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1953-11-07 第17回国会 参議院 農林委員会 第7号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十八年十一月七日(土曜日)    午前十一時三十五分開会   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     片柳 眞吉君    理事            宮本 邦彦君            森田 豊壽君            白井  勇君            戸叶  武君    委員            雨森 常夫君            川口爲之助君            佐藤清一郎君            重政 庸徳君            関根 久藏君            横川 信夫君            上林 忠次君            北 勝太郎君            河野 謙三君            河合 義一君            清澤 俊英君            小林 亦治君            松浦 定義君            鈴木  一君   衆議院議員            足鹿  覺君   政府委員    農林政務次官  篠田 弘作君    農林省農林経済    局長      小倉 武一君    農林省農地局長 平川  守君    食糧庁長官   前谷 重夫君   事務局側    常任委員会専門     員       安楽城敏男君   説明員    食糧庁総務部長 新沢  寧君   —————————————   本日の会議に付した事件 ○昭和二十八年における冷害による被  害農家に対する資金融通に関する  特別措置法案内閣提出衆議院送  付) ○農林漁業金融公庫法の一部を改正す  る法律案内閣提出衆議院送付) ○昭和二十八年における冷害等による  被害農家に対する米麦売渡特例  に関する決律案内閣提出衆議院  送付) ○継続審査要求の件 ○農林政策に関する調査の件  (報告書に関する件) ○食糧政策に関する調査の件  (報告書に関する件) ○継続調査要求の件   —————————————
  2. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 只今から委員会を開会いたします。  最初に、昭和二十八年における冷害等による被害農家に対する米麦売渡特例に関する法律案議題といたします。本法律案は、十一月六日政府原案通り衆議院を通過して、同日当委員会に本付託となりました。本法案に対しての質疑予備審査の際大体終つておると存じまするが、なお質疑がございますれば続行願いたいと思います。
  3. 清澤俊英

    清澤俊英君 一、二点はつきりさしておきたいと思います。これの償還に対して、要綱によりますと、一年据置、大体まあ一年据置、秋口に現物若しくは代金でとる、こういうことになつておるのですが、先般来の話によりますと、それが崩れておるような、まだよくきまらんような話ですが、それがちよつときまりましたらはつきり伺いたい。
  4. 新沢寧

    説明員新沢寧君) 只今償還期日、いつまで延納するかという問題でございますが、先日も長官が御答弁申上げた通り農林省といたしましては、明年の収穫期まで延納するということで大蔵省と交渉しております。いろいろな関係でまだ正確な最終的な回答は得ておりませんので、これはもう飽くまでそういう線できめるようにいたしたいと思つております。
  5. 清澤俊英

    清澤俊英君 利子の無利子ということも間違いありませんか。
  6. 新沢寧

    説明員新沢寧君) これはもうはつきりしております。   —————————————
  7. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 御質疑もないようでありますから、引続いて農林漁業金融公庫法の一部を改正する法律案議題といたします。  本法律案は、十一月六日衆議院政府修正案通り通過して、同日当委員会に本付託なつたものでありますが、質疑予備審査の際大体終つていると存じまするが、なお御質疑がありますれば御発言を願いたいと思います。  御質疑がないようでありますから、次に、昭和二十八年における冷害による被害農家に対する資金融通に関する特別措置法案議題といたします。本法律案は、十一月六日政府原案修正衆議院を通過し、同日当委員会に本付託となりました。本法律案につきましては、只今衆議院議員のほうに、この修正案提案者に今出席を求めておりまするが、なおその以前に御質疑がありますれば御質疑を願いたいと思います。
  8. 白井勇

    白井勇君 この融資関係につきまして、今回の冷害状態町村別実態の詳しいものを私たち頂いたわけでありますが、あの結果、従来冷害というと、我々は北陸なり或いは東北なり、いわゆる純然たる水田地帯のみを大体頭に置いたわけでありますが、今年は特殊な関係がありまして、それに伴う病虫害発生等によつて非常な打撃を受けた地帯関東或いは東山方面に拡がつているわけであります。全体としまして見た場合に、裏作のあります地帯と、それから本当水田地帯というものと被害地帯というものとどつちがどのくらいの割合になつておりますのか、その辺大体大ずかみの見当は付くのじやないかと思いますが。
  9. 小倉武一

    政府委員小倉武一君) 只今の点については私十分承知いたしておりませんのですけれども統計調査等によりまする資料では、ちよつとそういう見当が付きかねると私は思いますが。
  10. 白井勇

    白井勇君 と申しますことは、今度の融資関係で、いわゆる昔から冷害の虞れのありました本当単作地帯と、それから関東東山のように、今年冷害或いはそれに伴いまする病虫害被害をこうむりましても、裏作のあるような地帯が相当あるわけですね。そういう場合でもやはり減収率によつて一定の同じ枠にはまつて融資をされるわけですか。多少そこに運用上の、水田地帯に対しましては特殊の軽減があるというような操作が行われるのかどうか。
  11. 小倉武一

    政府委員小倉武一君) 水稲などに対しまする冷害によりまする減収がほぼ同じ程度であると仮定いたしまして、そういう場合でも、その営農状況によりまして、例えば裏作ができるといつたような相違が出て来る、そういう場合に営農資金供給の仕方がまあ変るかどうかというお尋ねだというふうに承知いたしましたのでございます。これは深くその資金供給についての差別をどうするかということなどについてはまだ検討いたしておりませんが、そういう場合が私ども当初から水害の場合の特別の融通と、冷害の場合とは若干気持でございますが、変えてまあ考えておつた次第でございまするし、同じ冷害地帯と言われる中にもなお二毛作ができる地帯と、そうでない全くの単作地帯とございますしするのですから、そういう場合におきましては、同じような趣旨資金供給につきましても或る程度の仕訳と申しまするか、区別をしたほうがむしろ実態に合うと存じまするので、そういう点は県等とも十分相談をいたしまして、実態に合うような融通を図りたい、かように思います。
  12. 白井勇

    白井勇君 今の御答弁を聞いて安心したわけですが、併し一つそういう考え方で、これは本当単作地帯というものを、冷害というものをやはり救つて頂くように善処を願いたいと思います。もう一つは、最近新聞紙上を見ますと、食糧庁におきましては、自家保有米担保資金融通するという方向があるのですね。これと融資関係はどういうことになるのですか。
  13. 小倉武一

    政府委員小倉武一君) 自家保有米につきましての融資措置については、只今食糧庁の私どものほうで極く事務的に検討いたしておりますが、そういう措置ができましても、これとは直接に関係を付けないでやつて行きたいと思います。と申しまするのは、こういう融資をいたしまする場合に保有米担保を要求するとか、そういうことは勿論考えておらないのであります。保有米融資は、こういう措置とは別途の特別の、まあ零細農家でございまするとか、そういう農家で以て麦を作つている、こういつた場合において麦との関連において保有米担保にして若干の金融を受ける便宜があつたほうがよろしい、こういつた場合に考えられた措置でございまするので、全然別に考えたい、かように存じております。
  14. 白井勇

    白井勇君 そうしますと、この融資関連して、まあそれは今年は農手も返せないし、又飯米も借りているというようなことで、この間から話しております通りに、全然担保とするようなものはないのです。まあ家畜のあるものは家畜担保とするし、ないものは結局飯米担保にするというような措置によつてこの融資がされるということじやなしに、そのほかに別個の資金保有米については流れて行くという、こういうふうに考えていいわけですか。
  15. 小倉武一

    政府委員小倉武一君) この資金源といたしましては、これは保有米の場合の考え方については深くまだそこまで検討しておりませんが、勿論特別の政府資金供給して融通をするといつたようなことを考えておらないのであります。又今回この成立しました場合の水害或いは更に冷害のこの融通につきましての資金源につきましても、私どもといたしましては、組合金融を主とする資金で以て賄い得られるのではないかというふうに考えておつたのであります。勿論資金のこの総額が衆議院でも修正になつたようでございまするので、その他の関係と併せまして、単に組合金融というふうなことで自己資金で以て賄い得られるかどうかということにつきましては若干疑念がございまするけれども建前といたしましては、飽くまで自己資金を主として考えて行きたい、かように存じております。尤も手放しで以てそういう措置はできませんので、それだけで十分には参りませんので、組合の金が、融通した結果、そうしたものがむやみに流れて行つてしまう、組合系統以外に流れて行つてしまうというようなことでは勿論そういう措置はできません。更に又信連が系統外に預金をしておる、こういうことが多くなりまするというと、又そういう措置もできませんので、飽くまで組合金融で以て主としているという建前が、私ども考え方ばかりでなくて、組合関係当事者全体がそういう気持にならないというと、これは措置がなかなかむずかしいのではないか、勿論これは十分これで対処できないような場合もございましようが、そういう場合には適宜な措置がとられなければならんと思いますけれども建前はそういうことで考えておつたのであります。
  16. 白井勇

    白井勇君 くどいようですが、そうしますと、この考え方というものは、金融機関としてとにかく貸したものはとれるという保証の意味でこれは考えられているのか、或いは又食糧政策上、場合によつてはそういうものも政府のほうの操作上講じ得るというような含みを持つてこれは考えられた措置ですか、どちらなんですか。
  17. 小倉武一

    政府委員小倉武一君) 今のお尋ねは、むしろ食糧庁のほうからお答えしたほうが妥当だと思いますので……。
  18. 前谷重夫

    政府委員前谷重夫君) お答え申上げます。この問題につきましては、現在我々といたしましては、特に集荷のためにこういう方法を講ずる、こういう趣旨でいたしたのではございません。御承知のように非供出農家等につきましても、今度の営農資金等に必要な場合がございまするし、又先ほど農業経済局長から申上げましたように、麦までの間の繋ぎ資金として一時飯米担保にするという途を全然閉ざすという必要もなかろう、こういう場合に農業協同組合の自主的な立場からいたしまして、そういうことをするということにつきましては、供出と我々の集荷に阻害のない範囲において認めるということは差支えなかろう、こういう考え方でおつたのです。
  19. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) ちよつと質疑の途中でありますが、只今衆議院議員足鹿覺君が見えましたので、衆議院修正個所につきまして御説明願いたいと思います。
  20. 清澤俊英

    清澤俊英君 簡単に三点、極く簡単にやつて下さい。この前被害激甚町村、いわゆる三割減収以上の町村が千、被害農家は四万とみておるのですが、その後被害は拡大しておることは明白になつておりますが、この数字の違いは出ておりませんか、出ておりましたら、それをお知らせ願いたいと思います。
  21. 小倉武一

    政府委員小倉武一君) ちよつと御指摘数字がどういう趣旨のものか、私承知していないのでございますが、新潟一県のことでございますか。
  22. 清澤俊英

    清澤俊英君 全国の被害調査は千だ、それでなお被害農家は四万。(「四十万じやないか」と呼ぶ者あり)四十万だ。そういう御発表があつたのですが、その割に被害率は殖えておるのでありますから、変更をしておるのか、おられないのか。
  23. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) これは私から補足して申上げますが、この間官房長からそういう答弁があつたわけです。それをお含みになつて……。
  24. 小倉武一

    政府委員小倉武一君) その数字は私正確にこれは記憶しておりませんが、確か府県から町村別被害程度報告がございましたのを集計いたしました上での数字だと思います。その後改まつた別数字府県から集まつて参りませんので、それを再検討した数字農林省として恐らくないと思います。勿論時期といたしましては、十月十五日現在の予想収穫高以前のものであることは申すまでもないので、その後の被害状況によつて若干異動はあるかと思いますが、どの程度増加したかというような資料は持合せがないと思います。
  25. 清澤俊英

    清澤俊英君 今一つ、これは白井さんがちよつと言われたことと関連しておりますが、昨日農林大臣にいろいろな被害農家に対する対策としての大体の基準が、農作物収穫中心にした減収率を以てきめられておるようだが、併しその減収率だけでやると無理がある、局長も聞いておつた通り無理があるということは、同じ一六%の減収率、或いは三〇%の減収率を持つておりましても、実収量からみますと、二石一斗で一六%、一石五斗の反収でも一六%というような非常に無理なものができておる、そういうことに対しては十分考慮する、それを尊重してやります。こういう明快な御回答があつたのであります。従つて第二条に規定せられました被害町村を認定せられるときは、実際上の営農資金を与えるときには、その点を十分、第二条にはありませんが、一つ実質上の取扱いには考えて頂かなければならん、これはやれるのかやれないのか、その法律を直さんでもやれますか。
  26. 小倉武一

    政府委員小倉武一君) お尋ね趣旨は御尤もと私も思います。その法案にもございまするように、町村単位何割、三割減収なら三割減収ということを基準としたものでもございませんで、三割以上のものが百町歩とか、一割とかというようになつております。町村単位で例えば一割の減収でやりましても、三割以上の減収が百町歩ございますれば、特別の措置で以て融通できるという措置もございますし、又一般利子でございますれば、そういう制限もございませんものですから、適用される町村ということになりますと、相当弾力性実施面では出て来ると思いますので、そういう取扱いが可能かと私は思います。
  27. 清澤俊英

    清澤俊英君 ちよつとけつのほうがわかりませんけれども、可能である、こういうのですか。
  28. 小倉武一

    政府委員小倉武一君) そうです。
  29. 清澤俊英

    清澤俊英君 有難うございました。
  30. 足鹿覺

    衆議院議員足鹿覺君) 昭和二十八年における冷害による被害農家に対する資金融通に関する特別措置法案中、衆議院におきまして修正をいたしました要綱について御説明を申上げたいと存じます。  先ず第二条でございますが、「副業資金のうち薪炭原木購入資金及び炭がま構築資金については農業協同組合又は森林組合」とした点であります。この点につきましては、今次冷害の様相を見まするのに、山間地帯ほど激甚なようであります。ところが山村及び農山村におきまして、協同組合の組織が微弱であり、又預貯金等も極めて少なく、従来からも森林組合が相当当該地域内におきまして、山林関係との副業農家に対して、森林法によつていろいろと斡旋等をやり、実績を持つている地帯が相当あるようであります。そういつた点から考えて見まして、特に副業資金の中の薪炭原木購入資金炭がま構築資金のみについては、その協同組合からの貸付を受け得ざる地区或いは受け得ない場合、そういつた事実を考慮いたしまして、森林組合にもこの取扱をせしめることが実情に適するのではないか、そういうふうな趣旨であります。衆議院におきましては、附帯決議を御覧頂きますれば御理解願えると思いますが、飽くまでも今次冷害融資系統農業協同組合中心になつてやるのでありまして、飽くまでもその主体は農業協同組合にある。併し例外的に只今申述べたような地域或いは場合におきまして、森林組合をも取扱わしめることが被害地住民の利便になるということで、例外としてこの条項を挿入いたしたことを御了承願いたいのでございます。  次に、「家畜維持資金」という条項を新らしく挿入いたしました点は、後に関連いたしますが、政府原案によりますと、内地十五万円、北海道二十万円とありまして、この枠内に一頭三万円程度のものを含んでおつたようであります。併しながら冷害地域実情を見ました場合に、飼料等購入資金を貸し与えるのみでなくして、現実には土地を売るか、或いは家畜を手放すかというようなせつぱ詰つた実情にあるのでありまして、そういう農家に対しましては、別枠で以て三万円を新たに外枠として加えることに議決をいたしておりまするので、そういつた点等を明らかにするために家畜維持資金と、こういう条項を入れまして、飼料等購入資金とは別な観点から農家家畜を手放すことを未然に防止したいと、こういう趣旨でございます。  次に「当該被害農家に対する貸付金額が、市町村長の認定する冷害による損失額基準として政令で定めるところにより算出される額」、これを削つて別条項を入れました理由は、春の凍霜害の当時の事情を調べて見ますると、損害額から農業共済保険金を差引き、その得たものに三割をかけて得たものを損害額から更に差引いております。事実上掛け声は十五万、二十万と申しましても、経営規模の極めて小さい農家におきましては、僅か二万や三万程度しか実情としては貸し与えられないと、こういう過去における事態も我々承知をいたしまして、今度も政府が予定しておりまする政令の内容について、いろいろ検討してみましたところが、やはり損害額から共済保険金を差引き、更に米麦安売による利益も差引き、そしてこれに一定率をかけるような政令案を用意されておられたのでありまして、それでは最高十五万円、北海道にあつては二十万円と申しましても、極めて少額しか借り受けることのできない農家が当然出て来ることを顧慮いたしまして、この政令によらずして法律にはつきりと明文化し、ただ損失額から農業災害補償法に基き支払う共済金の額、若しくはその見込額を差引いたものを十五万円、二十万円とのいずれか低いほうということにすることが適当ではないか、こういうことになりまして、この項の削除並びに新たなる条文によつて政令に委託する点を法文上明らかにいたしたような次第でございます。  それから二条の第三項でございますが、利率であります。    〔委員長退席理事森田豊壽委員長席に着く〕  政府原案によりますと、利率市町村又はその耕地面積が十町歩以上である開拓地区で、農作物冷害による減収が平年における収穫量の百分の三十を超える地区或いは耕地合計面積がその区域内において百分の十若しくは百町歩を超えるものの区域に対しては大体三分五厘の安い利率でかけるように原案ではなつてつたようであります。併し冷害地実情をよく精査して見まするのに、この条項では必しも冷害地に均霑し得ない実情にある。例えば北海道のごとき、或いは東北方面被害の激甚な地帯におきましても、相当この恩典から除外される町村のあることを発見をいたしまして、これをできる限り均等にこの恩典に浴せしめるということが必要ではなかろうかということに話合いまして、「その区域内における農作物冷害による減収が平年における収穫量の百分の二十をこえるもの又は」という条項を新たに追加いたしまして、いわゆる面積で行く場合よりも平年時における収穫量の百分の二十を超えた場合は、この三分五厘の利率適用を受けるようにすることが被害農民に対する真の親切ではないか、そういう点からこの条項を新たに起したような次第であります。  それからあとの三条以下の、森林組合となつておりますが、これは先刻御説明を申上げました点で御了承が願えるのではないかと思います。  一番最後の大きな点は第四条であります。政府原案によりますと、百五十億円を資金総枠と法律に明らかにしておつたのでありますが、先刻述べましたように、家畜維持資金外枠で一頭三万円を見込みますと、即ちその額がこの百五十億で不足して来る結果になるのであります。なお適用基準におきまして、平年作の二割以上の減収という適用の新たなる項を起します関係上、この百五十億を以てしては到底賄い切れないのではないか、そこでこれを大体増加して行かなければならん、今一つは、衆参両院の大体一致した決議によりまして、もともとこれは二百億を下らざることということが決議にはなつておりますが、事実上におきまして、これが原案においては五十億減じて提案されておるのでありまして、この点につきましては、実情に即すように資金を貸出して行く場合には到底、一般緊急対策費が相当削られておりますので、資金に依存して行くことも今後殖えて行くのではないか、そういつた要素等を考えましてここに二百二十億と修正をいたしたのであります。  なおこの際念のために申上げておきますことは、家畜の一頭三万円といたしました場合に、大体その頭数の見込みでありますが、七万頭乃至八万頭を大体予定をいたしておりまして、七万頭の場合は大体二十一億、八万頭の場合は二十四億ということになりますので、大体これは見当でありますのではつきりわかりませんが、二十億乃至二十五億程度外枠家畜維持資金としてみて行けば大体妥当なる線が出て来るのではないか、さように大体衆議院としては考えておる次第であります。  以上が極めて粗雑ではございましたが、修正個所についての御説明であります。なお不十分な点や御不審の点がございますならば、お尋ねがございますればお答えをいたしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
  31. 白井勇

    白井勇君 第四条の資金の問題ですが、これは只今のお話よくわかつたのですが、ちよつと念を押しておきたいと思いますが、私たちも審議をしておりまする過程におきましては、昨日の米作発表の五千三百万石というものは昨日初めて聞きました。恐らく衆議院におきましても、この二百二十億円を算定されまする基礎は十月五日の五千四百四十何万石というものを頭に置かれまして、今のような家畜その他の問題を取入れられまして御決定になつたと思います。私たちはいずれこれは冷害というようなことは期日がたつに従つてひどくなるものでありますから、そういう場合におきましては、当然これは第二次補正を考えなければならんと考えるのでありますが、その点はやはり衆議院におかれましても、五千四百四十何万石というような十月五日の作況というものを基礎にされましてお考えになつたものと私たちは考えますが差支えありませんか。
  32. 足鹿覺

    衆議院議員足鹿覺君) 昨日の十月十五日現在の作況資料を頂きましたのは、この態度を各党間において大体話合をした後にあの資料を頂きまして、十月五日現在よりも更に百十万石を減少しておる。又今後も減少するのではないかということは気が付いてはおりますが、非常にこの点で難航難航を重ねました関係上、一応昨日の作況はこの基礎には顧慮して行くいとまがなかつたことを御了承願いたいと思います。
  33. 河野謙三

    河野謙三君 今の問題とも多少関連がありますが、政府が出しております予算には百五十億の融資基準にして利子予算が入つておると思う。これが今度二百二十億になりますと、増額されました七十億の利子補給予算的措置はどうなるのですか。
  34. 小倉武一

    政府委員小倉武一君) 百五十億につきましては、御指摘のように利子補給予算措置ができております。増額された分には勿論これに見合うものはそのまま計上してございません。今後のだから問題になるということでございます。ただその予備的な費用と申しまするか、五億の対策費がございまするので、そこから必要があれば出すということになりまするから、或いは利子の補助の時期ということが融資の時期等とも関連いたしますので、一遍にたくさんの金が融資されて来ることもなくて、来年の春までにかけて出て行くということもございましようから、利子補給の時期をいつにするかということによつても若干趣きが変つて来ると思いますので、その点も考慮しなければならんと思います。
  35. 河野謙三

    河野謙三君 その点について提案者から御説明を頂きたいのですが、その利子補給は予備金を当てにして提案者はやつておられるのか。それともこれは予備金とは別途に二次補正というものを前提にしておられるのか。それとも具体的問題として来年の予算でこの利子補給予算を組んでも間に合うじやないか、この三つのうちのいずれかと思うのですが、提案者はその三者のうちのいずれをお考えになつているのか。
  36. 足鹿覺

    衆議院議員足鹿覺君) 大体衆議院の農林委員会としましては、大多数の意見が二百五十億程度を必要とするのではないか、こういう点から出発いたしたのでありますが、先刻も申上げますように、各党間において議をまとめるためにこの程度に落着いたわけであります。従つて先ほど白井さんのお話もありましたような点等が今後顧慮されるならば、我々はこの金額を超す数字が現実に必要となつて出て来るのではないか、こういうふうにみております。従いまして、これの利子補給措置等につきましては、衆議院としてははつきり財政措置をどういう手段によつてやるかということは、農林委員会としては議決はいたしておりませんが、大体の気持としては第二次補正、これのみならず、他のいろいろな面で必要に迫られて来るであろう、その場合に第二次補正に組むことが適当ではないか、こういうふうな意向が強いようでありますが、いずれにいたしましても、来年の五月三十一日までに貸付をいたすのでありますから、今小倉経済局長からお話がありましたように、差当つてはそれまでに資金が出て行くのでありますから、それまでに適当な方法を以て、これに伴う財政措置は講じて行くべきではないか、かように考えておるわけであります。
  37. 河野謙三

    河野謙三君 そうしますと、筋としては第二次補正を行なつて、その際にこの資金の問題を措置すべきだというようなお考えでありますが、第二次補正はこの問題だけではありませんで、他にもいろいろ条件が起つておりますから、当然第二次補正はやらなければならんと思いますが、第二次補正の問題について、衆議院の農林委員会政府から何らか国会を開くとか、開かないとか言明がありましたか。
  38. 足鹿覺

    衆議院議員足鹿覺君) 何日の大臣の言明であるかははつきり今記憶しておりませんが、全体としてこの三法案を審議し、又冷害予算についていろいろ質疑応答が行われた間におきまして、大臣からこの問題のみには限りませんが、全体としては第二次補正の必要を生じて来る場合には考えなければならんという意味の政府答弁があつたようであります。
  39. 河野謙三

    河野謙三君 この衆議院修正は非常に親切ないい案だと思うのですが、ただ我々が従来百五十億の融資資金源でさえも中金には自信がない、こういうことを聞いておるのですよ。まさか中金本来の農民の相互金融の途も抑えて、これに金を廻すわけに行かないでしよう。そこへ更に今度は七十億追加されて二百二十億ということになつて、この資金源につきまして何らか政府なり中金なり、これはこれこれこういうわけでこの二百二十億は責任を持てるというような言明でも得ておられるのですか、これを一つつておきたい。
  40. 足鹿覺

    衆議院議員足鹿覺君) この修正案が議決になりました後に、五項目からなる附帯決議衆議院は採択をいたしております。御覧頂いたかと存じますが、その条項の中に、このたびの金融は農協が中心となつて行う。現在の中金の現状ではこの程度のものに対しては何ら不安はないことは実務担当者がしばしば言つておる点でありますが、問題は来年の三、四月頃になつて農家の窮乏が明らかになり、預貯金の引出し等が相当増加をいたした場合に、果して中金自体として、他にも又災害金融はありますし、十分なという点については若干杞憂があるやに窺われたのでありまして、従いまして附帯決議において、若し系統農協の本来の業務に差支えを生じ、或いはこの冷害融資等に支障を来たすようなことのないために、政府預託金の増加とか、いろいろの措置を強く要望いたしまして、昨日篠田農林政務次官が本修正点並びに附帯決議については、政府としては尊重した上で御期待に副うように努めたい。こういう旨の言明がございました。
  41. 河野謙三

    河野謙三君 それでは委員長において篠田政務次官をここに呼んで、この衆議院の要望に応えるため、具体的にどういう案を持つているか、その他の政府資金はどこにどういうものがあるのか、先生なかなか勇ましいけれども、勇ましいじや金は片附かない、一つ篠田政務次官を呼んで、その点については篤と……、修正案で一番大事な問題はそこであります。でありますから説明を求めたいと思います。
  42. 清澤俊英

    清澤俊英君 今と同じで、昨日河野君も質問したと思うが、僕もしたが、農林大臣は第二次補正はする意思はないとはつきり言つている。大分衆議院の動議と食い違つているようだから、来てもらつて……。
  43. 松浦定義

    ○松浦定義君 今も河野委員がお話になりましたように、百五十億が七十億増額されたということについては、今度の冷害農家は非常に喜んでいる。こう思つているんですが、昨日私予算委員会で、まあ二百二十五億という一応の線で、その内容のあれを大蔵大臣に答弁を求めたのですが、そのときの大蔵大臣は、すでに再々どこでも言つていると思うのですが、春の凍霜害の五十四億ですか、これですら余つたのだ、だから百五十億で大体間に合う、そこで私は春の凍霜害の五十四億というものは、本当に末端の借りたいものに借りられないようなまあ形であるからそうなつたのだと、こう指摘しましたところ、そうでないのだ、或る知事がと、こう言つておりましたが、どこの知事か知らんけれども、大体見当は付きますが、知事が一生懸命になつて使つてくれ、使つてくれと言つたが、農家のほうでは全然それを借りようとしないのだ。農家は金を借りることを非常に嫌がつているんだということを昨日大蔵大臣は言つておりましたが、そういうことから考えますと、国会で親切な修正をしてやつても、その内容がいずれもいろいろあると思うのですけれども。知事なり市町村長が認定するということになつておりますので、その認定をせられないというと、折角百五十億が又余つたというのでは、国会の権威を失墜すると思うので、そういう点については農林大臣よりもむしろ大蔵大臣の言明が得たいと、こう思うくらいですが、この点について、春のそういうことを考えた知事に、或いは市町村等の意見というものは、十分一つ調査になつて、今度の二百二十億まで完全に一つ末端の被害農家のために有効適切に使われるようなふうに措置されるかどうかというような点について、どのように一つ審議の過程にあつたかということをお聞きしたいと思います。
  44. 足鹿覺

    衆議院議員足鹿覺君) 前段御説明申上げましたように、第二条の第一項であります。凍霜害の際には、政令によつて貸付金額を定める場合に、各農家に行く場合に、先刻言いましたように、損害額から農業共済保険金を引く、その得たものに三割を掛けて得た額を更に又損害額から引いてその残額を融資するというふうに行われたようであります。従つて最高の五万円という枠が、当時の凍霜害の際では相当な金額と思いますが、実際の農家に及ぶときにはだんだん小さいものになつてつた。なお貸付の方法等について、必ずしも簡易迅速なる貸付が行われるような措置が講じ得ておられたかどうかという点については、衆議院としましても相当疑問を持ちまして、附帯決議条項の中に、農業手形等に準ずる簡易な貸出をやつてもらいたいということを強く附しまして、そしてこの本法において、政府原案においては、農業共済保険金を引き、更に米麦安売りによるところの額を引くということになりますると、頭金は十五万円であつても、又だんだん政令によつて狭められて行くことを顧慮いたしまして、この政令依存の条項を削つて、法文上明らかにその基準を示すことによつて凍霜害等から出た矛盾を解決し得るのではないか。そういうふうに意見が一致を見たわけであります。
  45. 森田豊壽

    理事森田豊壽君) 私からちよつとお伺いいたしますが、只今農業手形等に準ずる簡易な貸付とおつしやいましたが、附帯決議としてそういうことが出ておりまするが、農業手形というものは非常に簡易なように思いまするけれども簡易じやないのでありまして、準ずるという言葉がありまするから、それによつたものではないとも言えるかも知れませんが、これは非常に厄介な、五人が連帯して借入れをする。又それを以ちまして単位農協がその申込に対してこれを信連へ持つて行く、信連はこれを日銀の承認を得た適格担保としましてこれを承認しておく、資金が固定した場合におきまして、日銀から融資してもらうには適格担保とすることは非常にいいのでありますが、それまでの手続きは、五人で連帯して借入の申込をするとかいうようなことになりまして、手続き必ずしも簡素化とは言えないと思う。むしろこういう問題がありました際における資金融通は、知事や県がそれぞれ査定して行くのでありまするから、その査定によりまして、系統機関は信連なり、中金は単位農協に対して貸出し、或いは単位農協がみずからの資金で貸出すということによつて行く方法が、個人的に資金融資が簡易な方法がとれるではなかろうか、むしろその方法については、いろいろありましようが、簡素化することは、これはもう誰しも異存はないことでありまするが、農業手形等に準ずるという意味が、簡素化とはちよつと違うように思うのですが、その点は如何でございましようか。
  46. 足鹿覺

    衆議院議員足鹿覺君) 今森田さんのおつしやるように、農業手形の貸出方法が必ずしも簡素であるとは私どもも考えておりませんが、少くとも農業手形を借りる場合には、五人組の例によりまして、少くとも平素から借受ける仲間がきまつている。そういつたような点を加味して、簡易迅速な方法で以て貸出しが行われるようにという気持でありまして、農業手形をそのままやれということではありません。直ちにその簡易化について、我々におきましても具体的にどうすればいいかというようなことについて作業をする暇もございませんので、その附帯条項を付けまして、その趣旨を十分汲んで、事務当局において今度の被害に対する迅速な貸付が行われるように要望いたしたわけであります。
  47. 森田豊壽

    理事森田豊壽君) もう別に、何か御質疑ありませんか……。それではこれを以ちまして質疑を打切りまして休憩いたします。午後は一時半から委員会を開きます。    午後零時三十一分休憩    —————・—————    午後二時十八分開会
  48. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 只今から委員会を再会いたします。  午前中に引続きまして昭和二十八年における冷害による被害農家に対する資金融通に関する特別措置法案議題にいたしまして質疑を続行いたします。
  49. 河野謙三

    河野謙三君 篠田政務次官に特に御出席を煩わしましたのは、今回の融資百五十億を更に七十億追加して二百二十億にするというこの修正者である衆議院の農林委員の代表の足鹿君の説明を求めました際に、その七十億の資金源について確信があるのか。我々の聞いているところでは、本来の百五十億の資金についても中金の当事者等に聞きますと、目先はいいけれども、明年の三月以降においては自信がない、むしろこれは困難であるという答弁を得ている際に、更にそれに増して七十億というものを追加されましたことについては、修正者においてはどういう確信があつてこういうことをしたのだということを聞きましたところが、その点につきましては、我々も心配しているのであつて、篠田政務次官に特にその点について質しました。ところが篠田政務次官からは、この問題につきましては自信があるやの御答弁を頂いた、こういうのでありますが、私はその篠田政府委員からの自信のほどを数字を以て具体的に伺わないと、この法案は単に絵に描いた餅に終り、徒らに農民を糠喜びさせるということになるので、具体的に一つ数字を示してお答え願いたい、こう思います。
  50. 篠田弘作

    政府委員(篠田弘作君) 只今河野委員の御発言の中に、足鹿委員が自信を持つて答えたやに見える、こういうお話でございますが、それは非常に逆な話であります。勿論政府が百五十億までは確信を以て、農林中金の関係者が何という話をしたか知りませんが、政府としては百五十億まで必らず予算措置をとるという確信の下に提案しておるのであります。併しながら議院民主主義の建前から言つて、国会がそれを修正議決したということになれば、政府はその議決によつて拘束されるのでありますから、政府としては当然その議決の趣旨を重んじて、あとの財源措置については誠意を以て努力するということは、これは当然の話でありまして、政府委員の一人として当然そう答弁をせざるを得ない。併しおつしやる通り財源措置は百五十億でしてある。あとの七十億というものについては、今後その財源についてこれを解決するという建前であります。従つて数字を挙げてお話するという段階でもなければ、又そこまでの確信を持つてつたのではありません。これははつきりしておきます。それどころじやない、今朝あたりは自由党の内部でまだこの議決に対して賛否両論がわんわん言つているような状態でありまして、私は政府委員として当然委員会決議従つて努力する、こういう建前であります。それは議院民主主義を重んずる以上は、当然政府としてもそうするのが当り前、ある、ないということは別問題として努力しなければいけないし、又見付け出さなければいけない、こう思つております。
  51. 河野謙三

    河野謙三君 よく政務次官の立場はわかりました。要するに議会において議決されたものであるから、その拘束を受ける立場にある。従つてこれに対して努力するのは当然の責務であるというところまでわかつたのですが、ところがその努力をする、拘束を受けた実施は政府の責任にあるのですから、そこで不本意ながらでも、こういうことになつた以上は、何かそこに資金の見通しか何かありますか。我々参議院の農林委員としては衆議院修正を今審議しておる際であります。極端に言えば、政府のほうでそういう拘束は受けたけれども、どうも資金のほうは当てがない、こういうことで放つぽり出されるなら、私はこの法案を可決してみたところで意味ないと思う。ただ併しそこに一縷の望みは、不本意ながらそういう議決をされた以上は、とにかく迷惑千万であるけれども資金をどつか探さなければならん、取りあえずここに十億見付かつたとか、二十億見付かつたとか、何かありそうなものだと思うのですが、そういうものさえもお持合せがないのですか。
  52. 篠田弘作

    政府委員(篠田弘作君) 不本意ながらであるとか、迷惑であるとかということは毛頭考えておりません。できるならば、勿論政府といたしましても委員の希望される点、或いは又それ以上にやりたいということは、この大風水害或いは冷害を見た場合において当然それは考えることでありまして、併し百五十億というものを提案したということは、結論的に言えば、少くも現在の段階では百五十億以上の財源を見付けることは困難であるという建前からやつたものと思います。併し困難であるということと不可能であるということとはおのずから話が違うと私は考えております。従つて当然国会が議決した以上は、不可能にあらざる限りは政府は国会の議決に従つてこの趣旨を尊重して、当然それを探し出すべきである。これは私の政府委員としての考え方であり、又同時に国会議員としての考え方であります。従つてそういうふうに御答弁申上げたのであつて、私といたしましては勿論それは不可能な問題ではない、困難ではあるが、不可能ではない、こういう確信の下に申上げたのでありますが、何しろ数字を今ここで申上げるということは勿論できません、それは……。
  53. 河野謙三

    河野謙三君 よくお気持はわかりましたが、この修正案審議に当つての非常に我々によき参考になりましたから、私はこれ以上この問題で質問はいたしません。
  54. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 他に政務次官に御質問ございませんか……。よろしうございますか……。速記を止めて下さい。    〔速記中止〕
  55. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 速記を始めて。お諮りいたしたい件は、臨時硫安需給安定法案及び公共企業体等労働関係法第十六条第二項の規定に基き、国会の議決を求めるの件、これは国有林野事業関係であります。会期も最終日となり、会期中の成立は困難となりましたので、本院規則第五十三条によりまして、本審査の閉会中の継続審査要求書を提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  56. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお要求書の案文等は委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  57. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。   —————————————
  58. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 次に調査報告書の件を議題といたします。農林政策に関する調査及び食糧政策に関する調査調査を完了するに至つておりませんので、調査未了報告書を提出いたすことになつておりますから、これを提出いたしたいと思います。御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  59. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  次に、委員長の提出する報告書には多数意見者の署名を附することになつておりますので、順次御署名をお願いいたします。   多数意見者署名     森田 豊壽  白井  勇     雨森 常夫  川口爲之助     関根 久藏  横川 信夫     上林 忠次  北 勝太郎     河野 謙三  河合 義一     清澤 俊英  松浦 定義   —————————————
  60. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 次に、継続調査要求の件を議題といたします。農林政策に関する調査及び食糧政策に関する調査を本院規則第五十三条によりまして、本調査の閉会中の継続調査要求書を提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  61. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、農業災害補償制度に関する小委員会はこのまま継続いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  62. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお要求書の案文等は委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  63. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  速記を止めて。    午後二時三十九分速記中止    —————・—————    午後三時速記開始
  64. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 速記を始めて下さい。  冷害関係の三法律案につきましては連日御審議を願つておりまするが、更に御質疑はございませんか……。別に御発言もございませんので、質疑は終局したものと認めて御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  65. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 御異議はないものと認め、質疑は終局したものと認めます。  昭和二十八年における冷害による被害農家に対する資金融通に関する特別措置法案昭和二十八年における冷害等による被害農家に対する米麦売渡特例に関する法律案及び農林漁業金融公庫法の一部を改正する法律案、以上三法律案の討論に入ります。御意見のおありのかたはそれぞれ賛否を明かにしてお述べを願います。
  66. 北勝太郎

    ○北勝太郎君 いずれも原案に賛成でありますが、この際私は冷害法案の施行に当つて、これが実施に遺憾なきを期するために附帯決議の動議を提出いたします。附帯決議案はお手許にお配りいたしておきましたが、一応朗読をいたします。    農林関係冷害対策法律案に対する附帯決議  政府冷害関係これ等三法律案の施行に当り次の事項について遺憾なく措置すべきである。  (一) 被害農家に対する融資資金源は専ら農業協同組合系統金融機関等の金融機関自己資金が対象となつていて、これ等金融機関に対する災害金融の期待は、本年春の凍霜害以来今回の冷害を加えて数百億円の多額に達している。然るに打続く災害によつて農家における貯金の引出し或いは不作による収入減等のため、これ等金融機関における資金の蓄積は楽観を許さないものがあり、又本融資は五年以内の中期金融に属するものであつて、之にのみ融資をするときは、六、七月の交、資金の端境期において組合金融に梗塞を来たす虞がある。かかる情勢に対処して、融資に対してこれ等金融機関の完全な協力を期待するため、政府は今後における凡ゆる事態に備えて、これ等金融機関における資金繰に支障を来さないよう、これが資金源の確保に対して財政資金の投入等遺憾なく措置すること。  (二) 政府は被災農家の需要する資金供給に万全を期するとともに、他方被災農家営農並びに生計上における必需物資の供給の確保及び価格の適正等物の面における対策についても遺憾なく措置すること。  (三) 冷害対策救農土木事業における団体営かんがい排水事業、土地改良事業及び温水施設事業等に対する補助率を五割以上に引上げ、且つ対象面積を一団地三町歩以上に引下げること。  (四) 農林漁業金融公庫における被災地に対する貸付金の利率据置期間及び償還期限等の貸付条件を極力緩和すること。  (五) 被害農家に対する米麦の特別売渡に当り米麦売渡数量の算出につき、従来供出農家であつて偶々今次の冷害等によつて供出農家に転落した農家に対する米麦売渡数量の算出に当つては、当該農家の従来の米の保有量を十分に考慮すること。  (六) 米の生産についてみても、農林省発表による十月五日現在の試算収穫高に対して十月十五日現在の予想収穫高は、僅々十日間に、約百万石、約百億円の被害が拡大しているのであつて、思いを今後に寄せるとき甚だ憂慮に耐えないものがある。かかる情勢に対処して、政府冷害対策の完壁を期し、これがため必要とする経費を第二次補正予算に遺憾なく計上すること。  (七) 冷害対策実施に必要な経費を賄うため、食糧増産対策費等の既定予算を削減せざるは勿論、今次の冷害にかんがみ、食糧増産に対する施設の拡充を図ること。  (八) 政府は今国会に提出せられた農林関係冷害対策関係法律関連する政令について事前に当委員会に内示すること。  右決議する。  以上でありまして、これを提案いたします。御賛成を願いたいと存じます。
  67. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 速記を止めて下さい。    〔速記中止〕
  68. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 速記を始めて下さい。他に御発言はございませんか……。他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  69. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 御異議ないと認めます。  それではこれより採決に入ります。昭和二十八年における冷害による被害農家に対する資金融通に関する特別措置法案衆議院送付通り可決することに御賛成のかたの挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  70. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 全会一致でございます。よつて本案は全会一致を以て可決すべきものと決定されました。  次に、昭和二十八年における冷害等による被害農家に対する米麦売渡特例に関する法律案原案通り可決することに賛成のかたの挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  71. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 全会一致でございます。よつて本案は全会一致を以て可決すべきものと決定されました。  次に、農林漁業金融公庫法の一部を改正する法律案原案通り可決することに賛成のかたの挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  72. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 全会一致でございます。よつて本案は全会一致を以て可決すべきものと決定されました。  次に、討論中にございました北勝太郎君提出の附帯決議について採決をいたします。北勝太郎君の提案通り冷害関係法案附帯決議を付することに賛成のかたの挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  73. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 全会一致でございます。よつて附帯決議を付することに決定いたしました。  なお本会議における委員長の口頭報告の内容等、事後の手続は慣例によりまして委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  74. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 御異議ないと認めます。  次に、三案を可とされたかたは順次御署名を願います。   多数意見者署名     森田 豊壽  宮本 邦彦     白井  勇  雨森 常夫     川口爲之助  佐藤清一郎     関根 久藏  横川 信夫     上林 忠次  北 勝太郎     河野 謙三  河合 義一     戸叶  武  松浦 定義   —————————————
  75. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 次に、先般来問題になつておりまするところの開拓者融資利子の引下の件につきまして、政府当局に私からいろいろ委員会の御意思を体しまして、御連絡をいたしておりましたが、農地局長からこの問題につきまして発言を求められておりますので、お聞き取りを願つた上で更に御審議を願いたいと思います。
  76. 平川守

    政府委員(平川守君) 開拓者融資の金利の問題につきまして、本委員会においてこれを二銭二厘に引下げるという決議がございまして、その線に沿つていろいろ農林中金及び開拓者のほうと打合せをいたしておるのでありますが、これにつきまして、まだ最後的の決定に至つておりませんが、今後引続き両者の間を農林省として斡旋をいたしまして、この御趣旨に副うように早急に解決をいたしたいと考えておりますので、御了承を願いたいと思います。
  77. 河野謙三

    河野謙三君 局長の相互斡旋に大いに期待をすると同時に、その結果を改めて又適当の機会に本委員会に御報告をお願いいたす次第であります。
  78. 平川守

    政府委員(平川守君) 了承いしました。
  79. 片柳眞吉

    委員長片柳眞吉君) 農地局長は了承されたそうであります。  それでは委員会はこれで休憩いたします。    午後三時十二分休憩    〔休憩後開会に至らなかつた。〕