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石川榮一君 その事情を私は了とするのですが、そうだからと
言つていつまでも延引して行きますと、恐らく
農林省方面からこの法案は出て来るのだろうと思う。現に水害特別
委員会等においてその議が行われまして、それらの提案の曙光が見えつある。これまで懸案は、
建設省関係はややもすると棚上げされまして、
農林省重点的な
海岸堤防法が出て来るかも知れません。こういうことを見ておりますと、うかうかすると
農林省のほうが主として
海岸堤防ということをやることになるかも知れん。これは大きな問題として取上げられまして、ややもするとこれは緊急水害の
ためにしてやられるという
関係もあると思う。どうかそういう日和見的でなく、この際あなたは率直に我々
委員に現在の事情を十分に力説されまして、そうして協力を求めるならば、私はこの
建設委員会でもできるのだ。若し政府でできなければ、
建設委員会が中心とな
つてその案を立案しても差支えない。そういうことにして、
農林省関係も我々の手によ
つてできるだけ調整して行くということもあり得ると思うのです。どうかそういうような点がありましたら、別な
機会でもようございますから、懇談会でも開いて、建設
委員諸君の御支持を得て、成るべくできるならば来たるべき通常国会にこれが実現するようにこの際や
つて頂きたいと思います。
それはそれで一応
意見ですから打切りますが、次に
災害復旧費が今度の補正
予算では非常に少い
ために、先ほど
融資でやるということにな
つておりますが、この
融資も、預金部資金の
内容を調べてみると非常に少い。我々が期待するほどの
融資額がないらしい。どこから持
つて来るか知りませんが、漫然として何とかなるだろうという
考えで行きますと、今はお互いにそういうような
程度で行きましても、最後のところへ行きますと非常に問題がこじれて来ると思う。そういうような財源も
建設省は十分お調べ願いまして、確実な
予算が
融資で取れるような研究をしてもらいたいと思います。それに関連して本年の先ほどお話がありました、どうしてもやらなければならん金額、要するに二十八年度の補正によ
つても足らないところの金額は、三・二・五に分けてありますから、五は二十九年度の
予算、これは大体において
建設省の査定からいいますと、少くも六、七百億じやないかと思う。それらを加えますと、或いは本年二十八年度の補正の
不足分、明年度分五割を目標とするならば一千億を突破するだろう。それに過年度
災害が現在七百億、合せますと千七百億、これらのものを中心にして二十九年度
予算を取るということは非常に困難だと思いますが、これにこの治山治水の根本
方針を軽視するということになると、更に
災害を呼ぶわけです。今度の
災害は
建設省を中心とする被害が多いのですから、この際
建設省は全力を挙げて
災害復旧費の獲得と同時に治山治水の根本
方針の確立を図
つて、これらの
予算をできるだけ取るというような
方針をと
つてもらいたいと思います。差当り本年の補正によ
つて本年の不定額並びに明年度推計するところの五割等を加えますとどのくらいになりますか、その金額を伺
つてみたい。