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1953-11-07 第17回国会 参議院 農林委員会 第7号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十八年十一月七日(土曜日) 午前十一時三十五分開会
—————————————
出席者
は左の
通り
。
委員長
片柳
眞吉
君
理事
宮本 邦彦君
森田
豊壽
君
白井
勇君
戸叶
武君
委員
雨森 常夫君
川口爲之助
君
佐藤清一郎
君 重政
庸徳
君 関根
久藏
君 横川 信夫君 上林 忠次君 北 勝太郎君
河野
謙三
君 河合 義一君
清澤
俊英
君 小林 亦治君 松浦 定義君 鈴木 一君
衆議院議員
足鹿
覺君
政府委員
農林政務次官
篠田
弘作
君
農林省農林経済
局長
小倉
武一
君
農林省農地局長
平川 守君
食糧庁長官
前谷
重夫
君
事務局側
常任委員会専門
員
安楽城敏男
君
説明員
食糧庁総務部長
新沢
寧君
—————————————
本日の会議に付した事件 ○
昭和
二十八年における
冷害
による被
害農家
に対する
資金
の
融通
に関する
特別措置法案
(
内閣提出
、
衆議院
送 付) ○
農林漁業金融公庫法
の一部を改正す る
法律案
(
内閣提出
、
衆議院送付
) ○
昭和
二十八年における
冷害等
による
被害農家
に対する
米麦
の
売渡
の
特例
に関する
決律案
(
内閣提出
、
衆議院
送付
) ○
継続審査要求
の件 ○
農林政策
に関する
調査
の件 (
報告書
に関する件) ○
食糧政策
に関する
調査
の件 (
報告書
に関する件) ○
継続調査要求
の件
—————————————
片柳眞吉
1
○
委員長
(
片柳眞吉
君)
只今
から
委員会
を開会いたします。 最初に、
昭和
二十八年における
冷害等
による
被害農家
に対する
米麦
の
売渡
の
特例
に関する
法律案
を
議題
といたします。本
法律案
は、十一月六日
政府原案通り衆議院
を通過して、同日当
委員会
に本
付託
となりました。本
法案
に対しての
質疑
は
予備審査
の際大体終
つて
おると存じまするが、なお
質疑
がございますれば続行願いたいと思います。
清澤俊英
2
○
清澤俊英
君 一、二点はつきりさしておきたいと思います。これの
償還
に対して、
要綱
によりますと、一年
据置
、大体まあ一年
据置
、秋口に現物若しくは代金でとる、こういうことにな
つて
おるのですが、先般来の話によりますと、それが崩れておるような、まだよくきまらんような話ですが、それが
ちよ
つときまりましたらはつきり伺いたい。
新沢寧
3
○
説明員
(
新沢寧
君)
只今
の
償還期日
、いつまで延納するかという問題でございますが、先日も
長官
が御
答弁
申上げた
通り
、
農林省
といたしましては、明年の
収穫期
まで延納するということで大蔵省と交渉しております。いろいろな
関係
でまだ正確な最終的な
回答
は得ておりませんので、これはもう飽くまでそういう線できめるようにいたしたいと思
つて
おります。
清澤俊英
4
○
清澤俊英
君
利子
の無
利子
ということも間違いありませんか。
新沢寧
5
○
説明員
(
新沢寧
君) これはもうはつきりしております。
—————————————
片柳眞吉
6
○
委員長
(
片柳眞吉
君) 御
質疑
もないようでありますから、引続いて
農林漁業金融公庫法
の一部を改正する
法律案
を
議題
といたします。 本
法律案
は、十一月六日
衆議院
を
政府
修正案
通り
通過して、同日当
委員会
に本
付託
と
なつ
たものでありますが、
質疑
は
予備審査
の際大体終
つて
いると存じまするが、なお御
質疑
がありますれば御発言を願いたいと思います。 御
質疑
がないようでありますから、次に、
昭和
二十八年における
冷害
による
被害農家
に対する
資金
の
融通
に関する
特別措置法案
を
議題
といたします。本
法律案
は、十一月六日
政府原案
を
修正
、
衆議院
を通過し、同日当
委員会
に本
付託
となりました。本
法律案
につきましては、
只今衆議院議員
のほうに、この
修正案
の
提案者
に今
出席
を求めておりまするが、なおその以前に御
質疑
がありますれば御
質疑
を願いたいと思います。
白井勇
7
○
白井勇
君 この
融資関係
につきまして、今回の
冷害状態
の
町村別
の
実態
の詳しいものを私
たち
頂いたわけでありますが、あの結果、従来
冷害
というと、我々は北陸なり或いは東北なり、いわゆる純然たる
水田地帯
のみを大体頭に置いたわけでありますが、今年は特殊な
関係
がありまして、それに伴う
病虫害
の
発生等
によ
つて
非常な打撃を受けた
地帯
が
関東
或いは
東山方面
に拡が
つて
いるわけであります。全体としまして見た場合に、
裏作
のあります
地帯
と、それから
本当
に
水田地帯
というものと
被害地帯
というものとどつちがどのくらいの割合にな
つて
おりますのか、その
辺大体大
ずかみの
見当
は付くのじやないかと思いますが。
小倉武一
8
○
政府委員
(
小倉武一
君)
只今
の点については私十分
承知
いたしておりませんのですけれ
ども
、
統計調査等
によりまする
資料
では、
ちよ
つとそういう
見当
が付きかねると私は思いますが。
白井勇
9
○
白井勇
君 と申しますことは、今度の
融資関係
で、いわゆる昔から
冷害
の虞れのありました
本当
の
単作地帯
と、それから
関東
、
東山
のように、今年
冷害
或いはそれに伴いまする
病虫害
の
被害
をこうむりましても、
裏作
のあるような
地帯
が相当あるわけですね。そういう場合でもやはり
減収率
によ
つて一定
の同じ枠にはま
つて
融資
をされるわけですか。多少そこに運用上の、
水田地帯
に対しましては特殊の軽減があるというような
操作
が行われるのかどうか。
小倉武一
10
○
政府委員
(
小倉武一
君) 水稲などに対しまする
冷害
によりまする
減収
がほぼ同じ
程度
であると仮定いたしまして、そういう場合でも、その
営農
の
状況
によりまして、例えば
裏作
ができるとい
つたよう
な相違が出て来る、そういう場合に
営農資金
の
供給
の仕方がまあ変るかどうかという
お尋ね
だというふうに
承知
いたしましたのでございます。これは深くその
資金
の
供給
についての差別をどうするかということなどについてはまだ検討いたしておりませんが、そういう場合が私
ども
当初から
水害
の場合の特別の
融通
と、
冷害
の場合とは若干
気持
でございますが、変えてまあ考えてお
つた
次第でございまするし、同じ
冷害地帯
と言われる中にもなお二毛作ができる
地帯
と、そうでない全くの
単作地帯
とございますしするのですから、そういう場合におきましては、同じような
趣旨
で
資金
の
供給
につきましても或る
程度
の仕訳と申しまするか、区別をしたほうがむしろ
実態
に合うと存じまするので、そういう点は
県等
とも
十分相談
をいたしまして、
実態
に合うような
融通
を図りたい、かように思います。
白井勇
11
○
白井勇
君 今の御
答弁
を聞いて安心したわけですが、併し
一つ
そういう
考え方
で、これは
本当
の
単作地帯
というものを、
冷害
というものをやはり救
つて
頂くように善処を願いたいと思います。もう
一つ
は、最近
新聞紙上
を見ますと、
食糧庁
におきましては、
自家保有米
を
担保
に
資金
を
融通
するという方向があるのですね。これと
融資
の
関係
はどういうことになるのですか。
小倉武一
12
○
政府委員
(
小倉武一
君)
自家保有米
につきましての
融資
の
措置
については、
只今食糧庁
の私
ども
のほうで極く事務的に検討いたしておりますが、そういう
措置
ができましても、これとは直接に
関係
を付けないでや
つて
行きたいと思います。と申しまするのは、こういう
融資
をいたしまする場合に
保有米
の
担保
を要求するとか、そういうことは勿論考えておらないのであります。
保有米
の
融資
は、こういう
措置
とは別途の特別の、まあ
零細農家
でございまするとか、そういう
農家
で以て麦を作
つて
いる、こうい
つた
場合において麦との
関連
において
保有米
を
担保
にして若干の
金融
を受ける便宜があ
つた
ほうがよろしい、こうい
つた
場合に考えられた
措置
でございまするので、全然別に考えたい、かように存じております。
白井勇
13
○
白井勇
君 そうしますと、この
融資
に
関連
して、まあそれは今年は
農手
も返せないし、又
飯米
も借りているというようなことで、この間から話しております
通り
に、全然
担保
とするようなものはないのです。まあ
家畜
のあるものは
家畜
を
担保
とするし、ないものは結局
飯米
を
担保
にするというような
措置
によ
つて
この
融資
がされるということじやなしに、そのほかに別個の
資金
が
保有米
については流れて行くという、こういうふうに考えていいわけですか。
小倉武一
14
○
政府委員
(
小倉武一
君) この
資金源
といたしましては、これは
保有米
の場合の
考え方
については深くまだそこまで検討しておりませんが、勿論特別の
政府資金
を
供給
して
融通
をするとい
つたよう
なことを考えておらないのであります。又今回この成立しました場合の
水害
或いは更に
冷害
のこの
融通
につきましての
資金源
につきましても、私
ども
といたしましては、
組合
の
金融
を主とする
資金
で以て賄い得られるのではないかというふうに考えてお
つたの
であります。勿論
資金
のこの総額が
衆議院
でも
修正
にな
つたよう
でございまするので、その他の
関係
と併せまして、単に
組合金融
というふうなことで
自己資金
で以て賄い得られるかどうかということにつきましては若干疑念がございまするけれ
ども
、
建前
といたしましては、飽くまで
自己資金
を主として考えて行きたい、かように存じております。尤も手放しで以てそういう
措置
はできませんので、それだけで十分には参りませんので、
組合
の金が、
融通
した結果、そうしたものがむやみに流れて行
つて
しまう、
組合系統
以外に流れて行
つて
しまうというようなことでは勿論そういう
措置
はできません。更に又信連が
系統外
に預金をしておる、こういうことが多くなりまするというと、又そういう
措置
もできませんので、飽くまで
組合金融
で以て主としているという
建前
が、私
ども
の
考え方
ばかりでなくて、
組合関係当事者
全体がそういう
気持
にならないというと、これは
措置
がなかなかむずかしいのではないか、勿論これは十分これで対処できないような場合もございましようが、そういう場合には適宜な
措置
がとられなければならんと思いますけれ
ども
、
建前
はそういうことで考えてお
つたの
であります。
白井勇
15
○
白井勇
君 くどいようですが、そうしますと、この
考え方
というものは、
金融機関
としてとにかく貸したものはとれるという保証の意味でこれは考えられているのか、或いは又
食糧政策
上、場合によ
つて
はそういうものも
政府
のほうの
操作
上講じ得るというような
含み
を持
つて
これは考えられた
措置
ですか、どちらなんですか。
小倉武一
16
○
政府委員
(
小倉武一
君) 今の
お尋ね
は、むしろ
食糧庁
のほうからお答えしたほうが妥当だと思いますので……。
前谷重夫
17
○
政府委員
(
前谷重夫
君) お答え申上げます。この問題につきましては、現在我々といたしましては、特に
集荷
のためにこういう方法を講ずる、こういう
趣旨
でいたしたのではございません。御
承知
のように非
供出農家等
につきましても、今度の
営農資金等
に必要な場合がございまするし、又先ほど
農業経済局長
から申上げましたように、麦までの間の
繋ぎ資金
として一時
飯米
を
担保
にするという途を全然閉ざすという必要もなかろう、こういう場合に
農業協同組合
の自主的な立場からいたしまして、そういうことをするということにつきましては、
供出
と我々の
集荷
に阻害のない範囲において認めるということは差支えなかろう、こういう
考え方
でお
つたの
です。
片柳眞吉
18
○
委員長
(
片柳眞吉
君)
ちよ
つと
質疑
の途中でありますが、
只今衆議院議員
の
足鹿覺
君が見えましたので、
衆議院
の
修正個所
につきまして御
説明
願いたいと思います。
清澤俊英
19
○
清澤俊英
君 簡単に三点、極く簡単にや
つて
下さい。この前
被害激甚町村
、いわゆる三割
減収
以上の
町村
が千、
被害農家
は四万とみておるのですが、その後
被害
は拡大しておることは明白にな
つて
おりますが、この
数字
の違いは出ておりませんか、出ておりましたら、それをお知らせ願いたいと思います。
小倉武一
20
○
政府委員
(
小倉武一
君)
ちよ
つと御
指摘
の
数字
がどういう
趣旨
のものか、私
承知
していないのでございますが、新潟一県のことでございますか。
清澤俊英
21
○
清澤俊英
君 全国の
被害調査
は千だ、それでなお
被害農家
は四万。(「四十万じやないか」と呼ぶ者あり)四十万だ。そういう御
発表
があ
つたの
ですが、その割に
被害率
は殖えておるのでありますから、変更をしておるのか、おられないのか。
片柳眞吉
22
○
委員長
(
片柳眞吉
君) これは私から補足して申上げますが、この間
官房長
からそういう
答弁
があ
つた
わけです。それをお
含み
にな
つて
……。
小倉武一
23
○
政府委員
(
小倉武一
君) その
数字
は私正確にこれは記憶しておりませんが、
確か府県
から
町村別
の
被害程度
の
報告
がございましたのを集計いたしました上での
数字
だと思います。その後改ま
つた別
の
数字
が
府県
から集ま
つて
参りませんので、それを再検討した
数字
が
農林省
として恐らくないと思います。勿論時期といたしましては、十月十五日現在の
予想収穫高
以前のものであることは申すまでもないので、その後の
被害
の
状況
によ
つて
若干異動はあるかと思いますが、どの
程度
増加したかというような
資料
は持合せがないと思います。
清澤俊英
24
○
清澤俊英
君
今一つ
、これは
白井
さんが
ちよ
つと言われたことと
関連
しておりますが、昨日
農林大臣
にいろいろな
被害農家
に対する
対策
としての大体の
基準
が、
農作物
の
収穫
を
中心
にした
減収率
を以てきめられておるようだが、併しその
減収率
だけでやると無理がある、
局長
も聞いてお
つた
通り
無理があるということは、同じ一六%の
減収率
、或いは三〇%の
減収率
を持
つて
おりましても、
実収量
からみますと、二石一斗で一六%、一石五斗の反収でも一六%というような非常に無理なものができておる、そういうことに対しては十分考慮する、それを尊重してやります。こういう明快な御
回答
があ
つたの
であります。
従つて
第二条に規定せられました
被害町村
を認定せられるときは、実際上の
営農資金
を与えるときには、その点を十分、第二条にはありませんが、
一つ実質
上の
取扱い
には考えて頂かなければならん、これはやれるのかやれないのか、その
法律
を直さんでもやれますか。
小倉武一
25
○
政府委員
(
小倉武一
君)
お尋ね
の
趣旨
は御尤もと私も思います。その
法案
にもございまするように、
町村単位
何割、三割
減収
なら三割
減収
ということを
基準
としたものでもございませんで、三割以上のものが百
町歩
とか、一割とかというようにな
つて
おります。
町村単位
で例えば一割の
減収
でやりましても、三割以上の
減収
が百
町歩
ございますれば、特別の
措置
で以て
融通
できるという
措置
もございますし、又
一般
の
利子
でございますれば、そういう制限もございませんものですから、
適用
される
町村
ということになりますと、相当
弾力性
が
実施面
では出て来ると思いますので、そういう
取扱い
が可能かと私は思います。
清澤俊英
26
○
清澤俊英
君
ちよ
つとけつのほうがわかりませんけれ
ども
、可能である、こういうのですか。
小倉武一
27
○
政府委員
(
小倉武一
君) そうです。
清澤俊英
28
○
清澤俊英
君 有難うございました。
足鹿覺
29
○
衆議院議員
(
足鹿覺
君)
昭和
二十八年における
冷害
による
被害農家
に対する
資金
の
融通
に関する
特別措置法案
中、
衆議院
におきまして
修正
をいたしました
要綱
について御
説明
を申上げたいと存じます。 先ず第二条でございますが、「
副業資金
のうち
薪炭原木購入資金
及び
炭がま構築資金
については
農業協同組合
又は
森林組合
」とした点であります。この点につきましては、今次
冷害
の様相を見まするのに、
山間地帯
ほど激甚なようであります。ところが山村及び農山村におきまして、
協同組合
の組織が微弱であり、又
預貯金等
も極めて少なく、従来からも
森林組合
が相当
当該地域
内におきまして、
山林関係
との
副業農家
に対して、
森林法
によ
つて
いろいろと
斡旋等
をやり、実績を持
つて
いる
地帯
が相当あるようであります。そうい
つた
点から考えて見まして、特に
副業資金
の中の
薪炭原木購入資金
と
炭がま構築資金
のみについては、その
協同組合
からの
貸付
を受け得ざる
地区
或いは受け得ない場合、そうい
つた
事実を考慮いたしまして、
森林組合
にもこの取扱をせしめることが
実情
に適するのではないか、そういうふうな
趣旨
であります。
衆議院
におきましては、
附帯決議
を御覧頂きますれば御理解願えると思いますが、飽くまでも今次
冷害融資
は
系統農業協同組合
が
中心
にな
つて
やるのでありまして、飽くまでもその主体は
農業協同組合
にある。併し例外的に
只今
申述べたような
地域
或いは場合におきまして、
森林組合
をも取扱わしめることが
被害地住民
の利便になるということで、例外としてこの
条項
を挿入いたしたことを御了承願いたいのでございます。 次に、「
家畜維持資金
」という
条項
を新らしく挿入いたしました点は、後に
関連
いたしますが、
政府原案
によりますと、内地十五万円、
北海道
二十万円とありまして、この枠内に一頭三万円
程度
のものを含んでお
つたよう
であります。併しながら
冷害地域
の
実情
を見ました場合に、
飼料等
の
購入資金
を貸し与えるのみでなくして、現実には土地を売るか、或いは
家畜
を手放すかというような
せつぱ詰つた実情
にあるのでありまして、そういう
農家
に対しましては、別枠で以て三万円を新たに
外枠
として加えることに議決をいたしておりまするので、そうい
つた
点等
を明らかにするために
家畜維持資金
と、こういう
条項
を入れまして、
飼料等
の
購入資金
とは別な観点から
農家
の
家畜
を手放すことを未然に防止したいと、こういう
趣旨
でございます。 次に「
当該被害農家
に対する
貸付金額
が、
市町村長
の認定する
冷害
による
損失額
を
基準
として
政令
で定めるところにより算出される額」、これを削
つて別
な
条項
を入れました理由は、春の凍霜害の当時の事情を調べて見ますると、
損害額
から
農業共済保険金
を差引き、その得たものに三割をかけて得たものを
損害額
から更に差引いております。事実上掛け声は十五万、二十万と申しましても、
経営規模
の極めて小さい
農家
におきましては、僅か二万や三万
程度
しか
実情
としては貸し与えられないと、こういう過去における事態も我々
承知
をいたしまして、今度も
政府
が予定しておりまする
政令
の内容について、いろいろ検討してみましたところが、やはり
損害額
から
共済保険金
を差引き、更に
米麦
の
安売
による利益も差引き、そしてこれに
一定率
をかけるような
政令案
を用意されておられたのでありまして、それでは最高十五万円、
北海道
にあ
つて
は二十万円と申しましても、極めて少額しか借り受けることのできない
農家
が当然出て来ることを顧慮いたしまして、この
政令
によらずして
法律
にはつきりと明文化し、ただ
損失額
から
農業災害補償法
に基き支払う
共済金
の額、若しくはその
見込額
を差引いたものを十五万円、二十万円とのいずれか低いほうということにすることが適当ではないか、こういうことになりまして、この項の削除並びに新たなる条文によ
つて政令
に委託する点を法文上明らかにいたしたような次第でございます。 それから二条の第三項でございますが、
利率
であります。 〔
委員長退席
、
理事森田豊壽
君
委員長席
に着く〕
政府原案
によりますと、
利率
が
市町村
又はその
耕地面積
が十
町歩
以上である
開拓地区
で、
農作物
の
冷害
による
減収
が平年における
収穫量
の百分の三十を超える
地区
或いは
耕地
の
合計面積
がその
区域
内において百分の十若しくは百
町歩
を超えるものの
区域
に対しては大体三分五厘の安い
利率
でかけるように
原案
ではな
つて
お
つたよう
であります。併し
冷害地
の
実情
をよく精査して見まするのに、この
条項
では必しも
冷害地
に均霑し得ない
実情
にある。例えば
北海道
のごとき、或いは
東北方面
の
被害
の激甚な
地帯
におきましても、相当この
恩典
から除外される
町村
のあることを発見をいたしまして、これをできる限り均等にこの
恩典
に浴せしめるということが必要ではなかろうかということに
話合
いまして、「その
区域
内における
農作物
の
冷害
による
減収
が平年における
収穫量
の百分の二十をこえるもの又は」という
条項
を新たに追加いたしまして、いわゆる
面積
で行く場合よりも平年時における
収穫量
の百分の二十を超えた場合は、この三分五厘の
利率
の
適用
を受けるようにすることが
被害農民
に対する真の親切ではないか、そういう点からこの
条項
を新たに起したような次第であります。 それからあとの三条以下の、
森林組合
とな
つて
おりますが、これは先刻御
説明
を申上げました点で御了承が願えるのではないかと思います。 一番最後の大きな点は第四条であります。
政府原案
によりますと、百五十億円を
資金
総枠と
法律
に明らかにしてお
つたの
でありますが、先刻述べましたように、
家畜維持資金
を
外枠
で一頭三万円を見込みますと、即ちその額がこの百五十億で不足して来る結果になるのであります。なお
適用基準
におきまして、平年作の二割以上の
減収
という
適用
の新たなる項を起します
関係
上、この百五十億を以てしては到底賄い切れないのではないか、そこでこれを大体増加して行かなければならん、
今一つ
は、
衆参両院
の大体一致した
決議
によりまして、もともとこれは二百億を下らざることということが
決議
にはな
つて
おりますが、事実上におきまして、これが
原案
においては五十億減じて提案されておるのでありまして、この点につきましては、
実情
に即すように
資金
を貸出して行く場合には到底、
一般
の
緊急対策費
が相当削られておりますので、
資金
に依存して行くことも今後殖えて行くのではないか、そうい
つた
要素等
を考えましてここに二百二十億と
修正
をいたしたのであります。 なおこの際念のために申上げておきますことは、
家畜
の一頭三万円といたしました場合に、大体その頭数の見込みでありますが、七万頭乃至八万頭を大体予定をいたしておりまして、七万頭の場合は大体二十一億、八万頭の場合は二十四億ということになりますので、大体これは
見当
でありますのではつきりわかりませんが、二十億乃至二十五億
程度
を
外枠
の
家畜維持資金
としてみて行けば大体妥当なる線が出て来るのではないか、さように大体
衆議院
としては考えておる次第であります。 以上が極めて粗雑ではございましたが、
修正個所
についての御
説明
であります。なお不十分な点や御不審の点がございますならば、
お尋ね
がございますればお答えをいたしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
白井勇
30
○
白井勇
君 第四条の
資金
の問題ですが、これは
只今
のお話よくわか
つたの
ですが、
ちよ
つと念を押しておきたいと思いますが、私
たち
も審議をしておりまする過程におきましては、昨日の
米作発表
の五千三百万石というものは昨日初めて聞きました。恐らく
衆議院
におきましても、この二百二十億円を算定されまする
基礎
は十月五日の五千四百四十何万石というものを頭に置かれまして、今のような
家畜
その他の問題を取入れられまして御決定に
なつ
たと思います。私
たち
はいずれこれは
冷害
というようなことは
期日
がたつに
従つて
ひどくなるものでありますから、そういう場合におきましては、当然これは第二次補正を考えなければならんと考えるのでありますが、その点はやはり
衆議院
におかれましても、五千四百四十何万石というような十月五日の
作況
というものを
基礎
にされましてお考えに
なつ
たものと私
たち
は考えますが差支えありませんか。
足鹿覺
31
○
衆議院議員
(
足鹿覺
君) 昨日の十月十五日現在の
作況資料
を頂きましたのは、この態度を各党間において大体
話合
をした後にあの
資料
を頂きまして、十月五日現在よりも更に百十万石を減少しておる。又今後も減少するのではないかということは気が付いてはおりますが、非常にこの点で
難航
に
難航
を重ねました
関係
上、一応昨日の
作況
はこの
基礎
には顧慮して行くいとまがなか
つた
ことを御了承願いたいと思います。
河野謙三
32
○
河野謙三
君 今の問題とも多少
関連
がありますが、
政府
が出しております
予算
には百五十億の
融資
を
基準
にして
利子予算
が入
つて
おると思う。これが今度二百二十億になりますと、増額されました七十億の
利子補給
の
予算的措置
はどうなるのですか。
小倉武一
33
○
政府委員
(
小倉武一
君) 百五十億につきましては、御
指摘
のように
利子補給
の
予算措置
ができております。増額された分には勿論これに見合うものはそのまま計上してございません。今後のだから問題になるということでございます。ただその予備的な費用と申しまするか、五億の
対策費
がございまするので、そこから必要があれば出すということになりまするから、或いは
利子
の補助の時期ということが
融資
の時期等とも
関連
いたしますので、一遍にたくさんの金が
融資
されて来ることもなくて、来年の春までにかけて出て行くということもございましようから、
利子補給
の時期をいつにするかということによ
つて
も若干趣きが変
つて
来ると思いますので、その点も考慮しなければならんと思います。
河野謙三
34
○
河野謙三
君 その点について
提案者
から御
説明
を頂きたいのですが、その
利子補給
は予備金を当てにして
提案者
はや
つて
おられるのか。それともこれは予備金とは別途に二次補正というものを前提にしておられるのか。それとも具体的問題として来年の
予算
でこの
利子補給
の
予算
を組んでも間に合うじやないか、この三つのうちのいずれかと思うのですが、
提案者
はその三者のうちのいずれをお考えにな
つて
いるのか。
足鹿覺
35
○
衆議院議員
(
足鹿覺
君) 大体
衆議院
の農林
委員会
としましては、大多数の意見が二百五十億
程度
を必要とするのではないか、こういう点から出発いたしたのでありますが、先刻も申上げますように、各党間において議をまとめるためにこの
程度
に落着いたわけであります。
従つて
先ほど
白井
さんのお話もありましたような
点等
が今後顧慮されるならば、我々はこの金額を超す
数字
が現実に必要とな
つて
出て来るのではないか、こういうふうにみております。従いまして、これの
利子補給
の
措置
等につきましては、
衆議院
としてははつきり財政
措置
をどういう手段によ
つて
やるかということは、農林
委員会
としては議決はいたしておりませんが、大体の
気持
としては第二次補正、これのみならず、他のいろいろな面で必要に迫られて来るであろう、その場合に第二次補正に組むことが適当ではないか、こういうふうな意向が強いようでありますが、いずれにいたしましても、来年の五月三十一日までに
貸付
をいたすのでありますから、今
小倉
経済
局長
からお話がありましたように、差当
つて
はそれまでに
資金
が出て行くのでありますから、それまでに適当な方法を以て、これに伴う財政
措置
は講じて行くべきではないか、かように考えておるわけであります。
河野謙三
36
○
河野謙三
君 そうしますと、筋としては第二次補正を行な
つて
、その際にこの
資金
の問題を
措置
すべきだというようなお考えでありますが、第二次補正はこの問題だけではありませんで、他にもいろいろ条件が起
つて
おりますから、当然第二次補正はやらなければならんと思いますが、第二次補正の問題について、
衆議院
の農林
委員会
で
政府
から何らか国会を開くとか、開かないとか言明がありましたか。
足鹿覺
37
○
衆議院議員
(
足鹿覺
君) 何日の大臣の言明であるかははつきり今記憶しておりませんが、全体としてこの三
法案
を審議し、又
冷害
予算
についていろいろ
質疑
応答が行われた間におきまして、大臣からこの問題のみには限りませんが、全体としては第二次補正の必要を生じて来る場合には考えなければならんという意味の
政府
の
答弁
があ
つたよう
であります。
河野謙三
38
○
河野謙三
君 この
衆議院
の
修正
は非常に親切ないい案だと思うのですが、ただ我々が従来百五十億の
融資
の
資金源
でさえも中金には自信がない、こういうことを聞いておるのですよ。まさか中金本来の農民の相互
金融
の途も抑えて、これに金を廻すわけに行かないでしよう。そこへ更に今度は七十億追加されて二百二十億ということにな
つて
、この
資金源
につきまして何らか
政府
なり中金なり、これはこれこれこういうわけでこの二百二十億は責任を持てるというような言明でも得ておられるのですか、これを
一つ
伺
つて
おきたい。
足鹿覺
39
○
衆議院議員
(
足鹿覺
君) この
修正案
が議決になりました後に、五項目からなる
附帯決議
を
衆議院
は採択をいたしております。御覧頂いたかと存じますが、その
条項
の中に、このたびの
金融
は農協が
中心
とな
つて
行う。現在の中金の現状ではこの
程度
のものに対しては何ら不安はないことは実務担当者がしばしば言
つて
おる点でありますが、問題は来年の三、四月頃にな
つて
農家
の窮乏が明らかになり、預貯金の引出し等が相当増加をいたした場合に、果して中金自体として、他にも又災害
金融
はありますし、十分なという点については若干杞憂があるやに窺われたのでありまして、従いまして
附帯決議
において、若し系統農協の本来の業務に差支えを生じ、或いはこの
冷害融資
等に支障を来たすようなことのないために、
政府
預託金の増加とか、いろいろの
措置
を強く要望いたしまして、昨日篠田
農林政務次官
が本
修正
点並びに
附帯決議
については、
政府
としては尊重した上で御期待に副うように努めたい。こういう旨の言明がございました。
河野謙三
40
○
河野謙三
君 それでは
委員長
において篠田政務次官をここに呼んで、この
衆議院
の要望に応えるため、具体的にどういう案を持
つて
いるか、その他の
政府
の
資金
はどこにどういうものがあるのか、先生なかなか勇ましいけれ
ども
、勇ましいじや金は片附かない、
一つ
篠田政務次官を呼んで、その点については篤と……、
修正案
で一番大事な問題はそこであります。でありますから
説明
を求めたいと思います。
清澤俊英
41
○
清澤俊英
君 今と同じで、昨日
河野
君も質問したと思うが、僕もしたが、
農林大臣
は第二次補正はする意思はないとはつきり言
つて
いる。大分
衆議院
の動議と食い違
つて
いるようだから、来てもら
つて
……。
松浦定義
42
○松浦定義君 今も
河野
委員
がお話になりましたように、百五十億が七十億増額されたということについては、今度の冷
害農家
は非常に喜んでいる。こう思
つて
いるんですが、昨日私
予算
委員会
で、まあ二百二十五億という一応の線で、その内容のあれを大蔵大臣に
答弁
を求めたのですが、そのときの大蔵大臣は、すでに再々どこでも言
つて
いると思うのですが、春の凍霜害の五十四億ですか、これですら余
つたの
だ、だから百五十億で大体間に合う、そこで私は春の凍霜害の五十四億というものは、
本当
に末端の借りたいものに借りられないようなまあ形であるからそうな
つたの
だと、こう
指摘
しましたところ、そうでないのだ、或る知事がと、こう言
つて
おりましたが、どこの知事か知らんけれ
ども
、大体
見当
は付きますが、知事が一生懸命にな
つて
使
つて
くれ、使
つて
くれと言
つた
が、
農家
のほうでは全然それを借りようとしないのだ。
農家
は金を借りることを非常に嫌が
つて
いるんだということを昨日大蔵大臣は言
つて
おりましたが、そういうことから考えますと、国会で親切な
修正
をしてや
つて
も、その内容がいずれもいろいろあると思うのですけれ
ども
。知事なり
市町村長
が認定するということにな
つて
おりますので、その認定をせられないというと、折角百五十億が又余
つた
というのでは、国会の権威を失墜すると思うので、そういう点については
農林大臣
よりもむしろ大蔵大臣の言明が得たいと、こう思うくらいですが、この点について、春のそういうことを考えた知事に、或いは
市町村
等の意見というものは、十分
一つ
御
調査
にな
つて
、今度の二百二十億まで完全に
一つ
末端の
被害農家
のために有効適切に使われるようなふうに
措置
されるかどうかというような点について、どのように
一つ
審議の過程にあ
つた
かということをお聞きしたいと思います。
足鹿覺
43
○
衆議院議員
(
足鹿覺
君) 前段御
説明
申上げましたように、第二条の第一項であります。凍霜害の際には、
政令
によ
つて
貸付金額
を定める場合に、各
農家
に行く場合に、先刻言いましたように、
損害額
から
農業共済保険金
を引く、その得たものに三割を掛けて得た額を更に又
損害額
から引いてその残額を
融資
するというふうに行われたようであります。
従つて
最高の五万円という枠が、当時の凍霜害の際では相当な金額と思いますが、実際の
農家
に及ぶときにはだんだん小さいものにな
つて
行
つた
。なお
貸付
の方法等について、必ずしも簡易迅速なる
貸付
が行われるような
措置
が講じ得ておられたかどうかという点については、
衆議院
としましても相当疑問を持ちまして、
附帯決議
の
条項
の中に、農業手形等に準ずる簡易な貸出をや
つて
もらいたいということを強く附しまして、そしてこの本法において、
政府原案
においては、
農業共済保険金
を引き、更に
米麦
の
安売
りによるところの額を引くということになりますると、頭金は十五万円であ
つて
も、又だんだん
政令
によ
つて
狭められて行くことを顧慮いたしまして、この
政令
依存の
条項
を削
つて
、法文上明らかにその
基準
を示すことによ
つて
凍霜害等から出た矛盾を解決し得るのではないか。そういうふうに意見が一致を見たわけであります。
森田豊壽
44
○
理事
(
森田
豊壽
君) 私から
ちよ
つとお伺いいたしますが、
只今
農業手形等に準ずる簡易な
貸付
とおつしやいましたが、
附帯決議
としてそういうことが出ておりまするが、農業手形というものは非常に簡易なように思いまするけれ
ども
簡易じやないのでありまして、準ずるという言葉がありまするから、それによ
つた
ものではないとも言えるかも知れませんが、これは非常に厄介な、五人が連帯して借入れをする。又それを以ちまして単位農協がその申込に対してこれを信連へ持
つて
行く、信連はこれを日銀の承認を得た適格
担保
としましてこれを承認しておく、
資金
が固定した場合におきまして、日銀から
融資
してもらうには適格
担保
とすることは非常にいいのでありますが、それまでの手続きは、五人で連帯して借入の申込をするとかいうようなことになりまして、手続き必ずしも簡素化とは言えないと思う。むしろこういう問題がありました際における
資金
の
融通
は、知事や県がそれぞれ査定して行くのでありまするから、その査定によりまして、系統機関は信連なり、中金は単位農協に対して貸出し、或いは単位農協がみずからの
資金
で貸出すということによ
つて
行く方法が、個人的に
資金
の
融資
が簡易な方法がとれるではなかろうか、むしろその方法については、いろいろありましようが、簡素化することは、これはもう誰しも異存はないことでありまするが、農業手形等に準ずるという意味が、簡素化とは
ちよ
つと違うように思うのですが、その点は如何でございましようか。
足鹿覺
45
○
衆議院議員
(
足鹿覺
君) 今
森田
さんのおつしやるように、農業手形の貸出方法が必ずしも簡素であるとは私
ども
も考えておりませんが、少くとも農業手形を借りる場合には、五人組の例によりまして、少くとも平素から借受ける仲間がきま
つて
いる。そうい
つたよう
な点を加味して、簡易迅速な方法で以て貸出しが行われるようにという
気持
でありまして、農業手形をそのままやれということではありません。直ちにその簡易化について、我々におきましても具体的にどうすればいいかというようなことについて作業をする暇もございませんので、その附帯
条項
を付けまして、その
趣旨
を十分汲んで、事務当局において今度の
被害
に対する迅速な
貸付
が行われるように要望いたしたわけであります。
森田豊壽
46
○
理事
(
森田
豊壽
君) もう別に、何か御
質疑
ありませんか……。それではこれを以ちまして
質疑
を打切りまして休憩いたします。午後は一時半から
委員会
を開きます。 午後零時三十一分休憩 —————・————— 午後二時十八分開会
片柳眞吉
47
○
委員長
(
片柳眞吉
君)
只今
から
委員会
を再会いたします。 午前中に引続きまして
昭和
二十八年における
冷害
による
被害農家
に対する
資金
の
融通
に関する
特別措置法案
を
議題
にいたしまして
質疑
を続行いたします。
河野謙三
48
○
河野謙三
君 篠田政務次官に特に御
出席
を煩わしましたのは、今回の
融資
百五十億を更に七十億追加して二百二十億にするというこの
修正
者である
衆議院
の農林
委員
の代表の
足鹿
君の
説明
を求めました際に、その七十億の
資金源
について確信があるのか。我々の聞いているところでは、本来の百五十億の
資金
についても中金の当事者等に聞きますと、目先はいいけれ
ども
、明年の三月以降においては自信がない、むしろこれは困難であるという
答弁
を得ている際に、更にそれに増して七十億というものを追加されましたことについては、
修正
者においてはどういう確信があ
つて
こういうことをしたのだということを聞きましたところが、その点につきましては、我々も心配しているのであ
つて
、篠田政務次官に特にその点について質しました。ところが篠田政務次官からは、この問題につきましては自信があるやの御
答弁
を頂いた、こういうのでありますが、私はその篠田
政府委員
からの自信のほどを
数字
を以て具体的に伺わないと、この
法案
は単に絵に描いた餅に終り、徒らに農民を糠喜びさせるということになるので、具体的に
一つ
数字
を示してお答え願いたい、こう思います。
篠田弘作
49
○
政府委員
(篠田
弘作
君)
只今
河野
委員
の御発言の中に、
足鹿
委員
が自信を持
つて
答えたやに見える、こういうお話でございますが、それは非常に逆な話であります。勿論
政府
が百五十億までは確信を以て、農林中金の
関係
者が何という話をしたか知りませんが、
政府
としては百五十億まで必らず
予算措置
をとるという確信の下に提案しておるのであります。併しながら議院民主主義の
建前
から言
つて
、国会がそれを
修正
議決したということになれば、
政府
はその議決によ
つて
拘束されるのでありますから、
政府
としては当然その議決の
趣旨
を重んじて、あとの財源
措置
については誠意を以て努力するということは、これは当然の話でありまして、
政府委員
の一人として当然そう
答弁
をせざるを得ない。併しおつしやる
通り
財源
措置
は百五十億でしてある。あとの七十億というものについては、今後その財源についてこれを解決するという
建前
であります。
従つて
数字
を挙げてお話するという段階でもなければ、又そこまでの確信を持
つて
言
つたの
ではありません。これははつきりしておきます。それどころじやない、今朝あたりは自由党の内部でまだこの議決に対して賛否両論がわんわん言
つて
いるような状態でありまして、私は
政府委員
として当然
委員会
の
決議
に
従つて
努力する、こういう
建前
であります。それは議院民主主義を重んずる以上は、当然
政府
としてもそうするのが当り前、ある、ないということは別問題として努力しなければいけないし、又見付け出さなければいけない、こう思
つて
おります。
河野謙三
50
○
河野謙三
君 よく政務次官の立場はわかりました。要するに議会において議決されたものであるから、その拘束を受ける立場にある。
従つて
これに対して努力するのは当然の責務であるというところまでわか
つたの
ですが、ところがその努力をする、拘束を受けた実施は
政府
の責任にあるのですから、そこで不本意ながらでも、こういうことに
なつ
た以上は、何かそこに
資金
の見通しか何かありますか。我々参議院の農林
委員
としては
衆議院
の
修正
を今審議しておる際であります。極端に言えば、
政府
のほうでそういう拘束は受けたけれ
ども
、どうも
資金
のほうは当てがない、こういうことで放つぽり出されるなら、私はこの
法案
を可決してみたところで意味ないと思う。ただ併しそこに一縷の望みは、不本意ながらそういう議決をされた以上は、とにかく迷惑千万であるけれ
ども
資金
をどつか探さなければならん、取りあえずここに十億見付か
つた
とか、二十億見付か
つた
とか、何かありそうなものだと思うのですが、そういうものさえもお持合せがないのですか。
篠田弘作
51
○
政府委員
(篠田
弘作
君) 不本意ながらであるとか、迷惑であるとかということは毛頭考えておりません。できるならば、勿論
政府
といたしましても
委員
の希望される点、或いは又それ以上にやりたいということは、この大風
水害
或いは
冷害
を見た場合において当然それは考えることでありまして、併し百五十億というものを提案したということは、結論的に言えば、少くも現在の段階では百五十億以上の財源を見付けることは困難であるという
建前
からや
つた
ものと思います。併し困難であるということと不可能であるということとはおのずから話が違うと私は考えております。
従つて
当然国会が議決した以上は、不可能にあらざる限りは
政府
は国会の議決に
従つて
この
趣旨
を尊重して、当然それを探し出すべきである。これは私の
政府委員
としての
考え方
であり、又同時に国会議員としての
考え方
であります。
従つて
そういうふうに御
答弁
申上げたのであ
つて
、私といたしましては勿論それは不可能な問題ではない、困難ではあるが、不可能ではない、こういう確信の下に申上げたのでありますが、何しろ
数字
を今ここで申上げるということは勿論できません、それは……。
河野謙三
52
○
河野謙三
君 よくお
気持
はわかりましたが、この
修正案
審議に当
つて
の非常に我々によき参考になりましたから、私はこれ以上この問題で質問はいたしません。
片柳眞吉
53
○
委員長
(
片柳眞吉
君) 他に政務次官に御質問ございませんか……。よろしうございますか……。速記を止めて下さい。 〔速記中止〕
片柳眞吉
54
○
委員長
(
片柳眞吉
君) 速記を始めて。お諮りいたしたい件は、臨時硫安需給安定
法案
及び公共企業体等労働
関係
法第十六条第二項の規定に基き、国会の議決を求めるの件、これは国有林野事業
関係
であります。会期も最終日となり、会期中の成立は困難となりましたので、本院規則第五十三条によりまして、本審査の閉会中の
継続審査要求
書を提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
片柳眞吉
55
○
委員長
(
片柳眞吉
君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお要求書の案文等は
委員長
に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
片柳眞吉
56
○
委員長
(
片柳眞吉
君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
—————————————
片柳眞吉
57
○
委員長
(
片柳眞吉
君) 次に
調査
報告書
の件を
議題
といたします。
農林政策
に関する
調査
及び
食糧政策
に関する
調査
は
調査
を完了するに至
つて
おりませんので、
調査
未了
報告書
を提出いたすことにな
つて
おりますから、これを提出いたしたいと思います。御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
片柳眞吉
58
○
委員長
(
片柳眞吉
君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 次に、
委員長
の提出する
報告書
には多数意見者の署名を附することにな
つて
おりますので、順次御署名をお願いいたします。 多数意見者署名
森田
豊壽
白井
勇 雨森 常夫
川口爲之助
関根
久藏
横川 信夫 上林 忠次 北 勝太郎
河野
謙三
河合 義一
清澤
俊英
松浦 定義
—————————————
片柳眞吉
59
○
委員長
(
片柳眞吉
君) 次に、
継続調査要求
の件を
議題
といたします。
農林政策
に関する
調査
及び
食糧政策
に関する
調査
を本院規則第五十三条によりまして、本
調査
の閉会中の
継続調査要求
書を提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
片柳眞吉
60
○
委員長
(
片柳眞吉
君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、農業災害補償制度に関する小
委員会
はこのまま継続いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
片柳眞吉
61
○
委員長
(
片柳眞吉
君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお要求書の案文等は
委員長
に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
片柳眞吉
62
○
委員長
(
片柳眞吉
君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 速記を止めて。 午後二時三十九分速記中止 —————・————— 午後三時速記開始
片柳眞吉
63
○
委員長
(
片柳眞吉
君) 速記を始めて下さい。
冷害
関係
の三
法律案
につきましては連日御審議を願
つて
おりまするが、更に御
質疑
はございませんか……。別に御発言もございませんので、
質疑
は終局したものと認めて御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
片柳眞吉
64
○
委員長
(
片柳眞吉
君) 御異議はないものと認め、
質疑
は終局したものと認めます。
昭和
二十八年における
冷害
による
被害農家
に対する
資金
の
融通
に関する
特別措置法案
、
昭和
二十八年における
冷害等
による
被害農家
に対する
米麦
の
売渡
の
特例
に関する
法律案
及び
農林漁業金融公庫法
の一部を改正する
法律案
、以上三
法律案
の討論に入ります。御意見のおありのかたはそれぞれ賛否を明かにしてお述べを願います。
北勝太郎
65
○北勝太郎君 いずれも
原案
に賛成でありますが、この際私は
冷害
三
法案
の施行に当
つて
、これが実施に遺憾なきを期するために
附帯決議
の動議を提出いたします。
附帯決議
案はお手許にお配りいたしておきましたが、一応朗読をいたします。 農林
関係
冷害
対策
三
法律案
に対する
附帯決議
政府
は
冷害
関係
これ等三
法律案
の施行に当り次の事項について遺憾なく
措置
すべきである。 (一)
被害農家
に対する
融資
の
資金源
は専ら
農業協同組合
系統
金融機関
等の
金融機関
の
自己資金
が対象とな
つて
いて、これ等
金融機関
に対する災害
金融
の期待は、本年春の凍霜害以来今回の
冷害
を加えて数百億円の多額に達している。然るに打続く災害によ
つて
農家
における貯金の引出し或いは不作による収入減等のため、これ等
金融機関
における
資金
の蓄積は楽観を許さないものがあり、又本
融資
は五年以内の中期
金融
に属するものであ
つて
、之にのみ
融資
をするときは、六、七月の交、
資金
の端境期において
組合金融
に梗塞を来たす虞がある。かかる情勢に対処して、
融資
に対してこれ等
金融機関
の完全な協力を期待するため、
政府
は今後における凡ゆる事態に備えて、これ等
金融機関
における
資金
繰に支障を来さないよう、これが
資金源
の確保に対して財政
資金
の投入等遺憾なく
措置
すること。 (二)
政府
は被災
農家
の需要する
資金
の
供給
に万全を期するとともに、他方被災
農家
の
営農
並びに生計上における必需物資の
供給
の確保及び価格の適正等物の面における
対策
についても遺憾なく
措置
すること。 (三)
冷害
対策
救農土木事業における団体営かんがい排水事業、土地改良事業及び温水施設事業等に対する補助率を五割以上に引上げ、且つ対象
面積
を一団地三
町歩
以上に引下げること。 (四) 農林漁業
金融
公庫における被災地に対する
貸付
金の
利率
、
据置
期間及び
償還
期限等の
貸付
条件を極力緩和すること。 (五)
被害農家
に対する
米麦
の特別
売渡
に当り
米麦
の
売渡
数量の算出につき、従来
供出
農家
であ
つて
偶々今次の
冷害等
によ
つて
非
供出
農家
に転落した
農家
に対する
米麦
の
売渡
数量の算出に当
つて
は、当該
農家
の従来の米の保有量を十分に考慮すること。 (六) 米の生産についてみても、
農林省
発表
による十月五日現在の試算
収穫
高に対して十月十五日現在の
予想収穫高
は、僅々十日間に、約百万石、約百億円の
被害
が拡大しているのであ
つて
、思いを今後に寄せるとき甚だ憂慮に耐えないものがある。かかる情勢に対処して、
政府
は
冷害
対策
の完壁を期し、これがため必要とする経費を第二次補正
予算
に遺憾なく計上すること。 (七)
冷害
対策
実施に必要な経費を賄うため、食糧増産
対策費
等の既定
予算
を削減せざるは勿論、今次の
冷害
にかんがみ、食糧増産に対する施設の拡充を図ること。 (八)
政府
は今国会に提出せられた農林
関係
冷害
対策
関係
法律
に
関連
する
政令
について事前に当
委員会
に内示すること。 右
決議
する。 以上でありまして、これを提案いたします。御賛成を願いたいと存じます。
片柳眞吉
66
○
委員長
(
片柳眞吉
君) 速記を止めて下さい。 〔速記中止〕
片柳眞吉
67
○
委員長
(
片柳眞吉
君) 速記を始めて下さい。他に御発言はございませんか……。他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
片柳眞吉
68
○
委員長
(
片柳眞吉
君) 御異議ないと認めます。 それではこれより採決に入ります。
昭和
二十八年における
冷害
による
被害農家
に対する
資金
の
融通
に関する
特別措置法案
を
衆議院送付
通り
可決することに御賛成のかたの挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
片柳眞吉
69
○
委員長
(
片柳眞吉
君) 全会一致でございます。よ
つて
本案は全会一致を以て可決すべきものと決定されました。 次に、
昭和
二十八年における
冷害等
による
被害農家
に対する
米麦
の
売渡
の
特例
に関する
法律案
を
原案
通り
可決することに賛成のかたの挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
片柳眞吉
70
○
委員長
(
片柳眞吉
君) 全会一致でございます。よ
つて
本案は全会一致を以て可決すべきものと決定されました。 次に、
農林漁業金融公庫法
の一部を改正する
法律案
を
原案
通り
可決することに賛成のかたの挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
片柳眞吉
71
○
委員長
(
片柳眞吉
君) 全会一致でございます。よ
つて
本案は全会一致を以て可決すべきものと決定されました。 次に、討論中にございました北勝太郎君提出の
附帯決議
について採決をいたします。北勝太郎君の提案
通り
、
冷害
関係
三
法案
に
附帯決議
を付することに賛成のかたの挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
片柳眞吉
72
○
委員長
(
片柳眞吉
君) 全会一致でございます。よ
つて
附帯決議
を付することに決定いたしました。 なお本会議における
委員長
の口頭
報告
の内容等、事後の手続は慣例によりまして
委員長
に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
片柳眞吉
73
○
委員長
(
片柳眞吉
君) 御異議ないと認めます。 次に、三案を可とされたかたは順次御署名を願います。 多数意見者署名
森田
豊壽
宮本 邦彦
白井
勇 雨森 常夫
川口爲之助
佐藤清一郎
関根
久藏
横川 信夫 上林 忠次 北 勝太郎
河野
謙三
河合 義一
戸叶
武 松浦 定義
—————————————
片柳眞吉
74
○
委員長
(
片柳眞吉
君) 次に、先般来問題にな
つて
おりまするところの開拓者
融資
の
利子
の引下の件につきまして、
政府
当局に私からいろいろ
委員会
の御意思を体しまして、御連絡をいたしておりましたが、農地
局長
からこの問題につきまして発言を求められておりますので、お聞き取りを願
つた
上で更に御審議を願いたいと思います。
平川守
75
○
政府委員
(平川守君) 開拓者
融資
の金利の問題につきまして、本
委員会
においてこれを二銭二厘に引下げるという
決議
がございまして、その線に沿
つて
いろいろ農林中金及び開拓者のほうと打合せをいたしておるのでありますが、これにつきまして、まだ最後的の決定に至
つて
おりませんが、今後引続き両者の間を
農林省
として斡旋をいたしまして、この御
趣旨
に副うように早急に解決をいたしたいと考えておりますので、御了承を願いたいと思います。
河野謙三
76
○
河野謙三
君
局長
の相互斡旋に大いに期待をすると同時に、その結果を改めて又適当の機会に本
委員会
に御
報告
をお願いいたす次第であります。
平川守
77
○
政府委員
(平川守君) 了承いしました。
片柳眞吉
78
○
委員長
(
片柳眞吉
君) 農地
局長
は了承されたそうであります。 それでは
委員会
はこれで休憩いたします。 午後三時十二分休憩 〔休憩後開会に至らなか
つた
。〕