○河野謙三君 私昨日資料を
要求いたしましたが、資料できましたか……。資料はこれから頂くようでありますが、頂いた上で十分検討したいと思いますが、私は少しほかの
委員のかたと考えが違うかも知れませんが、黒字黒字と言うけれ
ども、私は黒字とは思
つていません。又黒字だから出す、赤字だから出さないという性質のものじやないと思います。結論は……。
仲裁裁定によ
つて出た結論というものはこれは忠実に実行する義務があるし、又実行すべきだと思います。そういう結論に変りはないのでありますが、ただ私は
一言申上げたいのでありますが、この
賃金問題というのは
経営者のほうから見れば与えたいが与えられない、
職員の側から見ればとりたいがとれない、そこの衝突点が常に問題になるのでありますが、この問題の
解決のためには、常に先ず使用者側が与えたいが与えられない。この問題を
解決すべく常に不断の
努力というものが私は必要だと思う。それが
企業努力なんです。同時にこれに協力して
職員側もとりたいがとれない。とるための私は
努力というものが必要だと思う。そこにその衝突点が動くわけなんです。そこで私は今の
林野庁の
特別会計というものは黒字でも何でもないと思う。これは偶然のことで天から降
つて来たようなものなんです。こういうものを
企業努力によ
つて生れた世間で言うとは思
つていません。問題は今赤字であろうが、黒字であろうが、そういうことは問題でなく、これはやるべきことはやらなければなりませんが、さらばとい
つて年々歳々赤字の上に赤字を重ねて出すわけにも行きませんから、そこで今から過去を振返
つての
企業努力というものが必要だと思う。私はなぜこういうことを申上げるかというと、過日明
年度の
予算の大綱を見ましたが、何ら過去の
予算の大綱と変
つていない。そこに過去を振返
つての、過去を反省しての
企業努力というものが少しも明
年度予算の
要求額の上に現われていない。私は少くとも今度の問題は、
解決点はもう結一論は出ておることと思いますが、この結論を将来確実にするためには、先ず
企業努力に向
つて明
年度の
予算の上に、具体的に手輿の
内容において、
事業計画の
内容において私は出て来なければいかんと思う。そういう点で私は私の立場で皆さんがお作りにな
つておる原価計算その他を検討してみたいと思う。併しこれは私の思い付きであ
つて、単なる
予算の大綱を見ただけではわからん、
林野庁のほうで来
年度はこういう方面において合理化をする。こういう方面において
企業の合理化をやるという何かお考えがあれば、私は具体的にお示し願いたいと思う。私はそういうふうな将来に向
つての、取りあえず明
年度の
企業努力に向
つての、
企業合理化に向
つての
努力、これが具体的に私は示されなければならん、これが
一つの私は条件でなければならないと思う。そういう意味合で何か明
年度の
林野庁の
特別会計の運営について、
事業計画につきまして、今までの数々の不合理な点はこういうふうに直すという点があつたならば私はお示し願いたいと思うのです。繰返して申上げますが、私はほかの
委員のかたと違うかも知れませんが、私は
林野庁の
特別会計が黒字である、これは形式的には黒字であるかも知れないけれ
ども、実質的には黒字でありません。こんなものは朝鮮事変や今度の
災害によ
つて天から降
つて来たものであります。それは私はあえて言いますが、
林野庁の
企業努力によ
つて得た黒字ではないと断定するのでありますから、こういう
経営を続けてお
つてそれで
給与問題の根本は片付かない。でありますから、
一つ将来に向
つての
企業努力についての
一つの具体案をお示し願いたい。この際我々の納得行く案をお示し願えば、今の黒字が赤字であ
つても差支えないと思う。甚だ漠とした
質問のようになるかも知れませんけれ
ども、私はあえて申しますが、そういうふうな
一つの将来に向
つての
企業努力の具体案が出て来なければ私はいけないと思うのです。何か
一つ構想をお示し願いたい。
御答弁がないようでありますから私は、例えば昨日林政部長はおいでにならなかつたか、これは私の独断であるけれ
ども、合理化のためにもう少し立木の払下を殖やしたらいいじやないか、素材の払下をもつと減らしたらいいじやないか。素材と立木と置替えたらいいじやないか、こういうことを私は多少自分でも調べているつもりであります。併しこれはあなた
たちから見れば素人であります。何かそういう
事業面において合理化の途はたくさんあると思います。それをただ前
年度の
事業計画を蹈襲して行くことによ
つて、淡して
林野庁の
特別会計というものは救われるものではない。大体五百億からの資産を持
つてお
つて、これはもう一般の民間の会社とは事は違います。
事業の性質は違いますけれ
ども、それにしても税金も細めない
ところのこの
特別会計で、五百億の資産を持
つて、二十億や三十億も国庫に納付するというようなことは、これは途方もないことですよ。こういう経理であなた
たちは立派な
特別会計の運用をしているなんていうことは、私は言えないと思う。比較すべきものじやないかも知れませんけれ
ども、例えば民間の会社で言えば、五百億の
資金を持
つておるならば五百億一年に儲けなければ会社の運営は立たないのです。そうして五百億の
資金を以て五百億儲けて、そうしてそのうもに税金を半分ぐらいとられて、そうしてその他いろいろな諸雑費を払
つて丁度二割ぐらいの配当しかできない。
ところか大体今皆二割の配当をしている。又二割の配当をしなければ会社の運営が付かない。これは勿論一般の会社と
特別会計と性質は違いますけれ
ども、それにしても私は
一つ参考にしなければならんと思う。同時に私
はついでに申上げますけれ
ども、あなたのほうの
林野庁におかれて、農林省の中のもう
一つの
特別会計の食糧庁の
特別会計をあなたはおか目で見て御覧なさい。あれでいいとお思いになりますか。今度の
国会で消費者米価の問題が出ますが、我々は断じて消費者米価の引上には反対です。それはインフレの問題その他がありますけれ
ども、そのもつと前に、細かく言えば中間
経費かでたらめですよ。食糧庁の
経営がでたらめですよ。具体的に言えばどういうものがあるか、食糧輸入協議会というのがある。徒らに眠り口銭をと
つておる。最近又検定協会というものを作
つておる。各府県に作
つて又検定協会の連合会を作
つておる。こういうものが厖大な
経費を搾取している。相互協会というのがあるこれ又同様なんである。食糧庁本来の
職員のやるべき仕事を検定協会に押付け、又相互協会に押付ける。又麻袋の会社を作る。御用機関を作る。他産業と特定な取引をして、これが
一つのやはり中間
経費になる。こういうようなことを、あなた
たちは自分のことはわからないけれ
ども、農林省におられて、おか目で食糧庁の
特別会計を見て、一体あれが合理的にやられておるとお思いになりますか。こういうものを振返
つて見て、私は
林野庁の問題にもそれと等しいような問題があると思うそういうやるべきことをや
つてお
つて、そうして
給与の問題は根本的にすつきりと私は
解決すべき問題だと思う。で、幾度も言うけれ
ども、これは
仲裁裁定が悪いというものじやない。これは
実施しなくちやいけない、義務である、こう思いますけれ
ども、この義務に並行して、あなたのほうの責任というものがある。これについて当然お考えにな
つておると思いますが、私が一人でこうや
つて長いこと演説していて、も仕方がありませんが、何か
一つあなたのほうで当然お考えにな
つておられますか、僅か
一つの問題でもいいですが、どういう点で合理化されるか、それとももうやるべきことはすべてや
つて、
林野庁特別会計は
企業努力に向
つては万全であると言われれば仕方ありませんが、そうじやないと思いますが、何か
一つ教えて下さい。