○
政府委員(
渡辺喜久造君) 今の話といたしましては、先ず第一の問題といたしまして、全体の枠をどう考えるかというところで話が進んでおりまして、全体の枠が大体一応の
結論に達しましたことは、今の
野溝委員のおつしやいました雑酒のほうへ減らすものも、或る
程度持
つて行くのか、勿論雑酒に向いております来というのは、絶対数量から言いますと、そう大きな数字ではございませんので、そのほうを減らしたらほかのほうは減らさなくとも済むとか、済まないとかいう問題とは全然別問題で、むしろお考えといたしましては、雑酒のようなものであれば先ず以て減らすべきじやないかというお気持だと思いますが、その雑酒に対する
酒造米を減らすということによりまして、ほかのほうの
酒造米がそれによ
つて減り方が少くなるとか、或いは助かるとかい
つたような問題には殆んど影響ないくらいの量的な
関係にあろうと思います。併しそれはそれといたしましても、
一体雑酒のほうをどう考えるかという問題は、第二段の問題としては当然
検討さるべき問題だと思
つておりますが、現在の
話合いの過程におきましては、先ず以て酒のための米を絶対量としてどれくらいにするかという問題のほうが、先ず第一段の問題でございますので、現在といたしましては、その
程度につきまして主として国税庁が直接
農林省の食糧庁と
話合いをしておりますが、その事務的な折衝を続けているという過程にあるわけであります。それによりまして、結局酒の税金はまあ絶対に減らなくて済むということになるものか、これは我々のほうといたしましては、例えば清酒で以て減石した分が合成酒に変るとしますと、又そこにおのずから税率のほうの開きもございますから、数量が従来と同じなら清酒が減
つて合成酒が殖えれば税収は減ることはおのずから出て来ると思います。ただどういうことになりますか、ビールなどは割合にまあ今年は
予算で百九十万石ほど見ておりまして、去年が百五十余万石の実績だ
つたのですが、恐らく今年の実績としては二百万石ぐらいは出るのじやなかろうかというふうな見通しもあるわけでございます。その代り焼酎とか合成酒とかそういうもので、どうも量が減りそうでございますし、今年としましてはそんな
関係といたしまして、差当りまして補正
予算におきまして酒の税金の総体においての見積替えは、我々としましては現在まだその時期にあらずと言
つてそのままにしてございますが、傾向といたしましては、ビールなど割合に殖えておりまして、合成酒、焼酎が当初
予算に比べてさほどまだ伸び切
つていない、酒のほうの需要は割合に活発である、これが現在の実情であります。従いまして、明
年度において
酒造米が減りました場合に
一体どういう
措置をとるのか、これはいろいろなことが考えられるわけでございまして、例えば御
承知だと思いますが、いわゆる三倍増醸、これは清酒でや
つておりますが、どの
程度可能か、これはおのずから技術的に
一つのリミツトも私はあるのじやないかと思
つております。現在はどちらかというと、普通のアルコールを入れております普通の清酒が三分の二、三倍増醸が三分の一という割合にな
つておりますが、これはまあ終局におきましては、大体両方混ぜて市販しておるようでございまして、三倍増醸が余り殖えるとまあ品質が落ちるのじやないだろうかという危惧される面もございますし、いや、もう少し技術的に改善を加えて行けば或る
程度三倍増醸を殖やしても、そう品質を落さないでも済むのじやないだろうかという
意見もあるわけですが、もう少しこの辺を
検討して見なければならん。ただまあ
酒造米の減が或る
程度のところで収め得る
程度ですと、そう酒の税金も減らさないで済むと思いますが、それが相当大幅になりますと、まあ合成酒とか焼酎がそれに代り得るとしましても、やはり酒の税金は減るかも知れない、減るのじやないだろうか、ただその場合にビールなどが麦を使います
関係からしまして、来
年度そう原料的に制約をしなくてもいいということになりましたときに、その分がどのくらい代替し得るか、こういう幾つかの点がフアクターとして考え得るわけでありますが、結局
酒造米の減り方如何によりまして、或る
程度のところですと、そう酒の税金を減らさないで済みますが、それが非常に大幅になりますと、まあ税金が減らないで済むということになり得るかどうか、我々のほうとしては
自信がないというのが、実際の姿じやないかというふうに思
つております。
それから
平林委員の
お話にございました合成酒と清酒混合の問題でございますが、これはいろいろ我々も
検討しておりますが、なかなか簡単な問題でないというふうに思
つております。税率も現在は合成酒が相当清酒に比べて安くな
つておる。混合すれば勿論これはまあ税率の差異がつくのはおかしいわけでございますが、又酒屋のいろいろ事情もございまして、そう簡単に混合を認めてもいいという
結論は出にくいのじやないか、余ほどこれは慎重に考えて行くべき問題じやないか、かように考えております。