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1953-11-06 第17回国会 参議院 文部委員会 第3号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十八年十一月六日(金曜日) 午前十時五十八分
開会
—————————————
出席者
は左の通り。
委員長
川村
松助
君 理事
荒木正三郎
君
委員
大谷
贇雄君
木村
守江
君
谷口弥三郎
君
安部キミ子
君
高田なほ子
君
深川タマヱ
君
長谷部ひろ
君
須藤
五郎
君
事務局側
常任委員会専門
員 竹内 敏夫君
常任委員会専門
員
工楽
英司君
説明員
文部大臣官房総
務課長
福田 繁君
—————————————
本日の会議に付した事件 ○
派遣議員
の
報告
○
教育
、
文化
及び
学術
に関する
一般調
査の件 (
報告書
に関する件) (
冷風水害地
の
学童給食対策
に関す る件) ○
継続調査要求
の件 ○
継続審査要求
の件
—————————————
川村松助
1
○
委員長
(
川村松助
君)
文部委員会
を
開会
いたします。
最初
に、
派遣議員
の
報告
を聞きたいと思います。
北海道方面
に行かれた
報告
を
安部
君からお聞きいたします。
安部キミ子
2
○
安部キミ子
君 今日は
剱木委員
が急にお休みになられましたので、私が代
つて報告
をいたします。 第一班として
北海道班
、期日は十日間でございまして八月の二十九日から九月の七日まで、人員は
剱木委員
、
吉田調査員
、
安部
の三名でございました。
調査
の
目的
は
教育文化一般
に関する
調査
、主としてこの前十六
国会
で
僻地教育振興
促進法案なるものの案が出ております。そうした
関係
から
僻地教育
の
現状
を見て参つたつもりでございます。それに合わせて
教員
の
養成
の
状況
、それから
地方教育委員会
の
状況
、それから
文化財保護
の
状況
について
調査
して参りました。 先ず
僻地教育
の
現状
といたしまして、
調査
の
対象
のところは
根釧地区
、即ち
根室管内
、
釧路国管内
でございます。
根室管内
は
中標津
町
附近
、
標灘
町
附近
、
釧路国管内
では
標茶
町、
弟子屈
町
附近
、この
二つ
の
管内
を
調査
の
対象
ととつたのでございます。
根釧地区
の特色といたしまして、一番に問題として考えてみたいのは、
入植開拓者
の
子供
の
教育
、それから小規模の
学校
が非常に多くて、非常に小さな規模でそれらの
学校
が経脅されておるという
事情
、三番目に、大部分の
学校
は
小学校
と
中学校
が併設されている
実情
でございます。四番目に、教場が分教場という形にな
つて
持たれておるところが多い。五番目に、
学校
間の
距離
が大変離れてお
つて
、その長いところでは二里乃至三里、更に五里も離れているという
実情
でございます。六番目に、
通学距離
も大変離れておりまして、遠いところは二里以上もあるという
実情
でございます。
分校
は単級又は
複式学校
にな
つて
おります。
調査
しました
学校
は、
根室管内
では
中標津
の
西竹分校
、それから
東竹分校
、標津の
茶志骨分校
、この三校を見て参りました。
釧路国管内
では
標茶
の
栄小学按分校
、
弟子屈
の
農業高等学校
を見て参りました。 次に
分校
の
教育
の
実情
を
調査
いたしましたところ、
校舎
は極めて粗雑でございまして、バラツクの
学校
が殆んどと
言つて
もいい
実情
でございます。
厳寒
を凌ぐこの
地方
の
実情
にもかかわらず、
学校
が非常に古くて、而も年数はまだた
つて
いないのに朽ちているという
実情
でございます。これは
農林省
の管轄でございまして、
入植課
で、
国庫補助
によ
つて
建つたものとな
つて
おるのでございますが、その後の
維持費
は一切持たれておりません。従いまして、
最初
からもう少しよいものを建てて行くという
方法
でなければならないと思うのであります。
児童
は少いところは十名から多くても三十名
程度
でございまして、中学生が自分の
中学校
という単独な
学校
を持つことができなくて
小学校
の
分校
に通
つて
いるという特殊的な
状況
でございます。又特に強調いたしたいことは、ここの
子供
の
健康状態
は非常に悪くて、
ちよ
つと見ましたところでも、目が悪いのじやないかという心配の子もあるように私は
感じ
ました。従いまして、
家庭
では乳牛を飼
つて
いるのが
実情
でございますが、生活の困窮から、その
家庭
で搾られている牛乳を
子供
に飲ませてやるだけの余裕がないということであります。このような
実情
でありますので、若しできますならば、こうした
学校
に全部国家が保障して私は
給食
がなされなければならないのではなかろうかと思うのであります。併しながら、配給の
脱脂乳
では
北海道
のごとく生乳の多いところでは歓迎されないかと思います。その点いろいろの
給食法
も考えられるであろうと思います。併しながら、
子供
はみんな素直で明朗であることは非常に力強く
感じ
ました。
設備
の点で
教材
とか教具というようなものが殆んどない
実情
でございまして、
理科教材
、図書などというものは望んでも考えられない
実情
でございました。併し
先生
はこの
分校
に過ぎた、すべての
分校
に、立派な
先生
が配置されておりますので、その点私は意を強くした次第でございますが、併し今後もこの
地方
の
教育
を育成するには十分な
教育
に対する熱意が当事者になければならないと思う次第であります。
農業高学等校
の
視察
におきましては、この
北海道
でなくては見られないだろうと思うところの非常に広大な耕地と十三万
町歩余り
もあるところの馬の
放牧地
を持
つて
いるという点では、私は大変嬉しい
感じ
を持ちました。従いまして、
生徒
は快活明朗で健康であります。
先生がた
も一致協力してその
学校
に服務しているように
感じ
ました。併し、
校舎
は何と言いましても元監獄でございまして、
陸軍
の
軍馬補充部
の
建物
を改築したようなものでございますので、もう少し
高等学校
らしい立派な
建物
が欲しいという
感じ
を受けました。農具などはかなり整
つて
おりまして、この
校舎
は
教育
に差支えないという感もありましたが、併し
日本
に特殊な
高等学校
でございますので、もう少し
文化
的な、科学的な、機械的な
農業施設
も私は今後考えられなければならないのではないかと思います。
開拓地
の
一般状況
と、これに対する
意見
を申しますならば、地理的に
大変悪条件
でありまして、広大な
地域
に
人口
が稀薄であることと、
冬季
の
厳寒
に、
風雪
が御承知のように強いのでありますので、これに対する
措置
を十分考えなければならないこと、又夏季はガスが大変深くございますので、そういうようなことも考慮に入れて、
学校
の
施設
なり、
経営
なりをや
つて
行かなければならないのではないかと思います。又経済的な弱点といたしましては、
開拓者
は勿論貧困でございます。五カ年
計画
とか、三カ年
計画
とかいう約束で入植して参るのでありますが、第一年の
開墾地
は第二年目からは生産に役立つというわけには参らないのであります。従いまして、
開拓資金
だけでは支え切れない
実情
でございます。そこで
開拓
には人を先へ持
つて
行つて
、そこの
地方
を
開拓
するというような、いわゆる
人先主義
を排しまして、道路とか病院、
学校
、電気、
井戸等
の
設備
を集約的に先に持
つて
来てこれに併行して入植させるという建前でなければ、真の
開拓
の
目的
が期せられないのではないかと思います。殊に
北海道
は熊が出没する原野が多うございますので、
児童
がそうした危険な
状態
にある悪路を二里以上も通うというような、悲惨な
実情
でございます。又
冬季
は猛
風雪
のために生命を落したというような
実例
もございまして振り返
つて
見れば、車の上に
子供
がいなかつたというような
実情
で、実に話を聞くだに胸の熱くなる気持でございます。
学校
と公民館、
図館書等
を併設いたしまして、
社会教育
と
学校教育
とをもう少し併行的に充実すべきであるという実感を受けました。又
文化施設
といたしましては、
ラジオ
は町から林間に電線を通しまして、共同的に使
つて
いるという
程度
でありまして
青年
にも、
子供
にも、
娯楽機関
というのはこの
ラジオ一つ
でございます。従いまして、今後この問題に対しましても何とか考えなければならないと思います。又
開拓入植
には、主として
北海道
開発庁と
農林省
の手によるばかりでございまして、これに対して
文部省
は
余り
関係
した、或いは協力した過去の実績がないように聞きますが、これらのことも総合的、
根本的対策
として、国の協力によ
つて
初めて
解決
すべきだというふうに思います。 又、
僻地
の
青年教育
は、
只今
では
北大
の
教育学部長
の
城戸幡太郎
氏が
北大
に
定時制高校
を設けまして、実際に研究すると
言つて
おられましたが、将来は、
僻地
の
青年教育
については、真剣に合理的な
教育方策
が立てられなければならないと思います。又
僻地教育
に携わる教職員につきましては、無
資格者
が殆んどでありまして、約七〇%という
実情
であります。有能の者や、
経験者
は、
余り
に
僻地
なるがために行きたがらないし、
中標津
では、
土地
の
高校出身者
を
学芸大学
に送りまして、町から学資を送り、卒業の後は郷里に帰して
教育
に携わるという
実情
でございます。こうした
方法
も
一つ
の
僻地教育振興
のためになるかと思いますので、御参考に供したいと思います。
教員
の
需給関係
につきましては、
学芸大学
の卒業生は毎年二千名、
需要数
は三千五百名乃至四千名という
実情
でありますから、すでに絶対数が不足しております。無
資格教員
は、無
資格教員
を減らすことは当面の重要なる問題でありますが、併し
現状
のままでは当分の間これを
解決
する術はないかと思います。
教員
の
養成
につきましては
根本検討
を必要といたしますが、その
方策
としましては、
各地
の
分校
を独立さして、二乃至三の独立した
学芸大学
を作るかというふうなことも一考に供すべき事実だと思います。又
僻地
の手当の問題とか、住宅問題とかいうようなことも合わせて考えられて然るべき問題だと思います。 結論といたしまして、
僻地教育
に関する根本的な
解決策
としては、何らかの
立法措置
が早急に必要であるということを痛感いたした次第であります。 なお
地教委
につきましては、
北海道
は広大な
地域
に稀薄な
人口
が散在しております特異な
環境
であります。従いまして道の
教育委員会
は十四の
地方事務局
を今持
つて
おる
実情
でございますけれども、道全体の
教育
を振興させるには、この
地方事務所
をもつと充実させるか、或いは
北海道
独特な
立場
で、
地方教育
を振興させるということの
二つ
の途があるのではないかと考えておる次第であります。例えば別海村のごときは、香川県よりも大きいという面積を持
つて
おりまして、昨年は一挙に三十校
余り
、三十数校を新設した
事情
もございまして、これらのことを考え合わせますと、
地教委
の問題は、
北海道
は特別な扱いとして十分
方策
を立てなければならないと考える次第であります。 最後に
文化財
の
保護
の
現状
を
視察
して参りました。
茶室
は八
窓庵
。これは夜
ちよ
つと時間が遅れましたけれども、無理に頼んで見せて頂いた次第であります。併しこの八
窓庵
という有名な
茶室
も、
只今
の
実情
では
余り保護
が加えられていないという
実情
でありますので、これももう少し皆さんが
関心
を持
つて
保護
して行かなければならないと考えます。 阿寒湖の
まり
もは世界的に有名な
文化財
でございますが、これらのことも、もう少し専門的に研究してみる必要がありまして、年々
まり
もを盗んで行く、
まり
もが減
つて
行くという
事情
でございます由聞きまして、大変遺憾に考えた次第でございます。 以上が
劔木先生
の欠席によ
つて
、今朝ほど私に示されました
報告
でございますので、至らないところがたくさんございますが、簡単に御
報告
申上げます。
川村松助
3
○
委員長
(
川村松助
君) 次に大阪府、兵庫県、山口県、
福岡
県
方面
に行かれた
報告
を
木村
君からお聞きいたします。
木村守江
4
○
木村守江
君 本
委員会
の決定に基きまして、去る九月十一日より一週間にわたり行いました、近畿、中国、
九州方面
の
現地調査
の結果につき御
報告
申上げます。
視察事項
は
基地周辺
の
教育
、その他九項目にわたり、一行は、
須藤委員
、
長谷部委員
、並びに私と
文部専門員室
より、
滝調査主事
が参加いたしました。 本日は、今回の
調査
の
主要事項
と考えられます
基地周辺
の
教育
問題と
小倉市平屋台
の
文化財保護
問題について重点的に御
報告
申上げたいと存じます。 先ず、
基地周辺
の
教育
についてでありますが、
視察地
は、
豊中
市、
伊丹
市、
岩国
市、
小倉
市、
福岡
市等、
米軍飛行場
若くはR・R・
センター
の所在地でありますが、これらの地は、それぞれ
教育
問題としても相当厄介な問題を持
つて
おり、その
解決
には、大いに努力しているものの未だよい結果を生んでいない面が多々あるように見受けられました。 われわれは、直接その
実態
にふれてみたわけでありますが、その
実態
については、その
土地
それぞれの
特殊性
に応じて問題は多様であります。 即ち、
軍隊
の
駐留様式
、例えば、
飛行場
とかキャンプとか、
演習場
とか、R・R・
センター等
の区別により、又
土地
の
産業
、
住民一般
の
文化水準
、あるいは
教育
への
関心
の
程度等
によ
つて
問題のあり方が相当異
つた色彩
において展開されております。 併しこの多様な
基地
の問題も、
教育
の
立場
よりみるとき、おおよそ次の二点に集約できるようであります。即ちその第一は、
学校教育
が、
基地存在
のために受ける直接の
被害
をどうするかの問題。第二は、
基地特有
の
風紀状態
が、
生徒児童
に与える悪影響をどうするかの問題であります。 第一の問題につきましては、
伊丹
、
岩国
、
板付等
の
米軍飛行場周辺
の
学校
が受けております、爆音による
精神
不安と
学習障害
という
被害
であります。 又、これら
基地
の
附近
は、
飛行機
の
墜落事故等
もあり、極めて危険であります。このような危険や
被害
を避けるためには、他の適当な
土地
に
学校
を
移転
せしめたいと考えるのが自然であり、そのような
学校
としては
豊中
市の
螢ヶ池小学校
があります。
螢ヶ池小学校
は、
伊丹飛行場
の東方百
余米
の位置にあり、
飛行機
の
離着陸
の音や地上の
発動機整備音
に殆ど間断なく悩まされ、
教育活動
は著しく阻害されております。又、同校の教師、
児童
は本年既に二回も
墜落事故
を目撃し、相当不安の念を抱いているとのことです。又、
学校
に接近して
基地
内に最近兵舎の増設が行われており、それに
伴つて
、
学校周辺
にも、それとおぼしき、
ホテル
やハウスが建築されつつあります。これらの
事情
から、
関係者
は
移転
を切望しており、われわれとしても何らか手をうつ必要があるのではないかと
感じ
て参つた次第であります。 次に
事情
は少し異なりますが、
福岡
市
板付飛行場
に隣接しております、
東光中学校
は、なほ一校別に
中学校
をつく
つて
ほしいとい
つて
おりました。その理由は、
板付飛行場出現
のために、
飛行場
の向う側にな
つて
しまつた部落の
生徒たち
は、
通学距離
が倍加したのみでなく、
通学途上
、
滑走路
の端にあたる
飛行場
の東側を通る際は、
飛行機
の
離着陸
のため非常に危険であ
つて
、是非それらの
生徒
のために一校
中学校
を増設してほしいということでした。これは極めて適切なる話だと
思つた訳
であります。その他、九州大学を初め、多くの
学校
は
飛行機
の騒音のため非常に困
つて
おり、何らかの有効な手段を早急にとる必要に迫られておる
状況
であります。これらの
解決策
を実施するためには、相当の予算を必要としますが、
関係者
はひとしく国の援助を期待しております。 ところで、このような
駐留軍
の
行為
による
被害
からまぬがれるための
移転費
や
施設設備費
については国が
補償
すべきは当然と考えられますが、それを根拠づける
法規
については、どうもはつきりしておらない
現状
であります。 第十六
国会
を通過、去る八月二十五日制定公布されました
法律
第二百四十六号、
日本国
に駐留する
アメリカ合衆国軍隊
の
行為
による
特別損失
の
補償
に関する
法律
は、従来適法に
農業
、林業、漁業又は
政令
で定めるその他の
事業
を営んでいた者が、その
事業
の
経営
上、
損失
をこうむつたときは、国がその
損失
を
補償
すると第一条に規定しておりますが、この
法律
において
教育関係
の問題が
解決
されるかどうかにつきまして、
水産委員会
での審議の過程で相当論議されております。
法解釈
の上で
学校教育
が
事業
とみなされるかどうかはある
程度
問題ではありますが、その際の
政府委員
が答弁いたしておりますように、
文部省関係
の
法規
では、今のところこの種の問題を救済する道がない以上、当然早急に
政令
を設け、
教育関係
の
被害
の
補償
はなされるべきであろうと存じます。先般の
委員会
でもこの点につき
荒木委員
より
文部大臣
に対し質問がございましたが、
政府
は至急にこの問題を
解決
すべきものと存じます。 次に第二の点といたしまして、
基地特有
の風紀問題がございます。今日、あらゆる
基地
に多数おります
パンパン
は、
生徒児童
に対して目に見えない
精神
上の影響を与えるものとしていずれの
基地
においても大きな問題とな
つて
おります。 併しながらこの
パンパン対策
は、それにまつわる
ホテル
、
キヤバレー
、ダンスホール、
ポン引
、
輪タク屋
、諸種の利権屋、それに
外国人
が介在し、非常に問題の
解決
を困難ならしめております。この異様な
基地風景
は、納得できかねるものがあろうと存じます。純真な
子供達
には
学校
で教えられることと
社会
で実際みることとの矛盾、あるいはゆがめられた
性知識
を背負
つて
生長してゆく
子供
の将来を考えるとき、大きな問題であると思うのであります。 ところで、この問題に対しましては、一方で
パンパン行為
の
禁止
、抑制を
中心
とする
環境浄化
の推進が必要であると同時に、他方では
学校当局
が積極的に
教育指導
を行い、
情操教育
、正しい性
教育
、
勤労教育
によ
つて抵抗力
のある健全な
子供
の育成に努めることが重要であるわけであります。
環境浄化
につきましては、その
土地土地
において色々と
色彩
が異な
つて
おります。併し総体的にみますると、性病の
取締
、青少年の
不良化防止
、
売春勧誘行為
の
取締
は
一般
に行なわれており、又
各地
において
米軍
との
連絡協議会
が設けられ、問題の
解決
のために積極的に
連絡
が行われております。
パンパン取締
のために現在長も効果的であるのは
麻薬取締法
であるとの
豊中警察署
の談であります。この問題の
解決
には
売春禁止法
と共に考慮すべき点ではないかと思われます。 又現在の
建築基準法
(第十五条)によれば、
建築工事着工
の際の
届出先
が都道府県とな
つて
いるのを
市町村
にして欲しいという要望もありました。これはアパートということで
建築届出
をするものの、その実は、
ホテル
をや
つて
いる
実例
が多いが、
届出先
を
市町村
とすれば地元のことでもあり、
調査
が行き届き、このような事例も未然に防止できるのだというわけであります。 これは
豊中
市の例でありますが、
住宅都市
、
教育都市
の
豊中
が歓楽街にな
つて住民
は全く困
つて
いるということでしたが、
建築基準法
に定められている
住宅地域
の
設定
を行うとか、条例をつく
つて文教地区
の
設定
をするとか、もつと積極的に街を守る
方法
がありはしないかとも考えられるのであります。なお
学校当局
の
教育指導
は、いずれの
学校
も涙ぐましい程に努力されておりますが、このような
基地
の
学校
は何はともあれ、二部授業のあるところはそれを解消し、更に
施設
、
設備
をよくし、尚又、町に遊び場、プール、
公園
、
図書館等
を
子供
のためにつくるよう、国も
地方公共団体
も積極的に努力することが必要であると痛感した次第であります。 次に
天然記念物平尾台
につきまして
視察事項
を御
報告
申上げます。
平尾台
は
カルスト地帯
として特異の形態を持
つて
おりまして、
学術研究
の
対象
として
文化的存在価値
を認められ、
天然記念物
として
指定
されております。又
平尾台
は現在
県立公園
として北九州多数
住民レクリエーシヨン・センター
として又
観光地
として
利用度
を高めております。なお、この地は
終戦
時まで
陸軍演習地
であり且つ
要塞地帯
でありましたために、詳細な
地形地質調査
が許されなかつたのでありますが、
終戦
後
要塞地帯
の制約が解け、当
台地
の
学術的研究
が次第に活発となりまして、以下申し述べますような問題も惹き起すに
至つたの
でございます。即ち
豊国セメント株式会社
ではこの
台地
を形成いたしております
石灰石資源
に着目いたしまして、
昭和
二十六年一月三十一日、この地に
鉱業権
の
設定
を
申請
いたしましたが、
昭和
二十七年六月二十日、
福岡通商産業局長
より
鉱業権
を
設定
されております。又、
昭和
二十六年五月、同社は
国有地
とな
つて
おります
同地
の
払下げ申請
を大蔵省に
申請
いたしております。 一方、これよりさき、
昭和
二十五年五月には、
同地
は
福岡県立筑豊公園
に
指定
され、又同年七月には、
瀬戸内海国立公園
への
編入陳情
が行われております。又
小倉
市では、この地に
鉱業権
が
設定
され、
採掘
が開始されることにな
つて
は、
平尾台
の
景観
が全くそこなわれると共に、その
学術
的、
文化的価値
が著しく毀損されることを憂いまして、
昭和
二十七年六月十三日
県教育委員会
に対し、
文化財保護法
による
天然記念物
の仮
指定
の
申請
をいたしますとともに、同年六月二十日
文化財保護委員会
に対しては
天然記念物指定
の
申請
を行な
つて
おります。これに対しまして、
福岡
県教育委員会
では同年七月十七日
天然記念物
の仮
指定
を議決し、
文化財保護委員会
では同年十二月二十七日
天然記念物指定告示
をいたしました。この間
昭和
二十七年七月十七日
小倉市長
は
土地調整委員会
に対して、
福岡通商産業局長
が
豊国セメント株式会
に
設定
した
鉱業権設定
の
取消裁定申請
をいたしたのでありますが、
土地調整委員会
では
昭和
二十七年十二月二十六日
申請人
の
申請
を棄却しましたため、本件は現在
東京高等裁判所
に提訴され引続き審理中であります。本年に入りまして
豊国セメント株式会社
では三月六日
文化財保護委員会委員長
に対して、
天然記念物現状変更許可申請書
を提出し
セメント原料
として
石灰石
を
採掘
するため、
平尾台
の
現状
を変更する
許可
を求めているのであります。
豊国セメント株式会社
では、
グロリーホール式採掘方法
を採り、外観上の
風景
を殆んど損傷せずに
採掘
したいと申しておりますが、この点が問題でありまして、工場、
事務所等
が
景勝地
の
中心地帯
に設置され、索道が架設されますと、
景観
の損傷は著しいものがあろうと考えられます。 以上、
平尾台
問題について、概略を御説明申上げましたが、これを結論的に申せば、
平尾台
は
学術
上
保護
すべき
天然記念物
として、又国民の保健上有益なレクリエーシヨンの好適地として、極めて貴重なものとわれわれは判断いたしたのでありますが、これを一
営利会社
の手によ
つて永久
に傷けられることは誠に忍びないものと考えるのであります。 私共はこの際、
文化財保護法
の
精神
を尊重し、この
平尾台
を末長く
保護
いたしたいと考えますと同時に、この問題について、
文化財保護委員会
、
通産省並び
に
豊国セメント株式会社
間において、慎重に話し合いがすすめられ、最も良き
打開策
が発見されうるよう切に望むものであります。
—————————————
川村松助
5
○
委員長
(
川村松助
君)
教育
、
文化
及び
学術
に関する
一般調査
についてお諮りをいたします。 右の
調査
は進行中でありますが、
今期国会開会
中には
調査
が完了いたしませんので、
未了報告書
を提出いたしたいと思いますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
川村松助
6
○
委員長
(
川村松助
君) 御
異議
ないものと認めます。
文案
の作成その他については
委員長
に御一任願いたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
川村松助
7
○
委員長
(
川村松助
君) 御
異議
ないものと認めます。
委員長
が議院に提出する
報告書
には多数
意見者
の
署名
を附すことにな
つて
おりますので御
異議
のない方は順次御
署名
を願います。 多数
意見者署名
荒木正三郎
須藤
五郎
安部キミ子
高田なほ子
深川タマヱ
長谷部ひろ
木村
守江
大谷
贇雄
谷口弥三郎
—————————————
川村松助
8
○
委員長
(
川村松助
君) 次に
教育
、
文化
及び
学術
に関する
一般調査
は
今期国会閉会
後も
継続調査
をいたしたいと存じますので、
議長宛
に
要求書
を提出することに御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
川村松助
9
○
委員長
(
川村松助
君) 御
異議
ないものと認めます。その
文案
、
手続等
については、
委員長
に御一任願いたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
川村松助
10
○
委員長
(
川村松助
君) 御
異議
ないものと認めます。
—————————————
川村松助
11
○
委員長
(
川村松助
君) 次に継続審査についてお諮りをいたします。勤労
青年教育
振興法案は
今期国会開会
中審査が結了いたしませんので、閉会中も引続き審査をいたしたいと存じますので、
継続審査要求
書を提出することに御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
川村松助
12
○
委員長
(
川村松助
君) 御
異議
ないものと認めます。その
文案
、
手続等
については、
委員長
に御一任願いたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
川村松助
13
○
委員長
(
川村松助
君) 御
異議
ないものと認めます。速記を止めて下さい。 午前十一時三十分速記中止 —————・————— 午後零時十五分速記開始
川村松助
14
○
委員長
(
川村松助
君) 速記を始めて下さい。御質疑のあるかたは御発言を願います。
荒木正三郎
15
○
荒木正三郎
君 今次の西
日本
の水害、それから十三号台風、なお東北、
北海道方面
の冷害、これは未曾有の災害ともいわれて、その影響は
学校教育
の面にも相当及んで来ておるわけなんですが、特にこれらの
地域
の学童の間においては欠食
児童
が著しく増加しておる、こういう
事情
もござまして、この問題につきまして先般
文部省
当局に対してこれが対策についていろいろお尋ねをいたしておつたわけでございますが、近くその対策が決定する、こういうお話でございました。今日はそのことについて
文部省
の対策をお聞きしたいと存じます。
福田繁
16
○
説明員
(福田繁君) この前の当
委員会
におきまして内藤会計課長から
只今
御質問のありましたことについて、大体近日中にそれがきまるであろうといように申上げましたが、大体見通しのつきました点を私から代
つて
御
報告
いたします。
文部省
といたしましては水害地、冷害地の非常に困
つて
おる
状況
を憂慮いたしまして、先般来いろいろ
関係
各省と相談をして参つたのでございますが、この前御
報告
申上げましたように、ミルクにつきましては大体ユニセフのミルクをこの西
日本
の水害地及び十三号今風の
被害
地に対しまして約三千三百トン
程度
を確保いたしまして、これについては大体手配を現在実施いたしております。ただ冷害地につきましてはこの前会計課長から
ちよ
つと申上げましたのでございますが、一応あとに起りました問題でございますので、ユニセフのほうに更にこれを交渉するということで、大体見通しとしては非常に明るい見通しにな
つて
来ております。ユニセフのほうにおきましても大体この冷害地のほうにも無償のミルクを出したいというような意向がかなり強いように聞いております。但しその数量につきましてはまだきま
つて
おりませんので、今後の折衝に待ちたいと思
つて
おります。 それから第二番目に小麦粉の問題でありますが、小麦粉につきましては水害地並びに冷害地につきまして、できる限り安い小麦粉を配給したいという
計画
で参つたのでありますが、この前会計課長が申上げましたようにこの補正予算にはそれは実現いたさなかつたのであります。従
つて
現在といたしましては小麦粉を供給する点につきましては現在食管特別会計の中で操作いたしておりますところの小麦を若干ゆとりがありますので、そのゆとりを以て冷害地等に振向けて行くことしか現在ではできないと思います。ただ併しその点に関しまして特に水害地、冷害地につきましては生活
保護
法の
関係
で相当予算を組んでおります。従
つて
この小麦粉につきましては、大体水害地と申しますと半壊、全壊、流失といつたような
程度
のひどいところで困
つて
いる
児童
につきましては、
教育
扶助という面からいたしまして、全額にいたしますと約一千万円
程度
でございますが、
教育
扶助の面でそういつた経費を厚生省の所管に計上いたしております。それから又冷害地につきましては大体六分作以下というような区分をいたしまして、約五千万円
程度
の財源
措置
を講じておりますので、合せまして非常に困
つて
いるこの
児童
に対しましては、
教育
扶助の面からそれを成る
程度
実施ができるというようなことにようやく話がついたのであります。ただ困りますのは冷害地におきましては農村地帯が多いのでございますので、従
つて
給食
をやろうにも
施設
がないというようなところがかなり多うございます。
文部省
に対しましてもそういつた陸橋もあるのでございまして、
文部省
といたしましては将来の
給食
にも備えまして、
施設
を何らか講ずる
方法
を考えておつたのでありますが、とにかく今度の冷害地を主にいたしまして
施設
設備
をとりあえず応急に作る
方法
を相談いたしまして、大体冷害地に対しまして約五千万円
程度
の
施設
補助を出すことに大体大蔵省と話がついております。現在申上げる段階といたしましては以上の通りでございます。
荒木正三郎
17
○
荒木正三郎
君 この前の説明では冷害地及び水害地を通じて小麦粉は無償で配給するようにしたいという考えで折衝している、こういうお話であつたわけなんですが、それが崩れたということになるわけですか。その折衝はうまく行かなかつた、こういうことになるわけですか。
福田繁
18
○
説明員
(福田繁君) 私の申上げ方が悪いかも知れませんが、この前会計課長が申上げましたのはそういつた無償乃至減額をした小麦粉を大害地、冷害地に供給したいということで予算的にいろいろ交渉しているけれども、非常に面倒で、今のところ見通しがないというように申上げたように私は記憶いたしておりますが、それも勿論
文部省
として今後まだ交渉をいたさなけれげなりませんが、それはそれとして、とりあえず非常に困
つて
いる生活
保護
の
対象
になり得るような者に対しまして、今申上げたような
教育
扶助の面でこの無償の
学校
給食
をや
つて
行きたい、こういうことで厚生省と一応その点で話合いがついたということを申上げたと思います。
荒木正三郎
19
○
荒木正三郎
君 そうすると水害地のほうについて考えて見ると半壊とか全壊、流失した
家庭
の
児童
に対しては生活
保護
のほうから金を出して、いわゆる無料
給食
ですか、小麦粉の分は見て行こう、こういうのですね。ところが田畑が流れたとか作物がとれないとか、こういう人たちに対しては考慮できないのですか。
福田繁
20
○
説明員
(福田繁君) 今申上げましたように生活
保護
の
対象
になる者についてはそういつた
方法
でやるわけでありますが、その他の非常に困
つて
いる人たちもあると思いますので、そういつた面については現在の段階では予算的に非常に困難でありますけれども、
文部省
としては今後継続をしてそれを交渉して行きたい、こういうふうに現在考えております。
荒木正三郎
21
○
荒木正三郎
君 次は冷害を受けた
地域
ですが、六分作以下のところに限
つて
やろうと、こういうことですね、そうするとこれに該当する
児童
数というのはどのくらいありますか。
福田繁
22
○
説明員
(福田繁君) 数字は、はつきり記憶いたしておりませんが、六分作以下で、大体厚生省で推定いたしたものが二十万少し超えておると思います。
荒木正三郎
23
○
荒木正三郎
君 私も山間地帯を
視察
したことがあるのですが、今度の冷害を受けた
地域
において、こういう山間地帯の収入は米とか、米もありますが、米よりもいろいろ山林と言いますか、山から穫れる果物とか、そういうような収入が相当家計の
中心
にな
つて
いるのじやないかと思うのですがね、冷害地においてもそういう面からも相当な痛手を受けているところがあるのじやないかと思うのですが、これはどういう工合にな
つて
おりますか。
福田繁
24
○
説明員
(福田繁君) 収入の点ははつきり私存じませんが、結局その生活
保護
の
対象
となり得るものは、やはり収入から見て生活
保護
の
対象
になり得るかどうかということを従来の例によ
つて
判定すると思いますので、そういつた山林の面からの収入につきましてもやはり考慮されるのじやないか、こういう工合に考えております。
荒木正三郎
25
○
荒木正三郎
君 六分作以下のところにやるということはあ
まり
苛酷のように私は思うのですがね。それじや七分作とかというところでは全然当らないということになりますかね、あ
まり
に標準が苛酷にな
つて
いるのじやないですか。
福田繁
26
○
説明員
(福田繁君) 大体厚生省の生活
保護
の
対象
と考えておりますのは大体そういつた区分を設けておるようでございまして、それは今度の補正予算に計上されております大体区別の仕方による、これは単に
教育
扶助に限らずその他の
保護
の面におきましても同様にな
つて
いるようであります。
荒木正三郎
27
○
荒木正三郎
君 じや私は要望して置きますが、やはりこの冷害
地域
或いは水害地の大きな
被害
を受けた
地域
の学童に対しては、これは
小学校
だけに限らず
中学校
までは
一つ
国費を持
つて
材料は無償で給付するということに今後とも
文部省
としては努力をされたい、こういうことを要望いたしまして私の質問を打切ります。
高田なほ子
28
○
高田なほ子
君 この間懇談会の節に冷水害
給食
の
対象
とされる
児童
の数を約四十万というようにお話が
ちよ
つとされたのです。それで諸経費約八千万という数字が出たのです。今の御説明の中にこういう数字が出て来ておらないわけでして、六分作以下のものに対する
給食
の
対象
児童
は約二十万というお話ですが、これは先般
ちよ
つと懇談の席上に出ました四十万とどういう
関係
があるのですか。
福田繁
29
○
説明員
(福田繁君) この前懇談の際に出ました四十万という数字は大体
人口
統計によりまして冷害地の全
児童
を計算したものであると思います。今申しました約二十万を超える
程度
の
児童
数と申しますのは、これは厚生省で、大体厚生省或いは
農林省
で調べました冷害地におきますところの六分作以下の、まあ部落まで調べたわけですが、そういつた該当農家の世帯の
児童
数を大体調べて出した数字でございます。
高田なほ子
30
○
高田なほ子
君 これは小中学の合計数ですか、小学だけですか。 それからもう
一つ
は、今日まで学童
給食
をや
つて
おつた
施設
のある
学校
の
子供
だけ調べているのか、
施設
をしていない
学校
の
子供
も含めておるのか。この二十万の数字は非常に重大だと思いますから、そこらを説明して下さい。
福田繁
31
○
説明員
(福田繁君) これは現在その
給食
をや
つて
いるところだけでなしに今までや
つて
いない
児童
も当然その六分作以下という点におきまして入
つて
いる。ただ中学につきましては、これは生活扶助の
対象
としましては業務
教育
にな
つて
おりますので、小
中学校
を合せたわけでございます。
高田なほ子
32
○
高田なほ子
君 先ほど
荒木委員
の御発言の中にありましたが、山菜を以て生活に充てている者、山菜の収入によ
つて
、それが生活の主とな
つて
いる者、これは非常に東北
地方
に多いわけです。
川村
先生
ももう東北でよく御存じだと思うんですが、この山菜による収入が主たる
家庭
の生活者に対しては十分考慮を払うというようなお話がありましたが、非常に私そのことに疑問を持つわけです。つ
まり
軍事
基地
として接収された場合に山林や農地を持
つて
いる者に対する損害の
補償
はされるが、その山から取れるものを以て生活をする、いわゆる山菜を主たる収入としている者に対する損害
補償
というのは損害
補償
の中からは除外されておるために、非常に東北の軍事
基地
接収の問題では、この零細な収入を持
つて
いる人たちが非常に困
つて
いる面、そういうような意味から見ても、先ほどの
荒木委員
の御発言は大変重要な問題だと思いますが、この点についてはすでに何らかの交渉をされておるのでしようか。
福田繁
33
○
説明員
(福田繁君) 山菜を以て生計を立てております者につきまして交渉されているかという御質問でございますが、これは一応冷害地の
対象
になり得るものの限界として六分作以下というようなことで引いておりますので、ただその場合に山菜のみでや
つて
いるというようなものが入らないような
感じ
を受けるのでございますが、これは一応の基準でございまして、私どもの考えとしてはやはり収入の面から考えまして生活
保護
をしなければならんというような
家庭
には
教育
補助というものは当然考えられる。従
つて
なおそういつた点は詳細今後厚生省とも打合せて参りたいと思いますが、そういつた面につきましても入り得るものと考えております。
高田なほ子
34
○
高田なほ子
君 現実の問題としてはここにミルク或いは小麦粉の原料の、何ですか、操作或いは原料の価格というものが割合に数字的にはつきりしておるわけですけれども、実際困
つて
いる農村では今学童
給食
をやられていないわけですね。そのためのこれから地殻をどうする、又人間をどうするということは随分と大変な問題だと思いますけれども、その
施設
とか或いは実際に運転する場合の人員とかというものについてはこれは
地方
財政に委ねてやるというような
計画
でもあるのでしようか、どうなんでしようか。
福田繁
35
○
説明員
(福田繁君)
施設
と申しましても応急にミルクをとく釜だとか或いはそういつたその他の
給食
をします
設備
を応急にしたいという考えで進んでおりますので、人員等につきましてはこれは或る
程度
やはり父兄の御加勢を願
つて
、当面の問題としては、行かなければならない、こう考えております。
高田なほ子
36
○
高田なほ子
君 実際問題として冷害地は野菜の収穫も決して多いとは言えない。つ
まり
完全
給食
をする場合には小麦とそれからミルクということでなしに、やはり魚とか野菜とかというような購入の面についても相当重大な問題にな
つて
来ていると思いますが、こういう問題については生活協同組合あたりと何らかの
連絡
を取り、協力能勢をとることなしには現実問題としては非常にむずかしい問題にな
つて
来ると思いますが、そういうことに対する
方策
はすでに手が打たれておるのでしようか。
福田繁
37
○
説明員
(福田繁君) そういつた副食品につきましては、
農林省
当局ともいろいろ
連絡
いたしまして、できる限りそういつた斡旋等をや
つて
行きたいと考えております。
高田なほ子
38
○
高田なほ子
君 そういう手の打ち方で、実際に冷水害地では学童が温い食事を頂けるというのは、十一月頃実施というお話ですが、すでにもう十一月は過ぎているのですが、見通しとしてどういうことになりますか。
福田繁
39
○
説明員
(福田繁君) お話のように
文部省
としては、一日も早くやりたいと思うのでありますが、現在
給食
設備
のある
学校
というのが割合に少ない。今後今申しましたように応急な
施設
を、或いは
設備
をいたしましてやらなければならん面も可なりありますので、それができ次第一日も早くやれるように
文部省
としては準備して参りたい、かように考えております。
高田なほ子
40
○
高田なほ子
君 製パンに対する
文部省
の手の打ち方は、どういう手が打たれておりますか。小麦粉を製パンする場合に、やはりいろいろと問題が起
つて
来ることを
各地
で聞くわけです。最近はやはり学童
給食
用のパンというものについては、非常に厳密な方途がとられているようでありますが、ややともすれば冷水害という混乱
状態
につけ込む悪業者は、この製パンに対しても正しくそれが運営されるかされないかということについては、やはり問題が残
つて
いると思いますが、これらに対して
文部省
はどういう手をすでにお打ちにな
つて
おりますか、それを説明して下さい。
福田繁
41
○
説明員
(福田繁君) 高田
先生
のお尋ねでございますが、その冷害地におきます製パン等につきましては、
教育委員会
なり或いは
農林省
の出先といろいろ相談してや
つて
いると思いますけれども、詳しいことは私存じませんので、若し必要ならばあとで調べてお答えいたしたいと存じます。
高田なほ子
42
○
高田なほ子
君 今の私の発言は可なり小さな発言のようですが、非常に私はこれは大きな問題であると思います。どうぞ
一つ
こういう実際面についても、
文部省
は経費の交渉と共に、実際運営の面に、正しく
児童
の口によりよい多くのものが入るように、特段の早急の手を打
つて
頂きたいということを強く要望して、私の質問は終ります。
川村松助
43
○
委員長
(
川村松助
君) ほかに。
荒木正三郎
44
○
荒木正三郎
君 私は資料を
一つ
ここでお願いしておきたいのですが、
文部省
で
学校
給食
の斡旋をしておられますが、
学校
給食
を始められてから、小麦粉の購入とか或いはミルクの購入等について、
地方
から金を集めて、そうしてそれを一括して購入するというふうなことをや
つて
来られたと思うのです。ところが実際購入すると価格が安くついて、そうして
地方
から集めた金が余
つて
来た、そういう金を
地方
へ還付するということが従来あつたと思う、私はそういうふうに聞いているのですが、それはどれくらい、いつ金を集めて、還付した金はいつどれだけ還付したか、こういう資料を出しておいて頂きたいと思います。このことについては、私も若干いろいろ
調査
を依頼されたこともあるのですが、随分ずぼらしてのびのびにな
つて
おつたのです。その資料を、そう急ぎませんが、次の
国会
までに用意しておいて頂きたいと思います。それだけです。
川村松助
45
○
委員長
(
川村松助
君) ほかに御発言ございませんか。御発言がなければ本日はこれを以て散会いたしたいと思いますが、御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
川村松助
46
○
委員長
(
川村松助
君) これを以て散会いたします。 午後零時三十九分散会