては農林
委員会の皆さんともわれわれよく御懇談して態勢を整えますが、しかし御当局においては細目割当が今後きまることですから、電力の割当を多少なりとも増加していただくとか、その他
貿易の
振興が国としては
最高の死活に関する問題であるという認識に到達されるならば、おめおめ五万四千トンのこの有利な発注を失
つて水に流してしまうなんということはあり得ないことでございますから、どうか
通産大臣においては格段の御
措置をお願い申したいと思います。
委員長からの御注意もありましたので、その他のことは次の機会に申さしていただくことにしまして、
岡野大臣から、これに対して一段と推進するという政治性のある、そして希望を抱かせるような御答弁を切にお願いしたいのでございます。